自治体別 / 市
取手市職員の転職|経験の活かし方と求人の探し方
取手市の諸手当102,908円のうち、49,984円が地域手当16%の概算です。
割合にすると48.6%。
ほぼ半分が、住んでいる場所で決まっています。
残る52,924円は、同じ類似団体類型区分の59団体で52番目です。
取手市の給与水準を、数字で確認する
総務省の調査によると、取手市の一般行政職は次のとおりです(令和6年4月1日現在)。
| 項目 | 取手市 | 59団体での順位 |
|---|---|---|
| ラスパイレス指数 | 96.7 | 49番目 |
| 平均年齢 | 42.0歳 | 29番目 |
| 平均給料月額 | 312,400円 | 37番目 |
| 諸手当月額 | 102,908円 | 22番目 |
| 平均給与月額 | 415,308円 | 26番目 |
| 平均給与月額(国ベース) | 378,690円 | 22番目 |
| 地域手当以外 | 52,924円 | 52番目 |
| 落ち幅 | 36,618円 | 31番目 |
地域手当は国の指定基準・実際の支給割合とも16%です。給料月額にかけると、概算で49,984円。諸手当102,908円からこれを引くと、残りは52,924円。総額の12.7%になります。
一度も下がりませんが、上げているのは率です
1段目。指数49番目から、給料月額37番目へ。12ランク上がります。
2段目。給料月額37番目から、総額26番目へ。11ランク上がります。
押し上げているのは地域手当16%の概算49,984円です。
3段目。総額26番目から、国ベース22番目へ。4ランク上がります。
一度も下がりません。
ところが、2段目を押し上げているのは地域手当で、地域手当以外は52番目です。
順位が上がっているのは、住んでいる場所の効果です。
同じ16%の7団体で、割合は8.7ポイント開きます
地域手当16%の団体は、この区分に7つあります。地域手当以外が総額の何パーセントを占めるかで並べます。
| 市 | 地域手当以外 | 総額に占める割合 |
|---|---|---|
| 武蔵野市 | 80,079円 | 17.8% |
| 多摩市 | 67,389円 | 16.2% |
| 守口市 | 61,890円 | 14.1% |
| 取手市 | 52,924円 | 12.7% |
| 国分寺市 | 54,466円 | 12.4% |
| 印西市 | 40,855円 | 9.7% |
| 我孫子市 | 36,636円 | 9.1% |
率は7団体とも16%です。
それでも割合は9.1%から17.8%まで、8.7ポイント開きます。
取手市は、真ん中あたりです。
同じ回の筑紫野市とは、中身がまったく逆です
この回では、地域手当3%の筑紫野市も扱っています。
| 項目 | 取手市 | 筑紫野市 | 差 |
|---|---|---|---|
| 地域手当 | 16% | 3% | — |
| 平均給料月額 | 312,400円 | 311,600円 | 取手+800円 |
| 地域手当(概算) | 49,984円 | 9,348円 | 取手+40,636円 |
| 地域手当以外 | 52,924円 | 87,725円 | 筑紫野+34,801円 |
| 平均給与月額 | 415,308円 | 408,673円 | 取手+6,635円 |
地域手当で40,636円の差がついています。
ところが地域手当以外で34,801円戻るので、総額の差は6,635円にしかなりません。
総額はほとんど同じなのに、中身がまったく逆です。
県内の数字は茨城県職員の転職に、県内の市は土浦市職員の転職と水戸市職員の転職に整理しています。
市は、どういう団体か
取手市は、中核市でも施行時特例市でもない市です。開発許可や建築確認をどこまで市が処理するかは、市によって扱いが異なります。保健所は設置しないので、食品衛生や感染症対策は都道府県の仕事として残ります。
ところが、町村との間にははっきりした線が1本あります。
社会福祉法第14条第1項は、都道府県及び市(特別区を含む)は、条例で、福祉に関する事務所を設置しなければならないと定めています。一方、同条第3項では、町村は、条例で、その区域を所管区域とする福祉に関する事務所を設置することができるとされています。
市は必ず置く。町村は置いてもよい。ここが分かれ目です。
そして同条第6項によれば、市町村の福祉に関する事務所は、生活保護法、児童福祉法、母子及び父子並びに寡婦福祉法、老人福祉法、身体障害者福祉法、知的障害者福祉法に定める援護、育成、更生の措置に関する事務のうち、市町村が処理することとされているものをつかさどります。
6つの法律にまたがる給付と措置を、1つの事務所で扱う。これが、市になった団体に必ずある仕事です。
職務経歴書に書くときは、「市役所の仕事」ではなく、担当した事務の名前で書いてください。市の人口と処理件数を添えると、読まれ方が変わります。
市役所の経験は、民間で何と呼ばれるか
| 市役所での仕事 | 求人票での言い方 |
|---|---|
| 予算の要求・査定、財政計画 | 予実管理、投資判断、経営企画 |
| 学校・大学との連携 | 産学連携、渉外、事業開発 |
| 住宅地の管理、空き家の対応 | 資産管理、施設運営 |
| 生活保護、児童・障害・高齢の措置 | ケース管理、審査業務、与信管理 |
| 課税・徴収、滞納整理 | 債権管理、与信、回収 |
| 河川・排水の管理、災害への備え | インフラ運営、事業継続、危機管理 |
| 都市計画、市街地の整備 | 用地開発、開発企画、都市開発 |
| 上下水道など公営企業 | インフラ運営、事業運営 |
| 市有施設の設計・積算・監督 | 発注者支援、施工管理 |
| 窓口・住民対応の業務設計 | カスタマーサポート、業務設計 |
| 内部管理(人事・財政・総務・会計) | コーポレート、管理部門 |
| 議会対応、条例・規則の改正 | 渉外、法務、規程整備 |
部署ごとの詳しい対応は自治体の部署別 仕事ガイドにまとめています。財政課であれば財政課の経験は民間で何と呼ばれるかで、さらに細かく分解しています。
「自主性を重んじ、公共性を高める」実務
取手市役所の方に、いちばん強く伝えたいのがこの点です。
私立学校法第1条は、この法律が、私立学校の特性にかんがみ、その自主性を重んじ、公共性を高めることによつて、私立学校の健全な発達を図ることを目的とすると定めています。
とても短い条文です。
そして、2つのことが並んでいます。
自主性を重んじる。
公共性を高める。
この2つは、放っておくと逆を向きます。
自主性を重んじれば、外からの口出しは減ります。
減ると、公のための役割が薄れることがあります。
逆に公共性を求めれば、外からの要求が増えます。
増えると、自分たちで決められる範囲が狭くなります。
それでも、どちらかを選んでよいとは書いていません。
実務は、次のような形になります。
- 自由にやってもらうと、いいものが出てくることがある
- ところが、出てこないこともある
- 出てこないときに、口を出すかどうかで迷う
- 口を出すと、次から自分で考えなくなる
- 出さないと、そのまま何も起きません
企業でも、まったく同じ問題があります。
子会社や関連会社との関係、業務委託先の裁量、現場への権限委譲、専門職の判断。どれも「任せた相手が、こちらの目的からずれたときにどうするか」という形で起きます。
そして、多くの場合こうなります。
任せるときは、期待だけを伝えます。
どこまでがずれで、どこからが問題かは、決めません。
決めると、任せていないように見えるからです。
そして、ずれが大きくなってから口を出します。
そのときには、相手は「話が違う」と感じます。
任せる前に、譲れない線だけを決めておく。
残りは全部任せる。
この形にできている関係は、多くありません。
求人票では、渉外、アライアンス、事業企画、内部統制、パートナー管理といった名前で書かれています。
書くときのこつは、連携を進めたと書かないことです。任せる前に譲れない線をどこに引いたか、その線をどう伝えたか、ずれたときにどう扱ったか、そして関係が何年続いたか。この形にすると、そのまま職務能力として読まれます。
取手で、どの経験が値になるか
1. 譲れない線を先に引いた経験
任せる前に、そこだけは決めた経験は、企業にほとんどありません。
2. ずれたときに扱った経験
期待どおりにならなかったときの動き方を持っている経験は、そのまま渉外の実務です。
3. 何年続いたかを言える経験
始めた話ではなく、続いた話ができる人は、それだけで信用されます。
4. 命令できない相手と仕事をしてきた経験
学校でも企業でも、指示ではなく合意で動かしてきた経験は、アライアンスで直接使えます。
県内・県外の求人を見るときに
取手市は茨城県の南端にあり、常磐線が通ります。都内を勤務地とする求人の多くが通勤圏に入り、柏・松戸方面も選択肢に残ります。
まず職種で絞り、そのあとに勤務形態と担当エリアを確認する。勤務地から検索を始めると、リモート可や週数日出社の求人が最初から視界に入りません。
自分の経歴がどう言い換えられるかは、一度話しながら整理したほうが早いことが多いです。どの経験に値が付くのかから相談できます。
職務経歴書に、市役所の仕事をどう落とすか
制度名ではなく、判断したことを書く
「連携を担当」では読み手に何も残りません。譲れない線をどこに引き、どう伝えたか。
ずれた話を書く
期待どおりにならなかった場面。そこでどう扱ったかまで書けると、実務があったことが伝わります。
規模を必ず書く
市の人口、関わった団体数、扱った件数、続いた年数。数字を添えないと規模が伝わりません。
技術職の場合は、探し方が変わる
発注者側の経験そのものが職種になる
「発注者支援」という職種が、建設コンサルタント業界には確立しています。設計の審査、積算の確認、工事の監督、住民説明。市役所でやってきたことが、そのまま職務内容として書かれた求人です。
資格が入口で効く
技術士、施工管理技士、測量士、建築基準適合判定資格者、公害防止管理者、エネルギー管理士。実務経験の年数が受験要件になっているものは、在職中でなければ積めません。取れるものがあるなら、動く前に取っておいてください。
大きな川に接する市街地を扱ってきた技術者は、扱える人が限られる
堤防の内と外、増水時の水位、排水機場の運転、避難の経路。川がすぐ横にある住宅地で、排水と避難の両方を設計してきた経験は、建設コンサルタントや防災の各社から求められます。
面接で必ず詰められる2つのこと
「意思決定のスピードに耐えられるか」
行政は手続きの段数が多く、決裁を経て動きます。民間は月次で数字を締め、その場で方針を変えます。稟議の段数を弁解せず、自分の判断で動かした範囲を具体的に答えてください。
「数字への意識があるか」
「利益を意識したことはありますか」という形で聞かれます。連携や施設に関わったなら、関わった団体数、扱った件数、施設数、かかった期間で答えてください。「行政なので利益はありません」と答える必要はありません。
在職中に進めるときの注意点
顔が知られている前提で動く
市内の企業の多くは、市役所と何らかの接点を持っています。取引先、許認可の相手方、補助事業の対象。在職中の活動が伝わりやすい環境だという前提で進めてください。応募先が現在の担当業務の相手方である場合は、とくに慎重に扱う必要があります。
服務上の扱いを先に確かめる
在職中に得た情報を持ち出すことは避けなければなりませんし、退職後の営業活動についても扱いを確認しておいたほうが安全です。判断に迷う場合は、応募の前に人事担当課に制度上の取扱いを確認してください。
面接の日程は、議会日程から逆算する
地方自治法第211条は、長が毎会計年度予算を調製し、年度開始前に議会の議決を経なければならないと定めています。市町村は年度開始前20日までに予算を議会へ提出するようにしなければならない、とも書かれています。決算は、出納閉鎖後3か月以内の長への提出、監査委員の審査、議会の認定という順です(第233条)。予算編成の山と定例会の会期中は、平日日中の面接を入れるのが難しくなります。
在職中に決める
公務員には雇用保険が適用されないため、辞めてから探すと収入のない期間がそのまま持ち出しになります(公務員に雇用保険がない理由)。
まとめ
- 取手市の一般行政職はラスパイレス指数96.7、平均給与月額415,308円(令和6年4月1日現在・総務省調査)
- 諸手当102,908円のうち、49,984円(48.6%)が地域手当16%の概算。ほぼ半分です
- 残る地域手当以外52,924円は59団体で52番目、総額の12.7%
- 順位は一度も下がりませんが、押し上げているのは地域手当です
- 同じ16%の7団体でも、割合は9.1%から17.8%まで8.7ポイント開きます
- 地域手当16%の概算49,984円を引くと、残る52,924円(総額の12.7%)が人ごとに違う部分
よくある質問
諸手当が22番目と厚いなら、動かせる部分も広いのですか
そうとはかぎりません。諸手当102,908円の48.6%は地域手当の概算で、残る52,924円は52番目まで下がります。
地域手当の率が同じなら、外側も同じですか
同じにはなりません。16%の7団体で、地域手当以外が総額に占める割合は9.1%から17.8%まで8.7ポイント開きます。
諸手当102,908円のうち、自分に関係するのはどこですか
地域手当16%の概算49,984円を除いた、52,924円です。時間外の量、担当する業務、役職、住んでいる場所で決まります。総額に占める割合は12.7%です。