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選考対策 / 立場・年代別

職種を変える転職と、変えない転職

「いまの職種を続けるか、変えるか」というご相談を伺います。

準備の仕方が、大きく変わります。

この記事では、2つの違いと、それぞれの進め方を扱います。

任用は、能力の実証に基づいて行われます

地方公務員法第15条です。

> 職員の任用は、この法律の定めるところにより、受験成績、人事評価その他の能力の実証に基づいて行わなければならない。

「能力の実証」という言葉が置かれています。

能力があることを、何らかの形で示すことが前提になっている、ということです。

中途採用も、考え方は同じです。

その仕事ができることを、経験や資格で示すことになります。

ここから、2つの進め方が分かれます。

進め方実証の仕方
職種を変えない同じ仕事をしてきた事実で示す
職種を変える別の形で示し直す

後者のほうが、準備の量が多くなります。

2つの軸で整理する

「変える/変えない」は、業界と職種の2つの軸があります。

業界を変えない業界を変える
職種を変えない① 最も進めやすい② 経験が直接使えます
職種を変える③ 業界の知識が使えます④ 準備が最も必要

公務員からの転職では、②が多くなります。

行政という「業界」から民間へ移るためです。

このとき、職種を変えるかどうかで、①③の考え方が分かれます。

④は、同時に2つを変える形です。

できないわけではありませんが、説明の組み立てが増えます。

職種を変えない場合

項目内容
探し方同じ業務内容の求人を探す
書き方担当した業務をそのまま書く
説明なぜ場所を変えるのか
強み即戦力として読まれやすい
注意同じ業務でも進め方が違います

3行目です。

職種が同じ場合、「なぜいまの職場ではなく、こちらなのか」が問われます。

業務の内容ではなく、環境や役割の違いで説明することになります。

5行目について。

同じ「審査」でも、民間では手順も基準も異なります。

面接で、進め方の違いを確認してください。

職種を変える場合

項目内容
探し方未経験を前提とする募集を探す
書き方持ち込める要素で組み立てる
説明なぜ変えるのか、何を持ち込めるか
強み前職の視点が使える場合があります
注意入社後に覚える量が多くなります

2行目です。

職種が変わっても、持ち込める要素があります。

持ち込める要素例
基礎的な事務の処理正確さ、期限の管理
調整利害の異なる相手との合意形成
説明資料の作成、対外の対応
制度の理解行政の仕組み、法令の読み方
判断根拠を確認してから進める習慣

4行目です。

行政が相手の事業では、制度の理解が職種を問わず使えます。

営業であれ、企画であれ、事務であれ、相手が行政なら前提が共通します。

職種を変えるなら、この領域が入りやすいです。

面接で聞かれやすいこと

質問の趣旨用意しておくこと
なぜ変えるのか続けたい部分と、変えたい部分
何を持ち込めるか3つ挙げる
覚える量への向き合い方学んだ経験の具体例
前職の職種への未練整理がついているか
条件勤務地、時間、役割

2行目です。

「持ち込めるもの」を3つ用意してください。

1つでは足りず、5つでは散ります。

3つを、それぞれ具体例つきで話せる状態にしてください。

準備の順序

順やること
1担当した業務を書き出す
2続けたい部分と、変えたい部分を分ける
3変えるかどうかを決める
4変える場合、持ち込める要素を3つ決める
5近い経験がなかったか探す
6求人を読み、条件を確認する
7職務経歴書を作る

2と5が要です。

5について。

担当外の業務、臨時の担当、研修、兼務。

これらの中に、材料があることがあります。

経験の言い換えから相談することもできます。

在職中の進め方

項目内容
記録担当外の業務も書き留める
求人を読む両方の職種を見る
条件の見直し月に1回
異動の希望職種を変えたい場合の手段

2行目です。

変える職種と、変えない職種の両方の求人を読んでください。

比べると、どちらが自分に合うかが見えてきます。

4行目について。

役所の中で、職種に近い部署へ異動するという手段もあります。

時期と仕組みを、人事担当に確認してください。

それぞれの探し方

探し方
変えない場合仕事内容の欄に、自分の業務と同じ動作があるか
変える場合応募条件に「未経験可」「業界経験不問」があるか
共通行政が相手の事業を先に見る

3行目です。

行政が相手の事業では、職種を問わず制度の理解が前提になります。

営業、企画、事務、技術。

どの職種でも、相手が行政であれば、経験が接続します。

職種を変える場合も、変えない場合も、この領域から見てください。

そのうえで、条件が合わなければ範囲を広げるという順序が現実的です。

最初から広げると、比べる基準がありません。

よくある失敗

1. 変えるかどうかを決めずに応募する

書き方が定まりません。

2. 持ち込める要素を挙げられない

3つ用意してください。

3. 近い経験を探さない

担当外の業務に材料があります。

4. 「未経験です」とだけ書く

経験した部分を書いてください。

5. 同じ職種なら同じ進め方だと考える

民間では手順も基準も違います。

6. 業界と職種を同時に変える負担を見ない

説明の量が増えます。

7. 片方の職種の求人しか見ない

比べると見えてきます。

8. 異動という手段を考えない

役所の中でも職種は変えられます。

LINEで短く聞くこともできます

まとめ

行政が相手の求人もまとまっています。行政が相手の求人を見てみる。

よくある質問

職種を変えないほうが、決まりやすいですか

一般に、準備の量は少なくなります。同じ業務をしてきた事実が、そのまま実証になるためです。ただし、公務員の場合、「同じ職種」が民間に存在するとは限りません。たとえば、税の賦課の事務と同じ仕事は、民間にはありません。近いのは、基準に照らした判断と、その記録です。この場合、職種を変えないつもりでも、言い換えが必要になります。判断の目安は、求人票の仕事内容が、自分の業務とどれだけ重なるかです。重なりが大きいものから見てください。言い換えは公務員の職務経歴書|民間で読まれる形にする基本に整理しています。

何を持ち込めるか、思いつきません

業務を動作に分けてください。「誰を相手に、何を確認し、何を決めていたか」です。窓口の業務なら、相手は住民、確認するのは要件、決めるのは可否です。これを抽象化すると、顧客対応、基準に照らした確認、判断になります。この3つは、多くの職種で必要とされます。また、期限の管理、記録の作法、根拠を確認してから進める習慣も持ち込めます。これらは、役所で当たり前に身につくものですが、民間で評価されることがあります。当たり前だと思っている部分にこそ、材料があります。書き出してみてください。

未経験の職種は、年齢によって難しくなりますか

求人の条件によります。労働施策総合推進法第9条は、募集及び採用について、年齢にかかわりなく均等な機会を与えなければならないと定めています。年齢の記載がある求人では、その理由が示されていることがあります。なお、職種を変える場合、入社後に覚える量が多くなるのは事実です。このため、基礎的な処理の力や、学んだ経験が見られることがあります。対処は、近い経験を示すことです。担当外で扱った業務、研修で学んだこと、独学で取得した資格。実証の材料を増やすほうが、年齢の議論より効きます。

出典

  1. 地方公務員法 第15条(任用の根本基準)|e-Gov法令検索

監修

松岡 良次

株式会社エージェントベスト代表。大手人材会社およびスタートアップ人材企業にて、IT・スタートアップ・メガベンチャー企業の採用支援に従事。独立後はIT・スタートアップ・コンサル領域に特化し、20〜30代のキャリア支援を行う。(厚生労働大臣許可 13-ユ-316964)

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