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深谷市職員の転職|経験の活かし方と求人の探し方

深谷市が属する類似団体類型区分には、67の団体があります。そのうち64団体は地域手当0%です。

地域手当を受け取っているのは、3団体だけです。

そして、その3団体のうち2つが、総額の1番目と2番目を占めています。深谷市は2番目です。

深谷市の給与水準を、数字で確認する

総務省の調査によると、深谷市の一般行政職は次のとおりです(令和6年4月1日現在)。

項目深谷市67団体での順位
ラスパイレス指数97.532番目
平均年齢43.8歳11番目(高い側)
平均給料月額335,100円4番目
諸手当月額75,771円3番目
平均給与月額410,871円2番目
平均給与月額(国ベース)383,390円1番目
地域手当以外55,665円20番目

地域手当は国の指定基準・実際の支給割合とも6%です。給料月額にかけると、概算で20,106円。諸手当75,771円からこれを引くと、残りは55,665円。総額の13.5%になります。

地域手当を持つ3団体が、上位を占めます

団体地域手当平均給料月額平均給与月額67団体での順位
糸島市(福岡県)6%324,800円427,574円1番目
深谷市(埼玉県)6%335,100円410,871円2番目
筑西市(茨城県)3%310,000円371,007円40番目あたり

67団体のうち地域手当があるのは、この3団体だけです。

そのうち2つが、総額の上位2つです。

この連載では、地域手当が総額の順位を作ることが多いと何度も書いてきました。64団体が0%という区分では、それがいちばんはっきり出ます。

0%だけで並べ直すと、説明力が14.7ポイント上がります

並べる範囲団体数給料月額が説明する割合
深谷市の区分の全体6756.8%
うち地域手当0%6471.5%

67団体のうち64団体、つまり95.5%がすでに0%です。

それでも、残る3団体を外すだけで14.7ポイント動きます。

この連載では、101団体のうち77団体が0%の区分で、同じ操作が1.1ポイントしか動かない例を扱いました。0%の比率だけでは、動き幅は決まりません。

混ざっている少数の団体が、どのくらい上にいるか。そこが効いています。

指数だけが、真ん中に取り残されます

指数97.5は32番目。67団体のちょうど真ん中です。

ところが給料月額は4番目、総額は2番目、国ベースは1番目。

理由は年齢です。平均年齢43.8歳は11番目に高い。

指数は職員の学歴と経験年数の構成を国と同じに揃えて計算するので、年齢構成の違いが消えます。実額は消えません。

県内の数字は埼玉県職員の転職に、同じ県の市は上尾市職員の転職と久喜市職員の転職に整理しています。

市は、どういう団体か

深谷市は、中核市でも施行時特例市でもない市です。開発許可や建築確認をどこまで市が処理するかは、市によって扱いが異なります。保健所は設置しないので、食品衛生や感染症対策は都道府県の仕事として残ります。

ところが、町村との間にははっきりした線が1本あります。

社会福祉法第14条第1項は、都道府県及び市(特別区を含む)は、条例で、福祉に関する事務所を設置しなければならないと定めています。一方、同条第3項では、町村は、条例で、その区域を所管区域とする福祉に関する事務所を設置することができるとされています。

市は必ず置く。町村は置いてもよい。ここが分かれ目です。

そして同条第6項によれば、市町村の福祉に関する事務所は、生活保護法、児童福祉法、母子及び父子並びに寡婦福祉法、老人福祉法、身体障害者福祉法、知的障害者福祉法に定める援護、育成、更生の措置に関する事務のうち、市町村が処理することとされているものをつかさどります。

6つの法律にまたがる給付と措置を、1つの事務所で扱う。これが、市になった団体に必ずある仕事です。

同じ区分の67団体のうち、市は10だけです。残る57は町と村で、この義務を負っていません。

職務経歴書に書くときは、「市役所の仕事」ではなく、担当した事務の名前で書いてください。市の人口と処理件数を添えると、読まれ方が変わります。

市役所の経験は、民間で何と呼ばれるか

市役所での仕事求人票での言い方
予算の要求・査定、財政計画予実管理、投資判断、経営企画
事業者の共同化・組合の支援事業支援、アライアンス、購買
企業との立地・操業に関する調整渉外、事業開発、法人営業
生活保護、児童・障害・高齢の措置ケース管理、審査業務、与信管理
課税・徴収、滞納整理債権管理、与信、回収
農産物の振興、産地づくり生産管理、商品企画、事業支援
都市計画、市街地の整備用地開発、開発企画、都市開発
上下水道など公営企業インフラ運営、事業運営
市有施設の設計・積算・監督発注者支援、施工管理
窓口・住民対応の業務設計カスタマーサポート、業務設計
内部管理(人事・財政・総務・会計)コーポレート、管理部門
議会対応、条例・規則の改正渉外、法務、規程整備

部署ごとの詳しい対応は自治体の部署別 仕事ガイドにまとめています。財政課であれば財政課の経験は民間で何と呼ばれるかで、さらに細かく分解しています。

「一人では持てないものを、集まって持つ」実務

深谷市役所の方に、いちばん強く伝えたいのがこの点です。

中小企業等協同組合法第1条は、この法律が、中小規模の商業、工業、鉱業、運送業、サービス業その他の事業を行う者、勤労者その他の者が相互扶助の精神に基き協同して事業を行うために必要な組織について定め、これらの者の公正な経済活動の機会を確保し、もつてその自主的な経済活動を促進し、且つ、その経済的地位の向上を図ることを目的とすると定めています。

「公正な経済活動の機会を確保し」と書いてあります。

機会そのものがない、ということです。

一社では買えない量がある。一社では借りられない額がある。一社では持てない設備がある。

規模が足りないと、取引の入口に立てません。

だから、集まって一つにする。

そして「自主的な経済活動を促進し」とも書いてあります。

集めるのは、まとめて管理するためではありません。個々が自分で動けるようにするためです。

実務は、次のような形になります。

企業でも、同じ形の問題があります。

グループ共通の購買、部門をまたぐ共通システム、複数拠点での共同配送、業界の共通基盤。どれも「まとめれば安くなる」ところまでは全員が同意します。

そして多くの企業で、こうなります。まとめた結果、いちばん使う部門といちばん使わない部門ができます。

負担の配り方は、最初に決めたまま見直されません。

使わない部門は「自分で買ったほうが安い」と言い始めます。

抜けられると規模が落ち、残った部門の条件が悪くなります。

そして、まとめた意味がなくなります。

「まとめる」判断より、「どう配るか」を決め直す判断のほうが、ずっと難しい。

求人票では、購買、調達、事業企画、アライアンス、経営企画といった名前で書かれています。

書くときのこつは、まとめて安くしたと書かないことです。まとめる前に何が足りないと見たか、負担をどう配ると決めたか、配り方が合わなくなったときにどう直したか、そして抜けたいと言われたときにどうしたか。この形にすると、そのまま職務能力として読まれます。

行政が相手の求人を見てみる

深谷で、どの経験が値になるか

1. 負担の配り方を決め直した経験

得をする度合いが違う相手に、配分を納得させる。これができる人は、企業にほとんどいません。

2. 抜けたいと言われたときに引き止めた経験

規模が落ちると全員が損をする。そこを説明した経験は強く読まれます。

3. 集まっても解決しないと判断した経験

まとめない、という判断をした経験は、めったにありません。

4. 意思決定を遅くしない形にした経験

全員の合意が要る場でも、決まる仕組みを作った経験が値になります。

県内・県外の求人を見るときに

深谷市は埼玉県の北部にあり、群馬県に接しています。北関東全体を担当エリアとする求人で、拠点がここにあること自体が条件になることがあります。

まず職種で絞り、そのあとに勤務形態と担当エリアを確認する。勤務地から検索を始めると、リモート可や週数日出社の求人が最初から視界に入りません。

自分の経歴がどう言い換えられるかは、一度話しながら整理したほうが早いことが多いです。どの経験に値が付くのかから相談できます。

職務経歴書に、市役所の仕事をどう落とすか

制度名ではなく、判断したことを書く

「商工振興を担当」では読み手に何も残りません。まとめる前に何が足りないと見て、負担をどう配ると決めたか。

まとまらなかった話を書く

話が合わずに解散したものがあるはずです。そのとき何をしたかを書けると、実務があったことが伝わります。

規模を必ず書く

市の人口、参加した事業者の数、扱った金額、続いた年数。数字を添えないと規模が伝わりません。

技術職の場合は、探し方が変わる

発注者側の経験そのものが職種になる

「発注者支援」という職種が、建設コンサルタント業界には確立しています。設計の審査、積算の確認、工事の監督、住民説明。市役所でやってきたことが、そのまま職務内容として書かれた求人です。

資格が入口で効く

技術士、施工管理技士、測量士、建築基準適合判定資格者、公害防止管理者、エネルギー管理士。実務経験の年数が受験要件になっているものは、在職中でなければ積めません。取れるものがあるなら、動く前に取っておいてください。

農地と市街地が混ざる区域を見てきた技術者は、扱える人が限られる

用水路と下水道、農道と市道、転用の手続き。用途の違う土地が隣り合う場所を扱ってきた経験は、建設コンサルタントや不動産の各社から求められます。

面接で必ず詰められる2つのこと

「意思決定のスピードに耐えられるか」

行政は手続きの段数が多く、決裁を経て動きます。民間は月次で数字を締め、その場で方針を変えます。稟議の段数を弁解せず、自分の判断で動かした範囲を具体的に答えてください。

「数字への意識があるか」

「利益を意識したことはありますか」という形で聞かれます。商工や農業に関わったなら、参加した事業者の数、扱った金額、予算の規模、続いた年数で答えてください。「行政なので利益はありません」と答える必要はありません。

在職中に進めるときの注意点

顔が知られている前提で動く

市内の企業の多くは、市役所と何らかの接点を持っています。取引先、許認可の相手方、補助事業の対象。在職中の活動が伝わりやすい環境だという前提で進めてください。応募先が現在の担当業務の相手方である場合は、とくに慎重に扱う必要があります。

服務上の扱いを先に確かめる

在職中に得た情報を持ち出すことは避けなければなりませんし、退職後の営業活動についても扱いを確認しておいたほうが安全です。判断に迷う場合は、応募の前に人事担当課に制度上の取扱いを確認してください。

面接の日程は、議会日程から逆算する

地方自治法第211条は、長が毎会計年度予算を調製し、年度開始前に議会の議決を経なければならないと定めています。市町村は年度開始前20日までに予算を議会へ提出するようにしなければならない、とも書かれています。決算は、出納閉鎖後3か月以内の長への提出、監査委員の審査、議会の認定という順です(第233条)。予算編成の山と定例会の会期中は、平日日中の面接を入れるのが難しくなります。

在職中に決める

公務員には雇用保険が適用されないため、辞めてから探すと収入のない期間がそのまま持ち出しになります(公務員に雇用保険がない理由)。

LINEで短く聞くこともできます

まとめ

よくある質問

指数が32番目なのに総額が2番目なのはなぜですか

平均年齢43.8歳が67団体で11番目に高いからです。指数は職員の学歴と経験年数の構成を国と同じに揃えて計算するので年齢構成の違いが消えますが、平均給料月額は在職者の実額なので消えません。

64団体が0%なのに、残る3団体でそこまで変わるのですか

変わります。説明力は56.8%から71.5%へ14.7ポイント動きます。0%の比率だけでは動き幅は決まりません。混ざっている少数の団体がどのくらい上にいるかが効いています。

諸手当75,771円のうち、自分に関係するのはどこですか

地域手当6%の概算20,106円を除いた、55,665円です。時間外の量、担当する業務、役職、住んでいる場所で決まります。総額に占める割合は13.5%です。

出典

  1. 令和6年 給与・定員等の調査結果等(ラスパイレス指数及び平均年齢・平均給与月額等・市区町村)|総務省
  2. 中小企業等協同組合法 第1条(法律の目的)|e-Gov法令検索
  3. 社会福祉法 第14条(設置)|e-Gov法令検索
  4. 地方自治法 第211条(予算の調製及び議決)/第233条(決算)|e-Gov法令検索

監修

松岡 良次

株式会社エージェントベスト代表。大手人材会社およびスタートアップ人材企業にて、IT・スタートアップ・メガベンチャー企業の採用支援に従事。独立後はIT・スタートアップ・コンサル領域に特化し、20〜30代のキャリア支援を行う。(厚生労働大臣許可 13-ユ-316964)

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