エージェントベストジョブ財政課転職PUBLIC → PRIVATE 無料で相談する

制度とお金 / 服務と法令上の制限

職員のSNS投稿のルール

職員のSNS投稿は、個人のアカウントか、勤務時間外かという一点では判断できません。扱う情報、表現、投稿する時間、報酬の有無などを分けて確認します。公務員のSNS利用を全面的に禁止するという説明も、匿名の私用アカウントなら服務上の制限がないという説明も適切ではありません。

本記事は2026年11月時点の公開情報にもとづきます。国と地方の服務規定、具体例として千葉市の公式指針を参照します。本人の任用区分や所属の指針、個別の投稿の可否は、所属の服務・広報・情報管理の担当へ確認してください。

私的アカウントと職務としての発信を分ける

仕事で公式アカウントを運用する場合は、担当の割当て、承認、投稿内容の確認、アカウントの管理等を所属の手順に従って行います。個人の意見を公式見解として発信したり、異動後も以前の権限を使い続けたりしないようにします。

個人として利用する場合も、服務義務や第三者の権利への配慮は残ります。プロフィールに「個人の意見」と書くことは発信主体の説明にはなりますが、その一文で秘密の公開や不適切な投稿を許容するものではありません。

千葉市のガイドラインとFAQは、職員の個人的な利用も対象とし、留意事項を守った利用を認めています。公式な情報発信と私的発信を区別するための具体例であり、同市の指針を全国一律の運用として扱いません。

投稿前には、所属のSNS指針が私的利用も対象とするか、職務関連の内容で誰へ相談するか、写真や職名を使う際の扱いを確認します。公開されている指針だけで分からない内部の承認手順は、担当へ照会します。

守秘義務は匿名・休日・退職後でも別に確認する

地方公務員法第34条は職務上知り得た秘密を漏らすことを禁止し、退職後も同様としています。国には国家公務員法第100条の規定があります。担当事務で得た情報を、個人の体験談に変えれば自由に公表できるとは考えません。

本人が担当する案件だけでなく、業務上の調整等で知った情報についても確認が必要です。何が法的な秘密に該当するかは個々の事実によるため、記事だけで結論を出しません。非公開の内容が含まれるか判断できない場合は、発信を保留して所属へ相談します。

仮の例として、職場の出来事を紹介するために執務室の写真を掲載する場合を考えます。文章に住民名を書かなくても、机上の書類、画面、名札、予定表等から情報が伝わることがあります。画像の一部を隠しただけで全体が公表可能になったと判断せず、そもそも私的な撮影・保存が認められるかを確認します。

限定公開や少人数のグループでも、送信先以外へ内容が伝わらないとは限りません。業務情報を私的なDMへ転送し、そこで相談を済ませる手順にしないことが大切です。

投稿前に確認する項目見直す内容
情報の出所公式に公開されたものか、業務で初めて知ったものか
識別につながる情報氏名だけでなく日時、場所、画像の背景等
発信の立場公式見解と個人の説明が混同されないか
権利関係写真、文章、人物について必要な確認があるか
相談先服務、広報、情報管理のどこへ照会するか

信用失墜と単なる意見の相違を一律に扱わない

地方公務員法第33条、国家公務員法第99条は信用失墜行為を禁止しています。職場外の個人的な行為でも問題になる場合がある一方、職員が自分の意見を述べることを一括して禁止する規定として読むものではありません。

他者への誹謗中傷、根拠のない断定、差別的な表現、個人の生活を暴露する内容等は避けます。「内部を知っている」と強調する投稿では、未公開情報の示唆や誤解を招く説明がないかを見直します。

匿名性は、服務規定が適用されるかという問題と別です。実名や勤務先を書かないことから、秘密を漏らすことや他者の権利を侵害することが認められるわけではありません。反対に、匿名で利用したという事実だけですべて違反になるとも断定しません。

千葉市の指針は、正確な情報、誤解を招かない表現、人権やプライバシー等への配慮を求めています。本人の所属でも、法令に加えてどのような留意事項があるかを確認してください。

求人票の業務名を確認したい場合は、公務員経験に対応する求人情報を参照できます。仕事の比較のためにSNSで職場の内部事情を公開する必要はありません。

勤務時間と休憩時間を混同しない

地方公務員法第35条、国家公務員法第101条には職務専念義務の規定があります。勤務時間中に私用の投稿や返信をすることと、職務として広報を行うことは別です。自宅でのテレワーク中も、私用発信の時間へ自由に置き換えられるわけではありません。

休憩中の私的利用は、勤務時間中の利用と区別します。ただし、休憩であれば守秘義務等がなくなるわけではなく、端末やネットワークの利用規程も別に確認します。勤務端末へ私的なアカウントを登録してよいかも、所属の情報管理ルールによります。

予約投稿や自動配信を利用する場合も、投稿内容の責任やアカウント管理は残ります。勤務時間中に表示されたという外形だけで個別の違反を断定せず、設定時点や実際の利用状況が問われたときは事実を説明します。

政治的行為の規定は国と地方で異なる

国では国家公務員法第102条と関係する人事院規則等、地方では地方公務員法第36条と関係条例等を確認します。選挙、政党等に関係する投稿は、内容、目的、行為の態様、本人の職員区分などによって適用を確認する必要があります。

国と地方では規定が同じではありません。地方の条文上の区域の取扱いを見て、インターネットではどのような投稿も区域外扱いになると自己判断しないようにします。逆に、行政に関する一般的な情報や個人の意見を、すべて政治的行為と同一視するのも避けます。

共有、返信、画像の掲載等を予定していて判断がつかない場合は、投稿案と意図、発信先を所属の服務担当へ示して確認します。個別投稿の適法性を一般記事の例だけで決めないことが大切です。

収益が発生する発信は兼業も確認する

広告、継続的な有料記事、依頼を受けた商品紹介等では、内容の公表可否に加えて兼業上の確認が必要です。国の国家公務員法第103条・第104条、地方の地方公務員法第38条等に照らし、活動の実態や本人の適用区分を担当へ伝えます。

収益額が少ないから一律に申請不要、休暇中の作成だから自由、という判断はしません。事業としての継続、契約相手、報酬、作業時間、業務との利害関係等を整理します。無報酬という一条件だけでも、守秘や信用失墜等の確認は終わりません。

講演や執筆を依頼されたときの整理は講演・執筆の報酬は許可が要るか、許可後の時間管理は許可を得た副業と勤務時間を参照してください。

誤投稿したら情報の拡大を止めて相談する

個人情報や業務情報が含まれる疑いがある場合は、投稿日時、内容、公開範囲、閲覧や転送が分かる状況を、所属の指定窓口へ速やかに報告します。誤りの訂正と、秘密・個人情報の漏えいに関する対応は、同じ手順とは限りません。

削除だけで対応完了とせず、公開停止、記録の保全、関係者への連絡等は所属の指示を確認します。記録のためとして問題の画像を私用グループへ再送することも避けます。第三者から反応があっても、業務上の事実を追加開示して反論しないようにします。

個人の相談窓口や公益通報等へ相談することと、不特定多数へ秘密を公開することは別です。職場の問題を相談したい場合は、扱う情報に応じた正式な経路を確認します。

経験の整理には無料相談の案内を利用できます。ご利用は無料です(紹介手数料は採用企業の負担)。投稿の可否や情報事故への対応は所属へ確認してください。

よくある質問

匿名の私用アカウントなら服務規定は関係ありませんか

関係がなくなるわけではありません。守秘や信用失墜等は内容と行為の実態に応じて確認します。匿名利用そのものを一律禁止とするのでもなく、本人の所属の指針を確認してください。

公開済みの自治体情報は紹介できますか

公式な公開状況、情報の正確さ、画像等の利用条件、公式見解との区別を確認します。公開情報に未公表の補足を加えず、職務に関係する発信で迷う場合は担当へ照会します。

退職すれば在職中の話を自由に書けますか

地方公務員法第34条、国家公務員法第100条は退職後の守秘義務も定めています。過去の体験という形式でも非公開情報の扱いは別に確認します。

相談方法の確認にはLINEの案内も利用できます。SNSアカウントの公開や職場資料の送信を前提にせず、働き方の情報収集として利用してください。

出典

  1. 地方公務員法 第33条〜第36条・第38条
  2. 国家公務員法 第99条〜第104条
  3. 千葉市 職員のソーシャルメディアの利用に関するガイドライン本文
  4. 千葉市 同ガイドラインFAQ

監修

松岡 良次

株式会社エージェントベスト代表。大手人材会社およびスタートアップ人材企業にて、IT・スタートアップ・メガベンチャー企業の採用支援に従事。独立後はIT・スタートアップ・コンサル領域に特化し、20〜30代のキャリア支援を行う。(厚生労働大臣許可 13-ユ-316964)

「自分の経験に、どこで値段が付くのか」から相談できます

在職中でも、情報収集だけでも構いません。応募する求人が決まっていない段階のほうが、むしろ整理する意味があります。ご利用はすべて無料です。