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泉佐野市職員の転職|経験の活かし方と求人の探し方
泉佐野市のラスパイレス指数95.1は、同じ類似団体類型区分の107団体のなかで98番目です。
下から数えて10番目。
ところが平均給料月額320,700円は24番目。
74ランク上がります。
泉佐野市の給与水準を、数字で確認する
総務省の調査によると、泉佐野市の一般行政職は次のとおりです(令和6年4月1日現在)。
| 項目 | 泉佐野市 | 107団体での順位 |
|---|---|---|
| ラスパイレス指数 | 95.1 | 98番目 |
| 平均年齢 | 44.7歳 | 4番目(高い側) |
| 平均給料月額 | 320,700円 | 24番目 |
| 諸手当月額 | 81,813円 | 54番目 |
| 平均給与月額 | 402,513円 | 40番目 |
| 平均給与月額(国ベース) | 373,342円 | 28番目 |
| 地域手当以外 | 62,571円 | 49番目 |
| 落ち幅 | 29,171円 | 80番目(小さい側) |
地域手当は国の指定基準・実際の支給割合とも6%です。給料月額にかけると、概算で19,242円。諸手当81,813円からこれを引くと、残りは62,571円。総額の15.5%になります。
74ランクを作っているのは、年齢です
平均年齢44.7歳は、107団体で4番目に高い。
指数は国と同じ年齢構成にそろえて計算するので、年齢の違いが消えます。
平均給料月額は実際の在職者で計算するので、残ります。
指数98番目と給料月額24番目。
その差が、74ランクです。
ただし、この区分は107団体と大きいので、順位の差も大きく出ます。
同じ区分の河内長野市と、ほとんど同じ形です
この連載では、直前に河内長野市を扱っています。
| 市 | ラスパイレス指数 | 平均年齢 | 平均給料月額 |
|---|---|---|---|
| 河内長野市 | 95.2(97番目) | 44.1歳(6番目) | 319,400円(35番目) |
| 泉佐野市 | 95.1(98番目) | 44.7歳(4番目) | 320,700円(24番目) |
指数は0.1ポイント差。
平均年齢は0.6歳差。
平均給料月額は1,300円差。
それでも給料月額の順位は、35番目と24番目で11ランク違います。
1,300円の差で、11ランク動きます。
この区分では、給料月額が密集しているということです。
密集しているところでは、わずかな差で順位が大きく動きます。
率の順と、外側の厚みの順は一致しません
この回では、地域手当10%の坂戸市と0%の酒田市も扱っています。
| 市 | 地域手当 | 地域手当以外 | 総額に占める割合 |
|---|---|---|---|
| 泉佐野市 | 6% | 62,571円 | 15.5% |
| 坂戸市 | 10% | 53,817円 | 13.8% |
| 酒田市 | 0% | 42,559円 | 11.7% |
率がいちばん高いのは坂戸市の10%。
ところが外側がいちばん厚いのは、6%の泉佐野市です。
「率が高いほど外側が薄いほうに寄る」は、3団体並べただけで順が崩れます。
府内の数字は大阪府職員の転職に、府内の市は羽曳野市職員の転職と河内長野市職員の転職に整理しています。
市は、どういう団体か
泉佐野市は、中核市でも施行時特例市でもない市です。開発許可や建築確認をどこまで市が処理するかは、市によって扱いが異なります。保健所は設置しないので、食品衛生や感染症対策は都道府県の仕事として残ります。
ところが、町村との間にははっきりした線が1本あります。
社会福祉法第14条第1項は、都道府県及び市(特別区を含む)は、条例で、福祉に関する事務所を設置しなければならないと定めています。一方、同条第3項では、町村は、条例で、その区域を所管区域とする福祉に関する事務所を設置することができるとされています。
市は必ず置く。町村は置いてもよい。ここが分かれ目です。
そして同条第6項によれば、市町村の福祉に関する事務所は、生活保護法、児童福祉法、母子及び父子並びに寡婦福祉法、老人福祉法、身体障害者福祉法、知的障害者福祉法に定める援護、育成、更生の措置に関する事務のうち、市町村が処理することとされているものをつかさどります。
6つの法律にまたがる給付と措置を、1つの事務所で扱う。これが、市になった団体に必ずある仕事です。
職務経歴書に書くときは、「市役所の仕事」ではなく、担当した事務の名前で書いてください。市の人口と処理件数を添えると、読まれ方が変わります。
市役所の経験は、民間で何と呼ばれるか
| 市役所での仕事 | 求人票での言い方 |
|---|---|
| 予算の要求・査定、財政計画 | 予実管理、投資判断、経営企画 |
| 観光の誘客、受け入れの整備 | 販促、事業企画、施設運営 |
| 外国人来訪者への対応 | 多文化対応、カスタマーサポート |
| 空港・港湾に関する調整 | 渉外、拠点企画、物流企画 |
| 生活保護、児童・障害・高齢の措置 | ケース管理、審査業務、与信管理 |
| 課税・徴収、滞納整理 | 債権管理、与信、回収 |
| 地場産業の振興、販路の支援 | 事業開発、法人営業、ブランド企画 |
| 都市計画、市街地の整備 | 用地開発、開発企画、都市開発 |
| 上下水道など公営企業 | インフラ運営、事業運営 |
| 市有施設の設計・積算・監督 | 発注者支援、施工管理 |
| 窓口・住民対応の業務設計 | カスタマーサポート、業務設計 |
| 議会対応、条例・規則の改正 | 渉外、法務、規程整備 |
部署ごとの詳しい対応は自治体の部署別 仕事ガイドにまとめています。財政課であれば財政課の経験は民間で何と呼ばれるかで、さらに細かく分解しています。
「資格を2段にする」実務
泉佐野市役所の方に、いちばん強く伝えたいのがこの点です。
泉佐野市は、海を渡った先に空港がある市です。そして、外から来た人を迎える仕事には、案内する人が要ります。
通訳案内士法第1条は、この法律が、全国通訳案内士及び地域通訳案内士の制度を定め、その業務の適正な実施を確保することにより、外国人観光旅客に対する接遇の向上を図り、もつて国際観光の振興に寄与することを目的とすると定めています。
資格が2つ並んでいます。
全国通訳案内士と、地域通訳案内士。
全国で通じるものと、その地域だけのもの。
1つの基準で全員を測ろうとすると、通る人が少なくなります。
全国どこでも案内できる人になるには、覚えることが多すぎるからです。
その土地のことだけ知っていればよい、という枠を別に作る。
そうすると、通る人が増えます。
実務は、次のような形になります。
- 基準を1つにすると、分かりやすい
- ところが、届く人が限られる
- 限られると、足りなくなる
- だから、範囲を区切った枠をもう1つ作る
- ところが、2つあると「下のほう」と見られることがあります
企業でも、まったく同じ問題があります。
社内の認定制度、職能の等級、地域を限った職種、エリアごとの採用。どれも「1つの基準にするか、分けるか」という形で起きます。
そして、多くの場合こうなります。
分ける側は、多様性のために分けたと説明します。
分けられた側は、区別ではなく序列だと感じます。
感じるのは、たいてい待遇が違うからです。
待遇が違う理由が、範囲の違いなのか、質の違いなのかが説明されません。
説明されないので、分けたこと自体が不信の元になります。
枠を分けるときにいちばん大事なのは、分け方ではありません。
分けた理由を、分けられた側に説明できるかどうかです。
求人票では、人事企画、組織開発、採用、業務設計、人材開発といった名前で書かれています。
書くときのこつは、制度を作ったと書かないことです。どういう理由で分けたか、分けられた側にどう説明したか、待遇の差を何で説明したか、そして枠を移る道を用意したか。この形にすると、そのまま職務能力として読まれます。
泉佐野で、どの経験が値になるか
1. 分けた理由を説明した経験
分けられた側に、面と向かって説明した経験は、企業にほとんどありません。
2. 枠を移る道を用意した経験
下の枠から上の枠へ行ける道を作った経験は、そのまま人事企画の話になります。
3. 待遇の差の根拠を整理した経験
範囲の違いか質の違いかを、言葉にした経験は、めったに書かれません。
4. 言葉が通じない相手を扱ってきた経験
説明の前提が共有されていない相手に、伝えてきた経験は、幅広い顧客を持つ会社で直接使えます。
府内・府外の求人を見るときに
泉佐野市は大阪府の南部にあり、南海本線と阪和線が通ります。大阪市内はもちろん、和歌山方面も通勤の選択肢に入ります。
まず職種で絞り、そのあとに勤務形態と担当エリアを確認する。勤務地から検索を始めると、リモート可や週数日出社の求人が最初から視界に入りません。
自分の経歴がどう言い換えられるかは、一度話しながら整理したほうが早いことが多いです。どの経験に値が付くのかから相談できます。
職務経歴書に、市役所の仕事をどう落とすか
制度名ではなく、判断したことを書く
「観光振興を担当」では読み手に何も残りません。どういう理由で枠を分け、どう説明したか。
納得されなかった話を書く
分けたことに反発が出た場面。そこで何をしたかまで書けると、実務があったことが伝わります。
規模を必ず書く
市の人口、来訪の規模、対象人数、関わった年数。数字を添えないと規模が伝わりません。
技術職の場合は、探し方が変わる
発注者側の経験そのものが職種になる
「発注者支援」という職種が、建設コンサルタント業界には確立しています。設計の審査、積算の確認、工事の監督、住民説明。市役所でやってきたことが、そのまま職務内容として書かれた求人です。
資格が入口で効く
技術士、施工管理技士、測量士、建築基準適合判定資格者、公害防止管理者、エネルギー管理士。実務経験の年数が受験要件になっているものは、在職中でなければ積めません。取れるものがあるなら、動く前に取っておいてください。
埋立地と旧市街が隣り合う土地を扱ってきた技術者は、扱える人が限られる
新しい地盤と古い地盤の境目、沈下の差、管の接続、高さの違い。造られた年代がまったく違う土地をつなぎながら維持してきた経験は、建設コンサルタントや設備の各社から求められます。
面接で必ず詰められる2つのこと
「意思決定のスピードに耐えられるか」
行政は手続きの段数が多く、決裁を経て動きます。民間は月次で数字を締め、その場で方針を変えます。稟議の段数を弁解せず、自分の判断で動かした範囲を具体的に答えてください。
「数字への意識があるか」
「利益を意識したことはありますか」という形で聞かれます。観光や産業に関わったなら、来訪の規模、事業者数、扱った金額、かかった期間で答えてください。「行政なので利益はありません」と答える必要はありません。
在職中に進めるときの注意点
顔が知られている前提で動く
市内の企業の多くは、市役所と何らかの接点を持っています。取引先、許認可の相手方、補助事業の対象。在職中の活動が伝わりやすい環境だという前提で進めてください。応募先が現在の担当業務の相手方である場合は、とくに慎重に扱う必要があります。
服務上の扱いを先に確かめる
在職中に得た情報を持ち出すことは避けなければなりませんし、退職後の営業活動についても扱いを確認しておいたほうが安全です。判断に迷う場合は、応募の前に人事担当課に制度上の取扱いを確認してください。
面接の日程は、議会日程から逆算する
地方自治法第211条は、長が毎会計年度予算を調製し、年度開始前に議会の議決を経なければならないと定めています。市町村は年度開始前20日までに予算を議会へ提出するようにしなければならない、とも書かれています。決算は、出納閉鎖後3か月以内の長への提出、監査委員の審査、議会の認定という順です(第233条)。予算編成の山と定例会の会期中は、平日日中の面接を入れるのが難しくなります。
在職中に決める
公務員には雇用保険が適用されないため、辞めてから探すと収入のない期間がそのまま持ち出しになります(公務員に雇用保険がない理由)。
まとめ
- 泉佐野市の一般行政職はラスパイレス指数95.1、平均給与月額402,513円(令和6年4月1日現在・総務省調査)
- 指数は107団体で98番目(下から10番目)。それでも給料月額は24番目で、74ランク上がります
- 押し上げているのは平均年齢44.7歳(4番目に高い)。ただし母数が107と大きい点は差し引いて読む必要があります
- 同じ区分の河内長野市とは指数0.1ポイント差・年齢0.6歳差・給料月額1,300円差なのに、順位は11ランク違います
- この回の3市では、率がいちばん高い坂戸市(10%)より、6%の泉佐野市のほうが外側が厚い
- 地域手当6%の概算19,242円を引くと、残る62,571円(総額の15.5%)が人ごとに違う部分
よくある質問
指数が98番目なのに給料月額が24番目なのはなぜですか
平均年齢44.7歳が107団体で4番目に高いからです。指数は国と同じ年齢構成にそろえて計算するので年齢の違いが消えますが、平均給料月額は実際の在職者で計算するので残ります。
1,300円の差で11ランク動くのはなぜですか
この区分では、給料月額が密集しているからです。密集している項目では、わずかな差で順位が大きく動きます。
諸手当81,813円のうち、自分に関係するのはどこですか
地域手当6%の概算19,242円を除いた、62,571円です。時間外の量、担当する業務、役職、住んでいる場所で決まります。総額に占める割合は15.5%です。