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自治体別 / 中核市

西宮市職員の転職|経験の活かし方と求人の探し方

西宮市の平均給与月額452,766円は、中核市62市のなかで2番目に高い数字です。諸手当125,466円も2番目。

そして国ベースでも426,036円と、62市の上位に入ります。

ところがラスパイレス指数101.0は、同じ兵庫県の姫路市100.9とほぼ同じ。その姫路市とは、総額で36,168円離れます。

西宮市の給与水準を、数字で確認する

総務省の調査によると、西宮市の一般行政職は次のとおりです(令和6年4月1日現在)。

項目西宮市
ラスパイレス指数101.0
平均年齢41.8歳
平均給料月額327,300円
諸手当月額125,466円(中核市62市で2番目)
平均給与月額452,766円(中核市62市で2番目)
平均給与月額(国ベース)426,036円
地域手当(国の指定基準)15%
地域手当(実際の支給割合)15%

総額が高い中核市

市平均給与月額諸手当月額地域手当
豊田市460,090円133,290円16%
西宮市452,766円125,466円15%
大津市437,148円118,348円10%
八王子市436,960円115,960円15%
八尾市436,157円107,257円10%

上位2市は、総額も諸手当も地域手当も同じ順序です。

姫路市と並べる

項目西宮市姫路市差
ラスパイレス指数101.0100.90.1ポイント
平均年齢41.8歳44.1歳2.3歳
平均給料月額327,300円333,500円6,200円
諸手当月額125,466円83,098円42,368円
平均給与月額452,766円416,598円36,168円
地域手当15%3%12ポイント

指数は0.1ポイント差です。年齢も給料月額も、姫路市のほうが上です。

それでも総額では36,168円上回ります。給料月額327,300円に対する地域手当12ポイントの差はおよそ39,276円で、諸手当の差42,368円のほとんどを占めます。

兵庫県内の中核市4市

市地域手当ラスパイレス指数平均年齢平均給料月額平均給与月額
西宮市15%101.041.8歳327,300円452,766円
尼崎市10%97.841.3歳310,500円407,683円
明石市6%100.244.8歳332,900円416,976円
姫路市3%100.944.1歳333,500円416,598円

西宮市の給料月額327,300円は、県内4市で3番目です。それでも総額は先頭に立ちます。

中核市62市の分布は旭川市職員の転職に、県内の数字は兵庫県職員の転職に、指数がほぼ同じ市は姫路市職員の転職に整理しています。

中核市の職員は、保健所を持つ立場にある

地方自治法第252条の22は、中核市が、指定都市が処理することができる事務のうち政令で定めるものを処理することができる、と定めています。

とくに大きいのが、保健所を設置する立場にあることです。食品衛生、医療分野の許認可、感染症対策、動物愛護。これらは一般の市では都道府県の仕事ですが、中核市では市の仕事になります。

「市役所の仕事」と書かず、担当した事務の名前で書いてください。市の人口と処理件数を添えると、読まれ方が変わります。詳しくは旭川市職員の転職で整理しています。

市役所の経験は、民間で何と呼ばれるか

市役所での仕事求人票での言い方
予算の要求・査定、財政計画予実管理、投資判断、経営企画
スポーツ施設の運営と稼働の設計施設運営、事業運営、PMO
大会・イベントの受入と調整イベント企画、渉外
団体・クラブとの連携パートナー管理、アライアンス
都市計画、住宅地の環境維持用地開発、開発企画、都市開発
食品衛生・医療の許認可と監視品質保証、薬事管理、規制対応
企業誘致・産業用地の整備事業開発、用地開発、アライアンス
上下水道など公営企業インフラ運営、事業運営
市有施設の設計・積算・監督発注者支援、施工管理
窓口・住民対応の業務設計カスタマーサポート、業務設計
内部管理(人事・財政・総務・会計)コーポレート、管理部門
議会対応、条例・規則の改正渉外、法務、規程整備

部署ごとの詳しい対応は自治体の部署別 仕事ガイドにまとめています。財政課であれば財政課の経験は民間で何と呼ばれるかで、さらに細かく分解しています。

「する人」と「見る人」を同じ施設で扱う実務

西宮市役所の方に、いちばん強く伝えたいのがこの点です。

スポーツ基本法第1条は、この法律が、スポーツに関し基本理念を定め、国及び地方公共団体の責務並びにスポーツ団体の努力等を明らかにするとともに、施策の基本となる事項を定めることにより、国民の心身の健全な発達、明るく豊かな国民生活の形成、活力ある社会の実現及び国際社会の調和ある発展に寄与するものだとしています。

注目してほしいのは、責務の主体に「スポーツ団体」が並んでいることです。

行政が全部やる仕組みではありません。団体、クラブ、学校、企業。それぞれが動く前提で、行政は場と枠組みを用意します。

そして実務では、目的の違う相手が同じ施設を使います。

全員の希望を同時に満たす配分はありません。平日の夜も、土日の午前も、大会の日も、取り合いになります。

そして施設は、作ったあと何十年も稼働させなければなりません。

企業でも、同じ構造の仕事があります。

共用の会議室、共有の設備、社内の共通基盤、複数事業で使う拠点。使いたい部門はそれぞれ事情が違い、優先順位は誰も決めたがりません。

そして多くの企業で、配分の基準が作られないまま運用されます。先に予約した人が勝つ、声の大きい部門が取る、前年の実績がそのまま続く。「なぜこの配分なのか」を説明できる基準を作った人がいません。だから不満が溜まり、使われ方も最適になりません。

求人票では、施設運営、事業運営、PMO、オペレーション企画、パートナー管理といった名前で書かれています。

書くときのこつは、施設の名前を出さないことです。どういう立場の利用者がいたか、配分の基準を何に置いたか、その基準をどう説明したか、そして基準を変えたときに何が起きたか。この形にすると、そのまま職務能力として読まれます。

行政が相手の求人を見てみる

西宮で、どの経験が値になるか

1. 限られた枠の配分基準を作った経験

先着でも、声の大きさでも、前年踏襲でもない基準。作って説明した経験は、企業の共用資源の運用でそのまま必要とされます。

2. 目的の違う利用者を同じ場所で扱った経験

する人、見る人、近隣の人。立場ごとに失うものが違うことを分かっている人は多くありません。

3. 作ったあとを毎年設計した経験

施設は作って終わりではありません。3年目、5年目に何をしたかが値になります。

4. 住宅地としての環境を維持した経験

建てる自由を制限して、街の価値を保つ。この交渉は、ブランド管理と同じ構造です。

5. 医療・保健の許認可と監視

食品衛生、医療、環境。県レベルの権限を伴う事務を担っていることは、書けば伝わります。

県内・県外の求人を見るときに

西宮市は大阪と神戸の中間にあり、どちらの求人も現実的な通勤圏に入ります。関西圏全体を担当エリアとする求人も多くあります。

判断の誤りは、通勤時間だけで線引きしてしまうことです。近年はリモート可、週数日出社といった勤務形態の求人が増えています。

まず職種で絞り、そのあとに勤務形態と担当エリアを確認する。勤務地から検索を始めると、この種の求人が最初から視界に入りません。

自分の経歴がどう言い換えられるかは、一度話しながら整理したほうが早いことが多いです。どの経験に値が付くのかから相談できます。

職務経歴書に、市役所の仕事をどう落とすか

制度名ではなく、判断したことを書く

「○○施設の管理を担当」では読み手に何も残りません。配分の基準を何に置き、どう説明し、変えたときに何が起きたか。

不満が出た話を書く

配分を決めれば、必ず不満が出ます。そこをどう扱ったかを書くと、実際に決めたことが伝わります。

規模を必ず書く

市の人口、施設の数、年間の利用者数、稼働率、事業費。数字を添えないと規模が伝わりません。

技術職の場合は、探し方が変わる

発注者側の経験そのものが職種になる

「発注者支援」という職種が、建設コンサルタント業界には確立しています。設計の審査、積算の確認、工事の監督、住民説明。市役所でやってきたことが、そのまま職務内容として書かれた求人です。

資格が入口で効く

技術士、施工管理技士、測量士、電気主任技術者、食品衛生監視員。実務経験の年数が受験要件になっているものは、在職中でなければ積めません。取れるものがあるなら、動く前に取っておいてください。

大空間と観客を収容する施設の設計は、扱える人が限られる

避難、動線、照明、音響、床の構造。多数の人が一度に集まる建物の設計審査と維持管理は、経験者が多くありません。施設を持つ企業と設計側の双方から求められます。

面接で必ず詰められる2つのこと

「意思決定のスピードに耐えられるか」

行政は手続きの段数が多く、決裁を経て動きます。民間は月次で数字を締め、その場で方針を変えます。稟議の段数を弁解せず、自分の判断で動かした範囲を具体的に答えてください。

「数字への意識があるか」

「利益を意識したことはありますか」という形で聞かれます。施設の運営に関わったなら、稼働率、利用者数、収支、想定との差で答えてください。「行政なので利益はありません」と答える必要はありません。

在職中に進めるときの注意点

顔が知られている前提で動く

市内の企業の多くは、市役所と何らかの接点を持っています。取引先、許認可の相手方、補助事業の対象。在職中の活動が伝わりやすい環境だという前提で進めてください。応募先が現在の担当業務の相手方である場合は、とくに慎重に扱う必要があります。

服務上の扱いを先に確かめる

在職中に得た情報を持ち出すことは避けなければなりませんし、退職後の営業活動についても扱いを確認しておいたほうが安全です。判断に迷う場合は、応募の前に人事担当課に制度上の取扱いを確認してください。

面接の日程は、議会日程から逆算する

地方自治法第211条は、長が毎会計年度予算を調製し、年度開始前に議会の議決を経なければならないと定めています。市町村は年度開始前20日までに予算を議会へ提出するようにしなければならない、とも書かれています。決算は、出納閉鎖後3か月以内の長への提出、監査委員の審査、議会の認定という順です(第233条)。予算編成の山と定例会の会期中は、平日日中の面接を入れるのが難しくなります。

在職中に決める

公務員には雇用保険が適用されないため、辞めてから探すと収入のない期間がそのまま持ち出しになります(公務員に雇用保険がない理由)。

LINEで短く聞くこともできます

まとめ

よくある質問

総額が中核市で2番目なのに、給料月額は県内3番目なのはなぜですか

総額の高さが、給料表から来ていないからです。西宮市の総額452,766円は諸手当125,466円(62市2位)と地域手当15%によるもので、給料月額327,300円は兵庫県内の中核市4市で3番目です。指数101.0も、姫路市100.9とほぼ同じ。中核市の総額上位は、諸手当と地域手当の上位とほぼ重なります。

諸手当が総額の4分の1を超えていると、どう考えればいいですか

年による振れ幅が大きい、ということです。地域手当は割合が決まっていますが、時間外、住居、扶養、管理職手当は担当業務と家族構成と役職で変わります。1年ぶんだけを見ると、高い年を基準にして「下がる」と判断してしまうことがあります。複数年ぶんの源泉徴収票の支払金額を並べて、自分の実額の幅を確かめてください。

施設の管理は、実績として書きにくいです

書くのは配分の基準です。どういう立場の利用者がいて、配分の基準を何に置き、どう説明し、変えたときに何が起きたか。企業でも共用の会議室や設備は、先に予約した人が勝つか、声の大きい部門が取るかで運用されていて、「なぜこの配分なのか」を説明できる基準を作った人がいません。不満が出た話を書いたほうが、実際に決めたことが伝わります。

出典

  1. 令和6年 給与・定員等の調査結果等(ラスパイレス指数及び平均年齢・平均給与月額等・市区町村)|総務省
  2. スポーツ基本法 第1条(目的)|e-Gov法令検索
  3. 地方自治法 第252条の22(中核市の権能)/第211条(予算の調製及び議決)/第233条(決算)|e-Gov法令検索

監修

松岡 良次

株式会社エージェントベスト代表。大手人材会社およびスタートアップ人材企業にて、IT・スタートアップ・メガベンチャー企業の採用支援に従事。独立後はIT・スタートアップ・コンサル領域に特化し、20〜30代のキャリア支援を行う。(厚生労働大臣許可 13-ユ-316964)

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