制度とお金 / 給与・手当
最後の給与はいつ振り込まれるか
退職日が決まったら、最後の給料がいつ振り込まれるかを確認します。ただし、最後の入金が必ず一回で終わるとは限りません。退職月の給料、後から確定する手当、既払分の返納や精算、退職手当は、それぞれ確認が必要です。
地方公務員の支給方法は、所属の条例や規則によります。いつもの支給日が分かっていても、退職時の例外や調整まで分かるとは限りません。この記事では、何を給与担当に聞き、どの予定を分けて記録するかを整理します。本記事は2026年11月時点の公開情報にもとづきます。任用区分や所属によって異なるため、自分の振込予定は給与担当の案内で確かめてください。
最後の給与は、対象期間と支給日を別に確認する
地方公務員法第25条は、給与の支給方法や支給条件を条例に定めることを規定しています。退職月の給料についても、誰に、いつ、どの期間分を支給するかは、所属の給与条例や関連規則を確認します。全国一律の最後の振込日が決まっているわけではありません。
国の例では、給与法第9条が、毎月1回、その月の15日以後の人事院規則で定める日に、その月の俸給月額の全額を支給する仕組みを定めています。さらに人事院規則9―7第2条には、給与期間中の支給定日前に離職した職員には、その際に俸給を支給する規定があります。通常の支給定日と、離職時の取扱いを分けて読む必要があります。
自治体の例として、横浜市の給料の支給日に関する規程は、給与条例の対象職員の支給日を定め、退職した場合には支給日を繰り上げることができるとしています。これは横浜市の対象職員に関する規定であり、ほかの自治体でも同じ日になるという説明ではありません。「できる」とする例外を、本人の希望した日に必ず入金されるという意味にも読まないようにします。
自分の所属では、退職月の給料の対象期間、通常の支給日、退職時の例外、休日に当たる場合の扱いを給与担当に確認します。振込先の銀行へ尋ねる前に、支払う側がどの日付で支給する予定かを確かめる順番です。
支給日前に退職する場合と、支給後に退職する場合
通常の支給日より前に退職する場合は、退職時に支給する定めがあるか、通常の支給日まで待つ取扱いかを確認します。退職が決まった日と、辞令の退職日は別です。担当へは、確定した日付または試算に使う予定日を明示します。
通常の支給日より後に退職する場合は、その月の給与を受け取っていても、それが退職日を反映した確定額かを確認します。給与計算の締切と退職の処理時期によっては、後で過不足の調整を案内される可能性があります。振込が済んだから精算も終わったとは限りません。
国の給与法第9条の2は、離職した日まで俸給を支給し、期間の一部の支給は所定の日数による日割りとしています。地方では所属の規定で確認します。月途中の退職なら、給与の日割りの考え方も参考になりますが、計算の仕組みと実際に精算する日を分けて確認してください。
既に支給された額に返納が必要と案内された場合は、対象項目、計算根拠、金額、納付方法、期限を確認します。次の振込から差し引くのか、別に納めるのかも確認します。案内が来る前から、口座に残った額をすべて自由に使えると考えないほうが、退職後の家計を組みやすくなります。
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給料、手当、退職手当を一つの入金予定にまとめない
| 項目 | 給与担当などに確認すること |
|---|---|
| 退職月の給料 | 対象期間、日割りの有無、支給日 |
| 時間外勤務などの実績手当 | どの月の実績を、いつ確定し支給するか |
| 通勤や住居などの手当 | 退職に伴う終了日、既払分の精算や返納 |
| 期末・勤勉手当 | 対象になるか、支給日と計算の前提 |
| 給与改定等の差額 | 精算予定の有無、退職後の連絡方法 |
| 退職手当 | 必要書類、審査等の進み方、振込予定 |
実績に関係する手当は、最後の勤務が終わってから確認される場合があります。残っている申請や実績の承認を、退職前にどう提出するかを担当に確認します。「退職後は出勤しないから、翌月の給与処理もない」とは限りません。
通勤手当などについては、定期券の払戻しと所属に対する精算を分けます。給与と同じ日に処理するものか、別に案内されるものかを確認してください。福利厚生の貸付や任意の控除がある場合も、退職後の返済や払込方法の変更を別に尋ねます。
退職手当は、毎月の給与とは別の制度です。最後の給料と同じ日に振り込まれることを前提にしないでください。担当部署が別なら、それぞれに照会し、書類をいつ出せばどこまで予定が分かるかを確認します。見込みの段階である日付は、確定した支給日とは区別して記録します。
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最後の明細は、控除と返納も項目別に見る
退職月の振込額がいつもと違う場合、給料の日割りだけが原因とは限りません。住民税、共済の掛金、その他の控除や手当の精算が重なることがあります。控除の合計だけでなく、どの項目がどの期間の分かを確認します。
税や共済の一般的な取扱いは、給与の支給日だけで決まるわけではありません。資格の終了日や課税・徴収の仕組みが関係するため、退職する日と新しい勤務先への入社日を伝え、給与担当と共済組合へ照会します。税について個別の判断が必要な場合は、税務署や市区町村の税担当に確認してください。
通常月の手取りを、そのまま最後の振込見込みに使わないことが大切です。給与担当に見込みを尋ねるときは、控除を反映した金額か、まだ一部の精算が未確定かも確認します。振込額の案内と後日の明細が違えば、先に項目別の差を聞き、制度が変わったと自己判断しないようにします。
退職後の連絡先や口座を変更する予定がある場合は、事前に手続を尋ねます。精算を控えている口座を閉じる前に、給与と退職手当の担当の両方に確認しておくと、支給や返納の連絡を受け取りやすくなります。
源泉徴収票の交付は、給与振込とは別の予定
退職時には、最後の給与の振込日だけでなく、給与所得の源泉徴収票がいつ交付されるかを確認します。所得税法第226条と国税庁の案内では、年の途中で退職した場合は、退職の日以後1か月以内の交付とされています。最後の振込と同じ日に届くと決まっているわけではありません。
国税庁の令和8年時点の案内は、受給者本人への交付と、給与支払者が税務署等へ提出する範囲を区別しています。自分の給与額が税務署提出の対象になるかどうかと、本人へ源泉徴収票を交付する必要があるかは別です。交付方法、送付先、再交付を依頼する窓口を確認します。
同じ年に転職する場合は、入社先から前職の源泉徴収票を求められることがあります。旧所属の交付予定と転職先の提出期限を並べ、間に合わない見込みなら早めに両方へ伝えます。後から給与の差額精算があった場合は、源泉徴収票の訂正や再交付があるかを旧所属へ確認し、新しい勤務先にも相談してください。
退職後に人事給与のシステムへ入れなくなる場合は、本人が保存してよい明細や証明を、所属のルールに従って確認します。職務上の資料や第三者の情報をまとめて私用端末へ移す必要はありません。本人向けの書類と、業務の記録は区別します。
転職先の初回支給日までを確認して、生活費の予定を作る
新しい職場の支給日は、公務員としての支給日と同じとは限りません。入社する会社には、給与の締切日、支給日、入社月の計算、時間外勤務手当の支給周期、初回の控除を確認します。提示された月額が分かっても、いつその全額が振り込まれるかまでは分かりません。
予定表には、旧所属の給料、旧所属の実績手当や精算、退職手当、転職先の初回給与を別の行で置きます。支出側には、家賃や保険料などの支払日を並べます。月ごとの合計だけでなく、月内で入金前に支払が集中しないかを確認します。
退職の時期を検討中なら、この予定を作ってから引継ぎや入社日を調整します。給与がいつ入るかの確認は、仕事を変えることを急ぐためではなく、選んだ予定を実行できるか確かめる作業です。見込みが不明なら、現職を続けながら情報をそろえる判断もあります。
仕事選びの整理については、LINEで短く聞くこともできます。給与の個別の振込日は、旧所属と入社先の担当へ確認してください。
よくある質問
最後の給与は、必ずいつもの支給日に入りますか
所属の規定と退職時の取扱いを確認する必要があります。通常の支給日前に離職した場合の特例や、退職時に繰上げ支給できる定めがある例もあります。退職予定日と任用区分を示して、給与担当へ尋ねてください。
退職月の給料が振り込まれたら、その後の精算はありませんか
精算が残る可能性があります。給料の過不足、実績手当、手当の返納、給与改定の差額などは項目ごとに確認します。最後の振込だけで手続がすべて終わったと判断しないようにします。
源泉徴収票は、最後の給料と同時にもらえますか
同日とは限りません。年の途中で退職した人の給与所得の源泉徴収票は、原則として退職後1か月以内の交付です。送付先と交付方法を旧所属に確認し、転職先の提出期限も別に確認してください。