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部署別 / 公園緑地課

公園緑地課から転職しやすい業界と職種

公園緑地課から民間に移るとき、行き先は1つではありません。

むしろ、この経歴は、行き先が分かれやすい経歴です。公園の現場を回してきたのか、計画と制度の側にいたのか、どちらを長くやってきたかで、通る求人が変わります。

この記事では、向いている5つの方向と、合いにくい方向を並べます。資格と検索語も最後に付けます。

言い換えは公園緑地課の経験は民間で何と呼ばれるかに書いています。

緑は、面で計画することになっています

行き先の話に入る前に、この仕事の立ち位置を条文で押さえます。都市緑地法第4条です。

> 市町村は、都市における緑地の適正な保全及び緑化の推進に関する措置で主として都市計画区域内において講じられるものを総合的かつ計画的に実施するため、基本方針に基づき、当該市町村の緑地の保全及び緑化の推進に関する基本計画を定めることができる。

そして、この基本計画に定める事項として、緑地の保全及び緑化の目標、緑地の配置の方針、市町村の設置に係る都市公園の整備及び管理に関する事項が挙げられています。

ここが、行き先を分ける線です。

公園を1つずつ回す仕事と、緑を市全体の面として配置する仕事が、同じ課の中に入っている。この2つは、民間では、別の会社にあることが多いからです。

自分がどちらを長くやってきたかで、通りやすい方向が変わります。両方を経験しているなら、それは強みです。

向いている5つの方向

1. 公園・公共施設の運営を受託する会社(指定管理者)

項目内容
効く経験指定管理の仕様、点検の周期、利用者の調整、修繕の判断
求められる形自治体からの受託、現場の運営、提案書の作成、収支の管理
入りやすさ高い。発注者が何を見るかを知っている

書くときの注意。仕様書を作る側だったことを書いてください。受託の会社がいちばん欲しいのは、「この自治体は何を評価するか」を読める人です。モニタリングで何を見られていたかを、そのまま書けます。

この方向に固有の制約もあります。受託の側は、提案が通らなければ、現場そのものが無くなります。数年ごとに公募があり、負ければ、そこで働いていた人は別の現場に移ります。発注する側にいたときは、公募は手続きでしたが、受注の側では、雇用の前提が数年ごとに問い直されるということです。そこを理解したうえで、提案の中身に関われる人が求められています。

2. 造園・緑化の会社

項目内容
効く経験発注の仕様、樹木の管理、検査の視点、剪定と伐採の判断
求められる形自治体からの受注、施工と維持の管理、営業の支援
入りやすさ高い。人が足りていない分野

書くときの注意。「樹木の判断をしてきたこと」を書いてください。倒れそうな木をどう見て、誰に相談し、どの時期に切ったか。この判断の経験は、現場の技術者と話せることの証明になります。

この方向に固有の制約もあります。造園の仕事は、季節に強く縛られます。植える時期、剪定の時期、芝の張り替えの時期。動かせない周期があるので、繁忙と閑散の差が大きいという特徴があります。行政の側にいたときも同じ周期を見ていたはずですが、受注の側では、その時期に人と機械を集められるかどうかが、そのまま受けられる仕事の量になります。発注の側で「なぜこの時期でないとできないのか」を理解していた人は、工程の相談に乗れる人として扱われます。

3. 不動産の開発・デベロッパーの外構と緑化

項目内容
効く経験緑化の基準の読み方、開発に伴う協議、公開空地の考え方
求められる形開発の計画、行政との協議、外構と植栽の計画の管理
入りやすさ中。求人は限られるが、経験の一致度は高い

書くときの注意。協議を受ける側だった経験を書いてください。開発の側は、「行政がどこで止めるか」を知りたい。そこを説明できる人は、協議の前に手を打てる人として読まれます。

この方向に固有の制約もあります。開発の側に回ると、緑は、事業の目的ではなく、条件になります。面積を確保し、基準を満たし、費用を抑える。在職中は「緑を増やすこと」が仕事の目的でしたが、移った後は、それが制約の側に移ります。この転換を受け入れられるかどうかは、先に考えておいたほうがよい点です。逆に言えば、条件として扱う立場を知ることで、行政の側の基準がなぜそう作られているかも見えてきます。

4. 商業施設・複合施設の運営

項目内容
効く経験共用部の運営、催事の調整、利用者の苦情の処理、清掃と警備の委託
求められる形施設の運営管理、テナントとの調整、催事の企画の受入れ
入りやすさ中〜高。施設の運営の経験として読まれる

書くときの注意。「誰でも入れる場所を運営していた」と書いてください。出入りを管理できない場所で、ルールを作って運用してきた。商業施設の共用部と、条件がよく似ています。

この方向に固有の制約もあります。商業の施設では、利用者は売上につながる相手です。だから、苦情への向き合い方が変わります。行政では、公平であることが第一で、要望に応えられないときは、その理由を説明していました。商業の側では、まず応えられる形を探します。この順番の違いに、最初は戸惑う方が多い。ただし、応えられないときに理由を説明する技術は、そのまま使えます。むしろ、断り方を知っている人は、現場で頼られます。

5. 自治体を顧客とする企業(台帳・点検・計画の支援)

項目内容
効く経験公園台帳、長寿命化計画、点検の委託、緑の基本計画の改定
求められる形受託、調査、計画の策定支援、システムの導入の支援
入りやすさ中。計画の側の経験がある方に向く

書くときの注意。計画を作った経験があるなら、名前を書いてください。緑の基本計画、長寿命化計画、公園の再整備の計画。改定に関わっただけでも書けます。

この方向に固有の制約もあります。受託の側から計画を作ると、成果物は報告書です。実際に整備されるかどうかは、次の年度以降の予算に委ねられます。在職中は、計画を作った後に自分で動かす立場でしたが、移った後は、作ったところで手が離れる。この切れ方を物足りなく感じる方もいます。一方で、複数の自治体の計画に関わることで、比べる目が付きます。1つの市の事情しか知らない状態から出られる、という利点のほうを取る方も多い方向です。

合いにくい方向

次の5つは、この経歴からは遠い方向です。

方向理由
無形の商材の新規開拓の営業相手を探すところから始まる。行政では、相手は決まっていた
短い周期で作り替える仕事公園の資産は年単位。数週間で作り替える形とは時間の感覚が違う
個人向けの販売の職扱う単位が個人になる。地域の単位で考えてきた経験が使いにくい
金融の数値の分析の職資料の作り方は近いが、扱う対象が変わりすぎる
完全に室内で完結する職現地を見て判断してきた強みが、使われない

「できない」ということではありません。持っている経験が、使われないということです。

役に立つ資格

資格効く方向
造園施工管理技士造園・緑化の会社、指定管理者
樹木医造園、緑化、樹木の診断の受託
土木施工管理技士公園の整備、インフラの受託
公園管理運営士指定管理者、施設の運営
技術士(建設部門)計画の策定支援、コンサルティング
建築物環境衛生管理技術者商業施設・複合施設の運営

持っていない資格を、応募のために先に取る必要はありません。ただ、受けようとしている方向に対応する資格があるなら、「取得予定」と書くだけでも効きます。

求人を探すときの検索語

検索語出てくる求人
指定管理 公園公園の運営を受託する会社
施設運営 管理 公共公共の施設の運営の会社
造園 施工管理造園・緑化の会社
外構 植栽 計画開発、デベロッパー、住宅
公園 長寿命化 計画自治体を顧客とするコンサルティング
ファシリティマネジメント施設の運営管理の全般

「公園」だけで探すと、求人が少なく見えます。「施設の運営」「維持管理」「外構」に言い換えて探してください。

つまずきやすい点

1. 「公園の仕事は公園にしかない」と考える

施設の運営、外構、共用部、緑化の基準。名前が変わるだけで、同じ骨の仕事があります。

2. 現場の経験を、低く見積もる

発注の側の現場を知っている人は、受託の会社に多くありません。

3. 計画の経験を書き落とす

緑の基本計画、長寿命化計画。改定に関わっただけでも書けます。

4. 資格がないことを、応募しない理由にする

取得予定と書けます。実務の経験のほうが先に見られます。

5. 方向を1つに絞ってしまう

現場寄りと計画寄りで、書類の順番を変えるだけで、両方に出せます。

LINEで短く聞くこともできます

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まとめ

よくある質問

事務職で、技術の判断はしていません

それでも、5つの方向のうち3つは残ります。1番の指定管理の会社、4番の商業施設の運営、5番の自治体を顧客とする企業です。この3つで見られるのは、契約の管理、仕様の作成、履行の確認、利用者の調整で、いずれも技術の判断ではありません。書くなら、「指定管理者の選定、協定の締結、モニタリングの実施を担当。設計と積算は技術職が担当」と、自分の範囲を明示してください。とくに、モニタリングで何を見ていたかは、受託の会社にとって直接の情報になります。

公園の担当が短く、大半は他の部署でした

短くても書けます。この経歴で効くのは、年数ではなく、扱った内容だからです。1年でも、指定管理の更新の年に当たっていれば、公募と選定の経験があります。逆に、5年いても、日常の維持だけであれば、その範囲で書きます。大事なのは、「何を、どこまで自分の判断で決めていたか」です。他の部署の経験と組み合わせて、「用地の経験と公園の経験がある」「契約の経験と施設の経験がある」という形にすると、行き先がむしろ広がります。

何社くらい受けるものですか

方向を2つに絞って、各3社から5社が、この経歴では動かしやすい形です。理由は、方向ごとに書類の順番を変える必要があるからです。現場寄りの会社には点検と修繕を先に、計画寄りの会社には計画と公募を先に置く。2つまでなら、書類を2通用意すれば足ります。3つ以上に広げると、どれも中途半端な順番になりがちです。なお、受ける数より、順番のほうが結果に効きます。書類の書き方は公園緑地課の職務経歴書|書き出しから実績の出し方までに整理しています。

出典

  1. 都市緑地法 第4条(基本計画)|e-Gov法令検索

監修

松岡 良次

株式会社エージェントベスト代表。大手人材会社およびスタートアップ人材企業にて、IT・スタートアップ・メガベンチャー企業の採用支援に従事。独立後はIT・スタートアップ・コンサル領域に特化し、20〜30代のキャリア支援を行う。(厚生労働大臣許可 13-ユ-316964)

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