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小樽市職員の転職|経験の活かし方と求人の探し方
小樽市の地域手当は0%です。
総額367,168円から国ベース342,363円への落ち幅は24,805円。
同じ類似団体類型区分に、地域手当0%の市は16あります。
そのなかで、いちばん小さい落ち幅です。
小樽市の給与水準を、数字で確認する
総務省の調査によると、小樽市の一般行政職は次のとおりです(令和6年4月1日現在)。
| 項目 | 小樽市 | 59団体での順位 | 0%の16団体での順位 |
|---|---|---|---|
| ラスパイレス指数 | 96.3 | 51番目 | 11番目 |
| 平均年齢 | 42.3歳 | 22番目 | 9番目 |
| 平均給料月額 | 308,100円 | 47番目 | 13番目 |
| 諸手当月額 | 59,068円 | 52番目 | 9番目 |
| 平均給与月額 | 367,168円 | 54番目 | 12番目 |
| 平均給与月額(国ベース) | 342,363円 | 53番目 | 11番目 |
| 地域手当以外 | 59,068円 | 39番目 | 9番目 |
| 落ち幅 | 24,805円 | 55番目 | 16番目(最小) |
地域手当は国の指定基準・実際の支給割合とも0%です。したがって諸手当59,068円は全額が地域手当以外で、これは総額の16.1%にあたります。
同じ0%の大牟田市とは、落ち幅が1.9倍違います
この回では、同じ区分で地域手当0%の大牟田市も扱っています。
| 市 | 地域手当 | 総額 | 国ベース | 落ち幅 |
|---|---|---|---|---|
| 大牟田市 | 0% | 411,107円 | 363,716円 | 47,391円 |
| 小樽市 | 0% | 367,168円 | 342,363円 | 24,805円 |
率は、どちらも0%です。
それでも落ち幅は22,586円違います。
割合にすると1.9倍。
同じ区分で、率も完全に同じ2つの市で、こうなります。
国ベースは「地域手当を抜いた額」ではなく、「国の制度に合わせ直して計算した額」だからです。
合わせ直す対象は、地域手当だけではありません。
総額の差の半分は、落ち幅の差です
総額の差は43,939円。
落ち幅の差は22,586円。
総額の差の51.4%が、落ち幅の差にあたります。
つまり、国ベースで比べると、差は半分に縮みます。
混ざっている相手を変えると、位置が変わります
59団体では、総額54番目、国ベース53番目。
地域手当0%の16団体だけで並べると、総額12番目、国ベース11番目。
諸手当と地域手当以外にいたっては、59団体で52番目と39番目なのに、16団体では両方9番目です。
同じ市の同じ数字が、混ざっている相手で違う位置に見えます。
道内の数字は北海道職員の転職に、道内の市は札幌市職員の転職と江別市職員の転職に整理しています。
市は、どういう団体か
小樽市は、中核市でも施行時特例市でもない市です。開発許可や建築確認をどこまで市が処理するかは、市によって扱いが異なります。保健所は設置しないので、食品衛生や感染症対策は都道府県の仕事として残ります。
ところが、町村との間にははっきりした線が1本あります。
社会福祉法第14条第1項は、都道府県及び市(特別区を含む)は、条例で、福祉に関する事務所を設置しなければならないと定めています。一方、同条第3項では、町村は、条例で、その区域を所管区域とする福祉に関する事務所を設置することができるとされています。
市は必ず置く。町村は置いてもよい。ここが分かれ目です。
そして同条第6項によれば、市町村の福祉に関する事務所は、生活保護法、児童福祉法、母子及び父子並びに寡婦福祉法、老人福祉法、身体障害者福祉法、知的障害者福祉法に定める援護、育成、更生の措置に関する事務のうち、市町村が処理することとされているものをつかさどります。
6つの法律にまたがる給付と措置を、1つの事務所で扱う。これが、市になった団体に必ずある仕事です。
職務経歴書に書くときは、「市役所の仕事」ではなく、担当した事務の名前で書いてください。市の人口と処理件数を添えると、読まれ方が変わります。
市役所の経験は、民間で何と呼ばれるか
| 市役所での仕事 | 求人票での言い方 |
|---|---|
| 予算の要求・査定、財政計画 | 予実管理、投資判断、経営企画 |
| 観光の誘客、受け入れの整備 | 販促、事業企画、施設運営 |
| 宿泊施設に関する事務 | 審査、品質保証、施設運営 |
| 港湾・物流用地の管理 | 資産管理、施設運営、物流企画 |
| 歴史的建造物の保存と活用 | 資産管理、施設運営、事業企画 |
| 生活保護、児童・障害・高齢の措置 | ケース管理、審査業務、与信管理 |
| 課税・徴収、滞納整理 | 債権管理、与信、回収 |
| 都市計画、市街地の整備 | 用地開発、開発企画、都市開発 |
| 上下水道など公営企業 | インフラ運営、事業運営 |
| 市有施設の設計・積算・監督 | 発注者支援、施工管理 |
| 窓口・住民対応の業務設計 | カスタマーサポート、業務設計 |
| 議会対応、条例・規則の改正 | 渉外、法務、規程整備 |
部署ごとの詳しい対応は自治体の部署別 仕事ガイドにまとめています。財政課であれば財政課の経験は民間で何と呼ばれるかで、さらに細かく分解しています。
「登録するだけでなく、その情報を届ける」実務
小樽市役所の方に、いちばん強く伝えたいのがこの点です。
国際観光ホテル整備法第1条は、この法律が、ホテルその他の外客宿泊施設について登録制度を実施するとともに、これらの施設の整備を図り、あわせて外客に対する登録ホテル等に関する情報の提供を促進する等の措置を講ずることにより、外客に対する接遇を充実し、もつて国際観光の振興に寄与することを目的とすると定めています。
登録制度だけでは終わっていません。
「情報の提供を促進する」まで、目的に入っています。
理由ははっきりしています。
遠くから来た人は、中身を確かめられません。
確かめられないので、登録という仕組みで質を示す。
ところが、登録されていることを知らなければ、示したことになりません。
だから、届けるところまでが仕事になります。
実務は、次のような形になります。
- 基準を作って、満たしたところを登録する
- 登録した側は、名簿に載ったところで終わる
- ところが、使う側はその名簿を見ていない
- 見ていないので、登録の有無で選ばれない
- 選ばれないので、登録する意味が薄れます
企業でも、まったく同じ問題があります。
社内の認定制度、取引先の格付け、資格を持っている人の一覧、技能の記録。どれも「作ったところで止まる」という形で起きます。
そして、多くの場合こうなります。
制度を作るときは、基準の議論に時間をかけます。
どこまでを認めるか、どう審査するか。
丁寧に決めます。
そして、運用が始まります。
認定された人の一覧が、どこかに保存されます。
必要になったとき、誰もその一覧を見ません。
探す場所を知らないか、最新かどうか分からないからです。
結局、いつもの人に声がかかります。
基準を作る仕事と、届ける仕事は、別のものです。
そして、届ける仕事のほうが軽く見られています。
求人票では、人材開発、社内広報、業務設計、マーケティング、パートナー管理といった名前で書かれています。
書くときのこつは、制度を作ったと書かないことです。作ったあと、誰に届けたか、届けるためにどんな手を打ったか、実際に何回参照されたか、そして参照されなかったときに何を変えたか。この形にすると、そのまま職務能力として読まれます。
小樽で、どの経験が値になるか
1. 作ったあとに届けた経験
制度の運用開始で終わらせず、使われるところまで見た経験は、企業にほとんどありません。
2. 参照された回数を数えた経験
実際に何回使われたかを追った経験は、めったに書かれません。
3. 使われなかったときに変えた経験
作り直しを含めて手を入れた経験は、そのまま業務設計の話になります。
4. 外から来る人を相手にしてきた経験
中身を知らない相手に、短い時間で伝えてきた経験は、販促やカスタマーサポートで直接使えます。
道内・道外の求人を見るときに
小樽市は札幌市に隣接し、函館本線と高速道路が通ります。札幌市内の求人の多くが通勤圏に入ります。
まず職種で絞り、そのあとに勤務形態と担当エリアを確認する。勤務地から検索を始めると、リモート可や週数日出社の求人が最初から視界に入りません。
自分の経歴がどう言い換えられるかは、一度話しながら整理したほうが早いことが多いです。どの経験に値が付くのかから相談できます。
職務経歴書に、市役所の仕事をどう落とすか
制度名ではなく、判断したことを書く
「観光振興を担当」では読み手に何も残りません。誰に届けたかったか、届けるために何をしたか。
届かなかった話を書く
作ったのに使われなかった場面。そこで何を変えたかまで書けると、実務があったことが伝わります。
規模を必ず書く
市の人口、施設数、来訪の規模、関わった年数。数字を添えないと規模が伝わりません。
技術職の場合は、探し方が変わる
発注者側の経験そのものが職種になる
「発注者支援」という職種が、建設コンサルタント業界には確立しています。設計の審査、積算の確認、工事の監督、住民説明。市役所でやってきたことが、そのまま職務内容として書かれた求人です。
資格が入口で効く
技術士、施工管理技士、測量士、建築基準適合判定資格者、公害防止管理者、エネルギー管理士。実務経験の年数が受験要件になっているものは、在職中でなければ積めません。取れるものがあるなら、動く前に取っておいてください。
坂と雪が重なる土地を扱ってきた技術者は、扱える人が限られる
急な勾配の道路、除雪の置き場、凍結と融解、古い石造の建物。傾いた土地に雪が積もる場所で、施設を設計し冬のあいだ維持してきた経験は、建設コンサルタントや設備の各社から求められます。
面接で必ず詰められる2つのこと
「意思決定のスピードに耐えられるか」
行政は手続きの段数が多く、決裁を経て動きます。民間は月次で数字を締め、その場で方針を変えます。稟議の段数を弁解せず、自分の判断で動かした範囲を具体的に答えてください。
「数字への意識があるか」
「利益を意識したことはありますか」という形で聞かれます。観光や施設に関わったなら、施設数、来訪の規模、扱った金額、かかった期間で答えてください。「行政なので利益はありません」と答える必要はありません。
在職中に進めるときの注意点
顔が知られている前提で動く
市内の企業の多くは、市役所と何らかの接点を持っています。取引先、許認可の相手方、補助事業の対象。在職中の活動が伝わりやすい環境だという前提で進めてください。応募先が現在の担当業務の相手方である場合は、とくに慎重に扱う必要があります。
服務上の扱いを先に確かめる
在職中に得た情報を持ち出すことは避けなければなりませんし、退職後の営業活動についても扱いを確認しておいたほうが安全です。判断に迷う場合は、応募の前に人事担当課に制度上の取扱いを確認してください。
面接の日程は、議会日程から逆算する
地方自治法第211条は、長が毎会計年度予算を調製し、年度開始前に議会の議決を経なければならないと定めています。市町村は年度開始前20日までに予算を議会へ提出するようにしなければならない、とも書かれています。決算は、出納閉鎖後3か月以内の長への提出、監査委員の審査、議会の認定という順です(第233条)。予算編成の山と定例会の会期中は、平日日中の面接を入れるのが難しくなります。
在職中に決める
公務員には雇用保険が適用されないため、辞めてから探すと収入のない期間がそのまま持ち出しになります(公務員に雇用保険がない理由)。
まとめ
- 小樽市の一般行政職はラスパイレス指数96.3、平均給与月額367,168円(令和6年4月1日現在・総務省調査)
- 落ち幅24,805円は、地域手当0%の16団体でいちばん小さい
- 同じ0%の大牟田市は47,391円で、22,586円差・1.9倍。率が同じでも落ち幅は決まりません
- 総額の差43,939円のうち51.4%が落ち幅の差なので、国ベースで比べると差は半分に縮みます
- 59団体では総額54番目ですが、0%の16団体だけなら12番目。諸手当と地域手当以外は両方9番目です
- 諸手当59,068円は全額が地域手当以外。総額の16.1%が、人ごとに違う部分です
よくある質問
地域手当が同じ0%なら、落ち幅も同じですか
同じになりません。同じ区分の0%16団体で、落ち幅は小樽市の24,805円から大牟田市の47,391円まで1.9倍の開きがあります。
比べる範囲を変えると、順位はどう変わりますか
59団体では諸手当が52番目ですが、0%の16団体だけなら9番目です。同じ59,068円が、混ざっている相手で違う位置に見えます。
諸手当59,068円のうち、自分に関係するのはどこですか
地域手当が0%なので、59,068円が全部です。時間外の量、担当する業務、役職、住んでいる場所で決まります。総額に占める割合は16.1%です。