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奥州市職員の転職|経験の活かし方と求人の探し方
奥州市の平均給料月額336,400円は、同じ類似団体類型区分の67団体のなかで3番目です。
同じ区分に、平均年齢がほぼ同じで給料月額が500円しか違わない市があります。
鶴岡市です。
ところがラスパイレス指数は、2.0ポイント違います。
奥州市の給与水準を、数字で確認する
総務省の調査によると、奥州市の一般行政職は次のとおりです(令和6年4月1日現在)。
| 項目 | 奥州市 | 67団体での順位 |
|---|---|---|
| ラスパイレス指数 | 98.3 | 16番目 |
| 平均年齢 | 44.3歳 | 5番目(高い側) |
| 平均給料月額 | 336,400円 | 3番目 |
| 諸手当月額 | 65,976円 | 11番目 |
| 平均給与月額 | 402,376円 | 4番目 |
| 平均給与月額(国ベース) | 360,463円 | 3番目 |
| 地域手当以外 | 65,976円 | 10番目 |
| 落ち幅 | 41,913円 | 9番目 |
地域手当は国の指定基準・実際の支給割合とも0%です。したがって諸手当65,976円は全額が地域手当以外で、これは総額の16.4%にあたります。
一度も下がりません
1段目。指数16番目から、給料月額3番目へ。13ランク上がります。
押し上げているのは平均年齢44.3歳(67団体で5番目に高い)です。
2段目。給料月額3番目から、総額4番目へ。1ランク下がります。
3段目。総額4番目から、国ベース3番目へ。1ランク戻ります。
大きく動くのは1段目だけで、あとはほとんど動きません。
年齢をそろえた5団体では、順が完全に一致します
67団体のうち、平均年齢が43.9歳から44.3歳のあいだにある団体は5つです。
| 団体 | ラスパイレス指数 | 平均年齢 | 平均給料月額 |
|---|---|---|---|
| 鶴岡市 | 100.3 | 43.9歳 | 336,900円 |
| 奥州市 | 98.3 | 44.3歳 | 336,400円 |
| 一関市 | 97.4 | 44.0歳 | 330,500円 |
| 佐久穂町 | 96.2 | 44.3歳 | 324,100円 |
| 宝達志水町 | 92.6 | 44.2歳 | 313,500円 |
指数の高い順に並べてあります。
給料月額の順も、5団体すべてで一致します。
この連載では、年齢をそろえると指数の順と給料月額の順が一致することを、これで3回確かめたことになります。
ところが、1ポイントあたりの金額は一定ではありません
5団体全体では、指数の幅7.7ポイントに対して給料月額の幅は23,400円。
割ると、1ポイントあたり約3,039円です。
ところが、隣り合う2団体ごとに計算すると、こうなります。
| 組 | 指数の差 | 給料月額の差 | 1ポイントあたり |
|---|---|---|---|
| 鶴岡市と奥州市 | 2.0 | 500円 | 約250円 |
| 奥州市と一関市 | 0.9 | 5,900円 | 約6,556円 |
| 一関市と佐久穂町 | 1.2 | 6,400円 | 約5,333円 |
| 佐久穂町と宝達志水町 | 3.6 | 10,600円 | 約2,944円 |
いちばん狭い組と広い組で、26倍の開きがあります。
順番は一致しても、間隔は一致しません。
この連載では、7団体でそろえたときに約4,117円、5団体で約3,039円という数字を出してきました。
これは帯全体でならした値であって、2つの団体には当てはまりません。
県内の数字は岩手県職員の転職に、県庁所在市は盛岡市職員の転職に、比べた市は鶴岡市職員の転職に整理しています。
市は、どういう団体か
奥州市は、中核市でも施行時特例市でもない市です。開発許可や建築確認をどこまで市が処理するかは、市によって扱いが異なります。保健所は設置しないので、食品衛生や感染症対策は都道府県の仕事として残ります。
ところが、町村との間にははっきりした線が1本あります。
社会福祉法第14条第1項は、都道府県及び市(特別区を含む)は、条例で、福祉に関する事務所を設置しなければならないと定めています。一方、同条第3項では、町村は、条例で、その区域を所管区域とする福祉に関する事務所を設置することができるとされています。
市は必ず置く。町村は置いてもよい。ここが分かれ目です。
そして同条第6項によれば、市町村の福祉に関する事務所は、生活保護法、児童福祉法、母子及び父子並びに寡婦福祉法、老人福祉法、身体障害者福祉法、知的障害者福祉法に定める援護、育成、更生の措置に関する事務のうち、市町村が処理することとされているものをつかさどります。
6つの法律にまたがる給付と措置を、1つの事務所で扱う。これが、市になった団体に必ずある仕事です。
職務経歴書に書くときは、「市役所の仕事」ではなく、担当した事務の名前で書いてください。市の人口と処理件数を添えると、読まれ方が変わります。
市役所の経験は、民間で何と呼ばれるか
| 市役所での仕事 | 求人票での言い方 |
|---|---|
| 予算の要求・査定、財政計画 | 予実管理、投資判断、経営企画 |
| 農業の振興、産地の支援 | 事業開発、調達、ブランド企画 |
| 地場産業の振興、販路の支援 | 事業開発、法人営業、ブランド企画 |
| 研究機関・大学との連携 | 産学連携、事業開発、技術企画 |
| 広い市域の支所・拠点の運営 | 多拠点管理、エリアマネジメント |
| 生活保護、児童・障害・高齢の措置 | ケース管理、審査業務、与信管理 |
| 課税・徴収、滞納整理 | 債権管理、与信、回収 |
| 史跡・文化財の保存と活用 | 資産管理、施設運営 |
| 都市計画、市街地の整備 | 用地開発、開発企画、都市開発 |
| 上下水道など公営企業 | インフラ運営、事業運営 |
| 市有施設の設計・積算・監督 | 発注者支援、施工管理 |
| 議会対応、条例・規則の改正 | 渉外、法務、規程整備 |
部署ごとの詳しい対応は自治体の部署別 仕事ガイドにまとめています。財政課であれば財政課の経験は民間で何と呼ばれるかで、さらに細かく分解しています。
「結果が出る前に、計画と体制を先に作る」実務
奥州市役所の方に、いちばん強く伝えたいのがこの点です。
宇宙基本法第1条は、この法律が、宇宙開発利用の重要性が増大していることに鑑み、日本国憲法の平和主義の理念を踏まえ、かつ、公共の安全を確保し、及び環境との調和に配慮しつつ、我が国において宇宙開発利用の果たす役割を拡大するため、基本理念及びその実現を図るために基本となる事項を定め、国の責務等を明らかにし、並びに宇宙基本計画の作成について定めるとともに、宇宙開発戦略本部を設置すること等により、宇宙開発利用に関する施策を総合的かつ計画的に推進し、もって国民生活の向上及び経済社会の発展に寄与するとともに、世界の平和及び人類の福祉の向上に貢献することを目的とすると定めています。
具体的に何をするか、は書いてありません。
書いてあるのは、理念、責務、計画、本部です。
結果ではなく、進め方のほうを先に決めています。
理由ははっきりしています。
何年かかるか分からない仕事だからです。
担当が何代も替わります。
替わっても続く形にしておかないと、途中で消えます。
実務は、次のような形になります。
- 結果が出るまで、何年もかかる
- その間、成果として数えられるものが出てこない
- 数えられないと、予算の説明が難しくなる
- だから、計画と体制を先に作って、進み具合で説明する
- ところが、計画だけが立派で中身が進まない場合も同じ形に見えます
企業でも、まったく同じ問題があります。
研究開発、長期の投資、新しい事業の立ち上げ、人材の育成。どれも「結果が出るまでの間、何で説明するか」という形で起きます。
そして、多くの場合こうなります。
始めるときには、期待が集まります。
1年目は、体制づくりが成果になります。
2年目は、計画の進捗が成果になります。
3年目に、数字を聞かれます。
出せる数字がないと、縮小されます。
縮小されると、続けていた人が離れます。
離れると、それまでに積んだものが引き継がれません。
そして、数年後にまた同じことを始めます。
長い仕事を、担当が替わっても続く形にする。
この設計ができる人は、企業にほとんどいません。
求人票では、事業企画、研究企画、人材開発、経営企画、産学連携といった名前で書かれています。
書くときのこつは、計画を作ったと書かないことです。結果が出るまでの間を何で説明したか、担当が替わったときに何を引き継いだか、縮小の話が出たときにどう対応したか、そして何年目に何が出たか。この形にすると、そのまま職務能力として読まれます。
奥州で、どの経験が値になるか
1. 結果が出ない期間を説明した経験
数字が出ない間を、進み具合で説明して通した経験は、企業にほとんどありません。
2. 担当が替わっても続いた経験
自分が始めたのではない仕事を引き継ぎ、次に渡した経験は、そのまま長期の事業運営の話になります。
3. 縮小の話に対応した経験
削られそうになったときに、何を守り何を諦めたか。ここが書けると、実務があったことが伝わります。
4. 研究機関と仕事をしてきた経験
時間の流れ方が違う相手と、期限のある事業を進めた経験は、産学連携や技術企画で直接使えます。
県内・県外の求人を見るときに
奥州市は岩手県の南部にあり、東北新幹線と東北自動車道が通ります。盛岡方面も仙台方面も通勤の選択肢に入ります。
まず職種で絞り、そのあとに勤務形態と担当エリアを確認する。勤務地から検索を始めると、リモート可や週数日出社の求人が最初から視界に入りません。
自分の経歴がどう言い換えられるかは、一度話しながら整理したほうが早いことが多いです。どの経験に値が付くのかから相談できます。
職務経歴書に、市役所の仕事をどう落とすか
制度名ではなく、判断したことを書く
「計画策定を担当」では読み手に何も残りません。結果が出るまでの間を、何で説明したか。
引き継いだ話を書く
自分の前と後を含めて、何年続いたか。そこまで書けると、実務があったことが伝わります。
規模を必ず書く
市の人口、事業の規模、関わった人数、続いた年数。数字を添えないと規模が伝わりません。
技術職の場合は、探し方が変わる
発注者側の経験そのものが職種になる
「発注者支援」という職種が、建設コンサルタント業界には確立しています。設計の審査、積算の確認、工事の監督、住民説明。市役所でやってきたことが、そのまま職務内容として書かれた求人です。
資格が入口で効く
技術士、施工管理技士、測量士、建築基準適合判定資格者、公害防止管理者、エネルギー管理士。実務経験の年数が受験要件になっているものは、在職中でなければ積めません。取れるものがあるなら、動く前に取っておいてください。
合併で広がった市域を扱ってきた技術者は、扱える人が限られる
地域ごとに違う基準、統一されていない台帳、点在する施設、移動にかかる時間。元は別々だった仕組みを、ひとつにそろえながら維持してきた経験は、拠点が多い会社から求められます。
面接で必ず詰められる2つのこと
「意思決定のスピードに耐えられるか」
行政は手続きの段数が多く、決裁を経て動きます。民間は月次で数字を締め、その場で方針を変えます。稟議の段数を弁解せず、自分の判断で動かした範囲を具体的に答えてください。
「数字への意識があるか」
「利益を意識したことはありますか」という形で聞かれます。産業振興や施設に関わったなら、事業者数、施設数、扱った金額、かかった期間で答えてください。「行政なので利益はありません」と答える必要はありません。
在職中に進めるときの注意点
顔が知られている前提で動く
市内の企業の多くは、市役所と何らかの接点を持っています。取引先、許認可の相手方、補助事業の対象。在職中の活動が伝わりやすい環境だという前提で進めてください。応募先が現在の担当業務の相手方である場合は、とくに慎重に扱う必要があります。
服務上の扱いを先に確かめる
在職中に得た情報を持ち出すことは避けなければなりませんし、退職後の営業活動についても扱いを確認しておいたほうが安全です。判断に迷う場合は、応募の前に人事担当課に制度上の取扱いを確認してください。
面接の日程は、議会日程から逆算する
地方自治法第211条は、長が毎会計年度予算を調製し、年度開始前に議会の議決を経なければならないと定めています。市町村は年度開始前20日までに予算を議会へ提出するようにしなければならない、とも書かれています。決算は、出納閉鎖後3か月以内の長への提出、監査委員の審査、議会の認定という順です(第233条)。予算編成の山と定例会の会期中は、平日日中の面接を入れるのが難しくなります。
在職中に決める
公務員には雇用保険が適用されないため、辞めてから探すと収入のない期間がそのまま持ち出しになります(公務員に雇用保険がない理由)。
まとめ
- 奥州市の一般行政職はラスパイレス指数98.3、平均給与月額402,376円(令和6年4月1日現在・総務省調査)
- 平均給料月額336,400円は67団体で3番目。押し上げているのは平均年齢44.3歳(5番目に高い)です
- 年齢43.9歳から44.3歳の5団体では、指数の順と給料月額の順が完全に一致します
- ところが1ポイントあたりの金額は一定ではありません。隣り合う組ごとに約250円から約6,556円まで、26倍の開きがあります
- 順番は一致しても、間隔は一致しません。帯全体でならした約3,039円は、2つの団体には当てはまりません
- 諸手当65,976円は全額が地域手当以外。総額の16.4%が、人ごとに違う部分です
よくある質問
指数から給与額は読めますか
順位の大小が分かるだけです。年齢をそろえると指数の順と給料月額の順は一致しますが、1ポイントあたりの金額は隣り合う組ごとに約250円から約6,556円までばらつきます。
指数16番目なのに給料月額3番目なのはなぜですか
平均年齢44.3歳が67団体で5番目に高いからです。指数は国と同じ年齢構成にそろえて計算するので年齢の違いが消えますが、平均給料月額は実際の在職者で計算するので残ります。
諸手当65,976円のうち、自分に関係するのはどこですか
地域手当が0%なので、65,976円が全部です。時間外の量、担当する業務、役職、住んでいる場所で決まります。総額に占める割合は16.4%です。