選考対策 / 退職と在職中の進め方
休職中の転職
休職中に、今後のことを考える方がいらっしゃいます。
この記事では、制度上の位置づけと、検討の順序を扱います。
⚠ 体調に関わることは、主治医の判断が先です。この記事は制度の一般的な整理にとどめます。
⚠ 休職の要件・期間・給与の扱いは、条例と規程によって異なります。必ず所属と共済組合に確認してください。
休職は、懲戒ではありません
地方公務員法第28条第2項です。
> 職員が、次の各号に掲げる場合のいずれかに該当するときは、その意に反して、これを休職することができる。>> 一 心身の故障のため、長期の休養を要する場合>> 二 刑事事件に関し起訴された場合
この条は、見出しが「降任、免職、休職等」となっています。
分限に関する規定で、懲戒の規定とは別です。
同条第3項は、次のように定めています。
> 職員の意に反する降任、免職、休職及び降給の手続及び効果は、法律に特別の定めがある場合を除くほか、条例で定めなければならない。
「効果」が条例に委ねられているということです。
期間、給与の扱い、復職の手続き。これらは団体の条例と規程によって定められています。
したがって、一般論で判断せず、自分の団体の定めを確認してください。
順序——体調が先です
| 順 | やること |
|---|---|
| 1 | 主治医の判断を確認する |
| 2 | 休職の期間と、期限を確認する |
| 3 | 復職の手続きを確認する |
| 4 | それから、今後の選択肢を考える |
| 5 | 情報を集める |
1を飛ばさないでください。
転職活動は、面接や書類の作成を伴います。
体調によっては、時期を待つほうがよい場合があります。
主治医に、活動の可否と、どの程度なら差し支えないかを確認してください。
2——期限の確認
| 確認すること | 確認先 |
|---|---|
| 休職の期間の上限 | 所属の人事担当 |
| 給与の扱い | 同上 |
| 期間が満了したときの扱い | 同上 |
| 共済組合の給付 | 共済組合 |
| 復職の手続き | 所属 |
3つ目を確認してください。
期間の満了に関する定めは、条例に置かれています。
期限が分かれば、判断の時期も決まります。
分からないまま時間が過ぎると、選べる範囲が狭くなります。
3つの選択肢
| 選択肢 | 内容 |
|---|---|
| ① 復職する | 元の職場、または配置の変更を伴う復職 |
| ② 復職してから考える | 一度戻って、状態を見てから判断 |
| ③ 転職する | 退職して、次の勤務先へ |
②が見落とされやすいです。
休職中に結論を出す必要はありません。
復職して、しばらく働いてから判断するという順序もあります。
復職後に配置が変わることで、状況が変わることもあります。
配置の変更について、所属に相談できる場合があります。
この点は、復職の手続きの中で確認してください。
選考での扱い
休職の事実を、応募の段階で詳しく説明する義務はありません。
ただし、勤務に関わる範囲は、整理しておくほうが後の齟齬が減ります。
| 項目 | 整理しておくこと |
|---|---|
| 現在の状態 | 就業が可能な状態か |
| 勤務の条件 | 時間、日数、業務の内容 |
| 主治医の見解 | 就業に関する判断 |
| 配慮の要否 | 必要な場合、その内容 |
1つ目が前提です。
就業が可能な状態であることを、主治医に確認してください。
4つ目について。
配慮が必要な場合、伝えないまま入社すると、調整ができません。
伝える範囲は、勤務に関わる部分で足ります。
病名や経緯を詳しく説明する必要はありません。
職務経歴書の書き方
| 項目 | 書き方 |
|---|---|
| 在籍の期間 | 在籍しているため、現在までで書きます |
| 休職の期間 | 詳細を記載する義務はありません |
| 直近の業務 | 休職の前に担当していた業務 |
| 空白の説明 | 必要に応じて面接で |
1つ目です。
休職中も在職中であるため、退職していない状態で書きます。
書き方の基本は公務員の職務経歴書|民間で読まれる形にする基本に整理しています。
4つ目について。
直近の業務の記載が古い場合、面接で確認されることがあります。
その場合に、どう答えるかを先に決めておいてください。
答え方の整理
聞かれたときに答える内容を、先に用意しておきます。
| 要素 | 内容 |
|---|---|
| 事実 | 休職していること |
| 現状 | 就業が可能な状態であること |
| 見通し | 勤務の条件 |
| 意欲 | 何をしたいか |
2つ目と3つ目が中心です。
過去の経緯を長く説明するより、現在と今後を簡潔に伝えるほうが伝わります。
そして、主治医の判断を根拠として示せる状態にしておいてください。
経験の言い換えから相談することもできます。
退職を決める前に確認すること
| 項目 | 確認先 |
|---|---|
| 退職手当の扱い | 所属の給与担当 |
| 共済組合の給付の扱い | 共済組合 |
| 保険の切替え | 共済組合・転職先 |
| 年金の手続き | 年金事務所 |
| 住民税の扱い | 市区町村 |
2つ目を確認してください。
休職中に受けている給付がある場合、退職によって扱いが変わることがあります。
なお、退職しても失業給付が出ない点は公務員に失業給付が出ない理由と、代わりの備えに整理しています。
なお、これらの確認は、復職する場合にも必要になるものです。退職を前提としなくても、制度の照会として聞いて差し支えありません。
よくある失敗
1. 主治医に確認せずに活動を始める
体調が優先です。
2. 休職の期限を確認しない
判断の時期が決まりません。
3. 復職という選択肢を外して考える
一度戻ってから判断することもできます。
4. 就業が可能でない段階で応募する
入社後に無理が生じます。
5. 経緯を詳しく説明しようとする
現在と今後で足ります。
6. 給付の扱いを確認せずに退職の時期を決める
共済組合に確認してください。
7. 同じ条件の職場を選んでしまう
何を変えたいかを言葉にしてから探してください。
まとめ
- 地方公務員法第28条第2項は、心身の故障のため長期の休養を要する場合等に意に反して休職することができると定めています。分限の規定で、懲戒とは別です
- 同条第3項により、手続と効果は条例で定められています。期間・給与の扱いは所属に確認してください
- 順序は、主治医の判断 → 期限の確認 → 選択肢の検討です
- 復職してから判断するという選択肢を外さないでください
- 選考では、現在の状態と勤務の条件が中心です。経緯を詳しく説明する必要はありません
- 退職の前に、給付・保険・年金・住民税の扱いを確認してください
- 何を変えたいかを言葉にしてから探してください
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よくある質問
休職していることを、面接で伝える必要がありますか
在籍している以上、在職中として書類を出します。そのうえで、直近の業務や現在の状況を聞かれた場合は、事実を伝えるほうが後の齟齬が減ります。伝える範囲は、就業が可能な状態であることと、勤務の条件です。病名や経緯を詳しく説明する必要はありません。なお、入社後に配慮が必要な場合、伝えておかないと調整ができません。この点は、内定の前後で相談してください。伝えずに入社して、必要な調整が受けられないほうが、結果として続きにくくなります。
復職してから転職するほうがよいのでしょうか
判断の材料が揃いやすいという意味では、復職してからのほうが確実です。理由は2つあります。1つは、就業が可能な状態であることを、実際の勤務で確認できること。もう1つは、配置が変わることで状況が改善する場合があることです。一方、休職の期間に情報を集めること自体は、復職の判断と両立します。求人を見る、制度を確認する、職務経歴書を下書きする。これらは結論を先に決めなくてもできます。なお、休職の期間には上限があります。期限が近い場合は、所属と相談しながら時期を組んでください。
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