選考対策 / 面接
Web面接の準備と注意点
画面越しの面接は、在職中の方にとって利点があります。
移動の時間が要らないため、昼休みや夕方の短い時間でも調整できます。年次休暇を使わずに受けられる場合もあります。
ただし、対面とは別の準備が要ります。とくに、在職中の方には、守秘の面での注意があります。
この記事では、準備と注意点を扱います。面接の全体像は公務員からの転職面接|全体の流れと準備にあります。
職場から接続しない
最初に、これを挙げます。
地方公務員法第34条第1項です。
> 職員は、職務上知り得た秘密を漏らしてはならない。その職を退いた後も、また、同様とする。
職務上知り得た秘密を漏らしてはならない。この義務は、退職後も続きます。
職場から接続すると、この線を越える可能性があります。
| 場面 | 起こり得ること |
|---|---|
| 執務室から接続 | 背景に、掲示物や書類、他の職員が映る |
| 会議室から接続 | 予定表やホワイトボードの記載が映る |
| 端末の画面を共有 | 業務のシステムの画面が映る |
| 音声 | 周囲の会話が入る |
1つ目と3つ目は、実際に起こります。
背景に映った掲示物の内容が、外部に出てよい情報とは限りません。
接続は、自宅か、外部の個室から行ってください。職場の端末や通信の設備を私的な用途で使うことにも、規程上の問題が生じ得ます。
準備する4点
| 点 | 確認すること |
|---|---|
| ① 接続 | 開始の10分前に接続を確認。予備の通信手段を用意 |
| ② 背景 | 無地の壁か、落ち着いた背景。映り込みを確認 |
| ③ 音声 | マイク付きのイヤホンがあると聞き取りやすい |
| ④ 光 | 顔に光が当たる向き。逆光を避ける |
④が見落とされやすい点です。
窓を背にすると、逆光で顔が暗くなります。窓を正面か横にするか、手元の照明を顔の側に置いてください。
背景をぼかす機能や、仮想の背景を使うこともできますが、通信の状態によっては動作が不安定になります。無地の壁が確実です。
話し方を、対面から変える
| 項目 | 画面越しでの調整 |
|---|---|
| 速度 | やや遅く。音声の遅延があるため |
| 間 | 相手が話し終えてから、一拍おいて話し始める |
| 目線 | カメラを見る時間を作る(画面を見続けると伏し目に見える) |
| 相槌 | やや大きめに。画面では動きが伝わりにくい |
| 資料 | 手元に職務経歴書を置いてよい。読み上げない |
2つ目が、いちばん効きます。
音声には遅延があるため、相手の言葉に食い気味に答えると、話が重なります。一拍おくだけで、会話が滑らかになります。
手元のメモは、使って構いません。ただし、目線が下がり続けると、読んでいると分かります。キーワードだけのメモにしてください。
画面の共有を求められた場合
一部の会社では、実務の確認として画面の共有を求めることがあります。
その場合、次の点に注意してください。
| 注意 | 内容 |
|---|---|
| 共有する範囲 | 画面全体ではなく、特定のウィンドウを選ぶ |
| 通知 | 通知が表示されない設定にしておく |
| 開いているもの | 共有の前に、他のファイルを閉じる |
| 職務の資料 | 業務に関わるファイルは、端末に置かない |
4つ目が前提です。在職中の方が、職務の資料を私物の端末に保存していること自体が問題になります。
面接で示す資料は、自分で作った職務経歴書だけです。
在職中の日程の組み方
画面越しの面接は、時間帯の選択肢が広がります。組み方の例を挙げます。
| 時間帯 | 使い方 |
|---|---|
| 始業前 | 8時台に設定できる場合がある。自宅から接続 |
| 昼休み | 45分〜60分の枠。面接が長引く可能性を伝えておく |
| 勤務時間の後 | 18時以降。最も調整しやすい |
| 年次休暇の半日 | 複数社をまとめて受ける場合 |
2つ目を使う場合は、あらかじめ「◯時までしか時間が取れません」と伝えてください。途中で切らざるを得なくなるより、先に枠を示すほうが確実です。
4つ目は、効率がよい方法です。半日の休暇で、2社から3社の面接を入れられます。ただし、間を30分以上空けてください。面接が延びることがあります。
日程の調整は、人材会社を経由している場合、担当者が行います。制約を伝えておけば、その範囲で組まれます。
トラブルが起きたとき
| トラブル | 対処 |
|---|---|
| 接続が切れた | 慌てずに再接続。繋がらなければ、電話かメールで連絡 |
| 音声が聞こえない | チャットで状況を伝える(機能があれば) |
| 相手の声が途切れる | 「一部聞き取れませんでした」と伝えて、聞き直す |
| 途中で音が入った | 一言詫びて、続ける。長い説明は不要 |
3つ目を遠慮しないでください。聞き取れないまま答えると、質問と答えがずれます。
聞き直すことで印象が下がることは、まずありません。
事前に、連絡用の電話番号とメールアドレスを手元に置いておくと、トラブル時に慌てません。
なお、接続に使う機器は、可能であれば私物の端末を使ってください。職場から貸与されている端末で外部の会議の仕組みに接続することは、情報セキュリティの方針に抵触する場合があります。
服装と、映る範囲
| 項目 | 実務 |
|---|---|
| 服装 | 指定がなければスーツ。襟のある服装であれば問題になりません |
| 映る範囲 | 胸から上。背後に映るものを確認する |
| 姿勢 | 画面との距離を一定に。近すぎない |
| 時計・書類 | 手元に置いて構いません |
「上だけ整えればよい」と考えるのは避けてください。立ち上がる場面が生じることがあります。
経験の言い換えから相談することもできます。
よくある失敗
1. 職場から接続する
背景と音声で、守秘の線を越える可能性があります。
2. 逆光になっている
顔が暗くなります。光の向きを確認してください。
3. 相手の言葉に食い気味に答える
一拍おいてから話し始めてください。
4. 手元の資料を読み上げる
目線が下がり続けると、読んでいると分かります。
5. 聞き取れないまま答える
聞き直してください。印象は下がりません。
6. 飲食店や移動中に接続する
周囲に会話が聞こえます。
まとめ
- 地方公務員法第34条第1項は、職務上知り得た秘密を漏らしてはならないとし、退職後も同様としています
- 職場から接続しないでください。背景、音声、画面の共有で線を越える可能性があります
- 準備するのは、①接続 ②背景 ③音声 ④光の4点。逆光は見落とされやすい点です
- 話し方は、やや遅く、一拍おいて、カメラを見る時間を作る。相槌はやや大きめにします
- 画面の共有を求められたら、特定のウィンドウを選び、通知を切る。職務の資料は端末に置きません
- 聞き取れなければ、聞き直してください。印象は下がりません
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よくある質問
自宅の通信の状態が不安定です
事前に確認して、不安があれば対策してください。有線での接続が可能であれば、無線より安定します。それも難しい場合は、接続の前に他の機器の通信を止めるだけでも改善することがあります。それでも不安が残る場合は、面接の冒頭で伝えて構いません。「通信が不安定になる可能性があります。切れた場合は、再接続いたします」。先に伝えておけば、切れたときの対応が早くなります。また、電話での面接に切り替えられるかを、事前に確認しておく方法もあります。
録画されることはありますか
会社によっては、録画する場合があります。その場合、事前に同意を求められるのが通常です。同意しない選択もできますが、選考の進め方に影響する可能性はあります。気になる場合は、録画の目的と、保管の期間を確認してください。採用の選考で扱われる個人情報は、業務の目的の達成に必要な範囲内とされています。なお、こちらから相手を録画することは避けてください。相手の同意なく記録することは、問題になり得ます。メモを取ることは、通常は問題ありません。
対面の面接と、評価に差はありますか
選考の基準そのものは、変わらないのが通常です。ただし、伝わり方には差が出ます。画面越しでは、表情の細かい変化や、場の空気が伝わりにくいため、言葉で明確に述べる比重が上がります。対面なら雰囲気で伝わる部分を、言葉にする必要があるということです。対処としては、結論を先に述べ、短く区切って話すことです。長い説明は、画面越しではさらに伝わりにくくなります。なお、最終の面接だけは対面で行う会社もあります。その場合は、移動の時間を見込んで日程を調整してください。