自治体別 / 市
鹿屋市職員の転職|経験の活かし方と求人の探し方
鹿屋市が属する類似団体類型区分には、118団体があります。
そのうち112団体が、地域手当0%です。
3%が6団体で、それ以外はありません。
この区分では、地域手当の話がほとんど意味を持ちません。
鹿屋市の給与水準を、数字で確認する
総務省の調査によると、鹿屋市の一般行政職は次のとおりです(令和6年4月1日現在)。
| 項目 | 鹿屋市 | 118団体での順位 |
|---|---|---|
| ラスパイレス指数 | 97.3 | 48番目 |
| 平均年齢 | 44.0歳 | 14番目(高い側) |
| 平均給料月額 | 322,400円 | 23番目 |
| 諸手当月額 | 54,664円 | 37番目 |
| 平均給与月額 | 377,064円 | 27番目 |
| 平均給与月額(国ベース) | 344,956円 | 33番目 |
| 地域手当以外 | 54,664円 | 34番目 |
| 落ち幅 | 32,108円 | 29番目 |
地域手当は国の指定基準・実際の支給割合とも0%です。したがって諸手当54,664円は全額が地域手当以外で、これは総額の14.5%にあたります。
指数48番目から、給料月額23番目へ
1段目。指数48番目から、給料月額23番目へ。25ランク上がります。
押し上げているのは平均年齢44.0歳(118団体で14番目に高い)です。
2段目。給料月額23番目から、総額27番目へ。4ランク落ちます。
3段目。総額27番目から、国ベース33番目へ。6ランク落ちます。
大きく動くのは1段目だけです。
率が使えない区分では、見るところが決まります
この連載では、地域手当の率で総額が入れ替わる話を何度もしてきました。
その話は、この区分では成り立ちません。
118団体のうち112が0%だからです。
率の違いで順位が動く余地が、そもそもありません。
残るのは、給料表の水準と、年齢と、諸手当の3つです。
そして、そのうちあなたが動かせるのは諸手当だけ。
鹿屋市の場合は54,664円、総額の14.5%です。
同じ構造の区分は、ほかにもあります
この連載では、67団体のうち64団体が0%という区分も扱いました。
そちらは、どの項目を見ても順位が真ん中に集まる市が出てきました。
率がそろっている区分では、団体どうしの差が小さくなります。
差が小さいということは、順位から読み取れることも少ないということです。
県内の数字は鹿児島県職員の転職に、県庁所在市は鹿児島市職員の転職に、県内の市は霧島市職員の転職に整理しています。
市は、どういう団体か
鹿屋市は、中核市でも施行時特例市でもない市です。開発許可や建築確認をどこまで市が処理するかは、市によって扱いが異なります。保健所は設置しないので、食品衛生や感染症対策は都道府県の仕事として残ります。
ところが、町村との間にははっきりした線が1本あります。
社会福祉法第14条第1項は、都道府県及び市(特別区を含む)は、条例で、福祉に関する事務所を設置しなければならないと定めています。一方、同条第3項では、町村は、条例で、その区域を所管区域とする福祉に関する事務所を設置することができるとされています。
市は必ず置く。町村は置いてもよい。ここが分かれ目です。
そして同条第6項によれば、市町村の福祉に関する事務所は、生活保護法、児童福祉法、母子及び父子並びに寡婦福祉法、老人福祉法、身体障害者福祉法、知的障害者福祉法に定める援護、育成、更生の措置に関する事務のうち、市町村が処理することとされているものをつかさどります。
6つの法律にまたがる給付と措置を、1つの事務所で扱う。これが、市になった団体に必ずある仕事です。
職務経歴書に書くときは、「市役所の仕事」ではなく、担当した事務の名前で書いてください。市の人口と処理件数を添えると、読まれ方が変わります。
市役所の経験は、民間で何と呼ばれるか
| 市役所での仕事 | 求人票での言い方 |
|---|---|
| 予算の要求・査定、財政計画 | 予実管理、投資判断、経営企画 |
| 畜産の振興、衛生管理 | 品質保証、調達、事業開発 |
| 農業の振興、産地の支援 | 事業開発、調達、ブランド企画 |
| 広い市域の支所・拠点の運営 | 多拠点管理、エリアマネジメント |
| 生活保護、児童・障害・高齢の措置 | ケース管理、審査業務、与信管理 |
| 課税・徴収、滞納整理 | 債権管理、与信、回収 |
| 企業との立地・操業に関する調整 | 渉外、事業開発、法人営業 |
| 都市計画、市街地の整備 | 用地開発、開発企画、都市開発 |
| 上下水道など公営企業 | インフラ運営、事業運営 |
| 市有施設の設計・積算・監督 | 発注者支援、施工管理 |
| 窓口・住民対応の業務設計 | カスタマーサポート、業務設計 |
| 議会対応、条例・規則の改正 | 渉外、法務、規程整備 |
部署ごとの詳しい対応は自治体の部署別 仕事ガイドにまとめています。財政課であれば財政課の経験は民間で何と呼ばれるかで、さらに細かく分解しています。
「測る前に、ものさしを公に決める」実務
鹿屋市役所の方に、いちばん強く伝えたいのがこの点です。
鹿屋市は、畜産の産地として知られてきた市です。そして、家畜を育てる仕事には、毎日の餌という土台があります。
飼料の安全性の確保及び品質の改善に関する法律第1条は、この法律が、飼料及び飼料添加物の製造等に関する規制、飼料の公定規格の設定及びこれによる検定等を行うことにより、飼料の安全性の確保及び品質の改善を図り、もつて公共の安全の確保と畜産物等の生産の安定に寄与することを目的とすると定めています。
「公定規格の設定」と書いてあります。
公に定めた規格。
そして「これによる検定」。
規格を決めて、それで測る。
順番が逆ではありません。
測ってから基準を作るのではなく、基準を先に公に決めてから測る。
そうしないと、測った結果の意味が人によって変わるからです。
実務は、次のような形になります。
- 同じものを測っても、ものさしが違えば結果が違う
- 結果が違うと、どちらが正しいかで揉める
- 揉めるので、共通のものさしを先に決める
- ところが、決める段で利害がぶつかる
- そして、決まったものさしに合わない相手が必ず出ます
企業でも、まったく同じ問題があります。
品質の基準、評価の指標、取引先の格付け、進捗の測り方。どれも「測る前に、何を測るかを決める」という工程があります。
そして、多くの場合こうなります。
測りはじめてから、基準の話になります。
数字が出たあとだと、基準の議論は有利不利の話になります。
自分に有利な基準を主張する人が出ます。
だから、まとまりません。
まとまらないので、基準はあいまいなまま運用されます。
あいまいな基準で出た数字は、誰も信用しません。
ものさしは、測る前に決める。
当たり前に見えて、できている職場は多くありません。
求人票では、品質保証、業務設計、人事企画、データ分析、調達といった名前で書かれています。
書くときのこつは、基準を作ったと書かないことです。測る前に決めたか、あとから決めたか、決めるときに誰と何を調整したか、基準に合わない相手をどう扱ったか、そして出た数字が使われたか。この形にすると、そのまま職務能力として読まれます。
鹿屋で、どの経験が値になるか
1. 測る前にものさしを決めた経験
数字が出る前に基準を固めた経験は、企業にほとんどありません。
2. 基準を決めるときの調整をした経験
利害がぶつかるなかで、共通のものさしを作った経験は、そのまま渉外の実務です。
3. 基準に合わない相手を扱った経験
切らずに、別の道を用意した経験は、めったに書かれません。
4. 出た数字が使われたかを見た経験
測って終わりにせず、その数字が判断に使われたかを追った経験は、強く読まれます。
県内・県外の求人を見るときに
鹿屋市は鹿児島県の大隅半島にあり、鹿児島市とは湾を隔てた位置にあります。県内全域を担当エリアとする求人では、移動の想定を確認しておく必要があります。
まず職種で絞り、そのあとに勤務形態と担当エリアを確認する。勤務地から検索を始めると、リモート可や週数日出社の求人が最初から視界に入りません。
自分の経歴がどう言い換えられるかは、一度話しながら整理したほうが早いことが多いです。どの経験に値が付くのかから相談できます。
職務経歴書に、市役所の仕事をどう落とすか
制度名ではなく、判断したことを書く
「畜産振興を担当」では読み手に何も残りません。どういう基準を、いつ、誰と決めたか。
合わなかった話を書く
基準に当てはまらなかった相手。そこで何を用意したかまで書けると、実務があったことが伝わります。
規模を必ず書く
市の人口、事業者数、扱った量、関わった年数。数字を添えないと規模が伝わりません。
技術職の場合は、探し方が変わる
発注者側の経験そのものが職種になる
「発注者支援」という職種が、建設コンサルタント業界には確立しています。設計の審査、積算の確認、工事の監督、住民説明。市役所でやってきたことが、そのまま職務内容として書かれた求人です。
資格が入口で効く
技術士、施工管理技士、測量士、建築基準適合判定資格者、公害防止管理者、エネルギー管理士。実務経験の年数が受験要件になっているものは、在職中でなければ積めません。取れるものがあるなら、動く前に取っておいてください。
火山灰が積もる土地を扱ってきた技術者は、扱える人が限られる
降灰の除去、排水路の詰まり、設備への影響、農地への堆積。灰が降る前提で、施設を設計し維持してきた経験は、建設コンサルタントや設備の各社から求められます。
面接で必ず詰められる2つのこと
「意思決定のスピードに耐えられるか」
行政は手続きの段数が多く、決裁を経て動きます。民間は月次で数字を締め、その場で方針を変えます。稟議の段数を弁解せず、自分の判断で動かした範囲を具体的に答えてください。
「数字への意識があるか」
「利益を意識したことはありますか」という形で聞かれます。畜産や農業に関わったなら、事業者数、扱った量、出荷の規模、かかった期間で答えてください。「行政なので利益はありません」と答える必要はありません。
在職中に進めるときの注意点
顔が知られている前提で動く
市内の企業の多くは、市役所と何らかの接点を持っています。取引先、許認可の相手方、補助事業の対象。在職中の活動が伝わりやすい環境だという前提で進めてください。応募先が現在の担当業務の相手方である場合は、とくに慎重に扱う必要があります。
服務上の扱いを先に確かめる
在職中に得た情報を持ち出すことは避けなければなりませんし、退職後の営業活動についても扱いを確認しておいたほうが安全です。判断に迷う場合は、応募の前に人事担当課に制度上の取扱いを確認してください。
面接の日程は、議会日程から逆算する
地方自治法第211条は、長が毎会計年度予算を調製し、年度開始前に議会の議決を経なければならないと定めています。市町村は年度開始前20日までに予算を議会へ提出するようにしなければならない、とも書かれています。決算は、出納閉鎖後3か月以内の長への提出、監査委員の審査、議会の認定という順です(第233条)。予算編成の山と定例会の会期中は、平日日中の面接を入れるのが難しくなります。
在職中に決める
公務員には雇用保険が適用されないため、辞めてから探すと収入のない期間がそのまま持ち出しになります(公務員に雇用保険がない理由)。
まとめ
- 鹿屋市の一般行政職はラスパイレス指数97.3、平均給与月額377,064円(令和6年4月1日現在・総務省調査)
- この区分は118団体のうち112が地域手当0%、残る6団体が3%。率の話がほとんど意味を持ちません
- 指数48番目 → 給料月額23番目(25ランク上昇)→ 総額27番目 → 国ベース33番目。大きく動くのは1段目だけです
- 押し上げているのは平均年齢44.0歳(14番目に高い)
- 率がそろっている区分では、団体どうしの差が小さく、順位から読み取れることも少なくなります
- 諸手当54,664円は全額が地域手当以外。総額の14.5%が、人ごとに違う部分です
よくある質問
地域手当の率がそろっていると、何が変わりますか
率の違いで順位が動く余地がなくなります。残るのは給料表の水準と、年齢と、諸手当の3つだけです。
指数48番目なのに給料月額23番目なのはなぜですか
平均年齢44.0歳が118団体で14番目に高いからです。指数は国と同じ年齢構成にそろえて計算するので年齢の違いが消えますが、平均給料月額は実際の在職者で計算するので残ります。
諸手当54,664円のうち、自分に関係するのはどこですか
地域手当が0%なので、54,664円が全部です。時間外の量、担当する業務、役職、住んでいる場所で決まります。総額に占める割合は14.5%です。