選考対策 / 面接
グループ面接・集団面接の進み方
中途採用では多くありませんが、複数の応募者が同席する面接を行う会社もあります。
進め方は、会社によって異なります。募集の案内に記載がある場合は、そちらが確実です。
個別の面接と違うのは、持ち時間が限られることと、他の応募者の答えが聞こえることです。
この記事では、その場での振る舞いを扱います。個別の面接の準備は公務員からの転職面接|全体の流れと準備にあります。
「同じ条件で比較する」ための方法
なぜ複数を同席させるのか。理由は、比較のしやすさにあります。
同じ質問を、同じ場で、同じ条件で聞く。そうすると、答えの違いが見えやすくなります。
役所の採用にも、同じ考え方があります。
地方公務員法第13条です。
> 全て国民は、この法律の適用について、平等に取り扱われなければならず、人種、信条、性別、社会的身分若しくは門地によつて、又は(中略)政治的意見若しくは政治的所属関係によつて、差別されてはならない。
平等に取り扱う。この原則の下で、同じ試験を、同じ条件で課すという運用が組まれています。
集団での面接も、同じ条件で聞くための方法の1つです。
つまり、他の応募者は競争の相手ではなく、同じ条件で聞かれている人です。
進み方
一般的な例として挙げられる流れです。会社によって異なります。
| 順 | 内容 | 目安 |
|---|---|---|
| 1 | 自己紹介 | 1人1分程度 |
| 2 | 共通の質問(順に答える) | 1問あたり1人1〜2分 |
| 3 | 個別の質問 | 経歴に応じて |
| 4 | 逆質問 | 1人1問程度 |
全体で30分から60分、応募者は2〜4名という形が多いとされています。
個別の面接と違い、1人あたりの時間は限られます。
持ち時間を守る
これが、集団での面接でいちばん重要な点です。
自己紹介で3分話すと、他の応募者の時間を使うことになります。
| 場面 | 長さ |
|---|---|
| 自己紹介 | 1分版を使う |
| 共通の質問への答え | 1分以内。結論を先に |
| 個別の質問 | 通常どおり |
| 逆質問 | 1問だけ用意 |
1分版の自己紹介は、この場面のために用意しておいてください。作り方は自己紹介は何分で何を話すかにあります。
時間を守ること自体が、評価の対象になります。場を共有する意識があるかどうかが、見えるからです。
他の応募者と答えが重なったとき
よくある場面です。対処は決まっています。
| ✕ | ○ |
|---|---|
| 「先ほどの方と同じですが」で始める | 自分の経験から述べる |
| 無理に違う答えを探す | 結論が同じでも、根拠と場面が違う |
| 答えを短縮しすぎる | 内容は変えず、自分の具体を入れる |
結論が重なることは、問題になりません。
「関係部門との調整が得意です」という結論が重なっても、どの場面で、何を調整したかは、人によって違います。
その具体を述べれば、答えは重なりません。
「同じです」と述べて終えると、判定の材料が渡せません。
1分で答えるための削り方
個別の面接で1分半かけていた答えを、1分に収める必要があります。削る順番は決まっています。
| 削る順 | 削るもの |
|---|---|
| 1 | 前提の説明(制度の背景、組織の構造) |
| 2 | 経緯(そこに至るまでの流れ) |
| 3 | 補足の事例(2つ目以降の例) |
| 4 | 数字の内訳(総額だけ残す) |
残すのは、結論・自分が判断した範囲・数字を1つです。
たとえば、個別の面接で「一般会計約◯億円のうち、特別会計を除いた◯部局分について」と述べていた部分は、集団の場では「約◯億円、◯部局の査定を担当していました」で足ります。
聞き手が必要とすれば、追加で質問されます。削った部分は、聞かれたときに足せばよいと考えてください。
聞いている間の態度
自分が話していない時間のほうが長くなります。
| 項目 | 実務 |
|---|---|
| 視線 | 話している人のほうを見る。下を向き続けない |
| 表情 | 聞いている姿勢が分かる程度に |
| メモ | 取って構わない。書き続けない |
| 割り込み | しない。指名されてから話す |
画面越しの場合も同じです。自分の番でないときも、映っています。
面談で伺っていると、「自分の番が終わって気が抜けた」という時間が見られていたという話があります。
なお、他の応募者が長く話しても、それに合わせて自分も長くする必要はありません。短く正確に述べた答えのほうが、後から思い出されます。
グループでの討議がある場合
複数の応募者で課題を議論する形式が行われることもあります。中途採用では多くありませんが、実施する会社もあります。
見られているのは、結論ではなく、進め方です。
| 役割 | 内容 |
|---|---|
| 進行 | 時間を配分し、論点を整理する |
| 記録 | 出た意見を整理し、結論をまとめる |
| 発言 | 根拠を述べ、他の意見との関係を示す |
| 時間の管理 | 残り時間を意識し、収束に向ける |
無理に進行役を取る必要はありません。
役所の会議の事務局を担当してきた方であれば、記録と論点の整理は得意な領域のはずです。その役割で貢献すれば足ります。
避けるのは、他の参加者の発言を否定することです。結論を出すことより、議論を前に進めることが見られています。
経験の言い換えから相談することもできます。
当日の流れで気をつけること
| 場面 | 注意 |
|---|---|
| 入室・接続 | 他の応募者と同時になる。挨拶は普通に |
| 待機の時間 | 他の応募者と会話が生じることがある。業務の詳細は話さない |
| 退室 | 自分の番が終わっても、全員が終わるまで姿勢を保つ |
2つ目について補足します。待機の時間に、他の応募者から現職や応募の状況を聞かれることがあります。答える義務はありません。当たり障りのない範囲にとどめてください。在職中であることを詳しく話す必要もありません。
よくある失敗
1. 自己紹介が長い
1分版を使ってください。他の人の時間を使うことになります。
2. 「先ほどの方と同じです」で終える
自分の具体を述べてください。
3. 無理に違う答えを探す
結論が重なっても、場面は違います。
4. 自分の番以外で気が抜ける
聞いている時間も見られています。
5. 他の応募者の答えを評価する
引き受けるのは流れだけです。
6. 討議で進行役を無理に取る
記録と整理で貢献できます。
まとめ
- 地方公務員法第13条は、平等に取り扱われなければならないと定めています。集団での面接は、同じ条件で聞くための方法です
- 進め方は会社によって異なります。募集の案内に記載があれば、そちらが確実です
- 持ち時間を守ってください。自己紹介は1分版、共通の質問は1分以内です
- 答えが重なっても、自分の具体を述べれば、内容は重なりません
- 自分の番以外の時間も見られています。視線と姿勢に注意してください
- 討議では、結論ではなく進め方が見られます。記録と整理で貢献できます
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よくある質問
他の応募者の経歴が立派に見えて、気後れします
比べる必要がありません。採用の側は、同じ枠に何人入れるかを決めているだけで、その場で順位を付けているとは限りません。複数名の採用枠があれば、全員が通ることもあります。また、経歴の優劣は、求人票との対応で決まります。他の応募者がどれだけ立派でも、その求人が求めている経験と違えば、評価は変わります。気後れして答えが短くなるほうが、はるかに損です。用意した内容を、そのまま述べてください。
答える順番が最後になると不利ですか
不利になりません。むしろ、前の方の答えを踏まえて話せるという利点があります。ただし、待っている間に答えを組み立て直さないでください。用意した内容を変えると、まとまりが悪くなります。前の方の答えを受けるのは、冒頭の一言だけで足ります。「先ほど◯◯というお話がありましたが、私の場合は」と切り出して、あとは用意した内容を述べる。なお、順番は指名されることが多いので、自分から名乗り出る必要はありません。
集団の面接の後、個別の面接に進みますか
会社によりますが、集団で絞って個別に進む形が一般的とされています。集団の段階では、基本の受け答えと、条件の確認が中心になり、実務の深い話は個別の回で行われます。ですから、集団の場で全部を説明しようとしないでください。短く述べて、次の回に残す。この配分で構いません。次の回の準備は二次面接で見られていることに整理しています。