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羽曳野市職員の転職|経験の活かし方と求人の探し方
羽曳野市のラスパイレス指数100.7は、同じ類似団体類型区分の59団体のなかで11番目です。
ところが地域手当以外は48,163円で、56番目。
下から数えて4番目です。
地域手当は12%あります。
羽曳野市の給与水準を、数字で確認する
総務省の調査によると、羽曳野市の一般行政職は次のとおりです(令和6年4月1日現在)。
| 項目 | 羽曳野市 | 59団体での順位 |
|---|---|---|
| ラスパイレス指数 | 100.7 | 11番目 |
| 平均年齢 | 42.8歳 | 19番目 |
| 平均給料月額 | 317,400円 | 29番目 |
| 諸手当月額 | 86,251円 | 35番目 |
| 平均給与月額 | 403,651円 | 33番目 |
| 平均給与月額(国ベース) | 381,546円 | 18番目 |
| 地域手当以外 | 48,163円 | 56番目 |
| 落ち幅 | 22,105円 | 58番目(小さい側) |
地域手当は国の指定基準・実際の支給割合とも12%です。給料月額にかけると、概算で38,088円。諸手当86,251円からこれを引くと、残りは48,163円。総額の11.9%になります。
諸手当の44.2%が、地域手当です
諸手当86,251円のうち、38,088円が地域手当12%の概算です。
割合にすると44.2%。
諸手当の順位は35番目ですが、地域手当を除くと56番目まで落ちます。
総額に占める割合は11.9%。
外側が薄いので、国ベースでは戻ります
1段目。指数11番目から、給料月額29番目へ。18ランク落ちます。
2段目。給料月額29番目から、総額33番目へ。4ランク落ちます。
3段目。総額33番目から、国ベース18番目へ。15ランク上がります。
落ち幅22,105円が59団体で小さいほうから2番目だからです。
外側が薄い団体は、国の制度に合わせ直しても落ちる部分が少なくなります。
この15ランクの上昇は、この連載で見てきた同じ型のなかでいちばん大きい動きです。
割合の下位6団体は、すべて地域手当12%以上です
地域手当以外が総額の何パーセントを占めるかで、59団体を並べた下から6つです。
| 市 | 地域手当 | 地域手当以外 | 総額に占める割合 |
|---|---|---|---|
| 我孫子市 | 16% | 36,636円 | 9.1% |
| 印西市 | 16% | 40,855円 | 9.7% |
| 昭島市 | 15% | 48,532円 | 11.9% |
| 羽曳野市 | 12% | 48,163円 | 11.9% |
| 国分寺市 | 16% | 54,466円 | 12.4% |
| 取手市 | 16% | 52,924円 | 12.7% |
6団体すべてが12%以上です。
一方、割合の上位6団体は4つが地域手当6%以下でした。
率が高い団体は外側が薄いほうに寄ります。
ただし松原市は12%で20.1%なので、例外もあります。
府内の数字は大阪府職員の転職に、同じく外側が薄い市は昭島市職員の転職とふじみ野市職員の転職に整理しています。
市は、どういう団体か
羽曳野市は、中核市でも施行時特例市でもない市です。開発許可や建築確認をどこまで市が処理するかは、市によって扱いが異なります。保健所は設置しないので、食品衛生や感染症対策は都道府県の仕事として残ります。
ところが、町村との間にははっきりした線が1本あります。
社会福祉法第14条第1項は、都道府県及び市(特別区を含む)は、条例で、福祉に関する事務所を設置しなければならないと定めています。一方、同条第3項では、町村は、条例で、その区域を所管区域とする福祉に関する事務所を設置することができるとされています。
市は必ず置く。町村は置いてもよい。ここが分かれ目です。
そして同条第6項によれば、市町村の福祉に関する事務所は、生活保護法、児童福祉法、母子及び父子並びに寡婦福祉法、老人福祉法、身体障害者福祉法、知的障害者福祉法に定める援護、育成、更生の措置に関する事務のうち、市町村が処理することとされているものをつかさどります。
6つの法律にまたがる給付と措置を、1つの事務所で扱う。これが、市になった団体に必ずある仕事です。
職務経歴書に書くときは、「市役所の仕事」ではなく、担当した事務の名前で書いてください。市の人口と処理件数を添えると、読まれ方が変わります。
市役所の経験は、民間で何と呼ばれるか
| 市役所での仕事 | 求人票での言い方 |
|---|---|
| 予算の要求・査定、財政計画 | 予実管理、投資判断、経営企画 |
| 中小企業の支援、制度融資 | 与信、金融法人営業、事業開発 |
| 消費生活の相談、事業者への対応 | カスタマーサポート、品質保証、法務 |
| 史跡・文化財の保存と活用 | 資産管理、施設運営、事業企画 |
| 農業の振興、産地の支援 | 事業開発、調達、ブランド企画 |
| 生活保護、児童・障害・高齢の措置 | ケース管理、審査業務、与信管理 |
| 課税・徴収、滞納整理 | 債権管理、与信、回収 |
| 都市計画、市街地の整備 | 用地開発、開発企画、都市開発 |
| 上下水道など公営企業 | インフラ運営、事業運営 |
| 市有施設の設計・積算・監督 | 発注者支援、施工管理 |
| 窓口・住民対応の業務設計 | カスタマーサポート、業務設計 |
| 議会対応、条例・規則の改正 | 渉外、法務、規程整備 |
部署ごとの詳しい対応は自治体の部署別 仕事ガイドにまとめています。財政課であれば財政課の経験は民間で何と呼ばれるかで、さらに細かく分解しています。
「守る相手と、配慮する相手を、別に書く」実務
羽曳野市役所の方に、いちばん強く伝えたいのがこの点です。
割賦販売法第1条第1項は、この法律が、割賦販売等に係る取引の公正の確保、購入者等が受けることのある損害の防止及びクレジットカード番号等の適切な管理等に必要な措置を講ずることにより、割賦販売等に係る取引の健全な発達を図るとともに、購入者等の利益を保護し、あわせて商品等の流通及び役務の提供を円滑にし、もつて国民経済の発展に寄与することを目的とすると定めています。
そして第2項に、こう書かれています。
この法律の運用にあたつては、割賦販売等を行なう中小商業者の事業の安定及び振興に留意しなければならない。
守る相手は、買う人です。
ところが、運用のときに配慮する相手として、売る側の小さい会社が名指しされています。
目的とは別に、運用の心得が条文に書いてある。
これは珍しい書き方です。
実務は、次のような形になります。
- 買う人を守るために、決まりを厳しくする
- 厳しくすると、対応する手間と費用が売る側にかかる
- 体力のある会社は、対応できる
- 小さい会社は、対応できずに撤退する
- そして、残った大きい会社だけの市場になります
買う人のためにやったことが、選べる相手を減らします。
企業でも、まったく同じ問題があります。
取引先に課す基準、下請けへの要求、代理店の審査、委託先の管理。どれも「正しいことをすると、相手が減る」という形で起きます。
そして、多くの場合こうなります。
基準を決めるのは、大きい側です。
対応するのは、小さい側です。
基準を決めるときの会議に、小さい側は出ていません。
出ていないので、対応にどれだけかかるか分かりません。
分からないまま決まり、できないところから抜けていきます。
抜けたことは、しばらく気づかれません。
気づいたときには、選べる相手が数社になっています。
基準を作るときに、いちばん小さい相手の手元を想像できる人は、企業にほとんどいません。
求人票では、調達、購買、品質保証、パートナー管理、法務といった名前で書かれています。
書くときのこつは、基準を整備したと書かないことです。いちばん小さい相手にどれだけの手間がかかると見積もったか、その見積もりをどう確かめたか、対応できない相手に何を用意したか、そして基準のあとで相手が何社減ったか。この形にすると、そのまま職務能力として読まれます。
羽曳野で、どの経験が値になるか
1. いちばん小さい相手の手元を想像した経験
決める側ではなく、対応する側から見た経験は、企業にほとんどありません。
2. 対応できない相手に手当てをした経験
基準に届かない相手を、切らずに扱った経験は、そのまま調達の実務です。
3. 相手が何社減ったかを数えた経験
基準を入れたあとの影響を確かめた経験は、めったに書かれません。
4. 決める場に出ていない人の声を持ち込んだ経験
会議にいない側の事情を代弁した経験は、渉外や事業企画で直接使えます。
府内・府外の求人を見るときに
羽曳野市は大阪府の南東部にあり、近鉄南大阪線と西名阪自動車道が通ります。大阪市内はもちろん、堺方面や奈良方面も選択肢に入ります。
まず職種で絞り、そのあとに勤務形態と担当エリアを確認する。勤務地から検索を始めると、リモート可や週数日出社の求人が最初から視界に入りません。
自分の経歴がどう言い換えられるかは、一度話しながら整理したほうが早いことが多いです。どの経験に値が付くのかから相談できます。
職務経歴書に、市役所の仕事をどう落とすか
制度名ではなく、判断したことを書く
「事業者指導を担当」では読み手に何も残りません。対応する側にどれだけの手間がかかると見積もったか。
減った話を書く
基準を入れたあと、相手が減った場面。そこで何をしたかまで書けると、実務があったことが伝わります。
規模を必ず書く
市の人口、事業者数、扱った件数、関わった年数。数字を添えないと規模が伝わりません。
技術職の場合は、探し方が変わる
発注者側の経験そのものが職種になる
「発注者支援」という職種が、建設コンサルタント業界には確立しています。設計の審査、積算の確認、工事の監督、住民説明。市役所でやってきたことが、そのまま職務内容として書かれた求人です。
資格が入口で効く
技術士、施工管理技士、測量士、建築基準適合判定資格者、公害防止管理者、エネルギー管理士。実務経験の年数が受験要件になっているものは、在職中でなければ積めません。取れるものがあるなら、動く前に取っておいてください。
掘れば遺構が出る土地を扱ってきた技術者は、扱える人が限られる
工事前の調査、出たときの手戻り、工期の読み方、掘削の制約。保存すべきものが地下にある前提で、工事を通してきた経験は、建設コンサルタントや不動産の各社から求められます。
面接で必ず詰められる2つのこと
「意思決定のスピードに耐えられるか」
行政は手続きの段数が多く、決裁を経て動きます。民間は月次で数字を締め、その場で方針を変えます。稟議の段数を弁解せず、自分の判断で動かした範囲を具体的に答えてください。
「数字への意識があるか」
「利益を意識したことはありますか」という形で聞かれます。産業振興や相談に関わったなら、事業者数、扱った件数、相談件数、かかった期間で答えてください。「行政なので利益はありません」と答える必要はありません。
在職中に進めるときの注意点
顔が知られている前提で動く
市内の企業の多くは、市役所と何らかの接点を持っています。取引先、許認可の相手方、補助事業の対象。在職中の活動が伝わりやすい環境だという前提で進めてください。応募先が現在の担当業務の相手方である場合は、とくに慎重に扱う必要があります。
服務上の扱いを先に確かめる
在職中に得た情報を持ち出すことは避けなければなりませんし、退職後の営業活動についても扱いを確認しておいたほうが安全です。判断に迷う場合は、応募の前に人事担当課に制度上の取扱いを確認してください。
面接の日程は、議会日程から逆算する
地方自治法第211条は、長が毎会計年度予算を調製し、年度開始前に議会の議決を経なければならないと定めています。市町村は年度開始前20日までに予算を議会へ提出するようにしなければならない、とも書かれています。決算は、出納閉鎖後3か月以内の長への提出、監査委員の審査、議会の認定という順です(第233条)。予算編成の山と定例会の会期中は、平日日中の面接を入れるのが難しくなります。
在職中に決める
公務員には雇用保険が適用されないため、辞めてから探すと収入のない期間がそのまま持ち出しになります(公務員に雇用保険がない理由)。
まとめ
- 羽曳野市の一般行政職はラスパイレス指数100.7、平均給与月額403,651円(令和6年4月1日現在・総務省調査)
- 諸手当86,251円のうち、38,088円(44.2%)が地域手当12%の概算にあたります
- 残る地域手当以外48,163円は59団体で56番目、総額の11.9%です
- 落ち幅22,105円は小さいほうから2番目。総額33番目が国ベースでは18番目まで上がります
- 15ランクの上昇は、この連載で見てきた同じ型のなかでいちばん大きい
- 地域手当12%の概算38,088円を引くと、残る48,163円(総額の11.9%)が人ごとに違う部分
よくある質問
地域手当が厚いのに、外側が薄いのはなぜですか
この2つは逆に寄る傾向があります。地域手当以外が総額に占める割合の下位6団体は、すべて地域手当12%以上でした。ただし松原市のように12%で20.1%という例もあります。
総額33番目なのに国ベース18番目なのはなぜですか
落ち幅22,105円が小さいからです。外側が薄い団体は、国の制度に合わせ直したときに落ちる部分が少なくなります。
諸手当86,251円のうち、自分に関係するのはどこですか
地域手当12%の概算38,088円を除いた、48,163円です。時間外の量、担当する業務、役職、住んでいる場所で決まります。総額に占める割合は11.9%です。