選考対策 / 面接
平日日中の面接をどう調整するか
在職中の転職活動で、いちばん現実的な障害がこれです。
平日の日中に、面接の時間が取れない。
多くの会社は、平日の勤務時間内に面接を設定します。一方、自治体の勤務時間も同じ時間帯です。
この重なりをどう調整するか。方法はいくつかあります。
この記事では、その組み立てを扱います。面接の全体像は公務員からの転職面接|全体の流れと準備にあります。
勤務時間中に活動はできません
前提を、条文で確認しておきます。
地方公務員法第35条です。
> 職員は、法律又は条例に特別の定がある場合を除く外、その勤務時間及び職務上の注意力のすべてをその職責遂行のために用い、当該地方公共団体がなすべき責を有する職務にのみ従事しなければならない。
勤務時間と注意力のすべてを、職責の遂行に用いる。
つまり、勤務時間中に転職活動を行うことはできません。面接も、書類の作成も、応募先との連絡も同様です。
使えるのは、勤務時間外か、承認を得た休暇の時間です。
この線を守ることは、転職活動の期間中も変わりません。在職している以上、職務に専念する義務は続きます。
4つの方法
| 方法 | 使いどころ |
|---|---|
| ① 画面越しの面接 | 移動の時間が不要。最も調整しやすい |
| ② 勤務時間の後 | 18時以降。相手の会社が対応可能なら最も負担が小さい |
| ③ 時間単位・半日の休暇 | 制度がある場合。まとめて2〜3社受ける |
| ④ 年次休暇(1日) | 遠方の会社、最終の面接など |
①から順に検討してください。
①と②で済むなら、休暇を消費せずに進められます。
①——画面越しの面接を確認する
応募の段階で、選考が画面越しで行われるか確認してください。
| 確認の仕方 |
|---|
| 求人票の「選考の流れ」の欄を見る |
| 応募のときに「オンラインでの面接は可能ですか」と添える |
| 人材会社を経由している場合は、担当者に確認してもらう |
多くの会社で、一次と二次は画面越し、最終は対面という組み方が採られています。
この場合、休暇が必要なのは最終の1回だけになります。
在職中であることを伝えれば、調整されることがほとんどです。隠す必要はありません。
②——勤務時間の後に設定する
18時以降の面接に対応する会社は、思われているより多いです。
中途採用では、在職中の応募者が多数であるため、夕方以降の枠を用意している会社があります。
依頼の仕方は、次の形で足ります。
> 現在も在職しておりますため、平日は18時以降であれば調整が可能です。ご都合のよい日程をいくつかお示しいただけますでしょうか。
候補を3つ程度示すと、調整が早く進みます。
③——休暇の使い方
時間単位や半日の休暇が使える場合、効率よく使えます。
| 使い方 | 内容 |
|---|---|
| 半日で2〜3社 | 間を30分以上空ける。面接は延びることがあります |
| 時間単位で1社 | 移動を含めて2時間程度を確保 |
| 画面越しと組み合わせる | 休暇の時間に、自宅から複数社を受ける |
取得の理由を詳しく説明する必要はありません。
年次休暇は、理由を問わず取得できるのが原則です。所属の運用で理由の記載を求められる場合でも、「私用」で足りることがほとんどです。
避けたい時期
年度の中で、休暇を取りにくい時期があります。
| 時期 | 状況 |
|---|---|
| 3月〜4月 | 年度末と年度初め。異動と引継ぎが重なる |
| 予算の編成期 | 秋から冬。財政部門と事業部門 |
| 議会の開会中 | 答弁の準備と出席 |
| 所管の繁忙期 | 窓口の集中、申請の受付の期間 |
この時期に面接が入る場合は、応募先にその旨を伝えてください。
> ◯月は議会の期間のため、日程が限られます。◯月以降であれば調整しやすくなります。
多くの場合、考慮されます。
書類を作る時間の作り方
面接の日程より、書類を作る時間のほうが確保しにくいという方もいます。
| 場面 | 時間の目安 |
|---|---|
| 1通目の職務経歴書 | 数時間(まとまった時間が要る) |
| 履歴書 | 30分から1時間 |
| 応募先ごとの調整 | 15分から30分(要約欄と順番の入れ替え) |
| 面接の準備 | 1時間(5つの答えを声に出す) |
まとまった時間が要るのは、1通目だけです。
1通目さえ作っておけば、以降は応募先ごとに15分から30分で対応できます。休日に半日を1回使えば、土台はできます。
逆に、1通目を作らないまま求人を探し続けると、応募したい求人が出たときに間に合いません。募集には期限があります。先に1通作っておくほうが、結果として動きやすくなります。
内定から入社までの期間
選考が進んだ後にも、時間の調整が必要になります。
| 項目 | 確認すること |
|---|---|
| 退職の申し出の時期 | 所属の規程で定められていることがあります |
| 引継ぎの期間 | 担当している業務の区切り |
| 年度との関係 | 年度の途中か、年度末か |
| 入社の希望日 | 応募先との調整 |
1つ目は、応募の段階で確認しておいてください。
内定が出てから調べ始めると、入社の時期の回答が遅れます。面接で「入社可能な時期」を聞かれたときに、具体的に答えられる状態にしておくほうが確実です。
複数社を並行させるときの組み方
同時に3〜5社を進めると、日程の調整が複雑になります。
| 工夫 | 内容 |
|---|---|
| 候補日をまとめて作る | 今月の対応可能な日時を一覧にしておく |
| 同じ週にまとめる | 休暇を分散させない |
| 返信を早くする | 日程の提示から24時間以内に返すと調整が進む |
| 記録を残す | どの会社の何次か、混ざらないように |
3つ目が、意外に効きます。
返信が遅れると、先に他の応募者の日程が埋まります。在職中でも、返信だけは勤務時間外に早く出すようにしてください。
経験の言い換えから相談することもできます。
よくある失敗
1. 勤務時間中に連絡や準備をする
職務に専念する義務は、在職中は続きます。
2. 画面越しで受けられるか確認しない
休暇の回数が変わります。
3. 在職中であることを伝えない
伝えれば、調整されることがほとんどです。
4. 休暇の理由を具体的に作る
後で辻褄が合わなくなります。
5. 繁忙期に無理に日程を入れる
業務にも面接にも影響します。
6. 日程の返信が遅い
先に他の応募者の枠が埋まります。
まとめ
- 地方公務員法第35条は、勤務時間と注意力のすべてを職責の遂行に用いることを求めています。勤務時間中に活動はできません
- 方法は、①画面越し ②勤務時間の後 ③時間単位・半日の休暇 ④年次休暇の4つ。①から検討してください
- 応募の段階で、選考が画面越しかを確認してください。休暇の回数が変わります
- 18時以降に対応する会社は、思われているより多いです。候補日を3つ示すと調整が進みます
- 休暇の理由は「私用」で足ります。具体的な理由を作ると辻褄が合わなくなります
- 年度末・予算編成期・議会の期間は、先に伝えれば考慮されます
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よくある質問
時間単位の休暇の制度がありません
半日または1日の休暇で組んでください。その場合、1回の休暇で複数社をまとめるのが効率的です。午前に1社、午後に2社という形です。間は30分以上空けてください。面接が延びることがあります。加えて、画面越しの面接であれば、移動が不要なぶん、より多く入れられます。自宅から3社を続けて受けることも可能です。ただし、集中力が続く範囲にしてください。3社目で受け答えが雑になると、本末転倒です。1日に2社までという方が多い印象です。
面接が長引いて、次の予定に間に合わない場合は
先に伝えておいてください。「本日は◯時までしかお時間をいただけず、恐れ入ります」と冒頭で述べれば、相手が進行を調整します。途中で切らざるを得なくなるより、先に枠を示すほうが確実です。なお、次の面接に遅れそうな場合は、分かった時点で連絡してください。黙って遅れるのがいちばん印象に影響します。連絡先は、手元に控えておいてください。画面越しの面接でも、接続できない事態に備えて、電話番号を控えておくと安心です。
遠方の会社に応募する場合は
まず、画面越しでの選考が可能か確認してください。遠方の応募者に対して、最終の面接のみ対面とする運用を取る会社があります。その場合、移動の費用が支給されるかも確認してください。会社によって扱いが異なります。支給される場合は、領収書の保管が必要になることがあります。なお、移動を伴う面接は、休暇を1日使うことになります。繁忙期を避けて日程を組んでください。勤務地が遠方の場合、入社後の転居も論点になります。扱いは転勤の可否を聞かれたときに整理しています。