選考対策 / 求人の探し方
選考スケジュールの組み方
在職中の転職では、日程の組み方が結果を左右します。
時間が限られているためです。
この記事では、逆算の仕方と、時期の選び方を扱います。
行政の仕事には、年度の周期があります
地方自治法第211条第1項です。
> 普通地方公共団体の長は、毎会計年度予算を調製し、年度開始前に、議会の議決を経なければならない。この場合において、普通地方公共団体の長は、遅くとも年度開始前、都道府県及び(略)指定都市にあつては三十日、その他の市及び町村にあつては二十日までに当該予算を議会に提出するようにしなければならない。
予算は、年度が始まる前に議決を経るという仕組みです。
提出の期限も、日数で定められています。
この周期があるため、行政の仕事は年度で区切られます。
そして、行政が相手の事業も、この周期に沿って動きます。
| 時期 | 行政の側 | 事業を担う側 |
|---|---|---|
| 秋から冬 | 予算の編成 | 提案、見積り |
| 年度の変わり目の前 | 議決、契約の準備 | 体制の準備 |
| 年度の始め | 事業の開始 | 着任、立ち上げ |
2行目です。
事業が決まると、担う人が必要になります。
この時期に募集が出ることがあります。
逆算で組む
| 順 | 決めること |
|---|---|
| 1 | 入社したい時期 |
| 2 | 退職の手続きに必要な期間 |
| 3 | 内定から入社までの期間 |
| 4 | 選考にかかる期間 |
| 5 | 応募を始める時期 |
| 6 | 準備を始める時期 |
1から順に引いていきます。
2を最初に確認してください。
所属の規程による手続きの期間があります。
この期間が分からないと、逆算ができません。
2——退職の手続きの期間
| 確認すること | 確認先 |
|---|---|
| 退職の申出の時期 | 所属の人事担当 |
| 手続きの流れ | 同上 |
| 引継ぎの期間 | 所属長 |
| 年次休暇の残り | 給与担当 |
| 退職手当の手続き | 給与担当 |
1つ目を、早い段階で確認してください。
制度の照会として聞くことができます。
退職の意思を伝える必要はありません。
「退職する場合の手続きの流れを知りたい」という聞き方で足ります。
在職中の繁忙を避ける
| 時期 | 繁忙になりやすい部署 |
|---|---|
| 秋から冬 | 財政、企画(予算の編成) |
| 議会の時期 | 全庁(答弁、資料) |
| 年度の変わり目 | 人事、会計、税、保育 |
| 出納整理の時期 | 会計、契約 |
| 申告の時期 | 税 |
自分の部署の繁忙期を書き出してください。
その時期に面接を入れると、対応が難しくなります。
逆に、繁忙期の前後は時間が取りやすいことがあります。
選考は、数週間から1か月以上にわたることが一般的です。
開始の時期を、繁忙期と重ならないように選んでください。
面接の日程の作り方
| 方法 | 内容 |
|---|---|
| オンライン | 移動の時間が不要です |
| 始業前・終業後 | 対応の可否は会社によります |
| 土日 | 同上 |
| 年次休暇 | 半日単位で取得できる場合があります |
| 時間単位の休暇 | 制度がある団体があります |
1つ目を先に確認してください。
移動の時間がかからないぶん、日程が組みやすくなります。
4つ目と5つ目について。
取得の理由を詳しく説明する必要はありません。
制度の範囲で取得できます。
経験の言い換えから相談することもできます。
入社の時期の決め方
| 時期 | 考えること |
|---|---|
| 年度の変わり目 | 手続きが集中します |
| 年度の途中 | 引継ぎの調整が必要です |
| 事業の開始に合わせる | 立ち上げから関われます |
| 家族の予定 | 学校、保育、転居 |
1行目です。
年度末の退職は、手続きが集中する時期にあたります。
退職手当の支給の時期にも影響することがあります。扱いは退職手当はいつ振り込まれるかに整理しています。
3行目について。
行政が相手の事業では、年度の始めに事業が動きます。
この時期に合わせた入社が求められることがあります。
ただし、調整が可能な場合もあります。
応募の段階で、入社の時期の相談が可能かを確認してください。
記録しておくこと
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 各社の選考の段階 | 書類/面接/内定 |
| 次の予定 | 日時と方法 |
| 返事の期限 | いつまでか |
| 自分の繁忙 | 議会、予算、決算 |
| 手続きの期限 | 退職の申出の時期 |
4つ目を同じ表に入れてください。
選考の予定と、自分の繁忙を別々に管理すると、重なりに気づけません。
準備に必要な時間
| 準備 | 目安 |
|---|---|
| 条件の整理 | 1時間から2時間 |
| 求人を読む | 週に30分から1時間 |
| 職務経歴書の1通目 | 半日から1日 |
| 2通目以降 | 1時間程度 |
| 面接の準備 | 1社あたり1時間から2時間 |
3行目に時間がかかります。
最初の1通は、経験を民間の言葉に置き換える作業を含むためです。
2通目以降は、求人に合わせて差し替える形になります。
ですから、応募を始める前に、1通目を作っておいてください。
求人が出てから作り始めると、掲載の期間に間に合わないことがあります。
書き方は公務員の職務経歴書|民間で読まれる形にする基本に整理しています。
止まったときの進め方
| 状況 | やること |
|---|---|
| 繁忙で動けない | 条件の整理と求人を読む作業は続ける |
| 結果が来ない | 期限を確認する |
| 候補が尽きた | 探す軸を変える |
| 気持ちが続かない | 期間を区切って休む |
1行目です。
面接ができない時期でも、読む作業は続けられます。
この期間に候補を溜めておくと、動ける時期に一気に進められます。
よくある失敗
1. 退職の手続きの期間を確認しない
逆算ができません。
2. 繁忙期に選考を始める
途中で止まります。
3. 議会の時期を計算に入れない
全庁に及びます。
4. 入社の時期を先に決めない
逆算の起点がありません。
5. 家族の予定を入れない
転居や学校の手続きと重なります。
6. 選考の期間を短く見積もる
複数回行われることが一般的です。
7. 予定を1つの表にまとめない
重なりに気づけません。
まとめ
- 地方自治法第211条第1項は、予算を年度開始前に議決を経ることと、提出の期限(都道府県・指定都市は30日、その他の市町村は20日)を定めています。行政の仕事は年度で区切られます
- 行政が相手の事業も、この周期に沿って動きます
- 日程は、入社したい時期から逆算してください
- 退職の手続きに必要な期間を、最初に確認してください。制度の照会として聞けます
- 議会の時期は全庁に及びます。選考の開始を重ねないでください
- 空いている期間が2か月以上あるところから始めてください
- 決めておくのは2つで足ります。残りは進みながら調整してください
行政が相手の求人もまとまっています。行政が相手の求人を見てみる。
よくある質問
退職の申出は、いつまでにすればよいですか
所属の規程によります。条例や規則で、退職の申出の時期に関する定めが置かれていることがあります。また、引継ぎに必要な期間も考慮されます。人事担当に確認してください。制度の照会として聞けます。なお、確認の時点で退職の意思を伝える必要はありません。「退職する場合の手続きを知りたい」という聞き方で足ります。次の職の見込みが立つ前に意思を伝える必要はありません。ただし、復職を前提とした人員の配置が組まれている場合など、早めに伝えるほうが所属の調整がしやすいこともあります。次の職の見込みとの兼ね合いで判断してください。
内定が出てから入社まで、どのくらい必要ですか
退職の手続きの期間によります。引継ぎ、年次休暇の消化、手続きの期間。これらを合わせると、1か月から数か月になることがあります。重要なのは、この期間を、応募の段階で相手に伝えておくことです。「内定後、入社まで◯か月程度必要です」と先に伝えておけば、企業側も計画を立てられます。伝えずに進めて、内定後に時期が合わないことが分かるほうが問題になります。なお、入社の時期を調整できる求人もあります。確認の仕方は、「入社の時期について、どの程度の幅がありますか」で足ります。
選考の途中で、繁忙期に入ってしまいました
その旨を伝えてください。「業務の都合で、◯月は日程の調整が難しい」と伝えれば、待てるかどうかの確認ができます。会社によっては、採用の時期が決まっていて待てない場合もあります。その場合は、そこで判断することになります。ただし、伝えずに連絡が遅れるほうが、印象として残ります。先に伝えておいてください。なお、紹介を通している場合、この連絡を任せられます。在職中の事情を伝えておけば、相手への説明も含めて調整の対象になります。止まっている間も、条件の整理は進められます。