自治体別 / 中核市
山形市職員の転職|経験の活かし方と求人の探し方
山形市の平均給与月額412,144円、郡山市は412,072円。差は72円です。
それでも平均年齢は3.7歳違い、平均給料月額は20,900円違い、諸手当は20,972円違います。
ここまで152団体を見てきて、総額がこれほど近く、中身がこれほど違う組み合わせは初めてです。
山形市の給与水準を、数字で確認する
総務省の調査によると、山形市の一般行政職は次のとおりです(令和6年4月1日現在)。
| 項目 | 山形市 |
|---|---|
| ラスパイレス指数 | 100.0 |
| 平均年齢 | 40.9歳 |
| 平均給料月額 | 320,500円 |
| 諸手当月額 | 91,644円 |
| 平均給与月額 | 412,144円 |
| 平均給与月額(国ベース) | 349,365円 |
| 地域手当(国の指定基準) | 0% |
| 地域手当(実際の支給割合) | 0% |
郡山市と並べてみる
| 項目 | 山形市 | 郡山市 | 差 |
|---|---|---|---|
| 平均給与月額 | 412,144円 | 412,072円 | 72円 |
| 平均年齢 | 40.9歳 | 44.6歳 | 3.7歳 |
| 平均給料月額 | 320,500円 | 341,400円 | 20,900円 |
| 諸手当月額 | 91,644円 | 70,672円 | 20,972円 |
| ラスパイレス指数 | 100.0 | 100.6 | 0.6 |
| 地域手当(実支給) | 0% | 0% | 0 |
地域手当はどちらも0%です。それでも中身はまったく違います。
郡山市は年齢が3.7歳高いぶん、給料月額で20,900円上回る。山形市は諸手当で20,972円上回る。この2つがほぼ完全に相殺して、総額が72円差になっています。
山形市の諸手当91,644円は、比率にして22.2%。中核市のなかでは厚いほうです。地域手当0%の団体としては珍しい水準になります。
そしてラスパイレス指数は100.0ちょうど。国家公務員の基準と同じという位置です。
中核市62市の分布は旭川市職員の転職に、県内の数字は山形県職員の転職に整理しています。
中核市の職員は、保健所を持つ立場にある
地方自治法第252条の22は、中核市が、指定都市が処理することができる事務のうち政令で定めるものを処理することができる、と定めています。
とくに大きいのが、保健所を設置する立場にあることです。食品衛生、医療分野の許認可、感染症対策、動物愛護。これらは一般の市では都道府県の仕事ですが、中核市では市の仕事になります。
「市役所の仕事」と書かず、担当した事務の名前で書いてください。市の人口と処理件数を添えると、読まれ方が変わります。詳しくは旭川市職員の転職で整理しています。
市役所の経験は、民間で何と呼ばれるか
| 市役所での仕事 | 求人票での言い方 |
|---|---|
| 予算の要求・査定、財政計画 | 予実管理、投資判断、経営企画 |
| 食品表示の確認・是正指導 | 品質保証、規制対応、コンプライアンス |
| 食品衛生・医療の許認可と監視 | 品質保証、薬事管理、規制対応 |
| 果樹・農産物の産地形成と販路 | 事業開発、産地開発、商品企画 |
| 大学・研究機関との連携施策 | 産学連携、技術企画、事業開発 |
| 企業誘致・立地支援 | 事業開発、用地開発、アライアンス |
| 観光・温泉地の受入環境整備 | 観光事業企画、集客企画 |
| 上下水道など公営企業 | インフラ運営、事業運営 |
| 市有施設の設計・積算・監督 | 発注者支援、施工管理 |
| 窓口・住民対応の業務設計 | カスタマーサポート、業務設計 |
| 内部管理(人事・財政・総務・会計) | コーポレート、管理部門 |
| 議会対応、条例・規則の改正 | 渉外、法務、規程整備 |
部署ごとの詳しい対応は自治体の部署別 仕事ガイドにまとめています。財政課であれば財政課の経験は民間で何と呼ばれるかで、さらに細かく分解しています。
「書いてあることが本当か」を確かめてきた経験
山形市役所の方に、いちばん強く伝えたいのがこの点です。
食品表示法第1条は、この法律が、食品に関する表示が食品を摂取する際の安全性の確保及び自主的かつ合理的な食品の選択の機会の確保に関し重要な役割を果たしていることに鑑み、表示の基準等について定めるものだとしています。
「安全性の確保」と「選択の機会の確保」が、並んで書かれています。
表示は、危険を避けるためだけのものではありません。買う側が選べるようにするためのものでもある。だから、書いてあることが本当でなければ機能しません。
実務としては、次のような作業になります。
- 原材料、産地、期限、アレルゲン。表示の中身を確認する
- 実際の製造や仕入れと、表示が合っているかを確かめる
- 違っていた場合、意図的か、管理の不備かを切り分ける
- 是正を求め、再発しない手順まで見る
- 事業者の規模に応じて、求める水準を調整する
「書いてあることが本当か」を、外から確かめる仕事です。
そして企業の側では、この機能がいま強く求められています。
産地の表示、原材料の由来、環境や人権に関する記載。取引先から求められ、消費者から見られ、違えば一気に信用を失う。そして多くの企業では、表示や記載を作る部署と、実際の調達や製造の部署が別々です。
「書いてある内容と、現場の実態が合っているか」を確かめる役割が空いています。
求人票では、品質保証、規制対応、コンプライアンス、監査対応といった名前で書かれています。
書くときのこつは、法律名を並べないことです。確認した事業者と品目の数、違っていた割合、意図的な誤りと管理の不備をどう切り分けたか、そして是正の手順をどう組ませたか。この形にすると、そのまま職務能力として読まれます。
山形で、どの経験が値になるか
1. 表示と実態の突き合わせをした経験
原材料、産地、期限。書いてある内容と現場の実態が合っているかを確かめた経験は、品質保証やコンプライアンスの職務で必要とされます。
2. 果樹と農産物のブランドを扱った経験
産地形成、品質管理、販路開拓、輸出。輸出は許認可と制度の塊なので、制度を知っていること自体が実務能力にあたります。
3. 大学・研究機関との連携
共同研究の橋渡し、人材の育成、拠点の整備。研究の側と事業の側で言葉が通じないというのは、企業の側でも同じ悩みです。
4. 観光と温泉地の受入環境
誘客だけでなく、受入環境の整備や地域との調整まで担当していれば、それは観光事業企画の中核です。
5. 保健所を持つ市としての実務
食品衛生、医療、環境。県レベルの権限を伴う事務を担っていることは、書けば伝わります。
県内・県外の求人を見るときに
山形市は県内の拠点機能が集まる位置にあり、担当エリア型の求人であれば、拠点がここにあること自体が条件になることがあります。
判断の誤りは、通勤時間だけで線引きしてしまうことです。近年はリモート可、週数日出社といった勤務形態の求人が増えています。
まず職種で絞り、そのあとに勤務形態と担当エリアを確認する。勤務地から検索を始めると、この種の求人が最初から視界に入りません。
自分の経歴がどう言い換えられるかは、一度話しながら整理したほうが早いことが多いです。どの経験に値が付くのかから相談できます。
職務経歴書に、市役所の仕事をどう落とすか
制度名ではなく、判断したことを書く
「○○推進事業を担当」では読み手に何も残りません。事業名は庁内でしか意味を持たない固有名詞です。何件を、どういう基準で審査し、どこで判断が割れて、どう決着させたか。
確認した数と、違っていた割合を書く
確認の仕事では、母数と、そのうち何件で問題が見つかったかが実績です。切り分けの基準まで書けると、品質保証の経験として読まれます。
規模を必ず書く
市の人口、事業者の数、年間の処理件数、予算額。数字を添えないと規模が伝わりません。
技術職の場合は、探し方が変わる
発注者側の経験そのものが職種になる
「発注者支援」という職種が、建設コンサルタント業界には確立しています。設計の審査、積算の確認、工事の監督、住民説明。市役所でやってきたことが、そのまま職務内容として書かれた求人です。
資格が入口で効く
技術士、施工管理技士、測量士、建築士、食品衛生監視員。実務経験の年数が受験要件になっているものは、在職中でなければ積めません。取れるものがあるなら、動く前に取っておいてください。
積雪寒冷地の設計と維持管理は、希少な経験になる
雪荷重、凍結深度、融雪、堆雪の動線。気象条件を前提に構造物と運用を成立させた経験は、同じ条件の地域に設備を置く企業から求められます。対象施設の数と、条件の整え方で書いてください。
面接で必ず詰められる2つのこと
「意思決定のスピードに耐えられるか」
行政は手続きの段数が多く、決裁を経て動きます。民間は月次で数字を締め、その場で方針を変えます。稟議の段数を弁解せず、自分の判断で動かした範囲を具体的に答えてください。
「数字への意識があるか」
「利益を意識したことはありますか」という形で聞かれます。「行政なので利益はありません」と答えると、そこで話が終わります。事業の優先順位を付けた、単価の根拠を詰めた、複数案を比べた。同じ思考をしていたことを、民間の言葉で説明できるかが見られています。
在職中に進めるときの注意点
顔が知られている前提で動く
市内の企業の多くは、市役所と何らかの接点を持っています。取引先、許認可の相手方、補助事業の対象。在職中の活動が伝わりやすい環境だという前提で進めてください。応募先が現在の担当業務の相手方である場合は、とくに慎重に扱う必要があります。
服務上の扱いを先に確かめる
在職中に得た情報を持ち出すことは避けなければなりませんし、退職後の営業活動についても扱いを確認しておいたほうが安全です。判断に迷う場合は、応募の前に人事担当課に制度上の取扱いを確認してください。
面接の日程は、議会日程から逆算する
地方自治法第211条は、長が毎会計年度予算を調製し、年度開始前に議会の議決を経なければならないと定めています。市町村は年度開始前20日までに予算を議会へ提出するようにしなければならない、とも書かれています。決算は、出納閉鎖後3か月以内の長への提出、監査委員の審査、議会の認定という順です(第233条)。予算編成の山と定例会の会期中は、平日日中の面接を入れるのが難しくなります。
在職中に決める
公務員には雇用保険が適用されないため、辞めてから探すと収入のない期間がそのまま持ち出しになります(公務員に雇用保険がない理由)。
まとめ
- 山形市の一般行政職はラスパイレス指数100.0、平均給与月額412,144円(令和6年4月1日現在・総務省調査)
- 郡山市とは総額が72円差。ここまで152団体を見てきて最も近い組み合わせです
- それでも年齢は3.7歳、給料月額は20,900円、諸手当は20,972円違います。2つがほぼ完全に相殺しています
- 諸手当の比率22.2%は、地域手当0%の団体としては厚いほう。複数年の源泉徴収票でぶれ幅を見てください
- 書いてあることが本当かを確かめた経験は、企業でいま空いている役割です(食品表示法1条)
- 確認した数、違っていた割合、意図的な誤りと管理の不備の切り分けを書いてください
よくある質問
郡山市と総額がほぼ同じですが、中身も同じですか
正反対です。郡山市は年齢が3.7歳高く、給料月額で20,900円上回ります。山形市は諸手当で20,972円上回る。この2つがほぼ完全に相殺して、総額が72円差になっています。片方は給料表で稼ぎ、もう片方は手当で埋めている。同じ数字に見えて、中で起きていることは違います。
表示の確認は、間違い探しのような仕事ではありませんか
企業側は、いまこの機能を必死で作ろうとしています。産地、原材料、環境や人権に関する記載。取引先から求められ、消費者から見られ、違えば一気に信用を失う。多くの企業では記載を作る部署と調達や製造の部署が別々で、「書いてある内容と実態が合っているか」を確かめる役割が空いています。
市内に希望する職種の求人が見当たりません
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