制度とお金 / 共済と健康保険
介護休業手当金の仕組み
介護のため勤務を休むときは、所属で使える休暇・時間の制度と、共済が支給する介護休業手当金を分けて確認します。休暇が承認された期間と、手当金を支給する日数は同じとは限りません。
対象となる家族、取得の単位、過去の利用日数、報酬の支給をそろえて共済へ確認してください。 無給になった時間すべてに手当金が支給される、と考えないことが大切です。
本記事は2026年11月時点の公開情報にもとづきます。主に地方公務員の共済制度を根拠とする一般的な整理です。休暇は所属、給付は加入する共済、介護サービスは自治体の担当や専門職へ確認してください。国の職員等も自分の組合の条件で確認します。
休暇を取る制度と給付を受ける制度を分ける
地方公務員等共済組合法第70条の4は、対象家族を介護するため承認を受けた休業について、介護休業手当金を支給する仕組みを定めています。所属での制度名が介護休暇でも、共済給付の名称は介護休業手当金となる場合があります。
国の勤務時間・休暇等に関する法律は、第20条の介護休暇と第20条の2の介護時間を分けています。地方の職員は所属の条例・規則で対象や申出方法を確認します。名称が似ている短期の休暇等も、同じ給付へ自動的につながるわけではありません。
| 確認する制度 | 所属で尋ねること | 共済で尋ねること |
|---|---|---|
| 全日で休む介護休暇等 | 承認期間、残りの利用可能期間 | 対象日数、過去分の通算 |
| 半日・時間単位の取得 | 取得できる単位、給与の減額 | 手当金の対象となるか |
| 介護時間 | 一日の時間、利用期間、申請 | 介護休業手当金との違い |
| その他の介護関連休暇 | 有給・無給、対象事由 | 別制度であることと給付の有無 |
東京都職員共済組合の現行案内は、一日の一部だけを休む半日・時間休暇は支給対象外とし、短時間勤務職員の全日の休暇は対象と区分しています。自分の勤務時間が短いことと、一日の勤務時間の一部だけを休むことを取り違えないでください。
休暇の承認通知を見て、自分がどの単位で取得しているかを確認します。給与が減額されるから手当金も出るはず、という順序では判断しません。
対象家族と介護の状態を先に確認する
手当金は、家族なら誰でも同じ条件で対象になるわけではありません。関係する親族の範囲、同居の条件、介護を必要とする状態を共済へ伝えます。医療保険で被扶養者になっているかどうかだけで判断するものでもありません。
東京都共済の案内では、配偶者、父母、子、配偶者の父母等と、同居を要する一定の家族を区分しています。例えば親を自分の医療保険の被扶養者にしていない場合でも、それだけで手当金の対象外と決めないでください。
共済には、家族との関係、同居の有無、介護を必要とする期間、所属へ申請した制度を伝えます。介護保険の認定がある場合も、その名称だけで共済の給付要件をすべて満たすとは判断せず、必要な証明を確認します。
本人だけで介護の状態を医学的に判定したり、家族の医療情報を応募先へ送ったりする必要はありません。所属や共済に必要な範囲を確認し、介護サービス等の利用は自治体の窓口や関係する専門職へ相談してください。
働き方も比較する場合は、公務員経験を活かせる求人で勤務地や勤務時間を確認できます。給付の条件と、介護を続けるために必要な働き方を別々に整理します。
通算日数は承認期間の暦日数と区別する
同法第70条の4第2項は、介護を必要とする人ごとに、一の継続する状態について、介護休業の日数を通算して六十六日を超えない仕組みを定めています。年度が変われば同じ介護について日数が最初から戻る、という制度ではありません。
東京都共済は、実際に介護休暇を取得した日を通算し、承認期間中に勤務した日や週休日等を含めないと説明しています。連続した承認期間を暦日で数えることと、給付対象の日を数えることを分けてください。
同じ家族について以前に手当金を受けたことがあれば、対象となった状態、期間、既に通算された日数を共済へ確認します。別の年に取得する場合や分けて休む場合も、本人が独自に新しい支給枠と判断しないようにします。
家族の状態が変わった場合に、一の継続する状態をどう判断するかも、必要な資料とともに共済へ尋ねます。手当金の枠を増やすために病名等を言い換えるのではなく、実際の経過に沿って説明してください。
支給率、上限、報酬調整を分ける
本則第70条の4には百分の四十という記載がありますが、附則第17条の2による暫定措置で、当分の間は百分の六十七に読み替えます。本則だけを見て現行率を判断しないことが重要です。
計算の基礎は標準報酬の日額です。給料の手取り額に率を掛けるのではありません。日額の上限もあり、地方職員共済と東京都共済は令和八年八月からの上限を案内しています。休暇開始の時期等を含む適用条件と本人の標準報酬を確認してください。
同法第71条は報酬との調整を定めています。介護休暇で給与の一部が減っていても、調整対象の報酬が残る場合があります。給与明細の入金だけでなく、その報酬の対象期間と種類を給与担当と共済に確認します。
給付率が分かっても、一月分の給与と同じ日に、同じ日数分が振り込まれるわけではありません。請求対象月、共済の審査、振込予定を別に確認し、未請求の期間を支給決定済みとして扱わないようにします。
雇用保険や他の休業給付と重ねて判断しない
同法第70条の4第4項は、同じ介護休業について雇用保険の介護休業給付を受けられるときは、共済の介護休業手当金を支給しないと定めています。会計年度任用職員等も含め、自分がどの制度で確認する立場かを所属へ尋ねます。
民間向けの介護休業給付の案内にある日数と、共済の支給日数を単純に入れ替えないでください。休業できる期間、支給対象日、通算する日数の単位を確認する必要があります。配偶者の勤務先で使う給付とも、本人の制度を混同しません。
また、共済の「休業手当金」は別の給付です。無給の介護休暇を取ったから、その期間に休業手当金を選んで請求できるとは考えないようにします。勤務しない理由、服務上の処理、対象給付を所属・共済へ確認してください。
退職や任用の終了を検討する場合は、残りの支給日数があることと、退職後も同じ給付を受けられることを分けて確認します。東京都共済の案内は任意継続組合員を対象から除いています。退職前に取得した休暇分の未請求と、資格が変わった後の新たな休業を混同せず、最終対象日と請求先、退職後の保険・年金の手続きを所属と共済へ尋ねてください。
月ごとの請求と変更の資料を整える
東京都共済は、介護休暇の承認・取得状況、出勤簿、給与減額や報酬の証明等を用いて月ごとに請求する方法を案内しています。家族の関係や同居を確認する資料が必要な場合もあります。これは同組合の例なので、本人の組合の様式と提出経路を使います。
準備メモには、対象家族、承認期間、実際に全日休んだ日、勤務した日、過去に受給した期間、報酬の支給状況をまとめます。所属が発行する証明と本人が記入する事項を分け、家族の資料を必要以上に複製しないようにしてください。
例えば、複数月に分けて介護休暇を取る仮のケースでは、先月の受給日数と今月の取得日を同じ一覧で確認します。予定より早く勤務へ戻ったときは、承認と請求を変更する必要があるかを尋ねます。追加支給や過払い精算があれば、対象月と入金を分けて記録します。
相談フォームでは、勤務地・勤務時間と確認中の日程を分けて伝えられます。家族の診断書や給付申請書を一式送る必要はありません。ご利用は無料です(紹介手数料は採用企業の負担)。
よくある質問
無給の介護時間なら手当金も出ますか
勤務時間の一部を休む制度と、共済の支給対象となる全日の介護休暇等は区別します。減額されることだけでは対象を判断できません。本人の取得単位を共済へ伝えて確認してください。
支給日数は毎年度新しく数え直しますか
同じ対象家族の一の継続する状態について通算します。過去の受給を含め、残る対象日数を共済へ確認してください。承認期間の暦日数と支給日数も別です。
雇用保険の介護休業給付と両方を請求できますか
同一の介護休業について雇用保険の給付を受けられる場合は、共済の手当金を支給しない定めがあります。所属に適用制度を確認し、重複して満額を受け取れると考えないでください。
働き方の条件を短く整理するなら、LINEで相談内容を送ることもできます。現職で続ける案を含めて比較できます。