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制度とお金 / 年金

国民年金の免除・猶予の制度

公務員を退職して国民年金の第一号被保険者となり、保険料を納めることが難しい場合には、免除や納付猶予を申請する制度があります。退職しただけで自動的に保険料が免除されるわけではありません。加入の届出、支払う月の確認、免除等の申請を分けて進めます。

本記事は2026年11月時点の公開情報にもとづきます。国民年金の保険料についての一般的な整理です。本人や家族の所得、失業の事実、対象月等による承認は、市区町村の年金窓口・年金事務所へ確認してください。

申請免除と納付猶予を分けて選ぶ

国民年金法第90条は申請による免除、第90条の2は一部免除に関係する規定です。日本年金機構は、免除を全額、四分の三、半額、四分の一の区分で案内しています。承認された内容により、残りの保険料を納めるかどうかが変わります。

納付猶予は、原則20歳以上50歳未満の方について、本人と配偶者の所得等に基づき納付を猶予する制度です。免除とは老齢基礎年金額への反映が違います。納めなくてよい期間があるという共通点だけで、一つの制度として扱わないでください。

制度主な所得確認老齢基礎年金額との関係
申請免除本人・配偶者・世帯主所定の割合を反映
一部免除本人・配偶者・世帯主残りの保険料納付が必要
納付猶予本人・配偶者追納しなければ額へ反映しない
学生納付特例原則本人追納しなければ額へ反映しない

生活扶助を受ける場合や一定の障害年金受給等には、同法第89条に関係する法定免除という別の取扱いがあります。学生や出産前後の制度も区分されます。自分がどの制度の対象かを先に尋ね、一般の申請書一枚ですべて処理できると考えないようにします。

任意加入の人は、一般の免除・納付猶予の対象ではありません。退職後の年齢や加入資格も確認し、第一号としての保険料か、任意加入の保険料かを整理します。

退職した年の収入だけで判定しない

免除等では、本人だけでなく配偶者・世帯主の所得も関係する場合があります。現在本人の収入がなくても、家族の所得や対象年度によって結論が変わります。年収の手取り額と、審査で使う所得を同じ数字として比べないでください。

日本年金機構は、免除等の年度を七月から翌年六月として説明しています。通常の学校年度や所得税の一年と一致しません。2026年七月から2027年六月までの申請区分では、原則として2025年中の所得を使う案内になっています。

たとえば年度途中に退職した場合、退職月を含む免除等の年度と、その審査で使う所得年を並べます。前年の給与があったから必ず対象外、今年の給与がゼロだから必ず全額免除、と本人だけで判断しません。失業等の特例も別に確認します。

所得が未申告の場合には、市区町村の税務窓口で申告が必要となることもあります。機構は、本人・配偶者・世帯主の申告状況等に応じた注意事項を示しています。退職時の源泉徴収票だけで所得情報がすべて整っていると思わず、担当の案内に従います。

失業特例は公務員も確認できるが自動ではない

失業等の事実が確認できる場合には、その人の前年所得にかかわらず免除・猶予を受けられる特例があります。ただし、所得の審査対象となるほかの人の条件まで一律に除かれるわけではありません。本人が失業した場合と、世帯主や配偶者も失業した場合を分けて伝えます。

機構の2026年11月更新案内は、雇用保険の被保険者だった人と、適用除外となる国・地方公共団体等に勤務していた人の証明書類を分けています。公務員だから離職票がないので申請できない、と判断する必要はありません。

雇用保険適用除外の職員については、雇用先が証明する退職辞令、失業者退職手当受給資格証、職員退職票等、離職の事実と年月日が分かるものが案内されています。手元の書類に必要事項があるか、写しの提出でよいかを受理先へ確認してください。

失業者の退職手当の支給を受けることと、年金保険料の失業特例は別です。退職手当の額や支給有無から免除を保証するものではありません。申請する対象期間、本人や家族の所得、証明の条件を窓口へ示して確認します。

一部免除は残りを納めて初めて扱いが整う

全額免除と一部免除の違いは、承認後の納付にも表れます。半額免除なら残りの半額など、免除されなかった保険料を納める必要があります。免除という通知が届いたから、納付書はすべて不要になると考えないでください。

残額を納めない場合、その一部免除は未納と同じ扱いとなり、受給資格や年金額へ期待した反映がされません。承認区分、納付する月、残額、期限を決定通知と納付書で照合します。全額の古い納付書と、承認後の一部納付書を取り違えないことも確認点です。

納付猶予や学生納付特例の期間は、承認により受給資格期間へ算入されますが、追納しなければ老齢基礎年金額へ反映されません。免除の期間が所定の割合で額へ反映することとは違います。

2009年四月以後の全額免除期間は、全額納付の場合の二分の一を年金額に反映する扱いです。古い期間には別の割合もあるため、過去分も調べる場合は対象月を確認します。現在の生活費と将来の年金額の両方を見て、承認結果を記録しておきます。

申請できる月と期限を確認する

機構は、原則として納付期限から二年を経過していない期間、申請時点から二年一か月前までの期間について、遡って申請できると案内しています。ただし、具体的な締切は月ごとに異なります。二年後までいつでも同じ範囲を申請できる、と後回しにしないでください。

過去分が複数年度にまたがる場合は、それぞれの対象年度・所得年を確認します。一般の免除等は七月から翌年六月、学生納付特例は四月から翌年三月という区分です。勤務や在学が切り替わった月は、どちらの申請に含めるかを窓口へ尋ねます。

市区町村の国民年金窓口、年金事務所、郵送、電子申請等、本人が使える方法を確認します。年金番号や本人確認、失業等の証明を準備し、申請の控えと受付日を保管します。申請書を作成した日と受理された日は同じとは限らないので、郵送時の到達や電子申請の受付状況も確認してください。

申請前の確認承認後の確認
対象月と制度の年度承認・不承認の対象期間
所得の対象者と対象年全額・一部・猶予の区分
失業等の事実と証明残額の納付書と期限
加入区分・在学の期間翌年度の申請要否
申請先と添付資料記録への反映と控え

継続審査の希望だけで、失業特例や家族状況の変化を以後すべて申告しなくてよいとは考えません。次年度に必要な申請、婚姻等の変更届を担当へ確認します。配偶者の年金区分は第三号の切り替えの記事で別に整理しています。

学び直す場合は学生納付特例を確認する

退職後に大学院等へ進学する場合は、一般の免除・猶予と学生納付特例を区分します。国民年金法第90条の3と機構案内では、対象となる学生等の期間と所得条件を確認する仕組みになっています。

学生納付特例の所得審査は原則本人で、家族の所得の多寡を問わないと機構は説明しています。ただし、対象の学校・課程、在学期間、本人所得の条件は確認が必要です。講座へ通うというだけで、すべての学習が学生納付特例の対象となるわけではありません。

学生証や在学証明等、必要な資料を用意します。退職を理由とする特例が関係する場合も、失業証明と学生の期間を分けて提出先へ確認してください。翌年度の在学・申請の扱いも通知で確認します。

追納は別の申込みと期間管理が必要

国民年金法第94条には、承認された免除等の保険料を後から納める追納の規定があります。機構は、追納が承認された月の前十年以内の免除・猶予等の期間について、全部または一部の追納を案内しています。

一部免除の残額が未納の期間は、そのまま追納できる対象とはなりません。また、免除等の期間の翌年度から数えて三年度目以降の追納には加算額が付く場合があります。過去の通常納付書を使えばよいと考えず、対象月、順番、追納額、期限を確認して申し込みます。

追納は自動の引落しではありません。生活費に必要な資金と期限を並べ、納める月を担当へ相談します。全期間を一度に払うことを一律に勧めるものではなく、本人の家計と制度上の期限で判断してください。

未納の放置と承認された期間は違う

免除・猶予等は、将来の老齢年金だけでなく、障害・遺族年金の納付要件にも関係します。ただし、承認期間があればどの給付でも必ず受けられるという保証ではありません。初診日や死亡日、加入・納付等の他の条件があります。

機構は、不測の事態が起きてから遡って免除等を申請しても、障害基礎年金の納付要件へ算入されない場合があると注意しています。申請できる期間が残っていることと、その後の申請で給付要件をすべて補えることは別です。支払いが難しい段階で窓口へ相談し、必要な手続きを確認します。

本人の希望で仕事の情報も整理する場合は、公務員向け求人情報を閲覧できます。免除等の照会や家計の確認から、応募を直ちに決める必要はありません。

よくある質問

退職して収入がなくなれば全額免除になりますか

自動ではありません。対象年度や本人・配偶者・世帯主の所得、失業特例等を確認して申請します。特例が本人所得に適用されても、家族の審査が残る場合があります。

半額免除の通知が来たらもう納付しなくてよいですか

残りの保険料を納める必要があります。納めなければ未納扱いとなるため、対象月と金額、期限を通知で確認します。

猶予した期間も年金額にそのまま反映しますか

納付猶予や学生納付特例の期間は受給資格期間へ算入されますが、追納しなければ老齢基礎年金額へ反映しません。免除と区分し、本人の記録を窓口へ確認してください。

希望条件を整理する場合は相談フォームを利用できます。ご利用は無料です(紹介手数料は採用企業の負担)。LINEの案内を読むことも任意です。免除等の承認や個別の年金手続きは、市区町村・年金事務所が窓口です。

出典

  1. 国民年金法 第89条・第90条・第90条の2・第90条の3・第94条
  2. 日本年金機構 国民年金保険料の免除制度・納付猶予制度
  3. 日本年金機構 国民年金保険料の免除等の申請が可能な期間
  4. 日本年金機構 国民年金保険料の学生納付特例制度
  5. 日本年金機構 国民年金保険料の追納制度

監修

松岡 良次

株式会社エージェントベスト代表。大手人材会社およびスタートアップ人材企業にて、IT・スタートアップ・メガベンチャー企業の採用支援に従事。独立後はIT・スタートアップ・コンサル領域に特化し、20〜30代のキャリア支援を行う。(厚生労働大臣許可 13-ユ-316964)

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