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制度とお金 / 定年・再任用と任用形態

会計年度任用職員の任期と再度の任用|年度内の更新・翌年度の選考

会計年度任用職員として翌年度も働く場合は、同じ部署・同じ仕事が続くように見えても、新たな任用の手続きを確認します。年度内の任期の更新と、翌年度の再度の任用は別です。

公募によらない任用の回数についても、古い「全国共通で何回まで」という説明で決めることはできません。本記事は2026年11月時点の公開情報にもとづきます。地方公務員法、総務省の現行マニュアル、具体的な自治体の公開例を分けて説明します。

任期の通知で年度内か翌年度かを確かめる

地方公務員法第22条の2第2項は、会計年度任用職員の任期を、採用の日からその会計年度の末日までの範囲内で任命権者が定めるとしています。同条第3項では、採用時に任期を明示することが必要です。

任期が年度末までより短い場合は、勤務実績を考慮した上で、その年度内の範囲で更新できます。これが同条第4項の更新です。更新する場合にも任期の明示が必要です。

場面制度の読み方本人が確認する資料
年度途中で採用された必ず年度末まで任用されるわけではない採用時の任期の通知
同じ年度内で任期が延びる第22条の2第4項の更新に当たるか確認更新後の終期と通知
翌年度も勤務する新たな任用の手続きを確認する募集・選考案内、次年度の任用通知
職名や担当が変わる任命権者と職、条件の変更を確認する職務内容、勤務時間、給与等の提示

同条第6項は、職務の遂行に必要かつ十分な任期を定め、必要以上に短い任期で採用・更新を繰り返さないよう配慮を求めています。年度末が法律上の上限であることと、短い任期を自由に反復してよいことは同じではありません。

翌年度は新たな任用として能力を確認する

地方公務員法第22条の2第1項では、会計年度任用職員の採用は競争試験または選考によると定められています。第15条の成績主義は、受験成績、人事評価その他の能力の実証に基づく任用を求めています。

翌年度の任用でも、その職に必要な能力の確認があります。「公募がないなら無審査で継続」「前年に任用されたから次年度の手続きは不要」とは考えません。公募による選考でも、前の任期の勤務実績を考慮することは可能ですが、それだけで新たな任用が約束されるわけではありません。

総務省の令和8年10月マニュアルの問6-2、問6-5も、任期ごとの客観的な能力実証と、公募によるかどうかを分けています。書類、面接、勤務実績などのうち、本人の選考で何を使うかは所属の案内で確かめます。公開されていない評価項目や配点を推測して準備する必要はありません。

まず「次年度に同じ職が置かれる予定か」「意向調査と正式応募は別か」「選考案内はいつ示されるか」の三点を担当へ聞くと、次の行動が整理できます。一般的な任用制度は公募と再度の任用も参照し、実際の提出先と締切は当年度の案内を優先します。

公募によらない任用の上限は全国共通ではない

総務省の現行マニュアル問6-6は、令和6年6月に、国の期間業務職員について公募によらない再度の任用を連続二回までとするよう努める取扱いが廃止されたことを取り上げています。その上で、国の取扱いは例示であり、地方公共団体は平等取扱い・成績主義を踏まえ、地域の実情等に応じて適切に対応するという整理です。

このため、過去の国の説明を使って「どの自治体でも三年目の次は必ず公募」と断定することはできません。逆に、国の取扱いの変更だけを根拠に「自治体の回数制限もすべてなくなった」と判断することも適切ではありません。

公開資料には異なる取扱いがあります。

後者はその募集の条件です。他の職種、任命権者、翌年度の募集にまで広げないでください。また、回数は公募によらない任用の扱いであり、その回数に達したことだけで以後の公募へ応募できなくなる、という意味とも区別します。

意向調査から任用通知までを順に準備する

以下は確認用の整理で、全国共通の提出手順ではありません。本人の任命権者の案内に合わせて使います。

段階確認すること残しておくもの
次年度の意向確認継続希望、勤務時間の希望、回答期限自分の回答と提出日
選考案内の受領公募の有無、職務、資格要件、提出先募集要項と照会結果
応募・書類提出履歴書等の再提出、資格の更新、面接提出書類の本人控え
結果の連絡選考結果か正式な任用通知か通知と条件の説明
任期の切替終了日、開始日、勤務条件、保険等次年度の任用条件

総務省マニュアル問6-7は、再度任用時の履歴書などの提出要否や簡素化を各団体の判断に委ねています。「昨年出したので不要」とせず、今年の指定を確認します。住所、連絡先、資格、兼業などに変更があるときは、必要な申告方法も聞きます。

担当業務の経験を整理する場合は、本人が行った作業、判断の範囲、使った知識を短く記述します。住民の個人情報、非公開の契約情報、庁内の評価資料などを私的に持ち出して応募資料に添えることは避けます。証明が必要なら正式な発行・照会の手続きを利用してください。

同じ仕事でも勤務条件の確認を省かない

新たな任用の条件では、任期のほか、勤務時間・勤務日、職務内容、勤務場所、給料または報酬、手当、休暇を確認します。前年の条件が自動的にすべて継続するという前提ではなく、変更点を担当に尋ねます。

フルタイムとパートタイムは、地方公務員法第22条の2第1項で区分されています。ただし、「パートタイム」という名称だけで保険非加入や手当なしと決めることはできません。医療・年金・雇用保険はそれぞれの適用条件を確認します。任期の間に空白がある場合は、その日付と本人・家族の資格の扱いを共済等の担当へ伝えてください。

例えば、次年度の意向を回答済みでも、勤務日数の変更をまだ相談中という場合は、その希望が受理されたのか、単に検討事項として記録されたのかを確認します。これは確認場面の仮例です。口頭の見込みと正式な通知を分けて保管し、別の応募先へ伝える予定日も、決定していない事実を確定事項として扱わないようにします。

年次休暇の継続取扱い、給与決定における経験の扱い、退職手当の対象や通算も、任期そのものとは別の確認事項です。任用が新たであることだけで、すべての計算が一律にゼロからになるとも限りません。本人の勤務条件と条例・規則の根拠を確認します。

無期転換と自動継続を混同しない

労働契約法第21条は、国家公務員・地方公務員を同法の適用から除いています。民間の有期労働契約についての同法の無期転換ルールを、そのまま会計年度任用職員へ当てはめることはできません。

一方で、次年度の任用が決まらない場合に、説明や相談を求める必要がないという意味でもありません。総務省マニュアル問6-3は、複数回の任用後に予告なく再度任用しないことの影響に触れ、事前の説明などの配慮を示しています。民間の雇止め予告の仕組みとは区別して読んでください。

再度の任用がないと言われたら、職の設置状況、選考手続きの段階、説明を受けられる窓口、別の応募の可否を整理します。任用の判断への相談と、在職中の給与などの相談は同じ手続きとは限りません。個別の救済手段や期限は、通知を示して人事担当、所管の相談窓口、必要に応じ法律の専門家に確認します。

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よくある質問

年度内の更新と翌年度の任用は同じですか?

異なります。地方公務員法第22条の2の更新は同じ年度内の範囲で行うものです。翌年度は新たな任用として、職の設置、選考、任用条件を確認します。

公募によらない任用は全国一律で二回までですか?

そのような全国一律の上限とはいえません。総務省の現行マニュアルは旧国の取扱いの廃止を示し、地方の具体的な運用は各団体で判断する整理です。当年度の所属の規則・案内を確認してください。

公募がなければ応募書類も不要ですか?

一律ではありません。提出書類の要否や簡素化は団体の判断によります。継続希望の回答と正式な応募を分け、提出物、期限、変更事項の申告を担当へ確認します。

出典

  1. 地方公務員法 第15条・第22条の2
  2. 労働契約法 第21条
  3. 総務省 会計年度任用職員制度の運用に係る事務処理マニュアル 令和8年10月
  4. 中央区 会計年度任用職員の公募によらない再度任用の上限回数撤廃について
  5. 東京都環境局 会計年度任用職員(専門職)募集 令和8年6月1日採用

監修

松岡 良次

株式会社エージェントベスト代表。大手人材会社およびスタートアップ人材企業にて、IT・スタートアップ・メガベンチャー企業の採用支援に従事。独立後はIT・スタートアップ・コンサル領域に特化し、20〜30代のキャリア支援を行う。(厚生労働大臣許可 13-ユ-316964)

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