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制度とお金 / 給与・手当

月の途中で退職したときの給与の日割り

月の途中で退職するとき、その月の給料を何日分として計算するのか。単純に月額を30で割り、退職日の日付を掛ければよいとは限りません。国の給与法では、週休日などを除いた日数を基礎に日割り計算するためです。

地方公務員は所属の条例と規則で確認します。また、給料の日割りと、手当の精算、共済の掛金や税の控除は別の計算です。この記事では、国と自治体の条文を例に、退職月の見込みを確認する順序を整理します。本記事は2026年11月時点の公開情報にもとづきます。個人の額と支給時期は、任用区分と退職予定日を伝えて給与担当に確認してください。

退職日まで支給することと、月額を満額支給することは違う

国の一般職の職員の給与に関する法律第9条の2第2項は、離職したときはその日まで俸給を支給すると定めています。同条第4項は、給与期間の初日から支給する場合以外や、末日まで支給する場合以外には、所定の日数を基礎として日割りで計算するとしています。

この条文で押さえるのは、離職した日までが対象であることと、期間が一部になる場合は日割りであることです。退職日を含むからといって、退職した月の月額が必ず全額になるわけではありません。逆に、月の途中で辞めるから退職月の給料がすべて出ないという意味でもありません。

地方公務員法第24条と第25条は、給与の条件を条例で定め、条例に基づいて支給することを規定しています。地方で日割りの扱いを知るには、自分の自治体の給与条例、支給規則、適用する任用区分を確認します。国の算式を参考にしても、それを自分の確定額として使わないでください。

自治体の例として、横浜市の一般職職員の給与条例第8条は、退職した日まで給料を支給するとし、月の途中からまたは途中までの支給は、勤務を要しない日を除いた日数を基礎とする日割り計算を定めています。似た構造でも、条文の対象と用語を所属で確かめることが必要です。

分母は、その月の暦の日数と同じとは限らない

国の給与法第9条の2第4項は、給与期間の現日数から、法律で定める週休日や勤務時間を割り振らない日などを差し引いた日数を、日割りの基礎としています。一般的な土日休みの職員でも、月のすべての日を同じように数えるわけではありません。

日割りを考える際は、その給与期間全体の計算上の日数を分母とし、そのうち退職日までの支給対象となる部分を確認します。日付の15日で退職するから必ず月額の半分、とは言えません。どの日が週休日等に当たるかによって、日付と計算上の日数の関係は変わります。

交替制勤務などでは、週休日が土日とは限りません。勤務表のどの日が勤務を要する日で、どの日が週休日等かを確認します。土日の数だけをカレンダーから拾って計算すると、実際の割振りと合わない可能性があります。短時間勤務や変則的な勤務の場合も、担当者が確認すべき条件です。

さらに、祝日と週休日は、条文上同じものとして扱うとは限りません。「休日だからすべて分母から除く」と自己判断しないでください。所属の条例や規則が何を除くと定めているか、勤務を要しない日の扱いはどうかを給与担当に尋ねます。端数の処理も規定に従うため、途中の計算で独自に切り捨てないようにします。

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計算を照会する前に、日付と勤務の区分をそろえる

給与担当へ伝える情報確認する理由
任用区分と適用する給料表対象となる給与規定を特定する
退職予定日どの日まで支給対象かを決める
月内の勤務の割振り日割りの分母と対象日数を確認する
休暇や欠勤等の予定日割りと別の減額がないか確認する
給料月額の変更予定同じ月に昇給等がある場合を区別する
各手当の支給状況給料と同じ計算か別計算かを分ける

照会は「月の途中で辞めると何割ですか」だけでなく、「退職予定日がこの日で、勤務の割振りはこのとおりです。給料の分母となる日数と対象日数、端数処理を確認できますか」と具体的に行います。本人の試算を持っていく場合も、前提を書き、確定額と区別します。

同じ月に昇給や給料額の変更があるなら、変更前後の期間を分ける必要があります。給与法第9条の2第1項は、国の場合、昇給・降給等による異動の日から新たな俸給を支給する仕組みを定めています。地方では所属の規定に従い、どの期間にどの月額を使うかを確認します。

対象月と支給日も分けて記録します。月途中の退職を反映した額がいつ振り込まれるか、既に支給済みの額に調整があるかは、日割り算式だけでは分かりません。給与の計算方法全体は、給与明細と計算の仕組みでも整理しています。

最終出勤日ではなく、退職の発令日を確認する

引継ぎを終えた日や最後に登庁した日と、退職日は一致しない場合があります。最終出勤日の後に承認された年次休暇などを取得していても、それだけでその日を退職日とするわけではありません。辞令等の退職日と、休暇の承認期間を別に確認します。

日割りの対象日数を確認する際も、出勤簿の出勤した日だけを数えればよいとは限りません。休暇の種類や給与の支給条件に応じて、勤務しなかった時間の扱いが決まります。病気休暇、介護に関する休暇、休職などが関係する場合は、その制度の規定も合わせて確認します。

一方、承認されていない不勤務などについては、日割りとは別に給与の減額が問題になります。月途中での退職による計算と、不勤務時間の減額を同じものとして扱わないことが必要です。明細に複数の調整がある場合は、それぞれの根拠を項目ごとに説明してもらいます。

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手当と税・共済の控除は、同じ比率で日割りにしない

給料が日割りになっても、すべての手当が同じ割合になるとは限りません。月額の手当、通勤に関係する手当、実績に基づく手当、期末・勤勉手当では、支給や精算の条件が異なります。明細にある手当を一覧にし、退職月の扱いと支給時期を一つずつ確認します。

通勤手当について、支給単位期間や既払分の返納が関係するなら、その額を給料の日割りと一緒に計算しないようにします。定期券の払戻しを受ける手続と、所属に対する手当の精算が同じとは限りません。手続の順番と必要な証明も担当者に確認します。

時間外勤務などの実績に関する手当は、退職月の通常給料と別の時期に処理される可能性があります。いつまでの実績が、どの給与で支給されるかを確認します。期末・勤勉手当は、基準日や在職期間などの規定で扱いが決まるため、給料が日割りだから同じ割合と考えないでください。

税や社会保険料、共済の掛金も、給料の日割り比率をそのまま掛けるものではありません。一般的な取扱いとして、それぞれ別の算定と徴収の仕組みがあります。退職日による資格の変化と、給与からどの月分を控除するかは、所属の給与担当と共済組合に確認します。税の精算や納付方法は、税務署や市区町村の税担当へ確認してください。

転職先の初回給与と、一枚の予定表で確認する

退職月に日割りの給与がある一方、入社先の給与も月途中の入社として計算されることがあります。ただし、公務員と同じ算式や支給周期が使われるとは限りません。雇用条件の通知や賃金規程を確認し、入社月の計算期間、初回の支給日、手当の対象を採用担当へ尋ねます。

前職と次の職場の在籍期間がつながっていても、振込日まで連続するとは限りません。最後の給与と最初の給与を、対象期間、支給日、確定額か見込みかという項目で並べます。退職手当が見込まれる場合も、支給時期を確認せず生活費の入金予定に組み込まないようにします。

退職予定日を比較するなら、給料の日割りだけでなく、引継ぎや休暇、保険や年金の切替え、転職先の入社条件も合わせて検討します。どの日が有利かをこの記事の一般論だけで決めることはできません。実際の条件を確認したうえで、無理のない移行を考えます。

仕事選びの条件を整理したい場合は、LINEで短く聞くこともできます。個別の給与計算は所属へ照会し、転職相談では業務と希望条件を整理します。

よくある質問

月の15日に退職すれば、給料は必ず半額ですか

必ず半額とは言えません。国の例では、週休日等を除いた日数を基礎に計算します。地方では所属の条例や勤務の割振りで確認します。退職日の日付だけで割合を決めず、分母となる日数と対象日数を給与担当へ尋ねてください。

最終出勤日の後に年次休暇を取ると、その期間の給料は出ませんか

最終出勤日と退職日は別です。承認された休暇の種類と給与規定に沿って確認します。自分で出勤日だけを数えず、休暇の承認期間と辞令等の退職日を給与担当に示してください。

給料が日割りなら、共済掛金や住民税も日割りですか

同じ比率になるとは限りません。給与の支給と、保険・共済の資格や税の徴収は別の仕組みです。所属の共済組合と給与担当、市区町村の税担当などに、退職月の対象と納め方を確認してください。

出典

  1. 一般職の職員の給与に関する法律 第9条の2
  2. 地方公務員法 第24条・第25条
  3. 横浜市一般職職員の給与に関する条例 第7条・第8条

監修

松岡 良次

株式会社エージェントベスト代表。大手人材会社およびスタートアップ人材企業にて、IT・スタートアップ・メガベンチャー企業の採用支援に従事。独立後はIT・スタートアップ・コンサル領域に特化し、20〜30代のキャリア支援を行う。(厚生労働大臣許可 13-ユ-316964)

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