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制度とお金 / 服務と法令上の制限

再就職の届出制度

再就職の届出は、在職中に就職を約束した場合と、離職後に就職しようとする場合・実際に就職した場合で、対象と手続きが異なります。「退職してから一度届ければ終わり」「管理職でなければどの届出も不要」とまとめず、本人の任用と経歴、再就職先、合意の段階を確認します。

本記事は2026年11月時点の公開情報にもとづきます。国については内閣人事局の令和8年1月版マニュアル・Q&Aと法令を参照します。地方は所属の条例等による制度を確認します。届出と、求職活動の承認や辞職の承認は別の手続きです。

国の届出は三つに分けて確認する

国家公務員法第106条の23は在職中の再就職の約束に関する届出、第106条の24は管理職職員であった者の離職後の届出を定めています。離職後の制度には、一定の法人・地位へ就く前に行うものと、就いた後に行うものがあります。

国の届出対象の基本時期の確認
在職中の約束対象となる職員が離職後に営利企業等の地位に就くことを約束法は速やかな届出。現行Q&Aは約束の日から1週間以内を目安とする
離職後の事前管理職職員であった者が離職後2年間に一定の法人の一定の地位へ就こうとする現行Q&Aは再就職予定日の前日までの提出を案内
離職後の事後管理職職員であった者が離職後2年間に対象となる就職・事業等を行う法は速やかな届出。現行Q&Aは再就職日から1か月以内を目安とする

この表は適用除外や既に行った届出との関係を省略した入口です。日数の目安を、いつでもその日まで待ってよいという意味に使わず、該当した段階で担当へ確認します。在職中の約束の届出で目安の日が離職日を超える場合は、Q&A上、離職日までとされています。

在職中の約束の届出は管理職だけの制度ではない

内閣人事局の現行Q&Aは、在職中の約束の届出の対象に、一般職の任期付職員や再任用職員も含むと説明しています。一方、退職手当通算予定職員、一定の非常勤職員、臨時的職員、条件付採用期間中の職員など、対象から除かれる区分があります。特別職には別の根拠による制度がある場合もあるため、本人の任用で確認します。

営利企業等には一定の非営利法人も含まれます。「企業への正社員採用だけが届出対象」とは考えません。国際機関や地方公共団体など、国法上の定義から除かれる相手との区分も、所属の現行案内に従って確かめます。

再就職の約束について、現行Q&Aは、採用担当者と本人が合意し、高い確率で再就職する可能性が生じた場合など、実態に即した届出を求めています。内定通知という名称の有無や、最終的な機関決定が済んだかだけで待つことはしません。

就く地位など未定事項がある場合も、Q&Aは未定と記載して期限までに届け、決まり次第変更を届ける方法を示しています。様式を完全に埋められるまで放置せず、何が未定かを人事担当へ伝えます。上司への意向相談と正式な提出の違いは内定を職場にいつ伝えるかも参照できます。

離職後は管理職経験と就く地位を確かめる

離職後の届出でいう管理職職員は、日常の役職名だけで決まるものではありません。現行資料は、適用俸給表や級、俸給の特別調整額の種別などによる範囲を示しています。一度でも該当した経歴があるかを確認し、離職時にその地位ではなかったことだけで対象外と判断しないようにします。

事前届出は、行政執行法人以外の独立行政法人、政令で定める特殊法人・認可法人、国と特に密接な関係のある公益法人の、政令等で定める地位へ就く場合が対象です。すべての非営利法人へのすべての就職に、同じ事前届出が必要という意味ではありません。

内閣人事局のページには密接公益法人の一覧等もありますが、法人の該当性や就く地位について不明な場合は、予定先と離職時の人事担当へ確認します。名称が似た法人や、以前の一覧を見た記憶だけで決めないようにします。

事後届出は、民間の正社員に限らず、顧問、非常勤の地位、自営業や家業の承継なども検討対象になります。ただし、法令に定める既届出の場合、日々雇入れ等の適用除外があります。同じ先への就職でも、既にどの立場で何を届けたかを担当に示して、手続きの重複や漏れを確認してください。

例外の報酬額をすべての就職へ広げない

現行の退職管理政令第33条第4号と内閣官房令第10条は、営利企業以外の事業の団体の地位に就く場合や事業・事務に従事する場合の一定の事後届出について、報酬額による例外を定めています。令和8年1月版Q&Aでは、起算日から1年間につき160万円以下という現行の基準が説明されています。

この額は届出の適用を確認する制度上の数値で、税の扶養や社会保険の認定、在職中の兼業許可の基準ではありません。また、営利企業の地位へ就く場合も、報酬がこの額以下ならすべて届出不要になるという説明はできません。

Q&Aは、複数の非営利の再就職先がある場合の個別判定や、その後に基準額を超える見込みが生じた場合の届出も説明しています。報酬の算入範囲、起算日、見込みが変わった日を本人の契約に即して確認します。古い資料の金額を流用せず、現行様式と案内を使ってください。

書類は求職の経緯と日付をそろえて作る

準備する事項は様式で確認します。就職先の法人名、連絡先、業務内容と地位、約束の日、再就職予定日、求職開始日、求職開始以後の在職状況や職務内容、就職の援助の有無など、何をどの期間で記すかを照合します。

職員の退職管理に関する政令第26条・第29条には、届出事項や変更・失効の取扱いがあります。推測で日付を埋めず、本人が保有してよい採用連絡や契約書と照合してください。業務上の秘密を外部へ持ち出して資料を作る方法は取りません。

国の離職後の届出は内閣総理大臣への制度ですが、現行案内は離職時の任命権者へ提出する経路を示しています。提出先の部署、連絡方法、様式の版を確認します。採用先が代行すると言った場合も、本人の提出義務や受理状況を曖昧にしないようにします。

届出事項と公表事項は同じではありません。公表に関する疑問があっても、必須事項を本人の判断で省くのではなく、担当へ取扱いを確認します。控えや受理確認は本人へ交付できる範囲で保管し、不要な第三者へ広げないようにしましょう。

変更・失効と地方の制度も別に確認する

就職先の地位や予定日などが変わった、就職の約束がなくなった場合は、元の届出を出したから終わりとは考えません。現行Q&Aは、在職中の変更・失効について、事実が生じた日から2週間以内を目安とし、離職日との関係も示しています。離職後の変更には別の取扱いがあるため、変更した時点で窓口へ連絡します。

同じ企業の中で役職が変わる場合も、単なる人事異動と、新たな雇用契約・委任契約で別の地位に就く場合を分けます。現行Q&Aは、新たな契約により役員等となる場合に届出が必要となることを説明しています。社名が変わらないから何も確認しなくてよいとは考えず、契約の変更と就任予定日を担当へ示してください。

期限を過ぎたことに気づいたときも、そのままにせず担当へ申し出ます。届出の種類や経過に応じた提出方法を確認し、約束の日や就職日を実際と異なる日へ直してつじつまを合わせることはしません。

地方では、例えば東京都の退職管理条例第7条が、適用除外を置いた在職中の約束後の届出や、離職後の届出を定めています。国の管理職経験の範囲や提出期限を、そのまま地方の職員へ当てはめないことが必要です。所属の条例・規則で、対象、期間、提出先、変更の届出を確認してください。

仕事の条件を比較する際は求人情報も利用できます。現職継続を含め、希望を整理するための情報収集としてご覧ください。

よくある質問

国の再就職の届出は管理職経験者だけですか?

在職中の約束の届出は、対象となる一般職職員にも関係します。離職後の事前・事後届出とは対象を分け、本人の任用区分と適用除外を確認します。

届出をすれば関係企業への求職も承認されたことになりますか?

届出は求職活動の承認や辞職の承認と別です。必要な事前承認を届出で代えることはできません。本人の職務、相手先、活動の段階ごとに所属へ確認してください。

就職後に条件が変わっても再度の連絡は不要ですか?

変更や失効、新たな地位への就任などで手続きが必要になる場合があります。既届出の内容と変更点をそろえ、元の人事担当へ確認します。未定事項を理由に最初の届出を放置しないことも大切です。

希望条件の整理は相談フォームをご利用ください。ご利用は無料です(紹介手数料は採用企業の負担)。短い連絡にはLINEも利用できます。法令上の届出は所属・旧所属の正式な窓口へ確認してください。

出典

  1. 国家公務員法 第106条の23・第106条の24
  2. 職員の退職管理に関する政令 第26条・第29条・第33条
  3. 職員の退職管理に関する内閣官房令 第10条
  4. 内閣人事局 再就職情報の届出
  5. 内閣人事局 令和8年1月 再就職情報の届出に関するQ&A
  6. 内閣人事局 令和8年1月 再就職に関する規制と再就職情報の届出制度
  7. 東京都職員の退職管理に関する条例 第7条

監修

松岡 良次

株式会社エージェントベスト代表。大手人材会社およびスタートアップ人材企業にて、IT・スタートアップ・メガベンチャー企業の採用支援に従事。独立後はIT・スタートアップ・コンサル領域に特化し、20〜30代のキャリア支援を行う。(厚生労働大臣許可 13-ユ-316964)

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