制度とお金 / 年金
配偶者の年金|第3号被保険者の切り替え
公務員本人の退職時には、本人だけでなく、扶養されている配偶者の年金手続きも確認します。健康保険の被扶養者であることと、国民年金の第3号被保険者であることは同じ制度ではありません。医療の資格が続くから年金も手続き不要、と判断しないことが大切です。
本記事は2026年11月時点の公開情報にもとづきます。日本国内に住む配偶者がいる世帯を中心とした一般的な整理です。本人と配偶者の年齢・加入状況等による資格は、勤務先・共済組合・年金事務所等で確認してください。
まず夫婦それぞれの年金区分を確認する
国民年金法第7条は、第一号、第二号、第三号の被保険者を区分しています。第三号は、第二号被保険者に主として生計を維持される配偶者のうち、原則20歳以上60歳未満等の要件を満たす人です。男女を問わず、配偶者側の条件により確認します。
厚生年金へ加入する公務員や会社員は、国民年金では第二号に当たります。ただし、65歳以後の第二号資格には老齢給付の受給権等による例外があります。厚生年金の加入者であることと、国民年金の第二号であることが常に一致するとは考えません。
また、地方公務員に関係する「第三号厚生年金被保険者」という呼称は、ここでいう国民年金の第三号とは別です。年金の種類を省略して、本人も配偶者も第三号と一つにまとめないでください。
| 家族ごとに書く情報 | 確認する意味 |
|---|---|
| 生年月日 | 第三号の年齢、第二号の例外等 |
| 現在の勤務先・加入制度 | 本人の厚生年金か、配偶者の扶養か |
| 正式な退職・入社日 | 旧資格と新資格の接続 |
| 今後の収入・給付 | 生計維持や収入の確認 |
| 届出先と受付状況 | 医療と年金の手続き漏れを分ける |
税の扶養控除や勤務先の扶養手当も別の制度です。年末調整の申告を済ませたから、年金の第三号の変更も済んだとは考えません。
本人の退職で配偶者も切り替える場合
本人が退職して第二号でなくなり、配偶者が引き続き第三号の条件を満たさなくなる場合は、配偶者自身の年金区分を確認します。国内居住で20歳以上60歳未満、本人の厚生年金加入等がない配偶者は、原則として第一号への切替が必要になります。
たとえば、本人が11月末で退職し、次の厚生年金加入まで間がある仮例では、配偶者も同じ期間について年金の切替を確認します。ただし配偶者が自分の勤務先で厚生年金に加入する場合や、既に60歳以上の場合などは別の整理です。世帯全員を一括で第一号と決めません。
医療を任意継続して家族を被扶養者として認定されても、退職前の第二号資格がそのまま続くわけではありません。医療保険の任意継続の認定と、国民年金の第三号の資格を分けて確認してください。
退職日の翌日から別の勤務先で厚生年金に加入する場合も、配偶者の第三号の届出・種別確認が必要かを新勤務先へ尋ねます。日本年金機構は、勤務先を変わった場合や、公務員の加入先が変わる場合の届出を案内しています。医療の扶養認定を新たに受ける手続きだけで、年金についても何を受理したかが分かる形にしておきます。
本人が65歳になるときは受給権を確認する
国民年金法附則第3条には、65歳以上の被保険者について、第二号資格の特例があります。日本年金機構は、厚生年金加入者が65歳に到達して老齢基礎年金の受給資格を満たすと、国民年金の第二号でなくなり、その人に扶養されていた配偶者も第三号でなくなると説明しています。
働き続けて厚生年金保険料を納めていても、この切替が必要となる場合があります。医療の被扶養者としての資格が続いていることや、本人が年金をまだ請求していないことだけで、配偶者の第三号も続くと判断しないでください。
一方、65歳以上で老齢給付の受給資格を満たさない場合等の例外があるため、「65歳になったら事情を問わず全員同じ」とは書けません。本人の受給権、厚生年金の資格、配偶者の年齢と勤務を担当へ示して確認します。
配偶者自身が60歳に達した場合も、第三号の年齢区分から外れます。第一号への強制加入と、60歳以後の任意加入の検討は別です。医療の扶養が続くことと、国民年金の加入区分を同じ表で処理しないようにします。
配偶者の就職・離職・収入変化でも見直す
配偶者が自分の勤務先で厚生年金に加入する場合は、自分の第二号資格へ変わります。収入が扶養の基準内に見えても、厚生年金の加入要件に該当するなら第三号ではありません。給与額だけで、勤務先での加入を選ばずに済むと考えないでください。
反対に、配偶者が離職して本人の扶養へ入る場合は、第三号の認定と届出を確認します。本人が第二号であるか、配偶者の年齢、国内居住または海外特例、生計維持の要件等が関係します。退職して収入がなくなる見込みという理由だけで、自動的に認定されるものではありません。
日本年金機構の加入案内は、収入について原則年間130万円未満等の要件を示しています。ただし障害の状態等による区分や、勤務先での加入要件、収入確認の方法も関係します。税の給与所得だけで判断せず、給与以外の年金や失業給付等があるときも、正式名称と支給予定を担当へ伝えます。
継続的な収入増加と一時的な変動の扱い、いつから条件を欠くかは、現在の認定基準で確認します。前年の源泉徴収票一枚だけで将来の資格を確定しません。就職日、労働条件の変更、給付の開始・終了を記録して届け出ます。
第一号と第三号では提出先が違う
国民年金法第12条は、種別変更等の届出について定めています。第三号の届出は、民間の勤務先や加入共済を経由する仕組みです。配偶者が第一号になる場合とは提出先を区分します。
機構の加入案内とマイナポータルは、退職等による第一号の手続きについて、退職日の翌日から十四日以内と案内しています。住所地の市区町村の国民年金窓口や電子申請等、本人が使える方法を確認します。65歳到達による切替は、機構が年金事務所や郵送等も案内しています。事由ごとの受付先と必要資料を確認してください。
| 場面 | 主な確認先 |
|---|---|
| 配偶者が第三号になる | 扶養する人の勤務先・共済等 |
| 本人退職で配偶者が第一号へ | 市区町村の年金窓口等 |
| 配偶者が自分の厚生年金へ | 配偶者の勤務先 |
| 本人が65歳到達し第三号終了 | 市区町村・年金事務所等 |
| 過去の種別が不明 | 共済・年金事務所等で記録照会 |
基礎年金番号の分かる書類、本人確認、資格喪失日や扶養から外れた日を確認できる資料等を準備します。公務員本人に雇用保険の離職票がない場合は、受理先へ代わる証明と必要事項を尋ねます。配偶者の手続きなのに本人分の番号しか用意していない、とならないようにします。
切替の届出と保険料の確認は別に進める
第一号の対象となる期間について、納付が必要な月と納付方法を確認します。月の途中や短い空白であっても届出の対象となる場合があるため、日数だけで手続き不要とは決めません。加入区分の届出と、結果としてどの月の保険料が必要かの確認を分けます。
支払いが難しいときは、免除・猶予の申請を検討できます。ただし第三号を外れたから自動的に免除されるわけではありません。対象期間、本人や家族の所得、必要資料は国民年金の免除・猶予で整理しています。
第三号への変更後に第一号の納付書が届いた場合も、不要と即断して捨てず、資格の反映状況と対象月を確認します。既に支払った保険料がある場合は、その記録を示して還付・充当等の扱いを担当へ尋ねます。本人が勝手に次の月の納付から差し引くものではありません。
配偶者の記録も年月ごとに照合する
届出後は、定期便やねんきんネット等で配偶者自身の加入区分を確認します。本人の共済履歴だけを見ても、配偶者の第三号期間の確認にはなりません。医療の認定日と年金の対象期間、旧勤務先から新勤務先への接続を照合します。
表示には更新時差があるため、届出控えと通知の基準日も残します。過去の第三号期間に疑問がある場合は、いつ本人が退職したか、配偶者が就職したか等の履歴を作り、年金事務所へ相談します。未納になっていると決めつけたり、古い医療資格の通知だけで第三号だったと断定したりしないでください。
本人の希望で仕事の選択肢も調べる場合は、公務員向け求人情報を閲覧できます。家族の年金手続きを確認しただけで、転職する結論を出す必要はありません。
よくある質問
医療の任意継続で扶養が続けば第三号も続きますか
医療と年金は別です。本人が第二号でなくなれば、配偶者の第三号資格も見直します。配偶者の年齢と勤務等に応じ、第一号等の手続きを確認してください。
本人が65歳になっても厚生年金に加入中なら手続き不要ですか
老齢給付の受給資格を満たす場合等には、本人の国民年金第二号資格が終了し、配偶者が第三号から切り替える必要があります。厚生年金の加入継続だけで判断しません。
配偶者が会社へ就職したら第一号へ切り替えますか
勤務先で厚生年金の加入対象となるなら、自分の第二号へ変わります。加入しない場合の第一号・第三号は、収入や生計等で確認します。勤務先の届出と旧扶養側の変更を照合してください。
希望条件を整理する場合の相談フォームは任意です。ご利用は無料です(紹介手数料は採用企業の負担)。LINEの案内を読むだけでも構いません。家族の年金認定は勤務先・共済・年金事務所等へ確認してください。