選考対策 / 志望動機
応募先を絞る基準|志望動機が書ける会社か
求人を探し始めると、候補が増えすぎて絞れなくなることがあります。
在職中であれば、同時に進められるのは3〜5社です。その枠に、どれを入れるか。
この記事では、絞るための4つの基準を扱います。業界の選び方は業界の選び方と、志望動機への落とし方にあります。
求人票には、条件が明示されます
絞り込みの材料は、求人票にあります。
職業安定法第5条の3第1項です。
> 公共職業安定所、特定地方公共団体及び職業紹介事業者、労働者の募集を行う者(中略)は、それぞれ、職業紹介、労働者の募集又は労働者供給に当たり、求職者(中略)に対し、その者が従事すべき業務の内容及び賃金、労働時間その他の労働条件を明示しなければならない。
従事すべき業務の内容と、労働条件を明示しなければならない。
つまり、求人票に書かれている業務の内容と条件は、明示が義務づけられた情報です。
これを読まずに応募するのは、判断の材料を使っていないということになります。
求人票は、絞り込みのために読んでください。
4つの基準
| 順 | 基準 | 判断 |
|---|---|---|
| ① | 必須要件を満たすか | 満たさなければ、応募しても通りません |
| ② | 仕事内容と経験が対応するか | 3割以下なら見送る |
| ③ | 志望動機が書けるか | 書けない求人は、入社後も使えない可能性 |
| ④ | 条件が許容できるか | 勤務地、転勤、時間 |
①から順に見てください。
①で外れる求人に時間を使わないことが、いちばん効率に効きます。
①——必須要件
| 記載 | 扱い |
|---|---|
| 「必須」「必要な経験」 | 満たさないと、書類では通りません |
| 「歓迎」「あれば尚可」 | 無くても応募できます |
| 「◯年以上の経験」 | 実務の期間で数えます |
| 資格の指定 | 取得済みが前提の場合があります |
判断に迷うのは、「法人営業の経験3年以上」のような書き方です。
自治体向けの事業であれば、行政側での折衝の経験が評価されることがあります。
迷ったら、人材会社の担当者に確認するか、応募して確かめてください。
②——仕事内容との対応
求人票の「仕事内容」を1行ずつ読み、自分の経験が対応するかを見ます。
| 対応の度合い | 判断 |
|---|---|
| 7割以上 | 応募する。志望動機も書きやすい |
| 半分程度 | 書き方次第。関係する経験を前に出す |
| 3割以下 | 見送る。書類の段階で通りにくい |
3割以下の求人に10社応募するより、7割の求人を3社探すほうが、結果が早く出ます。
③——志望動機が書けるか
これが、この記事の主題です。
応募する前に、志望動機の②(経験との接点)を3行書いてみてください。
| 結果 | 判断 |
|---|---|
| すらすら書ける | 応募する価値がある |
| 書けるが、抽象的になる | 求人票をもう一度読む |
| 何も浮かばない | 見送る |
3行が書けない求人は、入社後に自分の経験が使えない可能性が高いです。
この確認に、5分もかかりません。
そして、書けた3行は、そのまま志望動機の材料になります。無駄になりません。
④——条件
| 項目 | 確認する場所 |
|---|---|
| 勤務地 | 求人票の勤務地の欄 |
| 転勤 | 「転勤の有無」「就業の場所の変更の範囲」 |
| 勤務の時間 | 所定の時間、時間外の扱い |
| 処遇 | 想定される範囲の記載 |
| 雇用の形態 | 期間の定めの有無 |
条件で外れる求人は、応募の前に除いてください。
選考が最終まで進んでから条件が合わないと分かるのが、いちばん時間を失います。
求人票で見落としやすい欄
| 欄 | 見るべき理由 |
|---|---|
| 募集の背景 | 増員か後任か。事業の状況が分かる |
| 配属先 | 部署の名前と人数。組織の中の位置 |
| 選考の流れ | 画面越しの面接があるか。在職中は重要 |
| 就業の場所の変更の範囲 | 入社後に変わり得る範囲 |
| 試用の期間 | 期間と、その間の条件 |
3つ目は、在職中の方にとって実務的な情報です。
選考がすべて対面であれば、休暇が複数回必要になります。
画面越しの面接が含まれていれば、負担が大きく変わります。
応募しない求人の扱い
見送った求人も、記録に残しておいてください。
| 記録すること | 後でどう使うか |
|---|---|
| 会社名と職種 | 再募集のときに、判断をやり直せる |
| 見送った理由 | 自分の基準が一貫しているか確認できる |
| 日付 | 募集の時期の傾向が分かる |
2つ目が、意外に効きます。見送った理由を並べると、自分が何を重く見ているかが見えてきます。
「勤務地で見送った」が続くなら、条件の絞り方が生活と合っていないのかもしれません。「志望動機が書けなくて見送った」が続くなら、探している業界が自分の機能と合っていない可能性があります。
見送りの記録は、探し方を見直す材料になります。
また、同じ会社が別のポジションで募集することがあります。そのときに、前回の判断を思い出せると、検討が早く済みます。
絞った後にやること
| 順 | やること |
|---|---|
| 1 | 求人票を印刷するか、保存する |
| 2 | 志望動機の①と③を足して、300〜400字にする |
| 3 | 職務経歴書の要約欄と順番を、その求人に合わせる |
| 4 | 応募する |
3つ目は、15分から30分で済みます。
書類を全文書き直す必要はありません。
経験の言い換えから相談することもできます。
この記録は、表計算の数行で足ります。会社名、職種、日付、判断、理由。応募した求人と同じ表に、見送りの行として残しておくと管理が楽になります。
よくある失敗
1. 必須要件を確認せずに応募する
書き方では通りません。
2. 対応の度合いが低い求人に応募し続ける
3割以下なら見送るほうが早いです。
3. 志望動機を書かずに応募する
5分の確認で判断できます。
4. 条件を後回しにする
最終まで進んでから外れるのが、いちばん時間を失います。
5. 応募の数を増やして、準備を薄くする
通過する割合が下がります。
6. 選考の流れを確認しない
在職中は、休暇の回数が変わります。
まとめ
- 職業安定法第5条の3第1項は、従事すべき業務の内容と労働条件の明示を求めています。求人票は、絞り込みの材料です
- 基準は、①必須要件 ②仕事内容との対応 ③志望動機が書けるか ④条件の4つ。①から見てください
- ②が3割以下なら見送る。10社応募するより、7割の求人を3社探すほうが早いです
- ③は「3行テスト」。志望動機の②を3行書いてみて、書けなければ見送ります
- 書けた3行は、そのまま志望動機の材料になります。無駄になりません
- ①と③は必須、②と④は調整の余地あり。完璧な求人を待たないでください
行政が相手の求人もまとまっています。行政が相手の求人を見てみる。
よくある質問
求人票の情報が少なく、判断できません
記載が少ない求人もあります。その場合、公式サイトで事業の内容を確認してください。それでも分からなければ、人材会社の担当者に確認できます。担当者は、求人票に書かれていない情報(配属先の雰囲気、前任者の状況、選考の進め方)を持っていることがあります。直接応募の場合は、応募の前に問い合わせても差し支えありません。「配属予定の部署の体制について伺えますか」という形です。問い合わせたこと自体が不利になることは、ほとんどありません。
3行テストで書けたのに、書類で落ちました
③が満たせても、①と②で外れている可能性があります。もう一度、必須要件と仕事内容との対応を確認してください。とくに、「◯年以上の経験」の年数を満たしているか。志望動機が書けることと、経験が要件に合うことは別です。また、同じ求人に、より近い経験の応募者がいたという場合もあります。この場合は、こちらで対処できません。3社から5社の傾向を見て判断してください。切り分けの手順は書類選考で落ちるときに見直す点に整理しています。
同時に何社まで応募してよいですか
在職中であれば、3〜5社が現実的です。理由は、面接の日程の調整と、応募先ごとの準備が追いつかなくなるためです。とくに、志望動機の①と③は応募先ごとに変わるため、社数が増えるほど準備の時間が必要になります。ただし、1社ずつ結果を待つ必要はありません。並行して進めるのが通常です。選考の段階がばらけると、面接の準備も分散します。目安としては、1社が最終に進んだら、新規の応募を一時的に止めるという進め方もあります。日程の組み方は平日日中の面接をどう調整するかにあります。