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箕面市職員の転職|経験の活かし方と求人の探し方
箕面市のラスパイレス指数94.8は、同じ類似団体類型区分の59団体のなかで58番目です。下から2番目になります。
平均給料月額も55番目。
ところが平均給与月額は25番目、国ベースは13番目です。
見る項目を移すたびに、順位が上がっていきます。
箕面市の給与水準を、数字で確認する
総務省の調査によると、箕面市の一般行政職は次のとおりです(令和6年4月1日現在)。
| 項目 | 箕面市 | 59団体での順位 |
|---|---|---|
| ラスパイレス指数 | 94.8 | 58番目 |
| 平均年齢 | 42.1歳 | 27番目 |
| 平均給料月額 | 303,300円 | 55番目 |
| 諸手当月額 | 112,988円 | 13番目 |
| 平均給与月額 | 416,288円 | 25番目 |
| 平均給与月額(国ベース) | 384,346円 | 13番目 |
| 地域手当以外 | 76,592円 | 15番目 |
地域手当は国の指定基準・実際の支給割合とも12%です。給料月額にかけると、概算で36,396円。諸手当112,988円からこれを引くと、残りは76,592円。総額の18.4%になります。
58番目から13番目まで、上がり続けます
| 見る項目 | 59団体での順位 |
|---|---|
| ラスパイレス指数 | 58番目 |
| 平均給料月額 | 55番目 |
| 平均給与月額 | 25番目 |
| 平均給与月額(国ベース) | 13番目 |
指数から国ベースまで、45ランク上がります。
この連載では、逆の型も扱いました。指数3番目から総額40番目まで下がり続ける市です。箕面市はその完全な裏返しになります。
上げているのは、地域手当だけではありません
地域手当12%の36,396円は、たしかに効いています。
ただし、それだけなら国ベースで13番目までは来ません。
国ベースは、国の制度に合わせて計算し直した額です。団体ごとの手当の付け方の違いが、ここで落ちます。
箕面市の落ち幅は31,942円で、59団体では40番目。小さいほうです。
つまり、箕面市の諸手当の多くは、国の制度に合わせ直しても残る部分だということです。
給料表の水準が低くても、その上に乗る部分が厚ければ、国ベースでも上位に来ます。
府内の数字は大阪府職員の転職に、同じ府内の市は守口市職員の転職に、逆の型の市は入間市職員の転職に整理しています。
市は、どういう団体か
箕面市は、中核市でも施行時特例市でもない市です。開発許可や建築確認をどこまで市が処理するかは、市によって扱いが異なります。保健所は設置しないので、食品衛生や感染症対策は都道府県の仕事として残ります。
ところが、町村との間にははっきりした線が1本あります。
社会福祉法第14条第1項は、都道府県及び市(特別区を含む)は、条例で、福祉に関する事務所を設置しなければならないと定めています。一方、同条第3項では、町村は、条例で、その区域を所管区域とする福祉に関する事務所を設置することができるとされています。
市は必ず置く。町村は置いてもよい。ここが分かれ目です。
そして同条第6項によれば、市町村の福祉に関する事務所は、生活保護法、児童福祉法、母子及び父子並びに寡婦福祉法、老人福祉法、身体障害者福祉法、知的障害者福祉法に定める援護、育成、更生の措置に関する事務のうち、市町村が処理することとされているものをつかさどります。
6つの法律にまたがる給付と措置を、1つの事務所で扱う。これが、市になった団体に必ずある仕事です。
職務経歴書に書くときは、「市役所の仕事」ではなく、担当した事務の名前で書いてください。市の人口と処理件数を添えると、読まれ方が変わります。
市役所の経験は、民間で何と呼ばれるか
| 市役所での仕事 | 求人票での言い方 |
|---|---|
| 予算の要求・査定、財政計画 | 予実管理、投資判断、経営企画 |
| 鉄道・バスの計画、交通結節点の整備 | 事業企画、物流企画、開発企画 |
| 企業との立地・操業に関する調整 | 渉外、事業開発、法人営業 |
| 生活保護、児童・障害・高齢の措置 | ケース管理、審査業務、与信管理 |
| 課税・徴収、滞納整理 | 債権管理、与信、回収 |
| 山地・緑地の保全、鳥獣対策 | 資産管理、環境管理 |
| 都市計画、市街地の整備 | 用地開発、開発企画、都市開発 |
| 上下水道など公営企業 | インフラ運営、事業運営 |
| 市有施設の設計・積算・監督 | 発注者支援、施工管理 |
| 窓口・住民対応の業務設計 | カスタマーサポート、業務設計 |
| 内部管理(人事・財政・総務・会計) | コーポレート、管理部門 |
| 議会対応、条例・規則の改正 | 渉外、法務、規程整備 |
部署ごとの詳しい対応は自治体の部署別 仕事ガイドにまとめています。財政課であれば財政課の経験は民間で何と呼ばれるかで、さらに細かく分解しています。
「もう足りている。つなぎ目で時間が消えている」実務
箕面市役所の方に、いちばん強く伝えたいのがこの点です。
都市鉄道等利便増進法第1条は、この法律が、都市鉄道のネットワークが相当程度拡充されている現状において、そのネットワークを有機的に活用して都市鉄道の機能の高度化を図るために必要な都市鉄道施設の整備等を促進すること、そして既存の都市鉄道施設を有効活用しつつ行う都市鉄道利便増進事業を円滑に実施し、併せて交通結節機能の高度化を図るために必要な措置を定めることなどを目的とすると定めています。
出だしが「相当程度拡充されている現状において」です。
もう十分に作ってある、と法律が言っています。
だから、これ以上新しく引くのではなく、
「既存の都市鉄道施設を有効活用しつつ」
「交通結節機能の高度化」
つなぎ目のほうを直す。
乗り換えのところで時間が消えているなら、線路を1本増やすより、そこを直すほうが効きます。
実務は、次のような形になります。
- 全体としては、足りている
- それでも、使う人は不便だと感じている
- 不便はつなぎ目に集まっている
- ところが、つなぎ目は誰の持ち物でもない
- だから、直す予算がどこにも立っていません
企業でも、まったく同じことが起きています。
工程と工程の間、部門と部門の受け渡し、システムとシステムの連携、社内と外注先の境目。どれも、それぞれの区間は最適化されています。
そして多くの企業で、こうなります。各部門は、自分の担当区間の数字を良くします。
その区間だけ見れば、毎年よくなっています。
ところが、全体の所要時間は変わりません。
待ち時間、差し戻し、確認のための往復。これらは、どの部門の数字にも載りません。
載らないので、改善の対象になりません。
そして「全体では足りているはずなのに、なぜか遅い」という状態が続きます。
つなぎ目を見る人が、担当表のどこにもいないからです。
求人票では、業務改革、生産管理、物流企画、事業企画、プロジェクト管理といった名前で書かれています。
書くときのこつは、全体最適と書かないことです。どのつなぎ目で時間が消えていると見たか、それをどう測ったか、どちらの部門の仕事として直すと決めたか、そして全体の所要時間が実際に縮んだかをどう確かめたか。この形にすると、そのまま職務能力として読まれます。
箕面で、どの経験が値になるか
1. つなぎ目で消える時間を測った経験
どの部門の数字にも載らないものを測る。これができる人は、企業にほとんどいません。
2. どちらの仕事かを決めた経験
誰の持ち物でもないものに、担当をつけた経験は強く読まれます。
3. 新しく作らずに直した経験
足すのではなく、つなぎ方を変えて解決した話は、そのまま業務改革で効きます。
4. 各区間が最適なのに全体が遅い場面を扱った経験
誰も間違っていないのに結果が悪い。この構造を説明できる人はめったにいません。
府内・近県の求人を見るときに
箕面市は大阪府の北部にあり、大阪市内へのアクセスがよい位置です。関西全域を担当エリアとする求人でも、通勤の選択肢が残ります。
まず職種で絞り、そのあとに勤務形態と担当エリアを確認する。勤務地から検索を始めると、リモート可や週数日出社の求人が最初から視界に入りません。
自分の経歴がどう言い換えられるかは、一度話しながら整理したほうが早いことが多いです。どの経験に値が付くのかから相談できます。
職務経歴書に、市役所の仕事をどう落とすか
制度名ではなく、判断したことを書く
「交通計画を担当」では読み手に何も残りません。どのつなぎ目で時間が消えていると見て、どう測ったか。
直せなかった話を書く
つなぎ目の担当が決まらないことがあります。そのとき何をしたかを書けると、実務があったことが伝わります。
規模を必ず書く
市の人口、対象の利用者数、事業費、かかった期間。数字を添えないと規模が伝わりません。
技術職の場合は、探し方が変わる
発注者側の経験そのものが職種になる
「発注者支援」という職種が、建設コンサルタント業界には確立しています。設計の審査、積算の確認、工事の監督、住民説明。市役所でやってきたことが、そのまま職務内容として書かれた求人です。
資格が入口で効く
技術士、施工管理技士、測量士、建築基準適合判定資格者、公害防止管理者、エネルギー管理士。実務経験の年数が受験要件になっているものは、在職中でなければ積めません。取れるものがあるなら、動く前に取っておいてください。
山と市街地が接する場所を見てきた技術者は、扱える人が限られる
斜面の宅地、土砂の対策、山沿いの道路、鳥獣。傾斜地と住宅地が隣り合う場所を扱ってきた経験は、建設コンサルタントや不動産の各社から求められます。
面接で必ず詰められる2つのこと
「意思決定のスピードに耐えられるか」
行政は手続きの段数が多く、決裁を経て動きます。民間は月次で数字を締め、その場で方針を変えます。稟議の段数を弁解せず、自分の判断で動かした範囲を具体的に答えてください。
「数字への意識があるか」
「利益を意識したことはありますか」という形で聞かれます。交通や施設に関わったなら、対象の利用者数、事業費、かかった期間、短縮できた時間で答えてください。「行政なので利益はありません」と答える必要はありません。
在職中に進めるときの注意点
顔が知られている前提で動く
市内の企業の多くは、市役所と何らかの接点を持っています。取引先、許認可の相手方、補助事業の対象。在職中の活動が伝わりやすい環境だという前提で進めてください。応募先が現在の担当業務の相手方である場合は、とくに慎重に扱う必要があります。
服務上の扱いを先に確かめる
在職中に得た情報を持ち出すことは避けなければなりませんし、退職後の営業活動についても扱いを確認しておいたほうが安全です。判断に迷う場合は、応募の前に人事担当課に制度上の取扱いを確認してください。
面接の日程は、議会日程から逆算する
地方自治法第211条は、長が毎会計年度予算を調製し、年度開始前に議会の議決を経なければならないと定めています。市町村は年度開始前20日までに予算を議会へ提出するようにしなければならない、とも書かれています。決算は、出納閉鎖後3か月以内の長への提出、監査委員の審査、議会の認定という順です(第233条)。予算編成の山と定例会の会期中は、平日日中の面接を入れるのが難しくなります。
在職中に決める
公務員には雇用保険が適用されないため、辞めてから探すと収入のない期間がそのまま持ち出しになります(公務員に雇用保険がない理由)。
まとめ
- 箕面市の一般行政職はラスパイレス指数94.8、平均給与月額416,288円(令和6年4月1日現在・総務省調査)
- 指数58番目(下から2番目)、給料月額55番目。それでも総額25番目、国ベース13番目です
- 指数から国ベースまで45ランク上がります
- 上げているのは地域手当12%だけではありません。国ベースへの落ち幅31,942円は59団体で40番目(小さいほう)
- 給料表の水準が低くても、その上に乗る部分が厚ければ、国ベースでも上位に来ます
- 地域手当12%の概算36,396円を引くと、残る76,592円(総額の18.4%)が人ごとに違う部分
よくある質問
指数が下から2番目なのに、国ベースが13番目なのはなぜですか
指数は給料表の高さだけを見た数字だからです。国ベースは国の制度に合わせて計算し直した総額で、箕面市は落ち幅が59団体で40番目と小さい。つまり諸手当の多くが、合わせ直しても残る部分です。
指数が低い団体は、給与が低いということですか
給料表については、そう言えます。受け取る額について何か言うには、その上に何が乗るかを見る必要があります。箕面市は総額25番目、国ベース13番目です。
諸手当112,988円のうち、自分に関係するのはどこですか
地域手当12%の概算36,396円を除いた、76,592円です。時間外の量、担当する業務、役職、住んでいる場所で決まります。総額に占める割合は18.4%です。