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制度とお金 / 退職の手続き

退職時の年金手続きの順番

退職時の年金は、最初に「退職翌日からどの年金制度に入るか」を確認します。共済の医療保険を任意継続することと、在職中の厚生年金が続くことは別です。本人の切替えに加えて、扶養されていた配偶者の年金も確認すると、必要な手続きを整理できます。

本記事は2026年11月時点の公開情報にもとづきます。国内居住者の一般的な取扱いを中心に説明します。年齢、再就職先の加入条件、配偶者の状況で扱いが異なります。旧資格と共済記録は所属・共済組合、新資格と国民年金は新勤務先・市区町村・年金事務所へ確認してください。

最初は退職日と次の資格取得日を並べる

退職日、在職中の厚生年金の資格喪失日、新勤務先の資格取得日を確認します。最後に出勤する日や最後の給与の支給日を、資格の切替日と取り違えないようにします。休暇を取ってから退職する場合も、最終登庁日が資格喪失日になるとは限りません。

新勤務先に採用される予定がある場合は、入社日だけでなく、厚生年金の加入対象となる勤務条件かを確かめます。内定があるから、退職翌日から自動で厚生年金に入れると考えることはできません。短時間勤務などで条件の確認が必要な場合は、担当者へ具体的な契約内容を示します。

退職翌日から新勤務先で加入することが確認できた場合は、新勤務先の指示に従って必要な情報を提出します。基礎年金番号や本人確認に関する案内を確認し、どの書類をいつまでに渡すかを把握します。旧共済の医療関係の返納書類とは分けて整理してください。

国民年金の種別は本人の条件で決まる

国民年金法第7条は、第1号・第2号・第3号被保険者を区分しています。第1号は原則として国内に住所のある20歳以上60歳未満で、第2号・第3号に該当しない人です。第2号は厚生年金の被保険者、第3号は一定の条件を満たす第2号被保険者の被扶養配偶者です。

したがって、退職して厚生年金に加入しない期間がある20歳以上60歳未満の人は、まず第1号か第3号かを確認します。60歳以上の場合に、全員が同じ第1号の加入手続きをするという説明はできません。任意加入や今後の厚生年金加入など、本人の年齢と記録に応じて年金事務所へ相談します。

第3号は配偶者に関する制度です。子や親が医療保険の被扶養者であることと、国民年金第3号になることは同じではありません。配偶者の年齢や年金加入、本人の収入などの条件も確認してください。税の扶養控除の判定だけで年金の種別を決めないようにします。

国民年金法第12条は、資格や種別変更などの届出を定め、第3号については配偶者の勤務先や共済などを経由する仕組みを設けています。自分が第1号になる届出と、第3号になる届出では、窓口や経路が違います。

第1号になる場合は書類と期限を確認する

日野市の公式案内では、退職して第1号になる20歳以上60歳未満の人や、配偶者の退職により第3号から第1号になる人について、退職翌日から14日以内の手続きを案内しています。本人確認書類、基礎年金番号が分かる書類、退職日が分かる書類が確認項目です。

実際の受付方法と必要書類は居住地の市区町村や年金事務所へ確認します。資格喪失証明書、退職証明書など、何を使えるかを確かめてから準備します。書類名が似ていても、医療保険の資格喪失証明と年金の記録に必要な情報が同じとは限りません。

電子申請を利用できる場合も、対象の手続き、必要な本人認証、添付資料、申請後の確認方法を公式案内で確認します。申請の入力を始めただけなのか、送信が完了したのかも分けます。退職直後に転居する場合は、どの住所地の窓口へ届けるかを相談してください。

証明書が期限までに届かないときは、発行元と受付先の両方へ相談します。必要書類を待つから届出の確認も後回しにする、とはしません。期限を過ぎたときも放置せず、どの期間の加入や保険料に関係するかを窓口へ確認してください。

第3号になる場合は配偶者の勤務先へ相談する

配偶者の扶養に入る予定なら、配偶者の勤務先などへ、医療保険の被扶養者と国民年金第3号の必要手続きを確認します。日本年金機構も、退職して配偶者の健康保険の被扶養者となる場合の第3号への手続きを案内しています。本人が該当する年齢などの条件を確認することが前提です。

収入の見込みや受給する給付など、認定に必要な情報を提出します。非課税の給付であることだけを理由に、収入としての確認が不要とは判断しません。いつから認定されるか、追加資料があるか、処理中の扱いはどうなるかを担当へ確認します。

健康保険の申請を出したから年金の届出まで完了した、と決めつけないようにします。両方をまとめて進める様式があっても、本人が必要事項を提出し、届出の状況を把握することが大切です。第3号に該当しない場合の手続きも確認しておきます。

仕事の条件を比べる段階なら、行政に関わる求人の仕事内容を確認することもできます。加入対象となる勤務条件は、採用先へ別途確認してください。

短い空白期間でも届出と保険料を区別する

日本年金機構は、月末に退職し、翌月途中から別の会社で厚生年金に加入する例を示しています。空白期間に第1号の資格取得手続きが必要でも、その月末以降に第2号であるなどの条件により、国民年金のその月分の納付が不要となる場合があります。

この説明を、「同じ月に就職するなら国民年金の手続きは不要」と読み替えないようにします。また、同じ月に資格の取得・喪失を重ねる場合などには別の確認が必要です。本人の実際の退職日、入社日、その後の加入状況を示して確認してください。

第1号の手続きを終えた後に就職した場合は、新勤務先への届出と、手元の納付書の対象月を確認します。すでに納めた保険料と厚生年金の対象月が重なるように見える場合も、本人で調整せず年金事務所へ確認します。通知と納付記録を保管しておくと照会ができます。

扶養されていた配偶者の切替えを確認する

退職する本人が第2号で、その配偶者が第3号だった場合、本人の退職により配偶者も第3号の資格を失う場合があります。本人の手続きを済ませて終わりにせず、配偶者の年齢や再就職、他の加入条件を確認します。

とくに共済の医療保険を任意継続する場合、医療の扶養が続くことと、配偶者の第3号が続くことは分けて考えます。日本年金機構は、被保険者の退職に伴って扶養されていた配偶者も第3号を失い、第1号への手続きが必要になる場合を案内しています。

夫婦それぞれが就職する場合や、退職した本人が配偶者の扶養に入る場合など、方向が逆になることもあります。家族単位で一つの手続きをするというより、一人ずつ資格と窓口を確認する形で整理してください。

共済の年金記録と将来の請求資料を保管する

退職は、過去の加入記録がなくなる手続きではありません。日本年金機構は、2015年10月の被用者年金一元化後も、共済組合等の加入記録は引き続き各共済組合等で管理すると説明しています。旧勤務先の共済に記録の疑問を確認できるよう、加入期間や通知を整理します。

国民年金の種別変更は、過去の記録訂正や将来の年金請求までまとめて終えるものではありません。退職等年金給付や、すでに年金を受けている人の届出については、本人の制度と年齢に応じて共済へ確認します。加入の手続きと受給の手続きを分けてください。

退職後に住所などが変わる場合は、届出が必要な通知や制度を共済に確認します。基礎年金番号が分かる書類、共済からの通知、手続きの控えは、職場へ返す物とは別に保管します。第三者へ不用意に送らず、適切に管理してください。

働き方と入社時期の整理は、相談窓口で経験と予定をもとに話せます。ご利用は無料です(紹介手数料は採用企業の負担)。年金の個別認定は担当機関へ確認してください。

よくある質問

共済を任意継続すれば年金も続きますか

医療の任意継続と厚生年金は別です。新勤務先の加入、国民年金第1号・第3号などを本人の年齢と条件で確認します。配偶者の第3号も自動的に続くとは限りません。

数日だけ無職になる場合も手続きが要りますか

その期間の資格と必要な届出を確認します。日本年金機構は、短い空白期間でも第1号の手続きが必要となる例を示しています。最終的な保険料の納付対象月とは別に判断してください。

退職後の年金記録は新勤務先へ移さないと消えますか

退職したことで過去の記録が消えるわけではありません。共済組合等の加入記録は各共済組合等で管理されます。新勤務先の加入に必要な情報の提出と、過去記録の確認・将来の請求を分けて整理します。

在職中の情報収集の進め方は、LINEで短く相談することもできます。

出典

  1. 国民年金法 第7条・第12条
  2. 日本年金機構 会社を退職したときの国民年金の手続き
  3. 日本年金機構 年金加入記録はどこで管理されているのですか
  4. 日野市 会社などを退職したとき

監修

松岡 良次

株式会社エージェントベスト代表。大手人材会社およびスタートアップ人材企業にて、IT・スタートアップ・メガベンチャー企業の採用支援に従事。独立後はIT・スタートアップ・コンサル領域に特化し、20〜30代のキャリア支援を行う。(厚生労働大臣許可 13-ユ-316964)

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