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白山市職員の転職|経験の活かし方と求人の探し方
白山市の平均給料月額330,400円は、同じ類似団体類型区分の101団体のなかで10番目です。
ところが諸手当52,760円は52番目。
地域手当は0%なので、これが全額そのまま外側です。
総額に占める割合は13.8%。
白山市の給与水準を、数字で確認する
総務省の調査によると、白山市の一般行政職は次のとおりです(令和6年4月1日現在)。
| 項目 | 白山市 | 101団体での順位 |
|---|---|---|
| ラスパイレス指数 | 98.3 | 35番目 |
| 平均年齢 | 44.7歳 | 7番目(高い側) |
| 平均給料月額 | 330,400円 | 10番目 |
| 諸手当月額 | 52,760円 | 52番目 |
| 平均給与月額 | 383,160円 | 31番目 |
| 平均給与月額(国ベース) | 351,135円 | 30番目 |
| 地域手当以外 | 52,760円 | 47番目 |
| 落ち幅 | 32,025円 | 39番目 |
地域手当は国の指定基準・実際の支給割合とも0%です。したがって諸手当52,760円は全額が地域手当以外で、これは総額の13.8%にあたります。
給料表で稼いで、外側が薄い
1段目。指数35番目から、給料月額10番目へ。25ランク上がります。
押し上げているのは平均年齢44.7歳(101団体で7番目に高い)です。指数は国と同じ年齢構成にそろえて計算するので年齢の違いが消えますが、平均給料月額は実際の在職者で計算するので残ります。
2段目。給料月額10番目から、総額31番目へ。21ランク落ちます。
落としているのは諸手当52,760円(52番目)です。地域手当が0%なので、この薄さがそのまま総額に効きます。
3段目。総額31番目から、国ベース30番目へ。1ランク上がります。
この形は、この連載で6例目になります。国分寺市、大崎市、鶴岡市、会津若松市、加須市。いずれも給料表の水準で稼いで、外側が薄い団体でした。
地域手当0%の77団体で、割合は14.1ポイント開きます
この区分の101団体のうち、地域手当0%は77団体です。
そのなかで、地域手当以外が総額に占める割合を見ると、いちばん高いのが22.2%、いちばん低いのが8.1%。
14.1ポイントの幅があります。
率は77団体とも0%です。
それでも、外側の厚みはこれだけ開きます。
白山市は13.8%で、77団体のなかで29番目です。
この連載では「率が高い団体ほど外側が薄いほうに寄る」という傾向を確かめてきました。
傾向はありますが、率をそろえても外側の厚みは決まりません。
県内の数字は石川県職員の転職に、県庁所在市は金沢市職員の転職に、逆の型の市は鎌ケ谷市職員の転職に整理しています。
市は、どういう団体か
白山市は、中核市でも施行時特例市でもない市です。開発許可や建築確認をどこまで市が処理するかは、市によって扱いが異なります。保健所は設置しないので、食品衛生や感染症対策は都道府県の仕事として残ります。
ところが、町村との間にははっきりした線が1本あります。
社会福祉法第14条第1項は、都道府県及び市(特別区を含む)は、条例で、福祉に関する事務所を設置しなければならないと定めています。一方、同条第3項では、町村は、条例で、その区域を所管区域とする福祉に関する事務所を設置することができるとされています。
市は必ず置く。町村は置いてもよい。ここが分かれ目です。
そして同条第6項によれば、市町村の福祉に関する事務所は、生活保護法、児童福祉法、母子及び父子並びに寡婦福祉法、老人福祉法、身体障害者福祉法、知的障害者福祉法に定める援護、育成、更生の措置に関する事務のうち、市町村が処理することとされているものをつかさどります。
6つの法律にまたがる給付と措置を、1つの事務所で扱う。これが、市になった団体に必ずある仕事です。
職務経歴書に書くときは、「市役所の仕事」ではなく、担当した事務の名前で書いてください。市の人口と処理件数を添えると、読まれ方が変わります。
市役所の経験は、民間で何と呼ばれるか
| 市役所での仕事 | 求人票での言い方 |
|---|---|
| 予算の要求・査定、財政計画 | 予実管理、投資判断、経営企画 |
| 河川・砂防・水利の調整 | インフラ運営、渉外、施設管理 |
| 広い市域の支所・拠点の運営 | 多拠点管理、エリアマネジメント |
| 企業との立地・操業に関する調整 | 渉外、事業開発、法人営業 |
| 生活保護、児童・障害・高齢の措置 | ケース管理、審査業務、与信管理 |
| 課税・徴収、滞納整理 | 債権管理、与信、回収 |
| 観光の誘客、受け入れの整備 | 販促、事業企画、施設運営 |
| 都市計画、市街地の整備 | 用地開発、開発企画、都市開発 |
| 上下水道など公営企業 | インフラ運営、事業運営 |
| 市有施設の設計・積算・監督 | 発注者支援、施工管理 |
| 窓口・住民対応の業務設計 | カスタマーサポート、業務設計 |
| 議会対応、条例・規則の改正 | 渉外、法務、規程整備 |
部署ごとの詳しい対応は自治体の部署別 仕事ガイドにまとめています。財政課であれば財政課の経験は民間で何と呼ばれるかで、さらに細かく分解しています。
「共用するには、使う権利を先に決める」実務
白山市役所の方に、いちばん強く伝えたいのがこの点です。
特定多目的ダム法第1条は、この法律が、多目的ダムの建設及び管理に関し河川法の特例を定めるとともに、ダム使用権を創設し、もつて多目的ダムの効用をすみやかに、かつ、十分に発揮させることを目的とすると定めています。
「ダム使用権を創設し」と書いてあります。
多目的ダムは、1つの施設をいくつもの目的で使います。
洪水を防ぐ。水道に使う。工業に使う。発電に使う。
同じ水を、違う立場の人が当てにしています。
当てにするだけでは、いざというときに足りません。
だから、使う権利そのものを法律で作った。
誰がどれだけ使えるかを、先に決めておくためです。
実務は、次のような形になります。
- 1つの設備を共同で使えば、全体の費用は下がる
- ところが、足りなくなったときの順番が決まっていない
- 決まっていないと、声の大きいところが先に取る
- 先に取られる側は、二度と共同で使おうとしない
- そして、それぞれが自前で持つことになり、費用は元に戻ります
企業でも、まったく同じ問題があります。
共用のサーバーや設備、共通の予算枠、複数部署で使う人員、グループ会社での共同調達。どれも「足りなくなったときに、誰が先か」という形で起きます。
そして、多くの場合こうなります。
共用を始めるときは、費用が下がる話だけをします。
足りなくなる前提の話は、その場の空気に合いません。
だから、決めずに始めます。
足りなくなると、力関係で決まります。
取れなかった側は、次から自分の枠を確保しようとします。
確保が始まると、共用の意味がなくなります。
共用を始める仕事より、足りなくなったときの順番を決める仕事のほうが難しい。
そして、そこを決めていないと、共用は必ず崩れます。
求人票では、事業企画、調達、業務設計、インフラ企画、経営企画といった名前で書かれています。
書くときのこつは、共同利用を進めたと書かないことです。足りなくなったときの順番をどう決めたか、その順番を決めるときに誰が反対したか、実際に足りなくなったときに順番どおりにできたか、そして共用が何年続いたか。この形にすると、そのまま職務能力として読まれます。
白山で、どの経験が値になるか
1. 足りなくなったときの順番を決めた経験
始める前に、取り合いになる場面を想定した経験は、企業にほとんどありません。
2. 順番どおりに実行した経験
実際に足りなくなったとき、決めたとおりに配った経験は、そのまま事業運営の話になります。
3. 反対を押し切らずに決めた経験
反対した側が納得する形にした経験は、めったに書かれません。
4. 共用が何年続いたかを言える経験
始めた話ではなく、続いた話ができる人は、それだけで信用されます。
県内・県外の求人を見るときに
白山市は石川県の中央部にあり、金沢市に隣接しています。金沢市内の求人の多くが通勤圏に入り、小松方面も選択肢に残ります。
まず職種で絞り、そのあとに勤務形態と担当エリアを確認する。勤務地から検索を始めると、リモート可や週数日出社の求人が最初から視界に入りません。
自分の経歴がどう言い換えられるかは、一度話しながら整理したほうが早いことが多いです。どの経験に値が付くのかから相談できます。
職務経歴書に、市役所の仕事をどう落とすか
制度名ではなく、判断したことを書く
「水利調整を担当」では読み手に何も残りません。足りなくなったときの順番を、どう決めたか。
実際に足りなくなった話を書く
渇水や設備の停止など、取り合いになった場面。そこで決めたとおりにできたかまで書けると、実務があったことが伝わります。
規模を必ず書く
市の人口、関わった団体数、扱った量、続いた年数。数字を添えないと規模が伝わりません。
技術職の場合は、探し方が変わる
発注者側の経験そのものが職種になる
「発注者支援」という職種が、建設コンサルタント業界には確立しています。設計の審査、積算の確認、工事の監督、住民説明。市役所でやってきたことが、そのまま職務内容として書かれた求人です。
資格が入口で効く
技術士、施工管理技士、測量士、建築基準適合判定資格者、公害防止管理者、エネルギー管理士。実務経験の年数が受験要件になっているものは、在職中でなければ積めません。取れるものがあるなら、動く前に取っておいてください。
海から山までを1つの市で扱ってきた技術者は、扱える人が限られる
上流の土砂、急な勾配の川、扇状地の地下水、海岸の砂。同じ水系を、源流から河口まで通して見てきた経験は、建設コンサルタントや防災の各社から求められます。
面接で必ず詰められる2つのこと
「意思決定のスピードに耐えられるか」
行政は手続きの段数が多く、決裁を経て動きます。民間は月次で数字を締め、その場で方針を変えます。稟議の段数を弁解せず、自分の判断で動かした範囲を具体的に答えてください。
「数字への意識があるか」
「利益を意識したことはありますか」という形で聞かれます。水利や施設に関わったなら、関わった団体数、扱った量、施設数、かかった期間で答えてください。「行政なので利益はありません」と答える必要はありません。
在職中に進めるときの注意点
顔が知られている前提で動く
市内の企業の多くは、市役所と何らかの接点を持っています。取引先、許認可の相手方、補助事業の対象。在職中の活動が伝わりやすい環境だという前提で進めてください。応募先が現在の担当業務の相手方である場合は、とくに慎重に扱う必要があります。
服務上の扱いを先に確かめる
在職中に得た情報を持ち出すことは避けなければなりませんし、退職後の営業活動についても扱いを確認しておいたほうが安全です。判断に迷う場合は、応募の前に人事担当課に制度上の取扱いを確認してください。
面接の日程は、議会日程から逆算する
地方自治法第211条は、長が毎会計年度予算を調製し、年度開始前に議会の議決を経なければならないと定めています。市町村は年度開始前20日までに予算を議会へ提出するようにしなければならない、とも書かれています。決算は、出納閉鎖後3か月以内の長への提出、監査委員の審査、議会の認定という順です(第233条)。予算編成の山と定例会の会期中は、平日日中の面接を入れるのが難しくなります。
在職中に決める
公務員には雇用保険が適用されないため、辞めてから探すと収入のない期間がそのまま持ち出しになります(公務員に雇用保険がない理由)。
まとめ
- 白山市の一般行政職はラスパイレス指数98.3、平均給与月額383,160円(令和6年4月1日現在・総務省調査)
- 平均給料月額330,400円は101団体で10番目。ところが諸手当52,760円は52番目です
- 押し上げているのは平均年齢44.7歳(7番目に高い)、落としているのは諸手当の薄さ
- 「給料表で稼いで外側が薄い」形は、この連載で6例目です
- 地域手当0%の77団体でも、外側が総額に占める割合は8.1%から22.2%まで14.1ポイント開きます
- 諸手当52,760円は全額が地域手当以外。総額の13.8%が、人ごとに違う部分です
よくある質問
地域手当が同じ0%なら、外側の厚みも近くなりますか
なりません。この区分の0%77団体で、地域手当以外が総額に占める割合は8.1%から22.2%まで14.1ポイント開きます。白山市は13.8%で29番目です。
指数35番目なのに給料月額10番目なのはなぜですか
平均年齢44.7歳が101団体で7番目に高いからです。指数は国と同じ年齢構成にそろえて計算するので年齢の違いが消えますが、平均給料月額は実際の在職者で計算するので残ります。
諸手当52,760円のうち、自分に関係するのはどこですか
地域手当が0%なので、52,760円が全部です。時間外の量、担当する業務、役職、住んでいる場所で決まります。総額に占める割合は13.8%です。