自治体別 / 施行時特例市
伊勢崎市職員の転職|経験の活かし方と求人の探し方
伊勢崎市の諸手当61,144円と、太田市の60,839円。305円しか違いません。
ところが太田市の側には、地域手当がおよそ9,981円入っています。伊勢崎市は0%なので、0円です。
引き算すると、地域手当以外では伊勢崎市が10,286円厚い。表面の305円差が、中身では1万円を超えます。
伊勢崎市の給与水準を、数字で確認する
総務省の調査によると、伊勢崎市の一般行政職は次のとおりです(令和6年4月1日現在)。
| 項目 | 伊勢崎市 |
|---|---|
| ラスパイレス指数 | 98.3 |
| 平均年齢 | 42.4歳 |
| 平均給料月額 | 324,000円 |
| 諸手当月額 | 61,144円 |
| 平均給与月額 | 385,144円 |
| 平均給与月額(国ベース) | 353,298円 |
| 地域手当(国の指定基準) | 0% |
| 地域手当(実際の支給割合) | 0% |
太田市と並べる(諸手当が305円差)
| 項目 | 伊勢崎市 | 太田市 | 差 |
|---|---|---|---|
| ラスパイレス指数 | 98.3 | 99.3 | 1.0ポイント |
| 平均年齢 | 42.4歳 | 43.4歳 | 1.0歳 |
| 平均給料月額 | 324,000円 | 332,700円 | 8,700円 |
| 諸手当月額 | 61,144円 | 60,839円 | 305円 |
| 平均給与月額 | 385,144円 | 393,539円 | 8,395円 |
| 地域手当 | 0% | 3% | 3ポイント |
諸手当がほぼ同じなので、総額の差8,395円は、ほぼ給料月額の差8,700円です。
ところが、諸手当の中身は違います
太田市の給料月額332,700円の3%は、およそ9,981円。これが太田市の諸手当60,839円に含まれています。
| 項目 | 伊勢崎市 | 太田市 |
|---|---|---|
| 諸手当月額 | 61,144円 | 60,839円 |
| うち地域手当(概算) | 0円 | 約9,981円 |
| 地域手当以外 | 61,144円 | 約50,858円 |
表面では305円差。中身では、伊勢崎市が10,286円厚い。
計算は「給料月額×地域手当の割合」だけです。自分の給与明細でも、地域手当の欄を見れば実額が分かります。
県内の数字は群馬県職員の転職に、比較した市は太田市職員の転職に整理しています。
施行時特例市とは、どういう市か
特例市という制度は、2015年(平成27年)4月1日に廃止されました。
そのときに特例市だった市が、「施行時特例市」として、それまでと同じ事務を引き続き処理しています。伊勢崎市もその1つです。
中核市との違いは、はっきりしています。中核市は保健所を設置しますが、施行時特例市は設置しません。食品衛生や感染症対策は、都道府県の仕事として残ります。
一方で、施行時特例市が処理している事務も小さくありません。
- 都市計画法の開発許可
- 建築基準法の特定行政庁としての事務
- 騒音、振動、悪臭の規制
- 屋外広告物の規制
「建てる」「造る」「出す」に関わる許認可が中心です。
職務経歴書に書くときは、「市役所の仕事」ではなく、担当した事務の名前で書いてください。市の人口と処理件数を添えると、読まれ方が変わります。
市役所の経験は、民間で何と呼ばれるか
| 市役所での仕事 | 求人票での言い方 |
|---|---|
| 予算の要求・査定、財政計画 | 予実管理、投資判断、経営企画 |
| 物流施設の立地と交通の調整 | 物流企画、用地開発、渉外 |
| 開発許可、建築確認の審査 | 規制対応、用地開発、品質保証 |
| 工業団地の整備と企業誘致 | 事業開発、用地開発、アライアンス |
| 都市計画、区画整理、駅周辺の整備 | 用地開発、開発企画、都市開発 |
| 騒音・振動・悪臭の規制 | 環境管理、規制対応 |
| 繊維・自動車部品など地場産業の支援 | 技術営業、調達、事業開発 |
| 上下水道など公営企業 | インフラ運営、事業運営 |
| 市有施設の設計・積算・監督 | 発注者支援、施工管理 |
| 窓口・住民対応の業務設計 | カスタマーサポート、業務設計 |
| 内部管理(人事・財政・総務・会計) | コーポレート、管理部門 |
| 議会対応、条例・規則の改正 | 渉外、法務、規程整備 |
部署ごとの詳しい対応は自治体の部署別 仕事ガイドにまとめています。財政課であれば財政課の経験は民間で何と呼ばれるかで、さらに細かく分解しています。
「通り道になるだけでは、何も残らない」実務
伊勢崎市役所の方に、いちばん強く伝えたいのがこの点です。
流通業務市街地の整備に関する法律第1条は、この法律が、都市における流通業務市街地の整備に関し必要な事項を定めることにより、流通機能の向上及び道路交通の円滑化を図り、もって都市の機能の維持及び増進に寄与することを目的とすると定めています。
短い条文ですが、2つの目的が並んでいます。流通機能の向上と、道路交通の円滑化。
荷物がよく動くようにすることと、街の道が詰まらないようにすること。この2つは、放っておくとぶつかります。
- 交通の便がよい場所に、物流施設が集まる
- 集まれば、大型車が同じ道に集中する
- 通勤と通学の時間帯と重なる
- 沿道の生活環境が悪くなる
- そして、施設は税収と雇用をもたらします
「来てほしいものが、来ると困る形で来る」という構造です。
だから区域を定めて、集める場所と、そうでない場所を分ける。それがこの法律の設計です。
企業でも、同じ構造があります。
伸びている事業に人と設備を寄せる。よく売れる商品に在庫を厚くする。集めれば効率は上がりますが、同じ場所に負荷も集まります。そしてその負荷は、集めた部門ではなく別の部門に出ます。
そして多くの企業で、この負荷が見えていません。事業部門は自分の数字を見ます。ところが「集中させた結果、どこに負荷が出るか」を先に見た人がいません。だから物流も、サポートも、間接部門も、後から詰まります。
求人票では、物流企画、事業企画、オペレーション企画、用地開発、PMOといった名前で書かれています。
書くときのこつは、施設や区域の名前を出さないことです。どこに集めると決めたか、集めた結果どこに負荷が出ると読んだか、負荷を受ける側に何を用意したか、そして読みが外れた部分はどこか。この形にすると、そのまま職務能力として読まれます。
伊勢崎で、どの経験が値になるか
1. 集中させた結果の負荷を先に読んだ経験
集めれば効率は上がるが、負荷は別の場所に出ます。この見方は、企業の事業企画でほとんど抜けています。
2. 負荷を受ける側に用意をした経験
沿道、通勤時間帯、生活環境。直接の利益がない側に何を用意したかが、値になります。
3. 物流施設の立地を扱った経験
進入路、荷さばき、時間帯、周辺との関係。大型車が集まる場所の設計は、物流企画で直接効きます。
4. 開発許可と建築確認の実務
審査する側にいた経験は、そのまま職種になります。
5. 地場産業を支えた実務
事業所の実力を外から判断した経験は、調達や金融でそのまま必要とされます。
県内・県外の求人を見るときに
伊勢崎市は北関東の交通の結節点にあり、群馬県内や北関東を担当エリアとする求人で、拠点がここにあること自体が条件になることがあります。
判断の誤りは、通勤時間だけで線引きしてしまうことです。近年はリモート可、週数日出社といった勤務形態の求人が増えています。
まず職種で絞り、そのあとに勤務形態と担当エリアを確認する。勤務地から検索を始めると、この種の求人が最初から視界に入りません。
自分の経歴がどう言い換えられるかは、一度話しながら整理したほうが早いことが多いです。どの経験に値が付くのかから相談できます。
職務経歴書に、市役所の仕事をどう落とすか
制度名ではなく、判断したことを書く
「○○地区の整備を担当」では読み手に何も残りません。どこに集めると決め、どこに負荷が出ると読んだか。
読みが外れた部分を書く
先を読む仕事では、外れる部分が必ずあります。そこを書くと、読んでいたこと自体が伝わります。
規模を必ず書く
市の人口、区域の面積、施設の数、交通量、事業費。数字を添えないと規模が伝わりません。
技術職の場合は、探し方が変わる
発注者側の経験そのものが職種になる
「発注者支援」という職種が、建設コンサルタント業界には確立しています。設計の審査、積算の確認、工事の監督、住民説明。市役所でやってきたことが、そのまま職務内容として書かれた求人です。
資格が入口で効く
技術士、施工管理技士、測量士、電気主任技術者、建築基準適合判定資格者。実務経験の年数が受験要件になっているものは、在職中でなければ積めません。取れるものがあるなら、動く前に取っておいてください。
大型車の動線設計は、そのまま職種になる
進入、待機、荷さばき、退出。敷地の中と外をつなげて考える設計は、物流施設の開発で直接求められます。
面接で必ず詰められる2つのこと
「意思決定のスピードに耐えられるか」
行政は手続きの段数が多く、決裁を経て動きます。民間は月次で数字を締め、その場で方針を変えます。稟議の段数を弁解せず、自分の判断で動かした範囲を具体的に答えてください。
「数字への意識があるか」
「利益を意識したことはありますか」という形で聞かれます。整備や許認可に関わったなら、対象の面積や件数、交通量、事業費、処理にかかった期間で答えてください。「行政なので利益はありません」と答える必要はありません。
在職中に進めるときの注意点
顔が知られている前提で動く
市内の企業の多くは、市役所と何らかの接点を持っています。取引先、許認可の相手方、補助事業の対象。在職中の活動が伝わりやすい環境だという前提で進めてください。応募先が現在の担当業務の相手方である場合は、とくに慎重に扱う必要があります。
服務上の扱いを先に確かめる
在職中に得た情報を持ち出すことは避けなければなりませんし、退職後の営業活動についても扱いを確認しておいたほうが安全です。判断に迷う場合は、応募の前に人事担当課に制度上の取扱いを確認してください。
面接の日程は、議会日程から逆算する
地方自治法第211条は、長が毎会計年度予算を調製し、年度開始前に議会の議決を経なければならないと定めています。市町村は年度開始前20日までに予算を議会へ提出するようにしなければならない、とも書かれています。決算は、出納閉鎖後3か月以内の長への提出、監査委員の審査、議会の認定という順です(第233条)。予算編成の山と定例会の会期中は、平日日中の面接を入れるのが難しくなります。
在職中に決める
公務員には雇用保険が適用されないため、辞めてから探すと収入のない期間がそのまま持ち出しになります(公務員に雇用保険がない理由)。
まとめ
- 伊勢崎市の一般行政職はラスパイレス指数98.3、平均給与月額385,144円(令和6年4月1日現在・総務省調査)
- 太田市とは諸手当が305円差(61,144円と60,839円)です
- ところが太田市の側には地域手当およそ9,981円が入っています
- 引き算すると、地域手当以外では伊勢崎市が10,286円厚い
- 諸手当は総額の15.9%で地域手当も0%。去年の支払金額が翌年もほぼそのままです
- 集中させた結果どこに負荷が出るかを先に読んだ経験は、企業で抜けています(流通業務市街地整備法1条)
よくある質問
諸手当が305円差なのに、中身では1万円以上違うのはなぜですか
地域手当が入っているからです。太田市の諸手当60,839円には、給料月額332,700円の3%=およそ9,981円の地域手当が含まれています。伊勢崎市は地域手当0%なので0円です。引き算すると、地域手当以外では伊勢崎市が10,286円厚くなります。諸手当を比べるときは、給料月額×地域手当の割合で概算を出して、引いてから比べてください。
施行時特例市とは、どういう市ですか
特例市の制度は2015年(平成27年)4月1日に廃止され、そのときに特例市だった市が「施行時特例市」として、それまでと同じ事務を引き続き処理しています。中核市との最大の違いは、保健所を設置しないことです。処理している事務は、都市計画法の開発許可、建築基準法の特定行政庁としての事務、騒音・振動・悪臭の規制、屋外広告物の規制など。「建てる」「造る」「出す」に関わる許認可が中心です。
諸手当が薄いことは、不利になりますか
比較の基準としては、いちばん使いやすい位置です。諸手当は総額の15.9%で、しかも地域手当0%なので、割合が決まっている部分すらありません。年ごとに動く部分が小さいので、去年の源泉徴収票の支払金額が翌年もほぼそのままです。求人票の想定年収と、そのまま並べて比べられます。