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制度とお金 / 年金

国民年金の追納

国民年金の追納は、免除・納付猶予・学生納付特例等の承認を受けた過去の保険料を、後から納める制度です。単なる未納のすべてを十年前まで納め直せる仕組みではありません。公務員として働く前の学生期間や、退職後の免除期間がある場合は、月ごとの記録から確認します。

本記事は2026年11月時点の公開情報にもとづきます。追納の一般的な条件と準備を説明します。本人の対象月、納付順序、期限、年金額への反映は年金事務所へ確認してください。

追納・通常納付・後納・任意加入を分ける

国民年金法第94条は、承認された免除等の保険料について、全部または一部を追納できる条件を定めています。最初に、手元の過去の月が免除・猶予等として承認済みなのか、未納なのかを確かめます。

確認する制度何を納めるか
通常の納付納付可能な期限内の保険料
追納承認された免除・猶予等の過去分
過去の後納制度終了した時限的な未納保険料の特例
任意加入所定の資格で加入する期間の保険料

日本年金機構は、五年後納制度が2018年9月末で終了したと案内しています。古い後納の説明を現在も申請できる制度として使わないでください。追納は現在の別制度で、対象となる過去の記録に条件があります。

60歳以後の任意加入も、過去の任意の月を追納に置き換えるものではありません。年齢、受給資格、加入状況等に応じて確認する制度です。未納や記録相違が見つかった場合は、本人だけで制度を選び切らず、まず記録を担当へ示します。

対象月は追納が承認された月から数える

第94条と機構案内では、追納が承認された月の前十年以内の免除等の期間が対象です。免除を承認された日から十年、新しく就職した日から十年、という数え方ではありません。どの月がいつまで対象となるかを確認してください。

追納申込書を期限間際に出すと、納付書が届いて納めるまでに期限を過ぎる場合があります。申込みと納付完了は別です。窓口へ、申込みの時期だけでなく、対象月ごとの追納期限と発行される納付書の期限を確認します。

古い期間の追納を考えている場合は、通知の年単位の合計だけを見ず、年月の一覧を用意します。学生納付特例、納付猶予、全額免除、一部免除を区分し、どの期間が承認済みかを担当と照合します。

老齢基礎年金の受給権者は追納の対象から除かれます。単に年金を請求していない、まだ振込を受けていないという事情だけで追納可能とは判断しません。繰上げ請求済みの場合や受給権が関係する年齢では、先に担当へ確認してください。

一部免除は残りの保険料の納付を確認

半額等の一部免除を受けた期間は、免除されなかった残りの保険料を納めている必要があります。第94条も残余額の納付を条件としています。「半額免除」と記載された決定通知があるだけでは、追納できる期間と確定できません。

機構は、残額が未納なら追納できないと説明しています。過去に一部納付書で払ったか、どの月に充当されたか、後から記録が変わっていないかを確認します。領収書が見つからなくても直ちに未納と決めず、機構の記録を照会してください。

通常納付の対象、免除申請の対象、追納の対象はそれぞれ条件が違います。本人が一部免除の残額と追納額を合算し、古い納付書で払う方法は避けます。対象月と納付方法を担当の案内に従って整理します。

免除と猶予等の承認条件そのものは、国民年金の免除・猶予にまとめています。ここでは承認後の記録と支払いに重点を置いてください。

加算額と納付する順序を確認する

追納額は、当時の通常保険料と必ず同じではありません。免除・猶予等の期間の翌年度から起算して三年度目以降に追納する場合、経過期間に応じた加算額が上乗せされます。対象月と実際に納める年度を確認し、最新の追納額を使います。

「現在の月額保険料かける月数」で総額を出す方法では、古い月の保険料や加算額を反映できません。対象年度別に示された機構の案内と、発行された納付書を照合してください。

納付順序は原則として古い期間からですが、免除期間と納付猶予・学生納付特例期間が両方ある場合には、機構が年金事務所への相談を案内しています。第94条第2項にも区分と順序の規定があります。自分に都合のよい月を自由に飛ばして納められると考えず、希望する期間を伝えて確認します。

例えば、古い免除期間と後の学生納付特例期間がある仮例では、それぞれの対象月、残る期限、年金額への反映を一覧にします。この段階で一方を先に払うべきと決めず、適用される順序を担当に尋ねます。複数の納付書を受け取った場合も、順番と期限を区別して管理します。

申込書は作成・提出・承認・納付を分ける

機構の現行案内では、国民年金保険料追納申込書を年金事務所へ提出します。窓口のほか郵送も案内されていますが、街角の年金相談センターでは手続きできないとしています。利用する窓口の業務範囲を先に確認してください。

ねんきんネットには届書を作成する機能があります。ただし機構は、この追納申込書の作成サービスは電子申請ではなく、印刷した届書の提出が必要と説明しています。画面へ入力して保存しただけで申請が終わったと考えないことが重要です。

段階手元で残すもの
記録照会対象年月、免除等の区分、確認日
申込み準備追納希望月、順序、必要な本人確認
提出申込書の控え、提出先、受付状況
納付書受領対象月、追納額、使用できる期限
支払い領収・決済記録、支払日
反映確認年金記録、控除証明の対象等

マイナンバーで申請する場合と基礎年金番号で申請する場合、窓口と郵送では本人確認資料の扱いが異なります。案内で必要な範囲を確かめ、不要な個人情報をまとめて送らないようにします。家族が相談を手伝う場合は、委任等の条件も確認します。

納付書と現在の保険料を取り違えない

申込後に機構から納付書が届いたら、指定された方法で支払います。機構は、追納について口座振替やクレジットカード等では納められないと案内しています。現在の保険料を口座振替で払っている人でも、追納分が自動的に同じ口座から引かれると考えません。

金融機関やコンビニ等の取扱い、電子納付やアプリの対応は、納付書と現行案内で確認します。支払いの操作後は、対象月と決済の完了を記録します。支払ったか不明になった場合、再度納める前に照会してください。

現在の国民年金保険料がある人は、現在分と追納分を別に予定表へ書きます。古い期間の追納を進めるために、現在の月を未納にしてよいという意味ではありません。納付が難しい現在分は免除等の相談と分けて扱います。

納付書の期限が過ぎた、紛失した、支払う期間を変えたい場合も、古い番号で自己判断せず年金事務所へ連絡します。申込書を出したことと納付できる期間が残っていることを分け、対象月を伝えて確認してください。

受給資格と年金額への反映を分ける

納付猶予や学生納付特例の承認期間は、老齢基礎年金の受給資格期間には算入されますが、追納しなければ年金額へ反映されません。免除期間は所定の割合が反映するため、追納による額の変化を同じ扱いにしません。

対象月の追納が済んだら、記録へ反映された内容を確認します。表示までの時差があり得るため、すぐに画面が変わらない場合は納付記録を示して担当へ尋ねます。家族の分を支払う場合も、誰のどの月へ納めたものかが分かる形で保管します。

追納した保険料は社会保険料控除の対象です。証明書や領収書を保存し、年末調整・確定申告で必要な確認をします。給与から引かれた年金保険料と同じ分を重ねて申告しないよう、支払者と対象の記録を整理してください。個別の控除方法は税務署等へ確認します。

家計と期限を同じ表へ置く

追納ができる期間があることと、全期間を一度に納めるべきかは別の判断です。生活費、近い将来の支出、現在の保険料、対象月の期限を並べます。将来の受給額だけを見て、当面必要な資金をすべて充てると一律に勧めるものではありません。

再就職して厚生年金へ加入した後でも、追納対象が残るかどうかは過去の記録と受給権等で確認します。新勤務先の給与天引だけで古い国民年金の免除期間が自動的に追納されるわけではありません。会社の年金担当と、国民年金の追納を受け付ける窓口を区別してください。

本人の希望で仕事の条件も調べたい場合は、公務員向け求人情報を閲覧できます。追納を検討していることだけを理由に、応募や退職を決める必要はありません。

よくある質問

未納ならどの月でも十年前まで追納できますか

追納は承認された免除・猶予等の期間が対象です。通常の未納をすべて十年前まで納める制度ではありません。記録の区分と納付可能な制度を年金事務所へ確認します。

納付書が届かなくてもネットの申込書作成で終わりですか

追納申込書の作成機能は電子申請ではありません。印刷した書類の提出等が必要です。申込後も納付書の受領と支払いを確認してください。

老齢基礎年金をまだ請求していなければ追納できますか

未請求だけでは判断できません。老齢基礎年金の受給権者は対象外です。本人の受給権と対象月の期限を窓口へ確認します。

希望条件を整理したい場合の相談フォームは任意です。ご利用は無料です(紹介手数料は採用企業の負担)。LINEの案内を読むことも選べます。個別の追納と年金記録は年金事務所へ確認してください。

出典

  1. 国民年金法 第94条
  2. 日本年金機構 国民年金保険料の追納制度
  3. 日本年金機構 国民年金保険料の免除制度・納付猶予制度
  4. 日本年金機構 国民年金保険料の後納制度の終了
  5. 日本年金機構 国民年金任意加入の案内

監修

松岡 良次

株式会社エージェントベスト代表。大手人材会社およびスタートアップ人材企業にて、IT・スタートアップ・メガベンチャー企業の採用支援に従事。独立後はIT・スタートアップ・コンサル領域に特化し、20〜30代のキャリア支援を行う。(厚生労働大臣許可 13-ユ-316964)

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