選考対策 / 面接
二次面接で見られていること
一次を通過すると、面接の性質が変わります。
一次は、候補として残すかどうかでした。一次面接で見られていることに書いたとおりです。
二次で見られているのは、「入社後、どの範囲を任せられるか」です。
同じ準備で臨むと、今度は浅いと受け取られます。
この記事では、二次の中身と備えを扱います。
採る枠は、決まっています
なぜ「任せる範囲」が論点になるのか。採用の構造から説明できます。
地方自治法第172条です。
> 前十一条に定める者を除くほか、普通地方公共団体に職員を置く。>> 2 前項の職員は、普通地方公共団体の長がこれを任免する。>> 3 第一項の職員の定数は、条例でこれを定める。
職員の定数は、条例で定める。つまり、採る人数の枠が、あらかじめ決まっています。
民間の中途採用も、同じ構造です。「この業務を担当する人を1名」という枠があって、その枠に誰を入れるかを決めています。
一次は、枠に入る可能性のある人を残す段階。
二次は、その枠に、この人を入れて回るかを確かめる段階です。
だから、質問が具体的になります。
二次で確認される3点
| 点 | 内容 |
|---|---|
| ① 実務の深さ | 書類に書いた業務を、どこまで自分でやっていたか |
| ② 進め方 | 具体的な場面で、どう判断し、どう動くか |
| ③ 組織との相性 | 既存のメンバーと、どう働くか |
相手は、現場の責任者や部門の長であることが多く、業務の詳細が分かる人です。
一次で使った「分かりやすい説明」は、二次では不足します。
①への備え——一段深く答える
| 一次での答え | 二次で求められる深さ |
|---|---|
| 「予算の査定を担当しました」 | どの部局の、どういう事業を、どの基準で査定したか |
| 「様式を統一しました」 | 統一の前に何を調べ、誰と合意し、どう定着させたか |
| 「要件を整理しました」 | 現行の何を棚卸しし、どの例外をどう扱ったか |
| 「調整を担当しました」 | 論点は何で、相手の主張は何で、どこで折り合ったか |
4つとも、「もう1段の具体」があるかどうかです。
一次を通った書類の記述について、それぞれ「もう1段」を用意してください。
②——場面を出して聞かれることがある
二次では、仮の場面を示して答えを求められることがあります。
| 質問の例 | 見られていること |
|---|---|
| 「顧客から無理な期限を求められたら」 | 判断の基準と、調整の手順 |
| 「担当した案件で、想定外の問題が出たら」 | 報告の早さと、選択肢の作り方 |
| 「上司の判断と、自分の考えが違ったら」 | 組織の中での動き方 |
正解を当てる必要はありません。判断の筋道を述べてください。
> まず、期限を動かせない理由と、動かせる余地を確認します。そのうえで、間に合わせる場合に何を削るかの案を用意して、上長と相談します。自分だけで判断せず、選択肢を示して相談する形を取ります。
役所での進め方と、大きく変わりません。そのまま述べて構いません。
③——一緒に働く相手の話になる
二次では、配属先の話が具体的に出ます。
こちらからも確認してください。
| 確認すること | 聞き方の例 |
|---|---|
| チームの構成 | 「配属予定の部署は、何名でどのような構成ですか」 |
| 担当する範囲 | 「入社後、どの業務から担当することを想定されていますか」 |
| 期待される成果 | 「最初の1年で、どのような状態になっていることを期待されますか」 |
| 進め方 | 「案件は個人の担当制ですか、チームでの対応ですか」 |
3つ目が、二次でいちばん聞く価値のある質問です。
答えが具体的に返る会社は、受け入れの想定が固まっています。曖昧な場合は、入社後の役割が流動的である可能性があります。
一次と二次で、話し方を変える
| 項目 | 一次 | 二次 |
|---|---|---|
| 説明の粒度 | 業務の構造を1文で | 具体の手順と判断 |
| 専門の用語 | 言い換える | 相手が分かるなら、そのまま使ってよい |
| 質問の答え | 結論を先に、簡潔に | 結論の後に、根拠と経緯 |
| 逆質問 | 仕事の実態、立ち上がり | 配属先、担当、期待される成果 |
2つ目について補足します。二次の相手が、自治体を顧客とする事業の責任者であれば、「予算要求」「議会」「所管」といった言葉が通じます。
通じる相手には、言い換えないほうが速いです。相手の反応を見て、調整してください。
「入社後すぐに何ができるか」を1つ用意する
二次で、必ず一度は形を変えて聞かれる質問です。
「入社されたら、最初に何から手をつけられますか」
答えるときは、大きな話を避けてください。入社前に分かる範囲は限られます。
| ✕ | ○ |
|---|---|
| 「業務の効率化を進めたい」 | 「まず現行の手順を覚えることが優先です」 |
| 「新しい提案をしたい」 | 「担当する自治体の状況を把握することから始めます」 |
そのうえで、自分が持ち込める具体を1つ添えてください。
> まず現行の進め方を覚えることが先ですが、自治体側の予算の時期や決裁の流れは分かるので、提案の時期の組み立てについては最初から相談に入れると思います。
「覚えることが先」と「これは持ち込める」を両方述べる。この形にすると、謙抑と即戦力性の両方が伝わります。
二次で聞かれる条件の話
二次の段階で、条件の話が出ることがあります。
- 入社可能な時期
- 現在の処遇の水準
- 転勤や勤務地の条件
いずれも、正確に答えてください。処遇の考え方は「年収が下がっても大丈夫か」への答え方、転勤は転勤の可否を聞かれたときにあります。
この段階で条件が出るのは、選考が進んでいる合図でもあります。
経験の言い換えから相談することもできます。
よくある失敗
1. 一次と同じ深さで答える
もう1段の具体を用意してください。
2. 任せる範囲を確認しない
二次で落ちる理由の多くが、ここです。
3. 仮の場面の質問で、正解を探す
判断の筋道を述べてください。
4. 専門の用語を、必要以上に言い換える
相手が分かるなら、そのまま使ってよいです。
5. 配属先について聞かない
入社後の見通しが立ちません。
6. 条件の話を曖昧にする
この段階では、正確に答えてください。
まとめ
- 二次で見られているのは、入社後にどの範囲を任せられるかです
- 地方自治法第172条第3項は、職員の定数は条例で定めるとしています。民間も枠に誰を入れるかを決めています
- 確認されるのは、①実務の深さ ②進め方 ③組織との相性の3点です
- 一次の記述それぞれに、「もう1段の具体」を用意してください
- 仮の場面の質問では、判断の筋道を述べます。正解を当てる必要はありません
- 二次で落ちる理由の多くは、任せる範囲の不一致です。逆質問で確認してください
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よくある質問
二次で、一次と同じ質問をされました
面接官が違えば、同じ質問が出るのは通常です。情報は共有されていても、本人の口から聞きたいと考えます。答えを変える必要はありませんが、二次では、もう1段深く話してください。一次で「予算の査定を担当しました」と答えた部分を、「◯部局の、◯件の事業について、単価と数量に分解して比較する形に変えたうえで査定していました」と具体化する。同じ話を深くするという形です。なお、一次と二次で内容が食い違うと、確認が入ります。一次で話した内容は、記録しておくと確実です。
二次で、現場の担当者が同席していました
入社後に一緒に働く方である可能性が高いです。この場合、実務の質問が具体的になります。同時に、こちらからも実務の質問ができる機会です。「日常的に使われている道具や仕組みを教えていただけますか」「その業務で、いちばん時間がかかるのはどの部分ですか」。現場の方のほうが、具体的に答えられます。なお、同席している方への話し方も見られています。面接官が複数いる場合、話すときは全員に視線を配ってください。役職の高い方だけを見て話すのは、避けたほうが確実です。
二次の後、最終まで時間が空いています
珍しいことではありません。役員や経営層の日程の調整に時間がかかる場合があります。1〜2週間程度であれば、通常の範囲です。それを超える場合は、人材会社の担当者を通じて確認するか、直接応募であれば問い合わせて差し支えありません。なお、待っている間に他社の選考を止める必要はありません。並行して進めるのが通常です。仮に他社から先に内定が出た場合は、その旨を伝えれば、日程が早まることもあります。隠す必要はありません。