自治体別 / 市
会津若松市職員の転職|経験の活かし方と求人の探し方
会津若松市の平均給料月額330,600円は、同じ類似団体類型区分の59団体のなかで6番目です。
ところが平均給与月額401,828円は37番目。
31ランク下がります。
下げているのは、諸手当71,228円です。
会津若松市の給与水準を、数字で確認する
総務省の調査によると、会津若松市の一般行政職は次のとおりです(令和6年4月1日現在)。
| 項目 | 会津若松市 | 59団体での順位 |
|---|---|---|
| ラスパイレス指数 | 100.5 | 13番目 |
| 平均年齢 | 43.4歳 | 13番目(高い側) |
| 平均給料月額 | 330,600円 | 6番目 |
| 諸手当月額 | 71,228円 | 43番目 |
| 平均給与月額 | 401,828円 | 37番目 |
| 平均給与月額(国ベース) | 356,088円 | 43番目 |
| 地域手当以外 | 71,228円 | 22番目 |
地域手当は国の指定基準・実際の支給割合とも0%です。したがって諸手当71,228円は全額が地域手当以外で、これは総額の17.7%にあたります。
給料表で稼いで、外側が薄い
指数100.5が13番目、平均年齢43.4歳も13番目。
この2つが両方とも上位なので、平均給料月額は6番目まで来ます。
そこから先が伸びません。
諸手当71,228円は59団体で43番目。
地域手当が0%なので、この43番目がそのまま総額の順位に効きます。
給料月額6番目の市が、総額では37番目です。
この形は、この連載で4例目になります。国分寺市(総額6番目・落ち幅が小さく国ベース2番目)、大崎市、鶴岡市。いずれも給料表の水準で稼いで、外側が薄い市でした。
0%の16団体のなかでは、指数が1番です
同じ区分に、地域手当0%の市は16あります。
| 項目 | 16団体での順位 |
|---|---|
| ラスパイレス指数 100.5 | 1番目 |
| 平均給料月額 330,600円 | 2番目 |
| 平均給与月額 401,828円 | 2番目 |
| 地域手当以外 71,228円 | 3番目 |
| 平均給与月額(国ベース) 356,088円 | 3番目 |
| 落ち幅 45,740円 | 4番目(大きい側) |
16団体のなかでは、どの項目も上位です。
59団体全体で見ると37番目、0%の16団体で見ると2番目。
混ざっている相手が変わると、位置が変わります。
0%でも、落ち幅は小さくありません
落ち幅45,740円は、59団体で19番目に大きい。
地域手当15%の大東市(45,870円)とほぼ同じです。
直前に見た延岡市も、0%で46,079円落ちていました。
国ベースは「地域手当を抜いた額」ではなく「国の制度に合わせ直した額」なので、率だけでは予想できません。
県内の数字は福島県職員の転職に、県内の市は郡山市職員の転職に、落ち幅を比べた市は延岡市職員の転職に整理しています。
市は、どういう団体か
会津若松市は、中核市でも施行時特例市でもない市です。開発許可や建築確認をどこまで市が処理するかは、市によって扱いが異なります。保健所は設置しないので、食品衛生や感染症対策は都道府県の仕事として残ります。
ところが、町村との間にははっきりした線が1本あります。
社会福祉法第14条第1項は、都道府県及び市(特別区を含む)は、条例で、福祉に関する事務所を設置しなければならないと定めています。一方、同条第3項では、町村は、条例で、その区域を所管区域とする福祉に関する事務所を設置することができるとされています。
市は必ず置く。町村は置いてもよい。ここが分かれ目です。
そして同条第6項によれば、市町村の福祉に関する事務所は、生活保護法、児童福祉法、母子及び父子並びに寡婦福祉法、老人福祉法、身体障害者福祉法、知的障害者福祉法に定める援護、育成、更生の措置に関する事務のうち、市町村が処理することとされているものをつかさどります。
6つの法律にまたがる給付と措置を、1つの事務所で扱う。これが、市になった団体に必ずある仕事です。
職務経歴書に書くときは、「市役所の仕事」ではなく、担当した事務の名前で書いてください。市の人口と処理件数を添えると、読まれ方が変わります。
市役所の経験は、民間で何と呼ばれるか
| 市役所での仕事 | 求人票での言い方 |
|---|---|
| 予算の要求・査定、財政計画 | 予実管理、投資判断、経営企画 |
| 中小企業の支援、制度融資 | 与信、金融法人営業、事業開発 |
| 地場産業の振興、販路の支援 | 事業開発、法人営業、ブランド企画 |
| 観光の誘客、受け入れの整備 | 販促、事業企画、施設運営 |
| 生活保護、児童・障害・高齢の措置 | ケース管理、審査業務、与信管理 |
| 課税・徴収、滞納整理 | 債権管理、与信、回収 |
| 史跡・文化財の保存と活用 | 資産管理、施設運営 |
| 都市計画、市街地の整備 | 用地開発、開発企画、都市開発 |
| 上下水道など公営企業 | インフラ運営、事業運営 |
| 市有施設の設計・積算・監督 | 発注者支援、施工管理 |
| 窓口・住民対応の業務設計 | カスタマーサポート、業務設計 |
| 議会対応、条例・規則の改正 | 渉外、法務、規程整備 |
部署ごとの詳しい対応は自治体の部署別 仕事ガイドにまとめています。財政課であれば財政課の経験は民間で何と呼ばれるかで、さらに細かく分解しています。
「1社では作れないものを、集まって作る」実務
会津若松市役所の方に、いちばん強く伝えたいのがこの点です。
会津若松市は、漆器や酒造といった地場の産業が長く続いてきた市です。そして、そうした産業の担い手は、たいてい小さな会社です。
中小企業退職金共済法第1条は、この法律が、中小企業の従業員について、中小企業者の相互扶助の精神に基づき、その拠出による退職金共済制度を確立し、もつてこれらの従業員の福祉の増進と中小企業の振興に寄与すること等を目的とすると定めています。
「相互扶助の精神に基づき」と書いてあります。
1社ではできません。
退職金は、何十年も先に払うものです。
小さな会社が1社で積み立てようとすると、その間に会社のほうが持たない可能性があります。
だから、集まって1つの制度にする。
そして目的には、従業員の福祉だけでなく「中小企業の振興」も入っています。
制度があることで、小さな会社でも人を採れるようになるからです。
実務は、次のような形になります。
- 1社でやると、規模が小さすぎて成り立たない
- 集まれば成り立つが、集めるには誰かが声をかけないといけない
- 声をかける人には、直接の見返りがない
- だから、行政や団体が入ることになる
- そして、入った側が続ける限りは回りますが、抜けると止まります
企業でも、まったく同じ構造があります。
共同での配送、共同での仕入れ、業界団体の規格づくり、複数社での人材育成。「1社ではできないが、集まればできる」ものは、どこにでもあります。
そして、どこでも同じところで止まります。
誰が取りまとめるか。
取りまとめる人の手間を、誰が負担するか。
参加が増えたときに、決め方をどうするか。
参加が減ったときに、残った人の負担がどうなるか。
いちばん難しいのは、最後のところです。
集めるときは全員に得がありますが、抜けるときの後始末は残った人が持つことになります。
そこまで先に決めていた仕組みは、めったにありません。
求人票では、事業企画、アライアンス、業界団体との渉外、サプライチェーン企画といった名前で書かれています。
書くときのこつは、協議会を立ち上げたと書かないことです。誰が取りまとめたか、取りまとめる手間を誰が負担したか、参加が増減したときの決め方をどう置いたか、そして抜ける人が出たときに何が起きたか。この形にすると、そのまま職務能力として読まれます。
会津若松で、どの経験が値になるか
1. 抜けたあとを先に決めた経験
参加が減ったときに残った人の負担がどうなるかを、始める前に決めた経験は、企業にほとんどありません。
2. 取りまとめの手間を配分した経験
直接の見返りがない役割を、誰がどう持つか決めた経験は、そのまま渉外の職務経験です。
3. 小さな相手を何社も束ねた経験
規模の違う相手をひとつの仕組みに乗せた経験は、サプライチェーンや代理店の管理で直接使えます。
4. 続いている仕組みを引き継いだ経験
自分が作ったのではない仕組みを、止めずに回してきた経験も、同じくらい強く読まれます。
県内・県外の求人を見るときに
会津若松市は福島県の西部にあり、郡山方面や新潟方面へつながる位置にあります。東北エリアを担当する求人では、勤務地の置き方によって通勤の可否が変わります。
まず職種で絞り、そのあとに勤務形態と担当エリアを確認する。勤務地から検索を始めると、リモート可や週数日出社の求人が最初から視界に入りません。
自分の経歴がどう言い換えられるかは、一度話しながら整理したほうが早いことが多いです。どの経験に値が付くのかから相談できます。
職務経歴書に、市役所の仕事をどう落とすか
制度名ではなく、判断したことを書く
「産業振興を担当」では読み手に何も残りません。誰を束ね、取りまとめの手間を誰が持ったか。
抜けた話を書く
参加していた事業者が抜けた場面。そこで残った人の負担をどう扱ったかまで書けると、実務があったことが伝わります。
規模を必ず書く
市の人口、事業所数、参加した社数、続いた年数。数字を添えないと規模が伝わりません。
技術職の場合は、探し方が変わる
発注者側の経験そのものが職種になる
「発注者支援」という職種が、建設コンサルタント業界には確立しています。設計の審査、積算の確認、工事の監督、住民説明。市役所でやってきたことが、そのまま職務内容として書かれた求人です。
資格が入口で効く
技術士、施工管理技士、測量士、建築基準適合判定資格者、公害防止管理者、エネルギー管理士。実務経験の年数が受験要件になっているものは、在職中でなければ積めません。取れるものがあるなら、動く前に取っておいてください。
雪を前提に設計してきた技術者は、扱える人が限られる
積もる量、屋根の荷重、除雪の動線、凍結と融解の繰り返しによる傷み。雪がある場所で施設を設計し、冬のあいだ止めずに運用してきた経験は、建設コンサルタントや設備の各社から求められます。
面接で必ず詰められる2つのこと
「意思決定のスピードに耐えられるか」
行政は手続きの段数が多く、決裁を経て動きます。民間は月次で数字を締め、その場で方針を変えます。稟議の段数を弁解せず、自分の判断で動かした範囲を具体的に答えてください。
「数字への意識があるか」
「利益を意識したことはありますか」という形で聞かれます。産業振興や観光に関わったなら、事業所数、参加した社数、来訪の規模、かかった期間で答えてください。「行政なので利益はありません」と答える必要はありません。
在職中に進めるときの注意点
顔が知られている前提で動く
市内の企業の多くは、市役所と何らかの接点を持っています。取引先、許認可の相手方、補助事業の対象。在職中の活動が伝わりやすい環境だという前提で進めてください。応募先が現在の担当業務の相手方である場合は、とくに慎重に扱う必要があります。
服務上の扱いを先に確かめる
在職中に得た情報を持ち出すことは避けなければなりませんし、退職後の営業活動についても扱いを確認しておいたほうが安全です。判断に迷う場合は、応募の前に人事担当課に制度上の取扱いを確認してください。
面接の日程は、議会日程から逆算する
地方自治法第211条は、長が毎会計年度予算を調製し、年度開始前に議会の議決を経なければならないと定めています。市町村は年度開始前20日までに予算を議会へ提出するようにしなければならない、とも書かれています。決算は、出納閉鎖後3か月以内の長への提出、監査委員の審査、議会の認定という順です(第233条)。予算編成の山と定例会の会期中は、平日日中の面接を入れるのが難しくなります。
在職中に決める
公務員には雇用保険が適用されないため、辞めてから探すと収入のない期間がそのまま持ち出しになります(公務員に雇用保険がない理由)。
まとめ
- 会津若松市の一般行政職はラスパイレス指数100.5、平均給与月額401,828円(令和6年4月1日現在・総務省調査)
- 平均給料月額330,600円は59団体で6番目。それでも総額は37番目で、31ランク下がります
- 下げているのは諸手当71,228円(43番目)。地域手当が0%なので、それがそのまま総額に効きます
- 地域手当0%の16団体だけで並べると、指数は1番目、総額は2番目です
- 落ち幅45,740円は59団体で19番目。0%でも落ち幅は小さくありません
- 諸手当71,228円は全額が地域手当以外。総額の17.7%が、人ごとに違う部分です
よくある質問
給料月額が6番目なのに総額が37番目なのはなぜですか
諸手当71,228円が59団体で43番目と薄いからです。地域手当が0%なので、諸手当の順位がそのまま総額の順位に効きます。
0%の市だけで比べるとどうなりますか
16団体のなかでは、指数が1番目、平均給与月額が2番目です。59団体全体では37番目なので、混ざっている相手が変わると位置が変わります。
諸手当71,228円のうち、自分に関係するのはどこですか
地域手当が0%なので、71,228円が全部です。時間外の量、担当する業務、役職、住んでいる場所で決まります。総額に占める割合は17.7%です。