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選考対策 / 求人の探し方

応募前の企業調査で見るべき資料

「会社のことを、どう調べればよいか分からない」というご相談を伺います。

役所では、事業者を調べる作業は担当の業務の中で行うものでした。

転職の場面では、自分のために調べることになります。

この記事では、見られる資料と、見るところを扱います。

財務の情報は、公告されています

会社法第440条第1項です。

> 株式会社は、法務省令で定めるところにより、定時株主総会の終結後遅滞なく、貸借対照表(大会社にあっては、貸借対照表及び損益計算書)を公告しなければならない。

同条第2項は、官報または日刊新聞紙で公告する会社について、要旨の公告で足りるとしています。

同条第3項は、電磁的方法による措置を定めています。

> (略)定時株主総会の終結後遅滞なく、第一項に規定する貸借対照表の内容である情報を、定時株主総会の終結の日後五年を経過する日までの間、継続して電磁的方法により不特定多数の者が提供を受けることができる状態に置く措置をとることができる。

会社のウェブサイトで「決算公告」として掲載されているものが、これにあたります。

同条第4項は、有価証券報告書を提出しなければならない株式会社について、前3項の規定を適用しないとしています。

上場している会社などは、有価証券報告書のほうで情報が公開されているためです。

つまり、株式会社であれば、どちらかの形で財務の情報が公開されているということです。

見られる資料

資料どこで見るか
① 決算公告会社のウェブサイト、官報
② 有価証券報告書提出している会社の場合
③ 会社のウェブサイト事業の内容、沿革、拠点
④ 採用のページ職種、制度、体制
⑤ 発表・お知らせ受注、事業の開始
⑥ 商業登記の情報登記所で取得できます

③と⑤を先に見てください。

事業の内容と、直近で何が起きているかが分かります。

⑤について。

「◯◯市の指定管理者に選定されました」「◯◯県の業務を受託しました」といった発表があれば、行政が相手の事業を担っているということです。

行政が相手の会社を調べる方法

ここは、役所で働いてきた人に向いている作業です。

調べるものどこで見るか
① 指定管理者の指定議会の議案、議決の結果
② 入札・契約の結果自治体の公表
③ プロポーザルの結果自治体の公表
④ 委託の状況予算の説明資料、事業の概要
⑤ 事業の評価指定管理者の評価、事業報告

①について。

指定管理者の指定は、議会の議決を経て行われます。

議案と議決の結果は、公表されています。

どの団体が、どの施設を、どの期間担っているかが分かります。

⑤について。

指定管理者は、事業報告書を提出する仕組みになっています。

公表されている場合、事業の状況を確認できます。

これらの資料の読み方は、役所で身につけたものです。

決算公告の見るところ

項目見ること
純資産の部累積の状況
資産と負債構成
損益(大会社の場合)当期の状況
公告の継続性毎年行われているか

4つ目です。

継続して公告されているかどうかは、確認できる点です。

なお、決算公告だけで会社の状況を判断しきることはできません。

1期の数字で評価せず、他の資料と併せて見てください。

数字の読み方に自信がない場合、無理に判断しなくて差し支えありません。

見るべきは、事業の内容と、自分の経験が使えるかです。

採用のページから分かること

見るところ分かること
募集している職種の数体制の状況
同じ職種の継続した募集増員か、他の理由か
制度の記載休暇、在宅勤務、研修
社員の紹介どんな経歴の人がいるか
拠点の一覧勤務地の候補

4つ目です。

行政の出身者が在籍しているかどうかが分かることがあります。

いれば、経験の使いどころが想像しやすくなります。

5つ目について。

拠点の一覧は、将来の勤務地の候補でもあります。

転勤の範囲を考えるときの材料になります。扱いは転職にともなう転居と単身赴任に整理しています。

経験の言い換えから相談することもできます。

調べる順序

順やること
1会社のウェブサイトで事業の内容を見る
2発表・お知らせで直近の動きを見る
3自治体の公表資料で、担っている事業を確認
4決算公告または有価証券報告書を見る
5採用のページで体制と制度を見る
6求人票と突き合わせる

6が要です。

調べた内容と求人票の記載が合っているかを確認してください。

合っていれば、面接で聞く内容が具体になります。

合わない点があれば、それが質問になります。

調べすぎないこと

項目目安
1社あたりの時間30分から1時間
調べる会社の数応募を検討する先
深さ事業の内容と直近の動きが分かれば足ります

1行目です。

応募の前に、すべてを把握する必要はありません。

面接は、確認する場でもあります。

分からない点は、質問として持っていって差し支えありません。

調べきれないこと自体は、応募を止める理由になりません。

よくある失敗

1. 会社のウェブサイトだけを見る

自治体の公表資料も使えます。

2. 決算の数字だけで判断する

1期の数字で評価しないでください。

3. 発表・お知らせを見ない

直近の動きが分かります。

4. 求人票と突き合わせない

質問が作れません。

5. 調べるのに時間をかけすぎる

面接で確認できます。

6. 採用のページを読まない

体制と制度が分かります。

7. 調べた内容を面接で使わない

質問の材料になります。

LINEで短く聞くこともできます

まとめ

行政が相手の求人もまとまっています。行政が相手の求人を見てみる。

よくある質問

決算公告が見つかりません

公告の方法が複数あります。会社のウェブサイトに掲載している場合、「決算公告」「電子公告」といった項目を探してください。会社の概要のページの下部にあることがあります。ウェブサイトにない場合、官報で公告されていることがあります。なお、見つからない場合もあります。この場合、他の資料で確認してください。事業の内容、直近の発表、自治体の公表資料。判断の材料は、財務の情報だけではありません。また、有価証券報告書を提出している会社には、会社法第440条の適用がありません。その場合は、有価証券報告書のほうを確認してください。読み方は別の記事で整理します。

自治体の公表資料は、どこを見ればよいですか

その自治体のウェブサイトです。探す項目は、「指定管理者」「入札」「契約」「プロポーザル」「公募」です。議会の議案と議決の結果は、議会のページにあります。指定管理者の評価や事業報告書は、施設を所管する課のページに掲載されていることがあります。自分の団体以外の自治体でも、同じ構成であることが多いです。なお、公表の範囲は団体によって異なります。見つからない項目があっても、その会社に問題があることを意味しません。あくまで、確認できる範囲で見るという位置づけです。

調べた内容は、書類に書くべきですか

志望の動機と結びつく範囲で書いてください。調べた事実を列挙するだけでは、志望の動機になりません。「◯◯の事業を担っていることを知り、自分の経験が使えると考えた」という形で、自分の経験とつなげてください。たとえば、指定管理の事業を担っている会社であれば、施設の管理や利用者の対応に関わった経験とつなげられます。発注者支援であれば、工事の監督や積算の経験です。事実と経験の接続が、志望の動機の中身になります。組み立て方は業界の選び方と、志望動機への落とし方に整理しています。

出典

  1. 会社法 第440条(計算書類の公告)|e-Gov法令検索

監修

松岡 良次

株式会社エージェントベスト代表。大手人材会社およびスタートアップ人材企業にて、IT・スタートアップ・メガベンチャー企業の採用支援に従事。独立後はIT・スタートアップ・コンサル領域に特化し、20〜30代のキャリア支援を行う。(厚生労働大臣許可 13-ユ-316964)

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