財政課転職PUBLIC → PRIVATE 無料で相談する

資格・スキル / スキル

BIツール|統計・財政データの経験を可視化に接続する

統計や財政の数字を扱ってきた方から、「可視化の仕事に移れるか」というご相談を伺います。

数字を伝わる形にする経験は、すでに積んでいます。

この記事では、接続の仕方と、足すべき技術を扱います。

財政の状況は、住民に公表するものです

地方自治法第243条の3第1項です。

> 普通地方公共団体の長は、条例の定めるところにより、毎年二回以上歳入歳出予算の執行状況並びに財産、地方債及び一時借入金の現在高その他財政に関する事項を住民に公表しなければならない。

「毎年二回以上」「住民に公表しなければならない」と定められています。

公表の相手は、専門家ではなく住民です。

つまり、専門的な数字を、専門でない相手に伝わる形にすることが求められます。

これが、可視化の目的そのものです。

行政で公表の資料を作ってきた方は、この作業を経験しています。

可視化で行うこと

工程内容
① 目的を決める誰に、何を分かってほしいか
② データを集める出所、定義、期間
③ 整える集計、結合、欠損の扱い
④ 図を選ぶ推移、構成、比較、分布
⑤ 見せ方を決める並び、色、注記
⑥ 更新の仕組み定期の更新をどうするか

①と④が中心です。

④について。

推移は折れ線、構成は帯や円、比較は棒、分布は別の形。

目的に応じて図の種類が決まります。

行政の公表資料でも、この選択をしてきたはずです。

行政で身についていること

経験可視化での使いどころ
① データの出所の確認どの統計、どの年度か
② 定義の確認何を数えたものか
③ 経年と他団体との比較推移と比較の設計
④ 専門でない相手への説明伝わる形にする
⑤ 公表の配慮個人が特定されない形に
⑥ 定期の更新毎年・毎四半期の作業

④が、最も価値がある部分です。

財政の指標を、住民向けの広報紙に載せる。

この作業は、専門的な数字を翻訳する仕事です。

民間でも、同じことが求められます。

足すべき技術

技術内容
① ツールの操作表計算の外に出る
② データの整形縦横の変換、結合
③ 更新の自動化手作業を減らす
④ 見る人に合わせる経営層、現場、顧客
⑤ 指標の設計何を見れば判断できるか
⑥ 共有の仕組み誰がいつ見るか

③が、民間との違いが出る部分です。

行政では、年に数回の公表のために、その都度作ることがあります。

民間では、毎日や毎週見るため、更新の自動化が前提になります。

⑤について。

「何を見れば判断できるか」を決めるのが、指標の設計です。

財政の指標を扱ってきた方は、この考え方を持っています。

書き方の例

悪い例

> 統計データの集計と、グラフの作成を担当しました。

良い例

> ◯◯に関する財政の状況について、年◯回の公表資料を作成。歳入歳出の執行の状況と、過去◯年の推移、類似する団体との比較を図に整理。専門的な用語を用いずに説明する注記を付し、広報紙とウェブで公表。集計の手順を表計算の様式として整備し、担当が交代しても同じ形で作成できるように運用。

「回数」「比較の設計」「伝え方」「再現できる仕組み」が入っています。

基本の型は公務員の職務経歴書|民間で読まれる形にする基本に整理しています。

どこまで学ぶか

目的必要な範囲
会社の資料を読む図の読み方で足ります
業務で集計と図を作るツールの操作
可視化を職種とする①〜⑥を体系的に

求人によって、求められる範囲が違います。

「データの可視化」と書かれていても、集計が中心の業務と、指標の設計から担う業務では、必要なものが違います。

求人票の仕事内容の欄で確認してください。

読み方は求人票の読み方|どこを見れば実態が分かるかに整理しています。

どの転職先で効くか

領域使いどころ
① 自治体向けの事業公的なデータの扱いが分かる
② 調査・分析図の設計
③ 事業の企画指標の設計
④ 管理部門定期の報告
⑤ 広報対外の発信

①について。

自治体を顧客とする事業では、公表されているデータを使う場面があります。

どの資料に何が載っているか、定義や公表の時期がどうなっているか。

この理解は、外から入った人には時間がかかります。

探し方は公務員経験が活きる求人の探し方に整理しています。

面接で聞かれやすいこと

質問の趣旨用意しておくこと
作った資料と相手誰に向けたものか
図の選び方目的と図の対応
定義の確認何を確かめたか
更新の仕組み再現できる形か
使えるツール正確に、範囲を明示して

5行目です。

できないことを書くと、入社後に困ります。

「表計算で、関数と集計の機能を用いた集計・作図の経験あり」という形で、範囲を明示してください。

経験の言い換えから相談することもできます。

学ぶ前に考えること

確認すること内容
① すでにある経験公表資料、統計、財政の資料
② 目的読むためか、業務で担うためか
③ 応募したい求人の範囲集計中心か、設計からか
④ 期限応募の時期までに間に合うか

なお、ツールを覚えれば転職できる、という関係にはありません。

誰に向けて、何を、どう伝えてきたかが、評価の対象です。

よくある失敗

1. 「グラフを作成」とだけ書く

目的と相手を書いてください。

2. 翻訳した経験に触れない

最も価値がある部分です。

3. 図の選び方を書かない

目的と図の対応が判断です。

4. 定義の確認に触れない

数字の扱いの確かさが伝わります。

5. 更新の仕組みを書かない

再現できる形かが見られます。

6. 使えるツールを広く書く

範囲を明示してください。

7. 求人の範囲を確認しない

集計中心か設計からかで違います。

8. ツールを覚えれば進めると考える

誰に何を伝えたかが評価の対象です。

LINEで短く聞くこともできます

まとめ

行政が相手の求人もまとまっています。行政が相手の求人を見てみる。

よくある質問

専用のツールを使ったことがありません

表計算の経験から書いてください。集計、関数、作図、様式の整備。これらは、業務としては同じ作業です。求人票の応募条件で、特定のツールが必須とされているかを確認してください。「必須」であれば、その経験が要ります。「歓迎」であれば、表計算の経験で応募できることがあります。なお、ツールは考え方が共通している部分があります。「表計算で、集計の手順を様式として整備した経験があります」と書けば、判断の材料になります。できないことは書かないでください。

財政の数字を扱っていませんでした

扱った数字で書いてください。申請や届出の件数、利用者の数、事業の実績、検査の件数。どの分野でも、数字を集計し、公表や報告に使っているはずです。書き方は、「◯◯の実績について、年◯回の集計を担当し、推移を図に整理して報告に使用」という形です。財政に限りません。なお、公表された資料に載った数字であれば、作成に関わった事実を書けることがあります。判断に迷う場合は、内容に触れず、作業の説明にとどめてください。

指標の設計とは、何をするのですか

「何を見れば判断できるか」を決める作業です。たとえば、窓口の業務であれば、処理の件数だけでなく、待ち時間、再来の割合、不備の率を見ることで、状況が分かります。どれを見るかを決めるのが、設計です。行政でも、事業の評価の指標を設定した経験があれば、同じ作業です。「事業の評価にあたり、◯◯を指標として設定し、年度ごとに測定」という形で書けます。数字を並べるのではなく、判断に使える数字を選ぶ。この考え方が、民間でも求められます。

出典

  1. 地方自治法 第243条の3(財政状況の公表等)|e-Gov法令検索

監修

松岡 良次

株式会社エージェントベスト代表。大手人材会社およびスタートアップ人材企業にて、IT・スタートアップ・メガベンチャー企業の採用支援に従事。独立後はIT・スタートアップ・コンサル領域に特化し、20〜30代のキャリア支援を行う。(厚生労働大臣許可 13-ユ-316964)

「自分の経験に、どこで値段が付くのか」から相談できます

在職中でも、情報収集だけでも構いません。応募する求人が決まっていない段階のほうが、むしろ整理する意味があります。ご利用はすべて無料です。