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国分寺市職員の転職|経験の活かし方と求人の探し方
国分寺市の平均給与月額(国ベース)406,963円は、同じ類似団体類型区分の59団体のなかで2番目です。
総額は6番目。
国ベースのほうが順位が上に来る団体は、この連載でも数えるほどしかありません。
そして、その共通点がはっきりしています。
国分寺市の給与水準を、数字で確認する
総務省の調査によると、国分寺市の一般行政職は次のとおりです(令和6年4月1日現在)。
| 項目 | 国分寺市 | 59団体での順位 |
|---|---|---|
| ラスパイレス指数 | 99.5 | 25番目 |
| 平均年齢 | 43.1歳 | 16番目 |
| 平均給料月額 | 332,200円 | 5番目 |
| 諸手当月額 | 107,618円 | 18番目 |
| 平均給与月額 | 439,818円 | 6番目 |
| 平均給与月額(国ベース) | 406,963円 | 2番目 |
| 地域手当以外 | 54,466円 | 50番目 |
地域手当は国の指定基準・実際の支給割合とも16%です。給料月額にかけると、概算で53,152円。諸手当107,618円からこれを引くと、残りは54,466円。総額の12.4%になります。
国ベースが上位に来る道は、2つあります
国ベースは、総額から「国の制度に合わせ直したときに落ちる分」を引いた数字です。
だから、上位に来る道は2つしかありません。
総額そのものが飛び抜けて高いか、落ち幅が小さいか。
この59団体の国ベース上位5団体を並べると、その2つがきれいに分かれます。
| 市 | 総額 | 国ベース | 落ち幅 | 地域手当以外 |
|---|---|---|---|---|
| 守口市 | 439,470円 | 409,615円 | 29,855円 | 61,890円 |
| 国分寺市 | 439,818円 | 406,963円 | 32,855円 | 54,466円 |
| 三田市 | 455,722円 | 400,208円 | 55,514円 | 88,982円 |
| 小金井市 | 462,776円 | 400,030円 | 62,746円 | 86,496円 |
| 池田市 | 411,290円 | 396,460円 | 14,830円 | 58,010円 |
上の2市は、落ち幅が小さい組です。総額は6番目・7番目で、飛び抜けてはいません。
三田市と小金井市は、総額が飛び抜けて高い組です。落ち幅は5万円を超えます。
国分寺市は、前者です。
落ち幅が小さいのは、外側が薄いからです
国分寺市の地域手当以外は54,466円で、59団体の50番目。
守口市も61,890円で34番目。どちらも真ん中より下です。
一方、三田市88,982円、小金井市86,496円。こちらは上位です。
国の制度に合わせ直すときに落ちるのは、団体ごとの手当の付け方の違いです。
外側が薄い団体は、落ちる部分が少ない。だから国ベースの順位が上がります。
給料表で稼いでいて、外側が薄い。これが、国分寺市と守口市に共通する形です。
都内の数字は東京都職員の転職に、同じ型の市は守口市職員の転職に、同じ区分の市は我孫子市職員の転職に整理しています。
市は、どういう団体か
国分寺市は、中核市でも施行時特例市でもない市です。開発許可や建築確認をどこまで市が処理するかは、市によって扱いが異なります。保健所は設置しないので、食品衛生や感染症対策は都道府県の仕事として残ります。
ところが、町村との間にははっきりした線が1本あります。
社会福祉法第14条第1項は、都道府県及び市(特別区を含む)は、条例で、福祉に関する事務所を設置しなければならないと定めています。一方、同条第3項では、町村は、条例で、その区域を所管区域とする福祉に関する事務所を設置することができるとされています。
市は必ず置く。町村は置いてもよい。ここが分かれ目です。
そして同条第6項によれば、市町村の福祉に関する事務所は、生活保護法、児童福祉法、母子及び父子並びに寡婦福祉法、老人福祉法、身体障害者福祉法、知的障害者福祉法に定める援護、育成、更生の措置に関する事務のうち、市町村が処理することとされているものをつかさどります。
6つの法律にまたがる給付と措置を、1つの事務所で扱う。これが、市になった団体に必ずある仕事です。
職務経歴書に書くときは、「市役所の仕事」ではなく、担当した事務の名前で書いてください。市の人口と処理件数を添えると、読まれ方が変わります。
市役所の経験は、民間で何と呼ばれるか
| 市役所での仕事 | 求人票での言い方 |
|---|---|
| 予算の要求・査定、財政計画 | 予実管理、投資判断、経営企画 |
| 情報公開請求の処理、文書管理 | 法務、内部統制、情報管理 |
| 企業との立地・操業に関する調整 | 渉外、事業開発、法人営業 |
| 生活保護、児童・障害・高齢の措置 | ケース管理、審査業務、与信管理 |
| 課税・徴収、滞納整理 | 債権管理、与信、回収 |
| 史跡・緑地の保全と活用 | 資産管理、施設運営 |
| 都市計画、市街地の整備 | 用地開発、開発企画、都市開発 |
| 上下水道など公営企業 | インフラ運営、事業運営 |
| 市有施設の設計・積算・監督 | 発注者支援、施工管理 |
| 窓口・住民対応の業務設計 | カスタマーサポート、業務設計 |
| 内部管理(人事・財政・総務・会計) | コーポレート、管理部門 |
| 議会対応、条例・規則の改正 | 渉外、法務、規程整備 |
部署ごとの詳しい対応は自治体の部署別 仕事ガイドにまとめています。財政課であれば財政課の経験は民間で何と呼ばれるかで、さらに細かく分解しています。
「批判されることが、前提に書いてある」実務
国分寺市役所の方に、いちばん強く伝えたいのがこの点です。
行政機関の保有する情報の公開に関する法律第1条は、この法律が、国民主権の理念にのっとり、行政文書の開示を請求する権利につき定めること等により、行政機関の保有する情報の一層の公開を図り、もって政府の有するその諸活動を国民に説明する責務が全うされるようにするとともに、国民の的確な理解と批判の下にある公正で民主的な行政の推進に資することを目的とすると定めています。
「国民の的確な理解と批判の下にある」。
批判、と書いてあります。
理解してもらうため、ではありません。
批判されることが、目的の一部として最初から組み込まれています。
そして、開示請求権は手段です。
先にあるのは「説明する責務」のほうで、請求権はそれを実現するために置かれています。
つまり、請求されたから見せるのではなく、もともと説明する義務がある。
実務は、次のような形になります。
- 見せると、必ず何か言われる
- 言われる内容は、たいてい一部の切り取り
- 全部を読んだうえでの批判ばかりではない
- それでも、見せないという選択肢はない
- そして、見せやすい形に整えるのは、日常の書き方の問題になります
企業でも、同じ構造があります。
社内への開示、株主への説明、取引先への報告、事故の公表。どれも「見せると批判される」ものです。
そして多くの企業で、こうなります。批判されない範囲で見せようとします。
都合の悪い部分を要約に含めない。数字だけ出して背景を書かない。
嘘ではありません。ただ、読んだ人は判断できません。
そして、あとから全体が出たときに、隠していたと言われます。
最初から全部出していれば一度で済んだ批判が、二度になります。
「批判される前提で作る」と、書き方そのものが変わります。
求人票では、法務、広報、内部統制、監査、情報管理といった名前で書かれています。
書くときのこつは、開示に対応したと書かないことです。何を見せると批判されると予想したか、それでも出すと判断した理由は何か、誤解されない形にするために何を足したか、そして出したあとどう受け止められたかをどう確かめたか。この形にすると、そのまま職務能力として読まれます。
国分寺で、どの経験が値になるか
1. 批判されると分かっていて出した経験
出さない理由があるのに出した。これができる人は、企業にほとんどいません。
2. 見せやすい形に整えた経験
あとから出すことを前提に、日常の書き方を変えた経験は強く読まれます。
3. 切り取られたあとに対応した経験
一部だけを取り上げられたとき、どうしたか。ここを書ける人はめったにいません。
4. 出さない判断を説明した経験
出せないものもあります。その理由を説明した経験も、同じ重さで読まれます。
都内・近県の求人を見るときに
国分寺市は東京都の多摩地域にあり、複数の路線が交わる位置です。都心にも多摩西部にも出やすいので、担当エリアの広い求人でも通勤の選択肢が残ります。
まず職種で絞り、そのあとに勤務形態と担当エリアを確認する。勤務地から検索を始めると、リモート可や週数日出社の求人が最初から視界に入りません。
自分の経歴がどう言い換えられるかは、一度話しながら整理したほうが早いことが多いです。どの経験に値が付くのかから相談できます。
職務経歴書に、市役所の仕事をどう落とすか
制度名ではなく、判断したことを書く
「情報公開を担当」では読み手に何も残りません。何を見せると批判されると予想し、それでも出すと判断した理由は何か。
出せなかった話を書く
開示できないものがあります。そのとき何をどう説明したかを書けると、実務があったことが伝わります。
規模を必ず書く
市の人口、処理した件数、対象の文書量、かかった期間。数字を添えないと規模が伝わりません。
技術職の場合は、探し方が変わる
発注者側の経験そのものが職種になる
「発注者支援」という職種が、建設コンサルタント業界には確立しています。設計の審査、積算の確認、工事の監督、住民説明。市役所でやってきたことが、そのまま職務内容として書かれた求人です。
資格が入口で効く
技術士、施工管理技士、測量士、建築基準適合判定資格者、公害防止管理者、エネルギー管理士。実務経験の年数が受験要件になっているものは、在職中でなければ積めません。取れるものがあるなら、動く前に取っておいてください。
史跡と市街地が重なる場所を見てきた技術者は、扱える人が限られる
掘れば遺構が出る土地、工事前の調査、計画の手戻り。掘削に制約がある場所で工事を通してきた経験は、建設コンサルタントや不動産の各社から求められます。
面接で必ず詰められる2つのこと
「意思決定のスピードに耐えられるか」
行政は手続きの段数が多く、決裁を経て動きます。民間は月次で数字を締め、その場で方針を変えます。稟議の段数を弁解せず、自分の判断で動かした範囲を具体的に答えてください。
「数字への意識があるか」
「利益を意識したことはありますか」という形で聞かれます。文書や施設に関わったなら、処理した件数、対象の文書量、予算の規模、かかった期間で答えてください。「行政なので利益はありません」と答える必要はありません。
在職中に進めるときの注意点
顔が知られている前提で動く
市内の企業の多くは、市役所と何らかの接点を持っています。取引先、許認可の相手方、補助事業の対象。在職中の活動が伝わりやすい環境だという前提で進めてください。応募先が現在の担当業務の相手方である場合は、とくに慎重に扱う必要があります。
服務上の扱いを先に確かめる
在職中に得た情報を持ち出すことは避けなければなりませんし、退職後の営業活動についても扱いを確認しておいたほうが安全です。判断に迷う場合は、応募の前に人事担当課に制度上の取扱いを確認してください。
面接の日程は、議会日程から逆算する
地方自治法第211条は、長が毎会計年度予算を調製し、年度開始前に議会の議決を経なければならないと定めています。市町村は年度開始前20日までに予算を議会へ提出するようにしなければならない、とも書かれています。決算は、出納閉鎖後3か月以内の長への提出、監査委員の審査、議会の認定という順です(第233条)。予算編成の山と定例会の会期中は、平日日中の面接を入れるのが難しくなります。
在職中に決める
公務員には雇用保険が適用されないため、辞めてから探すと収入のない期間がそのまま持ち出しになります(公務員に雇用保険がない理由)。
まとめ
- 国分寺市の一般行政職はラスパイレス指数99.5、平均給与月額439,818円(令和6年4月1日現在・総務省調査)
- 国ベース406,963円は59団体で2番目。総額は6番目です
- 国ベースが上位に来る道は2つ。総額が飛び抜けて高いか、落ち幅が小さいか
- 国分寺市は落ち幅が小さい型(32,855円)。守口市も同じ型です
- 落ち幅が小さいのは、地域手当以外が50番目と薄いから。給料月額は5番目で上位です
- 地域手当16%の概算53,152円を引くと、残る54,466円(総額の12.4%)が人ごとに違う部分
よくある質問
総額6番目なのに国ベース2番目なのはなぜですか
国の制度に合わせ直したときの落ち幅が32,855円と小さいからです。落ち幅は団体ごとの手当の付け方の違いを映すので、地域手当以外が薄い団体は落ちる部分が少なくなります。
国ベースが高い団体には、共通点がありますか
2つの型があります。総額が飛び抜けて高い団体(三田市・小金井市)と、落ち幅が小さい団体(守口市・国分寺市)。後者は、給料表で稼いでいて外側が薄い形です。
諸手当107,618円のうち、自分に関係するのはどこですか
地域手当16%の概算53,152円を除いた、54,466円です。時間外の量、担当する業務、役職、住んでいる場所で決まります。総額に占める割合は12.4%です。