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木更津市職員の転職|経験の活かし方と求人の探し方
木更津市のラスパイレス指数101.0は、同じ類似団体類型区分の59団体のなかで6番目です。
ところが平均給料月額は56番目、平均給与月額は55番目、国ベースも55番目。
どれも下から数えたほうが早い位置にあります。
指数だけが、上位に取り残されています。
木更津市の給与水準を、数字で確認する
総務省の調査によると、木更津市の一般行政職は次のとおりです(令和6年4月1日現在)。
| 項目 | 木更津市 | 59団体での順位 |
|---|---|---|
| ラスパイレス指数 | 101.0 | 6番目 |
| 平均年齢 | 39.4歳 | 56番目(若い側) |
| 平均給料月額 | 301,400円 | 56番目 |
| 諸手当月額 | 64,517円 | 47番目 |
| 平均給与月額 | 365,917円 | 55番目 |
| 平均給与月額(国ベース) | 332,819円 | 55番目 |
| 地域手当以外 | 55,475円 | 46番目 |
地域手当は国の指定基準・実際の支給割合とも3%です。給料月額にかけると、概算で9,042円。諸手当64,517円からこれを引くと、残りは55,475円。総額の15.2%になります。
指数と実額が離れる理由は、年齢です
平均年齢39.4歳は、59団体で56番目。かなり若いほうです。
指数は、職員の学歴と経験年数の構成を国と同じに揃えて計算します。揃えるので、年齢構成の違いが消えます。
平均給料月額は、いま在職している人をそのまま平均した実額です。年齢構成の違いは消えません。
だから、給料表の水準が高くても、若い職員が多ければ実額は低く出ます。
海老名市とは、指数がぴったり同じです
同じ区分の海老名市も、指数101.0です。
| 項目 | 木更津市 | 海老名市 | 差 |
|---|---|---|---|
| ラスパイレス指数 | 101.0 | 101.0 | 同じ |
| 平均年齢 | 39.4歳 | 41.7歳 | 海老名が2.3歳上 |
| 平均給料月額 | 301,400円 | 317,600円 | 海老名が16,200円上 |
| 地域手当 | 3% | 12% | — |
| 地域手当の概算 | 9,042円 | 38,112円 | 海老名が29,070円上 |
| 地域手当以外 | 55,475円 | 74,231円 | 海老名が18,756円上 |
| 平均給与月額 | 365,917円 | 429,943円 | 海老名が64,026円上 |
指数が同じ2市で、総額が64,026円、44ランク違います。
差の内訳は、給料月額16,200円、地域手当29,070円、地域手当以外18,756円。ほぼ三等分です。
指数が完全に一致していても、受け取る額は3つの経路すべてで離れます。
県内の数字は千葉県職員の転職に、同じ区分の市は海老名市職員の転職と箕面市職員の転職に整理しています。
市は、どういう団体か
木更津市は、中核市でも施行時特例市でもない市です。開発許可や建築確認をどこまで市が処理するかは、市によって扱いが異なります。保健所は設置しないので、食品衛生や感染症対策は都道府県の仕事として残ります。
ところが、町村との間にははっきりした線が1本あります。
社会福祉法第14条第1項は、都道府県及び市(特別区を含む)は、条例で、福祉に関する事務所を設置しなければならないと定めています。一方、同条第3項では、町村は、条例で、その区域を所管区域とする福祉に関する事務所を設置することができるとされています。
市は必ず置く。町村は置いてもよい。ここが分かれ目です。
そして同条第6項によれば、市町村の福祉に関する事務所は、生活保護法、児童福祉法、母子及び父子並びに寡婦福祉法、老人福祉法、身体障害者福祉法、知的障害者福祉法に定める援護、育成、更生の措置に関する事務のうち、市町村が処理することとされているものをつかさどります。
6つの法律にまたがる給付と措置を、1つの事務所で扱う。これが、市になった団体に必ずある仕事です。
職務経歴書に書くときは、「市役所の仕事」ではなく、担当した事務の名前で書いてください。市の人口と処理件数を添えると、読まれ方が変わります。
市役所の経験は、民間で何と呼ばれるか
| 市役所での仕事 | 求人票での言い方 |
|---|---|
| 予算の要求・査定、財政計画 | 予実管理、投資判断、経営企画 |
| 道路・交通の計画、料金の扱い | インフラ企画、事業企画、投資判断 |
| 企業との立地・操業に関する調整 | 渉外、事業開発、法人営業 |
| 生活保護、児童・障害・高齢の措置 | ケース管理、審査業務、与信管理 |
| 課税・徴収、滞納整理 | 債権管理、与信、回収 |
| 港湾・工業用地の管理 | 資産管理、用地管理 |
| 都市計画、市街地の整備 | 用地開発、開発企画、都市開発 |
| 上下水道など公営企業 | インフラ運営、事業運営 |
| 市有施設の設計・積算・監督 | 発注者支援、施工管理 |
| 窓口・住民対応の業務設計 | カスタマーサポート、業務設計 |
| 内部管理(人事・財政・総務・会計) | コーポレート、管理部門 |
| 議会対応、条例・規則の改正 | 渉外、法務、規程整備 |
部署ごとの詳しい対応は自治体の部署別 仕事ガイドにまとめています。財政課であれば財政課の経験は民間で何と呼ばれるかで、さらに細かく分解しています。
「先に借りて作り、使う人から回収する」実務
木更津市役所の方に、いちばん強く伝えたいのがこの点です。
道路整備特別措置法第1条は、この法律が、その通行又は利用について料金を徴収することができる道路の新設、改築、維持、修繕その他の管理を行う場合の特別の措置を定め、もつて道路の整備を促進し、交通の利便を増進することを目的とすると定めています。
「料金を徴収することができる道路」。
道路は本来、税で作って、誰でも無料で通れるものです。
この法律は、その例外を作っています。
なぜ例外が要るのか。
税で作る順番を待っていたら、いつまでも作れないからです。
だから、先に借りて作り、使う人から料金を取って返す。
使わない人は払いません。使う人だけが払います。
そのかわり、料金が高いと使われず、使われないと返せません。
実務は、次のような形になります。
- 作るかどうかの判断に、需要の見込みが入る
- 見込みは、作ってみないと分からない
- 料金を下げれば使われるが、返済が遅れる
- 料金を上げれば返せるが、使われなくなる
- そして、見込みを外したときの責任は、誰にも取れません
企業でも、まったく同じ判断があります。
自社で設備を持つか借りるか、初期費用を取るか月額に乗せるか、無料で配って後から回収するか。どれも「いつ、誰から回収するか」の設計です。
そして多くの企業で、こうなります。作る判断と、回収の設計が、別の人の仕事になっています。
作る側は「使われるはずだ」と言います。
回収する側は、使われてから呼ばれます。
そのときには、料金も条件ももう決まっています。
そして、想定より使われなかったとき、回収する側が責められます。
需要の見込みを立てた人は、そのころには別の部署にいます。
求人票では、事業企画、経営企画、投資判断、価格設計、管理会計といった名前で書かれています。
書くときのこつは、整備したと書かないことです。需要をどう見積もったか、外れたときにどうする設計にしたか、料金や条件を誰がいつ決めたか、そして実際の利用が見込みとどれだけずれたかをどう確かめたか。この形にすると、そのまま職務能力として読まれます。
木更津で、どの経験が値になるか
1. 需要の見込みを立てた経験
外れる可能性があるものを、数字にして出す。これができる人は、企業にほとんどいません。
2. 外れたときの設計を先に入れた経験
うまくいかなかった場合をあらかじめ織り込んだ経験は、強く読まれます。
3. 見込みと実績を突き合わせた経験
あとから答え合わせをした経験は、そのまま投資判断で効きます。
4. 使う人と使わない人の線を引いた経験
誰から回収するかを決めた経験は、めったにありません。
県内・県外の求人を見るときに
木更津市は千葉県の中西部にあり、東京湾に面しています。神奈川方面や都心を担当エリアとする求人でも、通勤の選択肢が残ります。
まず職種で絞り、そのあとに勤務形態と担当エリアを確認する。勤務地から検索を始めると、リモート可や週数日出社の求人が最初から視界に入りません。
自分の経歴がどう言い換えられるかは、一度話しながら整理したほうが早いことが多いです。どの経験に値が付くのかから相談できます。
職務経歴書に、市役所の仕事をどう落とすか
制度名ではなく、判断したことを書く
「道路整備を担当」では読み手に何も残りません。需要をどう見積もり、外れたときにどうする設計にしたか。
外した話を書く
見込みが外れることがあります。そのとき何をしたかを書けると、実務があったことが伝わります。
規模を必ず書く
市の人口、交通量、事業費、かかった期間。数字を添えないと規模が伝わりません。
技術職の場合は、探し方が変わる
発注者側の経験そのものが職種になる
「発注者支援」という職種が、建設コンサルタント業界には確立しています。設計の審査、積算の確認、工事の監督、住民説明。市役所でやってきたことが、そのまま職務内容として書かれた求人です。
資格が入口で効く
技術士、施工管理技士、測量士、建築基準適合判定資格者、公害防止管理者、エネルギー管理士。実務経験の年数が受験要件になっているものは、在職中でなければ積めません。取れるものがあるなら、動く前に取っておいてください。
海沿いと干潟を見てきた技術者は、扱える人が限られる
護岸、塩害、埋立地の地盤、潮汐。海の条件に左右される構造物を管理してきた経験は、建設コンサルタントや設備関連の各社から求められます。
面接で必ず詰められる2つのこと
「意思決定のスピードに耐えられるか」
行政は手続きの段数が多く、決裁を経て動きます。民間は月次で数字を締め、その場で方針を変えます。稟議の段数を弁解せず、自分の判断で動かした範囲を具体的に答えてください。
「数字への意識があるか」
「利益を意識したことはありますか」という形で聞かれます。道路や施設に関わったなら、交通量、事業費、維持にかかる費用、かかった期間で答えてください。「行政なので利益はありません」と答える必要はありません。
在職中に進めるときの注意点
顔が知られている前提で動く
市内の企業の多くは、市役所と何らかの接点を持っています。取引先、許認可の相手方、補助事業の対象。在職中の活動が伝わりやすい環境だという前提で進めてください。応募先が現在の担当業務の相手方である場合は、とくに慎重に扱う必要があります。
服務上の扱いを先に確かめる
在職中に得た情報を持ち出すことは避けなければなりませんし、退職後の営業活動についても扱いを確認しておいたほうが安全です。判断に迷う場合は、応募の前に人事担当課に制度上の取扱いを確認してください。
面接の日程は、議会日程から逆算する
地方自治法第211条は、長が毎会計年度予算を調製し、年度開始前に議会の議決を経なければならないと定めています。市町村は年度開始前20日までに予算を議会へ提出するようにしなければならない、とも書かれています。決算は、出納閉鎖後3か月以内の長への提出、監査委員の審査、議会の認定という順です(第233条)。予算編成の山と定例会の会期中は、平日日中の面接を入れるのが難しくなります。
在職中に決める
公務員には雇用保険が適用されないため、辞めてから探すと収入のない期間がそのまま持ち出しになります(公務員に雇用保険がない理由)。
まとめ
- 木更津市の一般行政職はラスパイレス指数101.0、平均給与月額365,917円(令和6年4月1日現在・総務省調査)
- 指数は59団体で6番目。給料月額56番目、総額55番目、国ベース55番目です
- 理由は平均年齢39.4歳が56番目と若いこと。指数は年齢構成を揃えて計算するので、その違いが消えます
- 同じ指数101.0の海老名市とは、総額が64,026円・44ランク違います
- 差の内訳は給料月額16,200円、地域手当29,070円、地域手当以外18,756円でほぼ三等分
- 指数は「構成を揃えたときの給料表の高さ」だけを言っています
よくある質問
指数が6番目なのに総額が55番目なのはなぜですか
平均年齢39.4歳が59団体で56番目と若いからです。指数は職員の学歴と経験年数の構成を国と同じに揃えて計算するので年齢構成の違いが消えますが、平均給料月額は在職者の実額なので消えません。
指数が同じ海老名市と、なぜ64,026円も違うのですか
指数には、年齢構成も地域手当もその外側も入っていないからです。差は給料月額・地域手当・地域手当以外の3つに、ほぼ三等分で分かれます。
諸手当64,517円のうち、自分に関係するのはどこですか
地域手当3%の概算9,042円を除いた、55,475円です。時間外の量、担当する業務、役職、住んでいる場所で決まります。総額に占める割合は15.2%です。