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制度とお金 / 失業給付と税金

退職後の国民健康保険料の決まり方

退職して国民健康保険へ加入する場合、今月の給与がなくなったことだけで保険料が決まるわけではありません。前年の所得、国保へ加入する家族、年齢、加入する月数、自治体の年度ごとの料率などを確認します。

2026年度からは子ども・子育て支援金分も加わるため、以前の三つの区分だけの説明では計算を確認しきれません。本記事は2026年11月時点の公開情報にもとづきます。市区町村の国保の一般的な考え方を、横浜市の公表資料を例に整理します。本人の額は加入先自治体、任意継続との比較は共済組合などの保険者、税の控除は税務署に確認してください。

自治体と年度をそろえて試算する

国民健康保険法第76条は、加入者が属する世帯の世帯主から保険料を徴収する仕組みを定めています。地方税法に基づく国民健康保険税を課す自治体もあります。呼び方や納付の案内が違う場合も、まず本人の住所地の制度を確認します。

市区町村の保険料は、自治体の条例とその年度の料率などを踏まえて計算します。別の自治体の試算や、前年の料率を使った結果を、そのまま本人の見込額にはできません。同じ所得と人数でも、対象となる自治体・年度をそろえて照会する必要があります。

保険料の計算年度は通常四月から翌年三月までです。一方、所得を確認する年は一月から十二月という区切りです。加入する年度、基になる所得の年、実際に納める期間を分けて記録してください。

転居を予定している場合は、どの自治体でどの期間加入するかを伝えます。引越し前後で制度の届出と保険料の再計算が必要になる場合があるため、最初の自治体の通知をそのまま将来分まで延ばして考えないようにします。

2026年度は医療・後期支援・介護・子ども分を見る

国民健康保険法施行令第29条の7は、市町村の保険料の賦課基準を定めています。横浜市の2026年度の案内は、医療分、後期高齢者医療制度の支援分、介護分、子ども・子育て支援金に係る子ども分を示しています。

計算の区分主に確認すること
医療分国保の医療給付に関わる保険料
後期高齢者支援分後期高齢者医療制度への支援に関わる保険料
介護分介護保険第2号被保険者に当たる年齢等
子ども・子育て支援金分2026年度からの区分、対象者や軽減の扱い

後期高齢者支援分と子ども・子育て支援金分は、どちらも支援という語があっても別の区分です。以前の資料にある支援分が、新しい子ども分へ名称変更されたという意味ではありません。

子ども分は、子どものいる世帯だけが払うという制度ではありません。横浜市は、18歳未満の加入者の子ども分均等割額を全額軽減し、その軽減分を18歳以上の加入者が負担する仕組みも案内しています。年齢別の扱いを自治体の計算で確認してください。

介護分について横浜市は、原則として40歳から64歳の国保加入者に関係する区分と説明しています。家族の年齢が変わると年度途中に計算が変わることもあります。所得と人数だけでなく、生年月日も試算に必要な情報です。

所得割と人数に応じる部分を分ける

国保料の計算には、所得に応じる所得割と、加入人数に応じる均等割などがあります。自治体によって採用する計算の構成が違う場合もあるため、本人の自治体の説明を確認します。ここでは横浜市の所得割と均等割を例にします。

所得割は、国保加入者ごとの基準となる所得金額に料率を掛けて求めます。均等割は、対象となる加入者の人数などを基に計算します。所得が低い場合も、人数に応じる部分があるため、所得割がないことだけで保険料全体がゼロとは判断できません。

一方、所得の低い世帯への均等割軽減、未就学児、産前産後などの軽減もあります。どの区分がどの割合で軽減されるかは、対象者や世帯の条件によります。軽減を考慮する前の単純な人数掛けと、本人に通知される額を区別してください。

さらに、区分ごとに賦課限度額があります。限度額は通常の人が一律に払う定額ではなく、計算結果の上限を確認するものです。全国の制度上の上限の説明と、本人の自治体・年度で用いる限度額をそろえて確認します。

仕事の候補を調べる場合は、公務員経験を生かせる求人一覧も利用できます。社会保険への加入条件は、職務や勤務時間などと併せて応募先へ確認しましょう。

前年の所得は手取りや課税所得と同じではない

一般に2026年度の国保料では、2025年中の所得を確認します。2026年に退職して給与が減っても、今年度の所得割へその変化が即座に同じ割合で反映されるわけではありません。現在の収入と、計算の基になった所得年を分けて見ます。

また、前年の給与収入をそのまま所得割の基準へ使うわけではありません。給与所得控除を踏まえた給与所得などを確認します。給与明細の手取り額や、所得税の課税所得を、そのまま国保の計算欄に入れないようにしてください。

横浜市は、基準総所得金額を総所得金額等から市民税の基礎控除額を差し引いたものと説明しています。扶養控除、社会保険料控除、iDeCoの掛金控除などを住民税や所得税と同じようにすべて差し引く計算とは異なります。

同市の用語説明では、退職所得は総所得金額等に含めないとしています。退職手当の支給額を前年の給与へ加え、一つの収入として国保料を見積もることは避けてください。年金や事業などほかの所得がある場合も、種類ごとの扱いを自治体に確認します。

所得情報が未申告だったり、転居前の自治体への照会が済んでいなかったりすると、当初の通知後に額が変わる場合があります。最初の請求が少なかったことだけで年度の額が確定したと考えず、通知の算定内容を確認してください。

世帯主への請求と所得の対象者を区別する

国保料は世帯単位で決まり、世帯主へ請求されます。世帯主本人が別の健康保険に入っていても、世帯内に国保加入者がいれば通知の宛名が世帯主になることがあります。通知の宛名と、誰の保険料を算定したかは区別します。

横浜市は、この場合も国保加入者の分を算定すると説明しています。通常の所得割の対象に、同居している国保未加入者の所得をすべて無条件に足す、ということではありません。加入者の一覧と各人の所得を確認します。

ただし、低所得世帯の軽減判定では、国保に加入していない世帯主の所得なども関係する場合があります。所得割の計算に使う対象者と、軽減判定の対象者を同じ範囲と決めつけないことが重要です。

収入がない人も、自治体が所得状況を把握できないと軽減を判定できない場合があります。申告や収入申立てを求められたら、必要な情報を提出します。所得がゼロだから連絡も手続きも不要、とは判断しないでください。

加入する月数と納付する回数を分ける

横浜市は、被保険者となった月から保険料を納め、国保をやめた場合はやめた月の前月分までと案内しています。届出をした月からではなく、資格が生じた時期に応じて確認する点が大切です。就職や転居などで変わる日を正確に伝えます。

年度の途中で加入・脱退した場合は、加入していた月数に応じて再計算します。一方、納付回数は自治体の納期の定めによります。横浜市の普通徴収は原則として六月から翌年三月までの十回であり、一回の納付が一か月の保険料に対応するわけではありません。

退職直後に納付書が届かなくても、その間の保険料が発生しないとは限りません。初回の納付や年度末の残りの納期にまとめて請求されることもあるため、資格の期間と納期限を別に記録します。

新勤務先の健康保険へ入った場合も、国保をやめる届出が必要か自治体へ確認します。給与からの健康保険料控除が始まったことだけで、自治体側の処理もすべて済んだとは考えないようにします。変更通知と還付・追加請求の内容まで確認してください。

入社時期や希望する働き方は、相談の申込みでも整理できます。保険資格と料額の確定は自治体や保険者へ照会し、確認した予定を生活設計へ反映しましょう。

軽減・減免は退職理由と本人の資格を確認する

国民健康保険法第77条は、特別の理由がある人について条例等により減免や徴収猶予ができると定めています。所得に応じる軽減と、災害・失業等の事情による申請型の減免は、制度を分けて確認します。

非自発的失業による軽減には、雇用保険の特定受給資格者・特定理由離職者などの条件があります。「退職者なら全員対象」「公務員という名称なら全員対象外」と一括して判断せず、本人の任用形態、雇用保険の資格、離職理由が分かる書類を自治体に示します。

納付が難しい場合は、納期限の前に自治体の納付相談窓口へ連絡してください。申請期限、必要書類、認められる対応を確認し、相談しただけで納期限や保険料が自動的に変わるとは考えないようにします。

任意継続などと比較するときは、今年度と翌年度を分け、同じ家族の範囲・期間で見込みを取り寄せます。加入や切替えの期限も制度ごとに異なるため、額の比較だけで手続きを後回しにしないことが大切です。

よくある質問

退職して給与がなくなれば国保料もなくなりますか

自動的にはなくなりません。前年所得や加入人数、年度の料率などが関係し、所得割以外の部分もあります。軽減・減免の該当性は自治体に確認してください。

子どもがいない世帯も子ども・子育て支援金分を払いますか

子どものいる世帯だけの負担ではありません。2026年度からの国保の計算区分として、年齢別の軽減なども含め、加入先の自治体で確認します。

納付書の一回分を月額として任意継続と比べてよいですか

そのまま比べるのは適切ではありません。加入する期間と家族の範囲をそろえた総額で比較し、納付回数と支払日を別に確認してください。

国保料は、自治体と年度、所得年、加入者、月数をそろえると整理できます。働き方の希望はLINEの相談窓口でも整理できます。ご利用は無料です(紹介手数料は採用企業の負担)。

出典

  1. 国民健康保険法 第76条・第77条
  2. 国民健康保険法施行令 第29条の7
  3. 横浜市 保険料について
  4. 横浜市 保険料に関する用語説明
  5. 横浜市 令和8年度保険料の料率等について
  6. 横浜市 令和8年度から「子ども・子育て支援金制度」が始まります

監修

松岡 良次

株式会社エージェントベスト代表。大手人材会社およびスタートアップ人材企業にて、IT・スタートアップ・メガベンチャー企業の採用支援に従事。独立後はIT・スタートアップ・コンサル領域に特化し、20〜30代のキャリア支援を行う。(厚生労働大臣許可 13-ユ-316964)

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