制度とお金 / 休暇
公務員の勤務時間の仕組み|週38時間45分と割振り・休憩・例外
公務員の勤務時間を確認するときは、週の時間、各日の割振り、休憩、超過勤務を分けます。国の一般職の原則は休憩を除いて週38時間45分、通常の平日の割振りは1日7時間45分です。ただし、交替勤務、フレックスタイム、短時間勤務等は別の規定を確認します。
本記事は2026年11月時点の公開情報にもとづきます。国の一般職を中心に制度の構造を説明します。地方は本人の条例・規則、非常勤等は任用通知等で確認してください。特定の職場の残業時間や、実際に制度を利用できる状況を推測するものではありません。
週の時間と毎日の始業・終業を分ける
一般職の職員の勤務時間、休暇等に関する法律第5条は、職員の勤務時間を休憩時間を除き週38時間45分としています。第6条は、通常、土曜日と日曜日を週休日とし、月曜から金曜の5日に1日7時間45分を割り振る仕組みを定めています。
週の時間が同じでも、具体的な始業・終業の時刻が全国一律になるわけではありません。窓口の開庁時間、職員の勤務時間、本人の当日の割振りは区別して確認します。
| 確認する項目 | 意味と確認資料 |
|---|---|
| 週の勤務時間 | 法律・条例や本人の任用条件による総時間 |
| 日の割振り | どの日の何時から何時に勤務するか |
| 休憩 | 勤務時間とは別に置かれる時間 |
| 週休日 | 勤務時間を割り振らない日 |
| 休日 | 祝日等に勤務を要しないとされる取扱い |
| 超過勤務 | 正規の勤務時間以外の命令等に基づく勤務 |
例えば、始業8時30分、終業17時15分、途中に1時間の休憩という仮の勤務なら、間の8時間45分から休憩を除くと7時間45分です。この例の時刻が本人の所属で採用されているとは限りません。自分の通知や勤務予定で確かめます。
休憩を含む在庁時間と勤務時間は違う
勤務時間法第9条と人事院規則15-14第7条には、休憩の配置に関する規定があります。同規則では、通常の1日7時間45分の割振りについて60分、一定の場合45分とする規定や、その他の勤務に関する基準等があります。休憩は職員が自由に利用できるとされています。
したがって、同じ7時間45分勤務でも、休憩時間やその配置が異なれば、始業から終業までの長さも変わります。本人の予定を立てるときは、「拘束される時間」の感覚だけでなく、正式な勤務と休憩の区分を確認してください。
休憩中に当番や対応を命じられた場合等の扱いは、実際の指示内容を勤務管理担当に伝えます。記録上は休憩なのに対応した時間を、本人の判断で別の日へ移して帳尻を合わせる方法は避けます。勤務の事実と指示を、所属の手順で確認することが必要です。
通勤時間や出張中の移動等も、通常の勤務と同じように一括で計算できるとは限りません。この記事の仮例から個別の時間認定を判断せず、勤務命令や所属の取扱いで確認してください。
交替勤務等は一定期間の割振りを見る
勤務時間法第7条は、公務の運営上、特別の形態で勤務する必要がある職員について、通常の週休日や割振りとは別に定める仕組みを置いています。原則として4週間の期間に8日の週休日等を設け、期間全体で所定の勤務時間となるように割り振ります。特殊な事情による別の期間の定めもあります。
この場合、ある1日が7時間45分でないから直ちに制度に反する、又は土日に勤務したらすべて時間外勤務、と判断することはできません。本人の勤務予定表、対象となる割振り期間、週休日、夜間の勤務と休憩を確認します。
週休日の振替がある場合も、事前に割振りがどう変わったかを確認します。交替制の公務員について、民間企業の「法定休日」という言葉だけを使って給与まで判定することは避けてください。制度別の整理は週休日の振替と代休で説明しています。
フレックスは申告と割振りの制度
国の勤務時間法第6条第3項には、職員の申告を考慮し、一定の期間に所定の勤務時間となるよう勤務日や時間を割り振る仕組みがあります。人事院規則15-14第3条・第4条には、勤務時間の基準や申告事項等が定められています。
人事院の説明も、一定期間内の総勤務時間を同じにしながら、1日の時間を長くしたり短くしたりできる制度としてフレックスタイムを案内しています。毎朝自由に出勤時刻を変えてよい、週の勤務時間が自動で減る、という意味ではありません。
共通して勤務する時間帯、勤務時間を割り振らない日の設定、本人が指定できる日の扱い等は、適用区分と所属の基準で確かめます。申告と異なる割振りになる場合や、申告後の変更方法も担当に確認してください。
勤務しない予定があるときも、フレックスで割り振らない時間と、年次休暇等で勤務しない時間を区別します。勤務予定の変更だけで休暇申請まで済んだことにしないようにします。出退勤の実績と承認された予定を、所属の勤怠手順で照合します。
育児短時間勤務と定年前再任用は別の根拠
国の育児短時間勤務は、国家公務員の育児休業等に関する法律第12条に、対象者、子の年齢、勤務形態、承認の仕組み等が定められています。同法第17条には勤務時間法の特例があります。通常の週38時間45分を、本人が希望する割合で自由に減らす制度ではありません。
例えば、同法第12条には、平日1日3時間55分や4時間55分、週の勤務日を減らす形態などの区分があります。これらは国の制度の例であり、全職員が同じ形態を無条件で選べるという説明ではありません。対象職員、希望する日と時間、期間、承認を確認します。
定年前再任用短時間勤務職員は、勤務時間法第5条第2項により、休憩を除き週15時間30分から31時間までの範囲内で定める規定があります。育児の制度や、定年引上げ後に常勤で勤める場合と混同しないでください。
また、育児等のため勤務の一部を休業する制度と、短時間勤務として週の時間そのものを定める制度も別です。給与、年休の付与・換算、共済等への影響まで、一つの制度名だけで推測しないようにします。
非常勤と地方は本人への通知で確認する
国の人事院規則15-15第2条は、非常勤職員の区分に応じた勤務時間の範囲を定めています。期間業務職員等の申告を考慮した勤務時間の取扱いもあるため、非常勤なら全員同じ週時間という説明はできません。
本人は任用通知等で、勤務日、1日の時間、週の時間、始業・終業、休憩、勤務予定の変更方法を確認します。任期更新や職の変更で時間が変わる場合は、新しい適用開始日を確かめてください。共済等の加入条件も、勤務時間の通知だけで判断が完結するとは限りません。
地方公務員法第24条第5項は、勤務時間その他の勤務条件を条例で定めるとしています。自治体の通常の時間、交替勤務、短時間、会計年度任用職員等は、各条例・規則と任用条件に基づいて確認します。国の数字は比較の例であり、全国一律の始業・終業時刻を示すものではありません。
超過勤務は所定の時間と実績を区別する
勤務時間法第13条は、正規の勤務時間以外の勤務を命じる場合について規定しています。本人の割振り時間と、命じられた勤務、実際に行った勤務、休憩を分けて記録します。フレックスの日に普段より長く勤務することと、正規の時間以外の超過勤務は、同じ見方とは限りません。
職員の所属する部署名や自治体名だけから、残業の多さや退庁時刻を推定することはできません。職場を調べる場合は、対象職種や集計期間が明らかな公表情報と、採用担当からの説明を区別します。平均値だけで本人の毎日の勤務を保証できるわけでもありません。
疑問があれば、予定表、出退勤の記録、勤務命令等、本人が適法に確認できる資料を基に照会します。職場の情報を私物端末へ一括保存することや、実績を自己判断で書き換えることは避けてください。
民間の週40時間・日8時間は法定の原則
民間企業では、労働基準法第32条が、休憩を除き週40時間、1日8時間を超えて働かせてはならないという原則を定めています。同法第34条は、6時間超で45分以上、8時間超で1時間以上の休憩等を定めています。変形労働時間制等の制度や例外は別に確認します。
この40時間・8時間は、すべての会社が所定労働時間をその長さにしなければならないという意味ではありません。国の通常の勤務時間と比較する際は、転職先が実際に定める所定労働時間、休憩、休日、フレックス等の条件を見ます。
| 次の勤務先に尋ねる項目 | 確認したい条件 |
|---|---|
| 所定の勤務 | 週・日の時間、始業終業、休憩 |
| 変則的な勤務 | 交替、夜間、フレックス等の適用範囲 |
| 勤務地と通勤 | 出勤する場所、移動、勤務場所の変更 |
| 時間外の管理 | 申請・命令、実績記録、手当の説明 |
| 両立の制度 | 対象者、申請、勤務形態の選択肢 |
働き方を比較したい場合は、公務員経験を活かせる仕事を任意の情報収集に利用できます。現職の勤務条件を確認してから考えることもできます。
よくある質問
公務員は全員1日7時間45分勤務ですか
国の通常の割振りの例です。交替勤務、フレックス、育児短時間、再任用短時間、非常勤等は別の規定があります。地方も本人の条例・任用条件を確認します。
週38時間45分には休憩も含まれますか
国の勤務時間法第5条の原則は休憩を除いた時間です。始業から終業までの長さと勤務時間を分け、本人の休憩の時刻と長さを確認してください。
フレックスなら毎日好きな時刻に出勤できますか
国の制度には申告と勤務時間の割振り、共通時間帯等の基準があります。本人に適用される範囲と変更手続を所属へ確認し、事後に自由に記録を動かせると考えないようにします。
希望条件の整理は相談フォームから行えます。ご利用は無料です(紹介手数料は採用企業の負担)。連絡方法等はLINEの案内をご覧ください。情報収集だけでも、現職に残る判断でも構いません。