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多治見市職員の転職|経験の活かし方と求人の探し方
多治見市のラスパイレス指数96.1は、同じ類似団体類型区分の59団体のなかで52番目です。
下から数えて8番目。
ところが平均給料月額328,200円は10番目です。
42ランク上がります。
多治見市の給与水準を、数字で確認する
総務省の調査によると、多治見市の一般行政職は次のとおりです(令和6年4月1日現在)。
| 項目 | 多治見市 | 59団体での順位 |
|---|---|---|
| ラスパイレス指数 | 96.1 | 52番目 |
| 平均年齢 | 45.3歳 | 2番目(高い側) |
| 平均給料月額 | 328,200円 | 10番目 |
| 諸手当月額 | 78,989円 | 39番目 |
| 平均給与月額 | 407,189円 | 30番目 |
| 平均給与月額(国ベース) | 358,007円 | 40番目 |
| 地域手当以外 | 69,143円 | 26番目 |
| 落ち幅 | 49,182円 | 12番目(大きい側) |
地域手当は国の指定基準・実際の支給割合とも3%です。給料月額にかけると、概算で9,846円。諸手当78,989円からこれを引くと、残りは69,143円。総額の17.0%になります。
押し上げているのは、年齢です
平均年齢45.3歳は、59団体で2番目に高い。
指数は国と同じ年齢構成にそろえて計算するので、年齢の違いが消えます。
平均給料月額は実際の在職者で計算するので、年齢の違いが残ります。
その差が、52番目と10番目の開きです。
42ランク。
同じ回の三島市とは、指数が50ランク違います
この回では、同じ地域手当3%の三島市も扱っています。
| 市 | ラスパイレス指数 | 平均年齢 | 平均給料月額 | 落ち幅 |
|---|---|---|---|---|
| 三島市 | 101.8(2番目) | 42.1歳 | 333,000円(4番目) | 27,398円 |
| 多治見市 | 96.1(52番目) | 45.3歳 | 328,200円(10番目) | 49,182円 |
指数の順位は、2番目と52番目。50ランク離れています。
ところが給料月額の順位は、4番目と10番目。6ランクしか離れていません。
金額にすると4,800円差です。
年齢が3.2歳違うので、指数の5.7ポイント差をほとんど打ち消しています。
そして落ち幅は27,398円と49,182円で1.8倍。
率は2市とも3%です。
総額30番目から、国ベース40番目へ
給料月額10番目から、総額30番目へ。20ランク落ちます。
落としているのは諸手当78,989円(39番目)です。
総額30番目から、国ベース40番目へ。さらに10ランク落ちます。
落としているのは落ち幅49,182円(12番目に大きい)です。
上がって、落ちて、さらに落ちる形になります。
県内の数字は岐阜県職員の転職に、県内の市は大垣市職員の転職と各務原市職員の転職に整理しています。
市は、どういう団体か
多治見市は、中核市でも施行時特例市でもない市です。開発許可や建築確認をどこまで市が処理するかは、市によって扱いが異なります。保健所は設置しないので、食品衛生や感染症対策は都道府県の仕事として残ります。
ところが、町村との間にははっきりした線が1本あります。
社会福祉法第14条第1項は、都道府県及び市(特別区を含む)は、条例で、福祉に関する事務所を設置しなければならないと定めています。一方、同条第3項では、町村は、条例で、その区域を所管区域とする福祉に関する事務所を設置することができるとされています。
市は必ず置く。町村は置いてもよい。ここが分かれ目です。
そして同条第6項によれば、市町村の福祉に関する事務所は、生活保護法、児童福祉法、母子及び父子並びに寡婦福祉法、老人福祉法、身体障害者福祉法、知的障害者福祉法に定める援護、育成、更生の措置に関する事務のうち、市町村が処理することとされているものをつかさどります。
6つの法律にまたがる給付と措置を、1つの事務所で扱う。これが、市になった団体に必ずある仕事です。
職務経歴書に書くときは、「市役所の仕事」ではなく、担当した事務の名前で書いてください。市の人口と処理件数を添えると、読まれ方が変わります。
市役所の経験は、民間で何と呼ばれるか
| 市役所での仕事 | 求人票での言い方 |
|---|---|
| 予算の要求・査定、財政計画 | 予実管理、投資判断、経営企画 |
| 地場産業の振興、組合との調整 | 事業開発、アライアンス、渉外 |
| 中小企業の支援、制度融資 | 与信、金融法人営業、事業開発 |
| 販路の開拓、展示会の運営 | 販促、マーケティング、事業企画 |
| 生活保護、児童・障害・高齢の措置 | ケース管理、審査業務、与信管理 |
| 課税・徴収、滞納整理 | 債権管理、与信、回収 |
| 暑さ対策、環境の測定 | 品質保証、環境管理、危機管理 |
| 都市計画、市街地の整備 | 用地開発、開発企画、都市開発 |
| 上下水道など公営企業 | インフラ運営、事業運営 |
| 市有施設の設計・積算・監督 | 発注者支援、施工管理 |
| 窓口・住民対応の業務設計 | カスタマーサポート、業務設計 |
| 議会対応、条例・規則の改正 | 渉外、法務、規程整備 |
部署ごとの詳しい対応は自治体の部署別 仕事ガイドにまとめています。財政課であれば財政課の経験は民間で何と呼ばれるかで、さらに細かく分解しています。
「できるようにする」と「できる」は違う実務
多治見市役所の方に、いちばん強く伝えたいのがこの点です。
多治見市は、焼き物の産地として続いてきた市です。そして産地には、たいてい組合があります。
中小企業団体の組織に関する法律第1条は、この法律が、中小企業者その他の者が協同して経済事業を行うために必要な組織又は中小企業者がその営む事業の改善発達を図るために必要な組織を設けることができるようにすることにより、これらの者の公正な経済活動の機会を確保し、もつて国民経済の健全な発展に資することを目的とすると定めています。
「設けることができるようにする」と書いてあります。
作れ、ではありません。
作ってもよい状態にする、です。
そして目的は「公正な経済活動の機会を確保し」。
機会を確保する、であって、成果を約束してはいません。
法律ができても、誰かが動かなければ何も起きません。
実務は、次のような形になります。
- 制度を作ると、使える状態になる
- ところが、使う側には最初の一歩の手間がかかる
- その手間を負う人が出るまで、何も動かない
- 手間を負った人には、直接の見返りがない
- だから、使える制度が使われないまま何年も残ります
企業でも、まったく同じ問題があります。
新しい制度、導入したツール、与えた権限、開放した予算枠。どれも「使える状態にした」で終わるという形で起きます。
そして、多くの場合こうなります。
導入の稟議は通ります。
説明会も開かれます。
そこまでは、担当が付いています。
ところが、最初に使う人には担当が付きません。
最初の1件は、いちばん手間がかかります。
手順が固まっていないからです。
その手間を誰が負うかが決まっていないので、誰も最初になりません。
「使えるようにした」と「使われている」のあいだには、最初の1件を誰が背負うかという問題があります。
そこを設計した経験は、企業にほとんどありません。
求人票では、事業企画、業務改革、人材開発、社内広報、カスタマーサクセスといった名前で書かれています。
書くときのこつは、制度を作ったと書かないことです。最初の1件を誰が背負ったか、その人にどんな手当てをしたか、2件目以降はどれくらい楽になったか、そして何件まで増えたか。この形にすると、そのまま職務能力として読まれます。
多治見で、どの経験が値になるか
1. 最初の1件を背負った経験
手順が固まっていない状態で、最初に使った経験は、それだけで強く読まれます。
2. 最初の人に手当てをした経験
手間を負う人への配分を考えた経験は、そのまま事業企画の話になります。
3. 2件目以降が楽になった経験
1件目で分かったことを、手順に落とした経験は、めったに書かれません。
4. 産地の組合と長く付き合ってきた経験
命令できない相手と、続けて仕事をしてきた経験は、アライアンスや渉外で直接使えます。
県内・県外の求人を見るときに
多治見市は岐阜県の南東部にあり、中央本線と中央自動車道が通ります。名古屋市内の求人の多くが通勤圏に入ります。
まず職種で絞り、そのあとに勤務形態と担当エリアを確認する。勤務地から検索を始めると、リモート可や週数日出社の求人が最初から視界に入りません。
自分の経歴がどう言い換えられるかは、一度話しながら整理したほうが早いことが多いです。どの経験に値が付くのかから相談できます。
職務経歴書に、市役所の仕事をどう落とすか
制度名ではなく、判断したことを書く
「産業振興を担当」では読み手に何も残りません。最初の1件を誰が背負い、どう支えたか。
使われなかった話を書く
作ったのに動かなかった制度。そこで何を変えたかまで書けると、実務があったことが伝わります。
規模を必ず書く
市の人口、事業者数、利用件数、続いた年数。数字を添えないと規模が伝わりません。
技術職の場合は、探し方が変わる
発注者側の経験そのものが職種になる
「発注者支援」という職種が、建設コンサルタント業界には確立しています。設計の審査、積算の確認、工事の監督、住民説明。市役所でやってきたことが、そのまま職務内容として書かれた求人です。
資格が入口で効く
技術士、施工管理技士、測量士、建築基準適合判定資格者、公害防止管理者、エネルギー管理士。実務経験の年数が受験要件になっているものは、在職中でなければ積めません。取れるものがあるなら、動く前に取っておいてください。
盆地の暑さを前提に設計してきた技術者は、扱える人が限られる
日中の気温、舗装の照り返し、設備の冷却能力、暑さで止まらない設計。夏の気温が極端に上がる場所で、施設を動かし続けてきた経験は、プラントや設備の各社から求められます。
面接で必ず詰められる2つのこと
「意思決定のスピードに耐えられるか」
行政は手続きの段数が多く、決裁を経て動きます。民間は月次で数字を締め、その場で方針を変えます。稟議の段数を弁解せず、自分の判断で動かした範囲を具体的に答えてください。
「数字への意識があるか」
「利益を意識したことはありますか」という形で聞かれます。産業振興に関わったなら、事業者数、利用件数、扱った金額、かかった期間で答えてください。「行政なので利益はありません」と答える必要はありません。
在職中に進めるときの注意点
顔が知られている前提で動く
市内の企業の多くは、市役所と何らかの接点を持っています。取引先、許認可の相手方、補助事業の対象。在職中の活動が伝わりやすい環境だという前提で進めてください。応募先が現在の担当業務の相手方である場合は、とくに慎重に扱う必要があります。
服務上の扱いを先に確かめる
在職中に得た情報を持ち出すことは避けなければなりませんし、退職後の営業活動についても扱いを確認しておいたほうが安全です。判断に迷う場合は、応募の前に人事担当課に制度上の取扱いを確認してください。
面接の日程は、議会日程から逆算する
地方自治法第211条は、長が毎会計年度予算を調製し、年度開始前に議会の議決を経なければならないと定めています。市町村は年度開始前20日までに予算を議会へ提出するようにしなければならない、とも書かれています。決算は、出納閉鎖後3か月以内の長への提出、監査委員の審査、議会の認定という順です(第233条)。予算編成の山と定例会の会期中は、平日日中の面接を入れるのが難しくなります。
在職中に決める
公務員には雇用保険が適用されないため、辞めてから探すと収入のない期間がそのまま持ち出しになります(公務員に雇用保険がない理由)。
まとめ
- 多治見市の一般行政職はラスパイレス指数96.1、平均給与月額407,189円(令和6年4月1日現在・総務省調査)
- 指数は59団体で52番目(下から8番目)。それでも平均給料月額328,200円は10番目で、42ランク上がります
- 押し上げているのは平均年齢45.3歳、59団体で2番目に高いこと
- 同じ回の三島市とは指数の順位が50ランク離れているのに、給料月額の順位は6ランク差(4,800円)です
- 同じ地域手当3%なのに、落ち幅は27,398円と49,182円で1.8倍開きます
- 地域手当3%の概算9,846円を引くと、残る69,143円(総額の17.0%)が人ごとに違う部分
よくある質問
指数が52番目なのに給料月額が10番目なのはなぜですか
平均年齢45.3歳が59団体で2番目に高いからです。指数は国と同じ年齢構成にそろえて計算するので年齢の違いが消えますが、平均給料月額は実際の在職者で計算するので残ります。
指数が50ランク違えば、給料月額も大きく違うのですか
違いません。同じ回の三島市は指数2番目で給料月額4番目、多治見市は指数52番目で給料月額10番目。金額の差は4,800円です。
諸手当78,989円のうち、自分に関係するのはどこですか
地域手当3%の概算9,846円を除いた、69,143円です。時間外の量、担当する業務、役職、住んでいる場所で決まります。総額に占める割合は17.0%です。