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海老名市職員の転職|経験の活かし方と求人の探し方
海老名市のラスパイレス指数は101.0です。
同じ類似団体類型区分に、指数がぴったり同じ101.0の市がもう1つあります。木更津市です。
平均給与月額は、海老名市429,943円(11番目)、木更津市365,917円(55番目)。
64,026円、44ランク違います。
海老名市の給与水準を、数字で確認する
総務省の調査によると、海老名市の一般行政職は次のとおりです(令和6年4月1日現在)。
| 項目 | 海老名市 | 59団体での順位 |
|---|---|---|
| ラスパイレス指数 | 101.0 | 7番目 |
| 平均年齢 | 41.7歳 | 36番目 |
| 平均給料月額 | 317,600円 | 28番目 |
| 諸手当月額 | 112,343円 | 14番目 |
| 平均給与月額 | 429,943円 | 11番目 |
| 平均給与月額(国ベース) | 387,414円 | 11番目 |
| 地域手当以外 | 74,231円 | 17番目 |
地域手当は国の指定基準・実際の支給割合とも12%です。給料月額にかけると、概算で38,112円。諸手当112,343円からこれを引くと、残りは74,231円。総額の17.3%になります。
指数が同じでも、3つすべてで差がつきます
| 項目 | 海老名市 | 木更津市 | 差 |
|---|---|---|---|
| ラスパイレス指数 | 101.0 | 101.0 | 同じ |
| 平均年齢 | 41.7歳 | 39.4歳 | 海老名が2.3歳上 |
| 平均給料月額 | 317,600円 | 301,400円 | 海老名が16,200円上 |
| 地域手当 | 12% | 3% | — |
| 地域手当の概算 | 38,112円 | 9,042円 | 海老名が29,070円上 |
| 地域手当以外 | 74,231円 | 55,475円 | 海老名が18,756円上 |
| 平均給与月額 | 429,943円 | 365,917円 | 海老名が64,026円上 |
差の内訳は、給料月額16,200円、地域手当29,070円、地域手当以外18,756円。
ほぼ三等分です。
指数が同じなのに、給料月額でも16,200円違います。
理由は年齢です。指数は職員の学歴と経験年数の構成を国と同じに揃えて計算するので、年齢構成の違いが消えます。海老名市は2.3歳上で、宇部市職員の転職で出した1歳あたり約5,288円という目安で計算すると12,162円ぶん。実際の差16,200円と近い数字になります。
「ラスパイレス指数が同じ=給与が同じ」ではありません。
総額と国ベースの順位が、ぴったり同じです
海老名市は、総額11番目、国ベースも11番目です。
この連載では、総額と国ベースで順位が大きくずれる市を何度も扱ってきました。総額7番目で国ベース27番目、総額37番目で国ベース12番目。
海老名市は、そのずれがありません。
落ち幅42,529円は59団体で23番目。ちょうど真ん中です。
つまり、手当の付け方が国の制度に近い形になっている、と読めます。
県内の数字は神奈川県職員の転職に、同じ区分の市は木更津市職員の転職と狭山市職員の転職に整理しています。
市は、どういう団体か
海老名市は、中核市でも施行時特例市でもない市です。開発許可や建築確認をどこまで市が処理するかは、市によって扱いが異なります。保健所は設置しないので、食品衛生や感染症対策は都道府県の仕事として残ります。
ところが、町村との間にははっきりした線が1本あります。
社会福祉法第14条第1項は、都道府県及び市(特別区を含む)は、条例で、福祉に関する事務所を設置しなければならないと定めています。一方、同条第3項では、町村は、条例で、その区域を所管区域とする福祉に関する事務所を設置することができるとされています。
市は必ず置く。町村は置いてもよい。ここが分かれ目です。
そして同条第6項によれば、市町村の福祉に関する事務所は、生活保護法、児童福祉法、母子及び父子並びに寡婦福祉法、老人福祉法、身体障害者福祉法、知的障害者福祉法に定める援護、育成、更生の措置に関する事務のうち、市町村が処理することとされているものをつかさどります。
6つの法律にまたがる給付と措置を、1つの事務所で扱う。これが、市になった団体に必ずある仕事です。
職務経歴書に書くときは、「市役所の仕事」ではなく、担当した事務の名前で書いてください。市の人口と処理件数を添えると、読まれ方が変わります。
市役所の経験は、民間で何と呼ばれるか
| 市役所での仕事 | 求人票での言い方 |
|---|---|
| 予算の要求・査定、財政計画 | 予実管理、投資判断、経営企画 |
| 住民情報の管理、システムの連携 | データ整備、情報企画、業務設計 |
| 企業との立地・操業に関する調整 | 渉外、事業開発、法人営業 |
| 生活保護、児童・障害・高齢の措置 | ケース管理、審査業務、与信管理 |
| 課税・徴収、滞納整理 | 債権管理、与信、回収 |
| 商業施設の立地調整、来街者の対策 | 店舗開発、販促企画、施設運営 |
| 都市計画、市街地の整備 | 用地開発、開発企画、都市開発 |
| 上下水道など公営企業 | インフラ運営、事業運営 |
| 市有施設の設計・積算・監督 | 発注者支援、施工管理 |
| 窓口・住民対応の業務設計 | カスタマーサポート、業務設計 |
| 内部管理(人事・財政・総務・会計) | コーポレート、管理部門 |
| 議会対応、条例・規則の改正 | 渉外、法務、規程整備 |
部署ごとの詳しい対応は自治体の部署別 仕事ガイドにまとめています。財政課であれば財政課の経験は民間で何と呼ばれるかで、さらに細かく分解しています。
「同じ人だと分からないと、給付も負担もずれる」実務
海老名市役所の方に、いちばん強く伝えたいのがこの点です。
行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律第1条は、この法律が、個人番号及び法人番号の有する特定の個人及び法人その他の団体を識別する機能を活用し、並びに当該機能によって異なる分野に属する情報を照合してこれらが同一の者に係るものであるかどうかを確認することができるものとして整備された情報システムを運用して、効率的な情報の管理と迅速な授受を行えるようにし、これにより、行政運営の効率化及び行政分野におけるより公正な給付と負担の確保を図ることなどを目的とすると定めています。
注目してほしいのは、「異なる分野に属する情報を照合して」という部分です。
税、社会保障、災害。それぞれの分野に、それぞれの記録があります。
同じ人の記録なのに、つながっていません。
つながっていないと何が起きるか。
「より公正な給付と負担の確保」と書いてあります。
裏を返せば、つながっていないと公正でなくなる、ということです。
受けられるはずの支援が届かない。払うべき人から取れていない。
どちらも、同じ人だと分からないことから起きます。
実務は、次のような形になります。
- 同じ人の記録が、分野ごとに別々にある
- 氏名や住所は、表記が揺れる
- 揺れたまま突き合わせると、別人になる
- だから、揺れない番号でつなぐ
- そして、つないだあとの取扱いが新しい問題になります
企業でも、まったく同じ問題があります。
顧客マスタ、取引先の名簿、社員の記録、会員と購入者の突き合わせ。どれも「同じ相手なのに、別の記録になっている」ものです。
そして多くの企業で、こうなります。重複していることは、みんな知っています。
それでも直りません。
直すには、どちらが正しいかを決める必要があります。
決めるには、それぞれの記録を作った部署に確認しなければなりません。
確認すると、「うちのほうが正しい」と両方から言われます。
そして、統合は先送りになります。
そのあいだ、同じ相手に二重に連絡し、別々の条件を提示し続けます。
求人票では、データ整備、情報企画、業務設計、顧客管理、内部統制といった名前で書かれています。
書くときのこつは、統合したと書かないことです。何を基準に同一だと判定したか、判定が割れたときにどちらを採ると決めたか、その判断を作った部署にどう納得させたか、そしてつないだあとの取扱いをどう決めたか。この形にすると、そのまま職務能力として読まれます。
海老名で、どの経験が値になるか
1. 同一だと判定する基準を作った経験
表記が揺れるものを、同じだと決める。これができる人は、企業にほとんどいません。
2. どちらが正しいかを決めた経験
両方から「うちが正しい」と言われる場面を通した経験は、強く読まれます。
3. つないだあとの取扱いを決めた経験
つなげば済む話ではありません。そこまで設計した経験は、めったにありません。
4. 届いていない人を見つけた経験
申請がないから対象でない、とならなかった経験が値になります。
県内・県外の求人を見るときに
海老名市は神奈川県の中央部にあり、複数の路線が交わる位置です。都心にも県央にも出やすいので、担当エリアの広い求人でも通勤の選択肢が残ります。
まず職種で絞り、そのあとに勤務形態と担当エリアを確認する。勤務地から検索を始めると、リモート可や週数日出社の求人が最初から視界に入りません。
自分の経歴がどう言い換えられるかは、一度話しながら整理したほうが早いことが多いです。どの経験に値が付くのかから相談できます。
職務経歴書に、市役所の仕事をどう落とすか
制度名ではなく、判断したことを書く
「住民情報を担当」では読み手に何も残りません。何を基準に同一だと判定し、割れたときにどちらを採ったか。
つながらなかった話を書く
突き合わせても一致しない記録が残ります。そのとき何をしたかを書けると、実務があったことが伝わります。
規模を必ず書く
市の人口、扱った件数、対象のシステム数、かかった期間。数字を添えないと規模が伝わりません。
技術職の場合は、探し方が変わる
発注者側の経験そのものが職種になる
「発注者支援」という職種が、建設コンサルタント業界には確立しています。設計の審査、積算の確認、工事の監督、住民説明。市役所でやってきたことが、そのまま職務内容として書かれた求人です。
資格が入口で効く
技術士、施工管理技士、測量士、建築基準適合判定資格者、公害防止管理者、エネルギー管理士。実務経験の年数が受験要件になっているものは、在職中でなければ積めません。取れるものがあるなら、動く前に取っておいてください。
駅周辺の整備を見てきた技術者は、扱える人が限られる
複数の事業者が入る場所、歩行者の動線、送迎の車、工事中の切り回し。使いながら直す場所を扱ってきた経験は、建設コンサルタントや不動産の各社から求められます。
面接で必ず詰められる2つのこと
「意思決定のスピードに耐えられるか」
行政は手続きの段数が多く、決裁を経て動きます。民間は月次で数字を締め、その場で方針を変えます。稟議の段数を弁解せず、自分の判断で動かした範囲を具体的に答えてください。
「数字への意識があるか」
「利益を意識したことはありますか」という形で聞かれます。情報や施設に関わったなら、扱った件数、対象のシステム数、事業費、かかった期間で答えてください。「行政なので利益はありません」と答える必要はありません。
在職中に進めるときの注意点
顔が知られている前提で動く
市内の企業の多くは、市役所と何らかの接点を持っています。取引先、許認可の相手方、補助事業の対象。在職中の活動が伝わりやすい環境だという前提で進めてください。応募先が現在の担当業務の相手方である場合は、とくに慎重に扱う必要があります。
服務上の扱いを先に確かめる
在職中に得た情報を持ち出すことは避けなければなりませんし、退職後の営業活動についても扱いを確認しておいたほうが安全です。判断に迷う場合は、応募の前に人事担当課に制度上の取扱いを確認してください。
面接の日程は、議会日程から逆算する
地方自治法第211条は、長が毎会計年度予算を調製し、年度開始前に議会の議決を経なければならないと定めています。市町村は年度開始前20日までに予算を議会へ提出するようにしなければならない、とも書かれています。決算は、出納閉鎖後3か月以内の長への提出、監査委員の審査、議会の認定という順です(第233条)。予算編成の山と定例会の会期中は、平日日中の面接を入れるのが難しくなります。
在職中に決める
公務員には雇用保険が適用されないため、辞めてから探すと収入のない期間がそのまま持ち出しになります(公務員に雇用保険がない理由)。
まとめ
- 海老名市の一般行政職はラスパイレス指数101.0、平均給与月額429,943円(令和6年4月1日現在・総務省調査)
- 同じ区分に指数101.0の市がもう1つあります(木更津市)。総額は11番目と55番目です
- 差は64,026円。内訳は給料月額16,200円、地域手当29,070円、地域手当以外18,756円でほぼ三等分
- 指数が同じなのに給料月額が16,200円違うのは、指数が年齢構成を揃えて計算するからです
- 海老名市は総額11番目、国ベースも11番目。そのずれがありません
- 地域手当12%の概算38,112円を引くと、残る74,231円(総額の17.3%)が人ごとに違う部分
よくある質問
指数が同じなのに総額が64,026円違うのはなぜですか
指数は給料表の高さを、職員の構成を揃えて比べた数字だからです。そこに何が乗るかも、乗る前の実額がいくらかも、指数には入っていません。差は給料月額・地域手当・地域手当以外の3つに、ほぼ三等分で分かれます。
総額と国ベースの順位が同じなのは、何を意味しますか
手当の付け方が国の制度に近い形になっている、と読めます。落ち幅42,529円は59団体で23番目、ちょうど真ん中です。
諸手当112,343円のうち、自分に関係するのはどこですか
地域手当12%の概算38,112円を除いた、74,231円です。時間外の量、担当する業務、役職、住んでいる場所で決まります。総額に占める割合は17.3%です。