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制度とお金 / 休暇

公務員のテレワークの実施ルール|申告・勤務時間・情報管理の確認

公務員のテレワークは、自宅等で職務を行う勤務形態です。休暇とは異なり、勤務時間、業務内容、連絡、情報管理についてのルールがあります。制度が導入されていても、本人が希望する場所や日に無条件で実施できるという意味ではありません。

本記事は2026年11月時点の公開情報にもとづきます。2025年4月改定の国のガイドラインと京田辺市の規程例を参考に、実施前と実施中の確認を整理します。本人の任用・業務に適用する取扱いは、所属の人事・勤務管理・情報管理担当へ確認してください。職場ごとの実施頻度や内部事情を推測する記事ではありません。

実施場所の変更と勤務時間の変更を分ける

国のガイドラインは、テレワークをICTの活用により通常の勤務官署と異なる場所で同等の職務を遂行する勤務形態としています。通常時は本人の希望・申告を前提とし、管理者が可否を判断して勤務場所の変更を命じる枠組みです。職員が一方的に選べる権利として説明されているものではありません。

業務運営上の支障がない限り本人の希望に応じることが基本とされる一方、業務内容や体制等により希望に応じられない場合や、途中で職場勤務へ切り替える場合もあります。感染症等のため、例外的に本人の希望によらず命じる場合も区別されています。

場所を変えることから、勤務時間まで自由に変えられるとは考えません。国の勤務時間法第6条には勤務時間の割振り等、第9条には休憩、第13条には正規の勤務時間以外の勤務命令の規定があります。テレワークとフレックスタイム、休暇、短時間勤務等は別々に確認する制度です。

地方では本人の勤務時間条例やテレワーク規程等によります。国の実施可能場所や時間の扱いを、自治体の職員全員へそのまま当てはめないでください。

対象業務と場所、実施日の申告を確認する

国のガイドラインは、執務環境についての包括的な申告と、日々の実施に係る希望・申告を挙げ、詳細は各府省等の内規で定めるとしています。毎日の予定を伝えただけで、任意の端末や場所を使ってよいことにはなりません。

実施前に確認すること質問の具体例
対象職員と業務本人の任用、担当する処理が対象か
勤務場所自宅、実家、施設等のどこが認められるか
端末と接続方法貸与機器、私物機器、ネットワークの条件は何か
実施日と時間申告・承認の方法、職場勤務と併用するか
連絡と報告開始終了、進捗、緊急時の連絡先は何か
費用と手当通信費等の負担、通勤手当等の変更届は必要か

公務の窓口対応や現場の業務など、特定の場所で勤務する必要がある業務もあります。反対に、所属名だけで全て対象外と本人が結論づけず、具体的な業務と手順について相談します。利用の可否と、制度を今後見直してほしいという相談も分けます。

勤務場所は、出張や旅行の予定とは別に承認を確認してください。ネットに接続できる場所ならどこでも勤務できる、海外滞在中でも当然に利用できる、と見込まず、場所と安全・情報管理の条件を正式な窓口へ照会します。

育児・介護と勤務時間、休憩・休暇を区別する

国の国家公務員法第101条、地方公務員法第35条は職務専念義務を定めています。テレワークでも勤務時間中は職務に専念する必要があります。在宅勤務の承認は、勤務時間全体を育児・介護や私用に充てる許可ではありません。

国のガイドラインは、やむを得ないごく短時間の中断について、総体として職場勤務と同等の勤務が提供される範囲での考え方を示しています。一方、短い中断でも業務を適切に遂行できない場合は問題となり得るため、実際の中断に応じた休憩や時間単位休暇等を確認します。

「一瞬でも家族に対応したら違反」「在宅なら何時間家族の世話をしても勤務」という両方の極端な理解を避けます。継続的な世話が必要な場合は、勤務中に職務へ専念できる体制と、利用する介護・育児の休暇や勤務制度を担当へ相談してください。

例えば仮に、決まった時刻に家族の送迎で勤務を離れるなら、その時間を勤務として記録せず、使う休暇や休憩、勤務割振りの手続きを事前に確認します。仮例を本人の承認済みの方法とは考えず、所属のルールで調整します。

勤務開始・終了と実績を所属の手順で記録する

国のガイドラインは、勤務開始・終了の連絡やシステム入力等を基本とし、職場勤務と同様に勤務時間を客観的に把握する方向を示しています。仕事の結果だけ提出すれば勤怠の記録が不要になる、という制度ではありません。

当初予定と実際が異なった場合は、勤務した時間、休憩、中断、休暇を分けて伝えます。接続障害や端末故障等が起きた場合も、本人判断で別の私物端末や私用アカウントへ切り替えず、指定の連絡先へ報告します。復旧までの勤務の扱いも担当に確認します。

休憩と業務連絡の時間が重なる場合は、実際の指示・対応を勤務管理担当へ伝えます。記録だけを別の日へ付け替えたり、承認された勤務予定と違う時間を無断で記録したりしません。休憩の基本は休憩時間の扱いも参照できます。

ほかの仕事も本人の希望で比較したい場合は、公務員向け求人情報を確認できます。現職の制度を調べてから考える方法もあり、転職の判断を急ぐ必要はありません。

職場との移動と時間外勤務は別に確認する

国のガイドラインは、本人の希望で一日の一部をテレワーク、一部を職場勤務とする場合、予定する移動時間に休憩を置く方法や年休を使う方法を示しています。フレックスの利用等によって休憩や変更の条件が異なります。移動中は常に勤務扱い、又は全て私用と一括で決めません。

一方、当日の勤務終了までに管理者が急にテレワーク命令を取り消して職場勤務を命じた場合の移動や、出張・外勤との併用は別の取扱いがあります。移動する理由と命令、時刻を示して勤務管理担当に確認してください。

時間外勤務も、終業後に本人が端末を操作すれば無条件で手当対象になるものではありません。命令、申請・承認、実際の勤務内容と時間を確認します。国のガイドラインは、テレワークだからという理由だけで超過勤務の制度を職場勤務と別扱いにせず、実態に沿って管理することを示しています。

食事等で勤務を離れた時間は分け、業務が終わらない場合は終了前に管理者へ相談します。自宅に機器があることから、常に勤務時間外の連絡に対応する義務があると考えないでください。連絡の必要性と勤務命令、翌日の対応を含め所属のルールを確認します。

地方の例では承認・報告・情報管理を照合する

京田辺市の職員テレワーク実施規程は、対象職員、実施日、勤務場所、業務、事前承認等を定めています。勤務時間と休憩は通常のものとし、勤務時間を変更・短縮する制度を利用している場合も職場勤務と同様に扱う仕組みです。

同市は始業・終業の報告と業務遂行状況・成果の報告を求め、時間外勤務には原則と例外を設けています。国のガイドラインの説明だけで、本人の自治体の時間外勤務まで判断しないようにします。実施頻度や任用上の条件も本人の規程で確認します。

同規程は情報セキュリティ、公文書、個人情報等の扱いも定め、本人以外の目に業務内容等が触れないよう求めています。国公法第100条、地公法第34条の守秘義務も、勤務場所が変わったことでなくなるものではありません。

書類の持出し、印刷、保存、廃棄、オンライン会議の音声や画面、家族との端末共用について、所属の指示を守ります。住民情報を私用メールへ転送したり、許可のないクラウドへ置いたりする方法は勧めません。事故や誤送信は、隠して個人で処理せず所定の窓口へ連絡します。

民間の制度と比較するときも本人の利用条件を見る

民間への転職を検討する場合、厚生労働省の雇用型テレワークガイドラインや企業の就業規則等が確認材料になります。国の職務命令や自治体の規程と同一ではなく、対象者、実施場所、申請、勤務時間管理、費用等を応募先へ確認します。

求人票の在宅可という言葉だけで、入社直後から毎日自宅勤務できるとは判断しません。部署・職種、試用期間や研修中の条件、出社が必要な場面、勤務場所の範囲、育児介護との関係を具体的に尋ねます。実施頻度の実態を記事で推測することはできません。

同様に、現職の制度と比較する場合も、通勤時間、連絡方法、担当業務、費用、勤務時間を同じ項目で並べます。勤務場所が変わることから給与や評価がどうなるかを推測せず、担当へ確認します。国のガイドラインも勤務場所だけを理由とする不利益な評価は適切でないとしています。

本人の希望条件を整理したい場合は相談フォームを利用できます。ご利用は無料です(紹介手数料は採用企業の負担)。所属の正式な承認や勤怠認定を行う窓口ではなく、利用は任意です。

よくある質問

自宅で働く日は年休を使うのですか?

承認・命令に基づくテレワークは勤務です。勤務せず私用に充てる時間は、休憩や休暇等の扱いを別に確認します。自宅にいるという理由だけで勤務と休暇を決めません。

育児や介護をしていれば必ず利用できますか?

一律にはいえません。国は特定の事情がある人だけへ対象を限定する考え方ではありませんが、業務や体制等を踏まえた判断が必要です。地方も本人の規程と具体的な業務で確認します。

実施中に職場へ呼ばれた場合の移動はどうなりますか?

本人の希望による予定された移動と、管理者が急に職場勤務を命じた移動等では取扱いが異なります。フレックス等の利用も含め、理由・命令・時間を勤務管理担当へ示して確認してください。

情報収集の相談はLINEでも利用できます。制度の確認は所属等へ行い、現職で働き続ける選択も含めて検討できます。

出典

  1. 内閣人事局・人事院 国家公務員のテレワークガイドライン 令和7年4月改定
  2. 国家公務員法 第100条・第101条
  3. 地方公務員法 第34条・第35条
  4. 一般職の職員の勤務時間、休暇等に関する法律 第6条・第9条・第13条
  5. 京田辺市職員テレワーク実施規程
  6. 厚生労働省 雇用型テレワークガイドライン

監修

松岡 良次

株式会社エージェントベスト代表。大手人材会社およびスタートアップ人材企業にて、IT・スタートアップ・メガベンチャー企業の採用支援に従事。独立後はIT・スタートアップ・コンサル領域に特化し、20〜30代のキャリア支援を行う。(厚生労働大臣許可 13-ユ-316964)

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