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制度とお金 / 退職の手続き

転職先に提出する書類

転職先へ出す書類は、企業からの入社案内を受け取り、用途、期限、提出方法を確認してから準備します。年金や雇用保険の番号、年末調整に使う給与の票、経歴を証明する書類は別です。公務員として働いた人に交付されない書類があれば、その理由と代わりに確認できる資料を担当者へ相談します。

本記事は2026年11月時点の公開情報にもとづきます。民間企業へ入社する場合の一般的な準備を説明します。企業の指定は入社担当、旧勤務先の証明や税の票は発行元、年金・雇用保険は担当機関、家族の扶養は加入先の保険者へ確認してください。

入社案内を用途別の一覧にする

最初に、何をいつまでに、誰へ、どの方法で出すかを整理します。入社前の提出、初日に持参する原本、入社後に交付される資料の追加提出を分けます。社内の給与登録期限と、外部機関へ出す届出の期限も同じとは限りません。

一覧には、企業の指定する書類名、使用目的、指定様式、原本・写しの別、発行元、発行予定、提出期限、受付状況を記録します。本人が記入する届出書と、旧勤務先等が証明する書類を混ぜないことが大切です。

たとえば「年金の加入情報を伝える」「その年の前職給与を年末調整へ含める」「資格要件に必要な実務期間を証明する」は別の目的です。一般的な入社書類の一覧をそろえても、企業の必要事項が満たされるとは限りません。用途が分からない資料は担当へ尋ねます。

年金は番号と新勤務先の資格取得を確認する

日本年金機構は、加入対象となる人を採用した場合、事業主が健康保険・厚生年金保険の資格取得届を提出する手続きを案内しています。本人は新勤務先から求められた年金の加入情報や本人確認に必要な資料を、指定された方法で提出します。

基礎年金番号通知書や年金手帳がある場合は、基礎年金番号を確認します。マイナンバーによる手続きとの関係も企業の案内に従ってください。共済の組合員番号、職員番号、雇用保険の番号を、基礎年金番号として記入しないようにします。

公務員としての加入記録がある人は、その事情を担当へ伝えます。前職が共済だから年金の情報が何もないと判断せず、番号や記録に不明点があれば共済や年金事務所へ確認してください。本人の判断で過去の記録を消したり、新しい番号を作ろうとしたりするものではありません。

入社日と実際の資格取得日、加入対象の勤務条件も確認します。退職から入社までに国民年金の手続きをした場合は、その期間と届出の状況を整理しておきます。詳しい空白期間の準備は国民年金の加入手続きで説明しています。

雇用保険の被保険者証がない理由を確認する

雇用保険に加入したことがある人は、雇用保険被保険者証などで番号を確認します。厚生労働省の事業主向けQ&Aは、過去に加入した人の番号は本人の被保険者証に記載され、紛失時にはハローワークで再交付等が可能と説明しています。

公務員の勤務では雇用保険の適用がない場合もありますが、任用等によって加入している場合もあります。旧所属へ加入の有無を確認し、さらに公務員になる前の勤務先での加入歴がないかも確認します。今回の前職で加入していなかったことと、生涯一度も加入していないことを分けて伝えます。

初めての加入となる可能性がある場合や、番号が分からない場合は、そのまま新勤務先へ相談します。職員番号などで代用して入力しないようにします。離職票は給付等の手続きに関係する書類であり、被保険者番号を示す証と用途が同じとは限りません。

企業の案内に離職票の提出が書かれていても、雇用保険の適用がなく交付されないなら、その事情を説明します。提出先が知りたいのが雇用保険の情報か退職の事実かを確認してください。離職票がない場合の書類でも用途を区分しています。

給与の源泉徴収票は対象年分を合わせる

その年の前職給与を新勤務先の年末調整へ含める場合は、給与所得の源泉徴収票等で支払額、源泉徴収税額、社会保険料などを確認します。国税庁No.2674は、前職の一定の給与を含めて年末調整し、確認できない場合は年末調整ができず本人が申告で精算すると説明しています。

入社する年の票が必要か、前年分は別の確認目的なのかを企業へ尋ねます。退職所得の源泉徴収票・特別徴収票を、給与所得の票の代わりにしないようにします。給与明細や退職手当の振込通知も、それだけで指定の票と同じものにはなりません。

所得税法第226条と国税庁No.7411では、年途中の退職者への給与源泉徴収票の交付を、退職の日以後1か月以内としています。本人交付と税務署への提出の範囲は別です。届かないときは給与担当へ、交付予定、送付先、電子交付の有無を確認します。

企業の社内期限に間に合わない場合は、未着の理由と予定を担当へ伝えます。自分で数値を作ったり、前年分を代わりに出して処理を進めたりしません。後日提出の方法、年末調整への反映、本人の申告が必要かを確認します。

仕事内容や役割を比較する段階なら、行政に関わる求人の条件を確認することもできます。入社書類の準備と応募先の検討は分けて進められます。

資格・経歴証明は必要事項と発行者を合わせる

資格証の写し、免許の登録内容、実務経験証明、在職期間証明、退職証明などを求められた場合は、必要事項を企業へ確認します。現時点で有効な資格を確認したいのか、採用条件となる経験期間を確認したいのかで資料が違います。

実務経験の指定様式があるなら、旧勤務先へ依頼する前に受け取ります。業務内容、期間、勤務日数など、何を機関に証明してもらう必要があるかを確認してください。本人が作る履歴書・職務経歴書と、勤務先が記録に基づき発行する証明は別です。

旧勤務先では発行窓口や対象部局が分かれる場合があります。大阪市の公式案内も、市長部局、教員・講師、水道局などの窓口を区分しています。企業の期限を伝えて発行予定を確認しますが、全国一律に即日交付されるとは考えません。

証明できる内容が企業の希望と合わない場合は、発行元が確認できる事項と、ほかに示せる資料を企業へ相談します。本人で機関の証明へ加筆することはしません。詳しい依頼の順番は退職証明書・在職証明書も参照できます。

家族の医療保険と年金は別の確認がある

新勤務先で家族を被扶養者として申請する場合は、対象となる人、収入や生計の資料、旧資格の喪失資料、認定日などを企業と保険者へ確認します。旧共済で被扶養者だったというだけで、新しい保険でも自動的に同じ認定がされるとは限りません。

配偶者については国民年金第3号の手続きが関係する場合もあります。医療の扶養、年金の第3号、税の扶養を一つの欄で判断しないようにします。企業から一緒の案内を受けた場合も、何が申請済みで何が確認中かを確かめてください。

本人や家族が退職後の空白期間に国保へ入った場合は、新しい保険に加入した後の国保脱退も住所地へ確認します。新勤務先に書類を出せば旧制度のすべての手続きまで自動的に終わるとは考えません。

個人番号は利用目的と指定された提出方法を確認する

デジタル庁は、企業が従業員等のマイナンバーを取得する際、利用目的を示し、番号確認と身元確認を行うと説明しています。本人は、税・社会保障のどの手続きに使うのか、正式な提出先と方法を確認します。

個人情報保護委員会は、内定者について一律ではないものの、確実に雇用されると予想される場合に提供を求められることがあるとしています。応募の情報収集段階と、正式な入社手続きの段階を同じものとして扱わないようにします。

企業が指定する提出システムや窓口を使い、関係のない担当者へまとめて資料を送らないようにします。番号の確認に必要な面と、一般の本人確認で必要な資料は用途が違います。書類の写真を送る前に、送付先、必要な範囲、提出済みかを確認してください。

未交付の資料は予定と追加提出を管理する

入社直前まで届かない書類がある場合は、書類名、依頼した日、発行予定、企業へ連絡した内容を記録します。企業が認める後日提出の期限や仮の確認資料を尋ね、受理の判断を本人だけで行わないようにします。

提出後は受付状況と訂正・追加の依頼を確認します。氏名変更や転居がある人は、旧姓や旧住所の資料との関係を担当へ伝えてください。誤った情報を出したと気づいた場合も、正式な窓口で訂正方法を確認します。

控えの保管は、本人が後で確認できる範囲と場所を決めます。原本が返却されるか、ほかの申請に使う予定があるかも確認してください。旧勤務先の業務資料や住民の個人情報を、経験の証明として持ち出すことはしません。

入社までの予定と経験の伝え方は、相談窓口で希望する仕事をもとに整理できます。ご利用は無料です(紹介手数料は採用企業の負担)。企業の指定書類と加入認定は、それぞれの担当へ確認してください。

よくある質問

雇用保険の被保険者証がなければ入社できませんか

加入歴がない場合と紛失した場合を分けて新勤務先へ伝えます。過去の加入があれば番号や再交付を確認し、初めての加入の可能性があればその事情を相談します。別の番号で代用しません。

退職所得の票を給与の票の代わりに出せますか

用途が違います。その年の前職給与を年末調整へ含めるための確認なのか、別の目的なのかを企業へ尋ね、指定された年分と所得区分の資料を出します。

旧所属の証明が間に合わないときはどうしますか

発行元へ予定を聞き、新勤務先へ理由と日程を伝えます。後日提出や別の確認資料の可否は企業が判断するため、本人で書類を作り替えず相談してください。

在職中の仕事選びは、LINEで短く相談することもできます。

出典

  1. 所得税法 第226条
  2. 国税庁 No.2674 中途就職者の年末調整
  3. 国税庁 No.7411 給与所得の源泉徴収票
  4. 日本年金機構 就職したときの健康保険・厚生年金保険の資格取得手続き
  5. 厚生労働省 雇用保険に関する事業主向けQ&A
  6. デジタル庁 マイナンバーの民間事業者における取扱い
  7. 個人情報保護委員会 内定者への個人番号提供の要求
  8. 大阪市 退職した職員の各種証明書の取り寄せ方法

監修

松岡 良次

株式会社エージェントベスト代表。大手人材会社およびスタートアップ人材企業にて、IT・スタートアップ・メガベンチャー企業の採用支援に従事。独立後はIT・スタートアップ・コンサル領域に特化し、20〜30代のキャリア支援を行う。(厚生労働大臣許可 13-ユ-316964)

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