選考対策 / 退職と在職中の進め方
離職期間ができたときの説明
退職してから次の入社までに、期間が空くことがあります。
療養、介護、資格の取得、活動が長引いた場合。理由はさまざまです。
離職期間があること自体が、不利になるわけではありません。
問題は、説明できるかどうかです。
この記事では、期間の長さ別の説明と、その間の手続きを扱います。
離職中も、制度の中にいます
手続きの面から確認します。
国民年金法第7条第1項第1号です。
> 日本国内に住所を有する二十歳以上六十歳未満の者であつて次号及び第三号のいずれにも該当しないもの(中略)国民年金の被保険者とする。
厚生年金の被保険者でなくなると、国民年金の第1号被保険者になるのが通常です。
つまり、離職中も年金の制度の中にいます。
手続きと保険料の納付が必要です。
「何もしなくてよい期間」ではありません。
この点を理解しておくと、離職期間の扱いが具体的になります。
期間の長さ別の説明
| 期間 | 説明 |
|---|---|
| 1〜2か月 | 説明は不要。退職日と入社日を書けば足ります |
| 3〜6か月 | 1文で説明。何をしていたかを簡潔に |
| 6か月〜1年 | 理由と、その期間の過ごし方を述べる |
| 1年以上 | 具体的に説明。空白のままにしない |
1〜2か月であれば、通常の転職の期間です。
採用する側も、退職の手続きと入社までの調整に時間がかかることを知っています。
説明の型
| 段 | 内容 |
|---|---|
| ① 事実 | いつからいつまで、離職していたか |
| ② 理由 | 何のための期間だったか(簡潔に) |
| ③ 現在の状況 | いまは就業できる状態であること |
③を入れてください。
療養が理由の場合、「現在は問題なく勤務できる状態です」という一言が必要です。
書き方の例
資格の取得
> ◯年◯月に退職し、◯◯の資格の取得に向けて学習していました。◯月に受験し、現在は結果を待っています。
家族の介護
> 家族の介護のため、一時的に仕事を離れていました。現在は状況が落ち着き、就業できる状態です。
療養
> 体調を崩し、療養のため一時的に離職していました。現在は回復しており、勤務に支障はありません。
活動が長引いた
> 退職後、希望する分野の求人を探していました。条件に合う募集が限られていたため、期間が長くなっています。
4つとも、1〜2文です。
詳しく述べる必要はありません。
書類にどう書くか
| 書類 | 扱い |
|---|---|
| 履歴書の職歴欄 | 退職の年月を記載。離職期間は空欄で構いません |
| 職務経歴書 | 在籍の一覧に、期間を明示 |
| 志望動機 | 書きません |
2つ目について補足します。
在籍の一覧で、期間が飛んでいると、確認の対象になります。
「◯年◯月〜◯年◯月 離職期間(◯◯のため)」と1行書いておくと、面接での確認が減ります。
隠すより、書いておくほうが確実です。
離職期間中にやっておくこと
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 年金 | 国民年金の手続き(市区町村の窓口) |
| 健康保険 | 任意継続か、国民健康保険か |
| 住民税 | 納付の方法を確認 |
| 学習・資格 | 説明の材料になります |
| 記録 | 何をしていたかを書き留める |
4つ目が、説明を助けます。
資格の学習、業界の調査、関連する経験。何かしていれば、②の理由が具体になります。
ただし、無理に活動を作る必要はありません。療養や介護が理由なら、それをそのまま述べれば足ります。
手続きの期限
離職期間が生じる場合、期限のある手続きがあります。
| 手続き | 期限の目安 |
|---|---|
| 国民年金への切替え | 退職の翌日から14日以内とされています |
| 国民健康保険への加入 | 同上 |
| 共済組合の任意継続 | 退職の日から一定の期間内(規程による) |
1つ目と2つ目は、市区町村の窓口で手続きします。
3つ目は、共済組合に確認してください。任意継続を選ぶ場合、申出の期限があります。
期限を過ぎると、選択肢が限られることがあります。
退職の前に、どちらを選ぶかを決めておいてください。保険料の負担が異なるため、比較したうえで判断する必要があります。
いずれも個別性が高いため、共済組合と市区町村の窓口で確認してください。一般的な取扱いと、自分の場合が異なることがあります。
面接で聞かれたときの答え方
| 質問 | 答え方 |
|---|---|
| 「この期間は何を」 | ①事実 ②理由 ③現在の状況の3段で |
| 「体調は大丈夫か」 | 「現在は問題なく勤務できます」 |
| 「なぜ長引いたのか」 | 条件を絞っていた旨を述べる |
| 「その間、収入は」 | 答える義務はありません |
4つ目について補足します。
採用の選考で収集される情報は、業務の目的の達成に必要な範囲内とされています。
離職中の生計については、答える必要がありません。
聞かれた場合も、「特に問題なく生活していました」という程度で足ります。
期間中に記録を残す
説明の材料は、その時に書き留めておくほうが確実です。
| 記録すること | 後でどう使うか |
|---|---|
| 何をしていたか(月ごと) | ②の理由の材料 |
| 学習・資格の状況 | 受験の時期、結果 |
| 通院や介護の状況 | ③の現在の状況の根拠 |
| 応募した求人 | 活動の実態 |
時間が経つと、「何をしていたか」が曖昧になります。
月ごとに数行でよいので、書き留めておいてください。
面接で聞かれたときに、具体的に答えられます。「◯月から◯月は療養に専念し、◯月から学習を始めました」という形です。時期が具体的であるほど、説明が短く済みます。
離職期間を作らない方法
可能であれば、作らないほうが説明の負担は小さいです。
| 方法 | 内容 |
|---|---|
| 在職中に探す | 収入が続く。失業給付がないため、なおさら |
| 退職日と入社日をつなぐ | 3月31日退職、4月1日入社 |
| 入社日を調整する | 応募先と相談 |
1つ目が原則です。
公務員には雇用保険が適用されないため、離職期間は収入がない期間になります。
扱いは在職中と退職後、どちらで探すべきかにあります。
経験の言い換えから相談することもできます。
よくある失敗
1. 期間を曖昧にする
入社の手続きで確認されます。
2. 在籍の一覧に書かない
面接での確認が増えます。
3. ③の現在の状況を述べない
療養が理由の場合は必須です。
4. 詳しく説明しすぎる
1〜2文で足ります。
5. 無理に活動を作る
療養や介護なら、そのまま述べて構いません。
6. 年金と健康保険の手続きを忘れる
離職中も制度の中にいます。
まとめ
- 国民年金法第7条第1項により、離職中も国民年金の被保険者になります。手続きと保険料の納付が必要です
- 1〜2か月なら説明は不要。3か月を超えると、1文の説明が要ります
- 説明は、①事実 ②理由 ③現在の状況の3段。1〜2文で足ります
- 療養が理由なら、「現在は問題なく勤務できる状態」を必ず述べてください
- 在籍の一覧に、期間を1行書いておく。隠すより確実です
- 離職中の生計について、答える義務はありません
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よくある質問
離職期間が2年以上あります
期間の長さより、説明と書類の中身です。まず、その期間に何をしていたかを整理してください。療養、介護、育児、学習。複数の理由が重なっていることもあります。そのうえで、現在は就業できる状態であることを明確に述べてください。加えて、離職前の経験を、具体的に書類に書いてください。期間が長いほど、経験の具体性が問われます。数字、判断の範囲、担った機能。書類が機能していれば、面接に進めます。なお、期間中に資格の取得や学習をしていた場合は、それも書いてください。
退職の理由と、離職期間の理由が違います
分けて説明して構いません。「担当する分野を選べないことを理由に退職し、その後、家族の介護が必要になったため期間が空きました」という形です。2つの理由が別であることは、珍しくありません。注意するのは、辻褄を合わせようとして、事実と異なる説明をしないことです。入社の手続きや、面接での重ねての質問で、食い違いが出ます。事実を、それぞれ1文で述べれば足ります。説明が長くなるのは、事実でない部分を補っているときです。
離職中に、短期の仕事をしていました
職歴として書いてください。期間が短くても、履歴書の職歴欄と、職務経歴書の在籍の一覧に記載します。書かないと、年金の記録や源泉徴収票との食い違いが生じます。なお、短期の仕事の内容が応募先と関係ない場合、職務経歴書で詳しく書く必要はありません。在籍の一覧に1行書き、「生計の維持のため、短期の就業をしていました」という程度で足ります。隠すより、短く書いておくほうが確実です。