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選考対策 / 求人の探し方

求人票の読み方|どこを見れば実態が分かるか

求人票を読み慣れていない、というご相談を伺います。

役所では、求人票を読む機会がほとんどありません。

この記事では、読む順序と、それぞれの欄から分かることを扱います。

求人票は、書くべきことが定められた書類です

職業安定法第5条の3第1項です。

> 公共職業安定所、特定地方公共団体及び職業紹介事業者、労働者の募集を行う者及び募集受託者並びに労働者供給事業者は、それぞれ、職業紹介、労働者の募集又は労働者供給に当たり、求職者(略)に対し、その者が従事すべき業務の内容及び賃金、労働時間その他の労働条件を明示しなければならない。

同条第2項は、求人者の側の義務を定めています。

> 求人者は求人の申込みに当たり公共職業安定所、特定地方公共団体又は職業紹介事業者に対し(略)従事すべき業務の内容及び賃金、労働時間その他の労働条件を明示しなければならない。

同条第3項は、契約を結ぶ段階で条件を変更する場合について定めています。

> (略)第一項の規定により明示された従事すべき業務の内容及び賃金、労働時間その他の労働条件(略)を変更する場合その他厚生労働省令で定める場合は、当該契約の相手方となろうとする者に対し、当該変更する従事すべき業務の内容等(略)を明示しなければならない。

つまり、求人票は「書くべきことが決まっている書類」であり、「変わったら知らせる」仕組みも置かれているということです。

ですから、読むべき欄は決まっています。

そして、条件が変わった場合は、その明示を受けられます。

読む順序

順欄分かること
1仕事内容日々の業務。情報量が最も多い
2応募条件(必須・歓迎)求められている経験
3雇用形態・契約の期間期間の定めの有無
4勤務地配属先、転勤の範囲
5勤務時間始業・終業、残業の扱い
6休日週休の形、年間の日数
7賃金の構成基本給と手当の内訳
8募集の背景増員か、後任か
9選考の流れ回数、期間

1と2を先に読んでください。

この2つが合わなければ、他の欄を読む意味が薄くなります。

1——仕事内容の欄

見るところ読み取れること
動詞何をする仕事か(作る/管理する/折衝する/確認する)
相手誰を顧客にするか(行政/企業/消費者)
範囲担当の広さ
裁量判断が含まれるか、手順に沿うか
記載の量短いほど、確認すべきことが多い

5つ目です。

仕事内容が2〜3行しか書かれていない求人は、面接で確認する項目が増えます。

書かれていないこと自体は問題ではありません。

ただし、応募の前に確認する必要がある、ということです。

2——応募条件の欄

区分読み方
必須満たしていないと、選考が難しい
歓迎満たしていれば有利。必須ではない
求める人物像抽象的な記載。判断の材料にしにくい

「必須」に書かれている経験を、自分の言葉で説明できるかを確認してください。

業界の経験が必須なら、その業界の経験が要ります。

一方、「折衝の経験」「制度の理解」「進行の管理」であれば、業界が違っても該当します。

行政での実務経験が挙げられている場合、経験がそのまま条件に重なります。

4——勤務地の欄

記載確認すること
「本社」とだけ書かれている配属先の所在地
「全国各地」具体的な候補地
「転勤なし」範囲の定めがあるか
「顧客先」常駐先の場所

4つ目は、行政が相手の事業で見かけます。

庁舎内に常駐する形の職場があるためです。

通勤の時間が変わるため、所在地を確認してください。

扱いは転職にともなう転居と単身赴任に整理しています。

7——賃金の構成

確認すること内容
基本給と手当の区分どこまでが固定か
固定残業代の有無含まれている場合、何時間分か
賞与制度の有無、支給の実績
昇給制度の有無
手当の内訳住居、通勤、扶養、資格

2つ目を確認してください。

一定時間分の残業代があらかじめ含まれている場合があります。

その場合、何時間分が含まれているかが書かれています。

記載を読み飛ばすと、想定していた働き方と違うことになります。

書かれていない欄の読み方

書かれていない項目確認の方法
配属先の所在地面接、または紹介を通じて確認
残業の実態面接で「繁忙の時期」を聞く
募集の背景面接で聞く
離職の状況直接は聞きにくい。募集の頻度から推測
制度の利用の実績面接で「取得の実績」を聞く

4つ目です。

同じ求人が繰り返し掲載されている場合、募集が続いているということです。

事業の拡大による場合もあれば、別の理由の場合もあります。

推測で判断せず、面接で確認してください。

経験の言い換えから相談することもできます。

5件並べて読む

1件だけ読むと、何が標準か分かりません。

比べる項目見えること
応募条件その領域で共通して求められる経験
仕事内容業務の範囲の広さの違い
勤務の条件働き方の幅
賃金の構成手当の構成の違い

1つ目が要です。

繰り返し出てくる言葉が、その領域の共通の要件です。

その言葉を、職務経歴書に使ってください。

探し方そのものは公務員経験が活きる求人の探し方に整理しています。

条件が変わった場合

職業安定法第5条の3第3項により、契約を結ぶ段階で条件を変更する場合、変更の明示を受けられます。

場面対応
内定の条件が求人票と違う変更の内容の明示を求める
配属先が違う同上
賃金の構成が違う同上

行き違いである場合もあります。

まず、書面で確認してください。

よくある失敗

1. 賃金の欄から読む

仕事内容と応募条件が先です。

2. 「歓迎」を必須と読む

満たしていなくても応募できます。

3. 固定残業代の記載を読み飛ばす

働き方の想定が変わります。

4. 勤務地を「本社」のまま受け取る

配属先を確認してください。

5. 募集の背景を見ない

入社後の状況が変わります。

6. 1件だけ読んで判断する

5件並べると基準ができます。

7. 変わった条件を口頭で受け取る

書面で確認してください。

LINEで短く聞くこともできます

まとめ

行政が相手の求人もまとまっています。行政が相手の求人を見てみる。

よくある質問

応募条件を満たしていません。応募してよいものですか

「必須」と「歓迎」で分けて考えてください。必須の条件を満たしていない場合、選考が進みにくいのは事実です。ただし、必須の書き方には幅があります。「◯◯の経験3年以上」のように数値で書かれているものは、満たしているかが明確です。一方、「顧客折衝の経験」「制度の理解」のように書かれているものは、自分の経験が該当するかを説明できれば足ります。役所での経験は、民間の言葉に置き換えると該当することがあります。判断に迷う場合、応募の前に確認できます。紹介を通す場合、企業に照会してもらうことができます。

仕事内容の記載が短い求人は、避けたほうがよいですか

避ける理由にはなりません。記載が短い理由は複数あります。募集の様式が決まっている、業務の範囲が広くて書ききれない、公表を控えている部分があるなど、会社側の事情です。ただし、確認すべき項目が増えるのは事実です。応募の前に、①日々の業務の流れ ②担当の範囲 ③顧客が誰かの3点を確認してください。面接で聞いて差し支えありません。なお、同じ会社の他の求人票を見ると、書き方の傾向が分かることがあります。会社全体で記載が簡素なのか、この求人だけなのかで見方が変わります。

内定の条件が、求人票と違っていました

まず、変更の内容を書面で確認してください。職業安定法第5条の3第3項は、契約を結ぶ段階で条件を変更する場合、変更する内容を明示しなければならないと定めています。明示を求めて差し支えありません。そのうえで、違いの理由を確認してください。選考の過程で、配属先や役割が変わることはあります。その場合、変更後の条件で判断することになります。条件が合わなければ、辞退することもできます。なお、口頭でのやり取りだけで進めないでください。後から確認できません。書面で受け取る習慣を持ってください。

出典

  1. 職業安定法 第5条の3(労働条件等の明示)|e-Gov法令検索

監修

松岡 良次

株式会社エージェントベスト代表。大手人材会社およびスタートアップ人材企業にて、IT・スタートアップ・メガベンチャー企業の採用支援に従事。独立後はIT・スタートアップ・コンサル領域に特化し、20〜30代のキャリア支援を行う。(厚生労働大臣許可 13-ユ-316964)

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