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上田市職員の転職|経験の活かし方と求人の探し方
上田市のラスパイレス指数99.4は、同じ類似団体類型区分の72団体のなかで9番目です。
平均給料月額は13番目。平均給与月額は23番目。
見る項目を給料表から総額へ移すたびに、順位が下がっていきます。この下がり方に、地域手当0%の団体の姿がそのまま出ています。
上田市の給与水準を、数字で確認する
総務省の調査によると、上田市の一般行政職は次のとおりです(令和6年4月1日現在)。
| 項目 | 上田市 |
|---|---|
| ラスパイレス指数 | 99.4(72団体で9番目) |
| 平均年齢 | 42.5歳(72団体で32番目) |
| 平均給料月額 | 327,200円(72団体で13番目) |
| 諸手当月額 | 55,187円(72団体で40番目) |
| 平均給与月額 | 382,387円(72団体で23番目) |
| 平均給与月額(国ベース) | 357,125円 |
| 地域手当(国の指定基準) | 0% |
| 地域手当(実際の支給割合) | 0% |
地域手当が0%なので、諸手当55,187円のすべてが人ごとに違う部分です。総額の14.4%になります。
順位が下がるのは、乗るものがないからです
| 見る項目 | 72団体での順位 |
|---|---|
| ラスパイレス指数 | 9番目 |
| 平均給料月額 | 13番目 |
| 平均給与月額 | 23番目 |
指数と給料月額は上位にあります。総額になると23番目まで下がります。
理由は単純です。この72団体のうち20団体には地域手当が乗ります。その20団体は、給料表の水準が上田市と同じくらいでも、総額では上に行きます。
上田市には乗るものがないので、そのぶんだけ順位が下がる。
給料表の水準が低いわけではありません。
地域手当のない団体だけで並べ直すと
| 並べる範囲 | 団体数 | 平均給料月額の順位 | 平均給与月額の順位 |
|---|---|---|---|
| 同じ区分の全体 | 72 | 13番目 | 23番目 |
| うち地域手当0% | 52 | 6番目 | 9番目 |
52団体に絞ると、給料月額6番目・総額9番目。差は3つまで縮まります。
乗るものがない団体どうしで比べれば、給料表の順位がほぼそのまま総額の順位になります。
残る3つのずれは、諸手当の厚さの違いです。上田市の地域手当以外55,187円は、52団体のなかでは22番目。給料月額6番目に比べると、外側は真ん中あたりです。
県内の数字は長野県職員の転職に、同じ県の市は松本市職員の転職に整理しています。
市は、どういう団体か
上田市は、中核市でも施行時特例市でもない市です。開発許可や建築確認をどこまで市が処理するかは、市によって扱いが異なります。保健所は設置しないので、食品衛生や感染症対策は都道府県の仕事として残ります。
ところが、町村との間にははっきりした線が1本あります。
社会福祉法第14条第1項は、都道府県及び市(特別区を含む)は、条例で、福祉に関する事務所を設置しなければならないと定めています。一方、同条第3項では、町村は、条例で、その区域を所管区域とする福祉に関する事務所を設置することができるとされています。
市は必ず置く。町村は置いてもよい。ここが分かれ目です。
そして同条第6項によれば、市町村の福祉に関する事務所は、生活保護法、児童福祉法、母子及び父子並びに寡婦福祉法、老人福祉法、身体障害者福祉法、知的障害者福祉法に定める援護、育成、更生の措置に関する事務のうち、市町村が処理することとされているものをつかさどります。
6つの法律にまたがる給付と措置を、1つの事務所で扱う。これが、市になった団体に必ずある仕事です。
職務経歴書に書くときは、「市役所の仕事」ではなく、担当した事務の名前で書いてください。市の人口と処理件数を添えると、読まれ方が変わります。
市役所の経験は、民間で何と呼ばれるか
| 市役所での仕事 | 求人票での言い方 |
|---|---|
| 予算の要求・査定、財政計画 | 予実管理、投資判断、経営企画 |
| 産学連携、企業と大学の橋渡し | 事業開発、技術企画、アライアンス |
| 企業との立地・操業に関する調整 | 渉外、事業開発、法人営業 |
| 生活保護、児童・障害・高齢の措置 | ケース管理、審査業務、与信管理 |
| 課税・徴収、滞納整理 | 債権管理、与信、回収 |
| 観光振興、誘客の企画 | 販促企画、ブランドマネジメント |
| 都市計画、市街地の整備 | 用地開発、開発企画、都市開発 |
| 上下水道など公営企業 | インフラ運営、事業運営 |
| 市有施設の設計・積算・監督 | 発注者支援、施工管理 |
| 窓口・住民対応の業務設計 | カスタマーサポート、業務設計 |
| 内部管理(人事・財政・総務・会計) | コーポレート、管理部門 |
| 議会対応、条例・規則の改正 | 渉外、法務、規程整備 |
部署ごとの詳しい対応は自治体の部署別 仕事ガイドにまとめています。財政課であれば財政課の経験は民間で何と呼ばれるかで、さらに細かく分解しています。
「作った人と使う人の間に、誰かが立つ」実務
上田市役所の方に、いちばん強く伝えたいのがこの点です。
大学等における技術に関する研究成果の民間事業者への移転の促進に関する法律第1条は、この法律が、大学、高等専門学校、大学共同利用機関及び国の試験研究機関における技術に関する研究成果の民間事業者への移転の促進を図るための措置を講ずることにより、新たな事業分野の開拓及び産業の技術の向上並びに大学、高等専門学校、大学共同利用機関及び国の試験研究機関における研究活動の活性化を図ることなどを目的とすると定めています。
目的に、両側が書かれています。
片方は「産業の技術の向上」。もう片方は「研究活動の活性化」。
移すことが、受け取る側だけでなく、出す側の利益にもなる。そう書いてあります。
わざわざ法律で書いたということは、そうなっていなかったということです。
研究の成果は、そのままでは事業になりません。
そして、事業のほうも、何が欲しいのかを言葉にできていません。
両方が正しくて、それでもつながらない。だから間に立つ機関を置く。これが、この法律の構造です。
実務は、次のような形になります。
- 片方は「こういう技術がある」と言う
- もう片方は「そんな話は聞いたことがない」と言う
- どちらも嘘をついていない
- 言葉が違うので、同じものを指していると気づけない
- そして、間に立つ人は両方から「話が分かっていない」と言われます
企業でも、まったく同じ形の問題があります。
研究所と事業部、開発と営業、本社と現場、情報システムと利用部門。どの組み合わせでも、同じことが起きています。
そして多くの企業で、こうなります。研究側は「使ってもらえない」と言い、事業側は「使えるものがない」と言います。
両方の言い分が正しい。研究側の成果は本当に価値があり、事業側の困りごとも本当に困っています。
ただ、それを同じ言葉で言い直す人がいません。
そして、間に立つ仕事は評価されません。成果が出れば研究側か事業側の手柄になり、出なければ間の人が責められます。
求人票では、事業開発、技術企画、アライアンス、企画営業、プロダクトマネジメントといった名前で書かれています。
書くときのこつは、橋渡しをしたと書かないことです。どちらの言葉をどう言い直したか、何が同じものを指していると気づいたか、どちらにどこまで歩み寄らせたか、そしてつながったあと関係が続いたかをどう確かめたか。この形にすると、そのまま職務能力として読まれます。
上田で、どの経験が値になるか
1. 両側の言葉を言い直した経験
同じものを指していると気づく。これができる人は、企業にほとんどいません。
2. どちらにも歩み寄らせた経験
片方だけに合わせた話は、続きません。両方を動かした経験が強く読まれます。
3. つながらなかった話を扱った経験
話が合わずに終わったときに、何が違ったのかを整理した経験は、そのまま次に使えます。
4. 評価されない仕事を続けた経験
成果が他の人の手柄になる仕事を担い続けたことは、それ自体が書ける材料です。
県内・県外の求人を見るときに
上田市は長野県の東部にあり、新幹線で東京方面とつながっています。首都圏の企業が信越エリアを担当する拠点として見ていることがあり、勤務地がここでも担当範囲は広くなります。
まず職種で絞り、そのあとに勤務形態と担当エリアを確認する。勤務地から検索を始めると、リモート可や週数日出社の求人が最初から視界に入りません。
自分の経歴がどう言い換えられるかは、一度話しながら整理したほうが早いことが多いです。どの経験に値が付くのかから相談できます。
職務経歴書に、市役所の仕事をどう落とすか
制度名ではなく、判断したことを書く
「産業振興を担当」では読み手に何も残りません。どちらの言葉をどう言い直し、何が同じものだと気づいたか。
つながらなかった話も書く
合わずに終わった案件で、何が違ったのかを整理できていれば、それは経験です。
規模を必ず書く
市の人口、関わった企業の数、案件の件数、続いた年数。数字を添えないと規模が伝わりません。
技術職の場合は、探し方が変わる
発注者側の経験そのものが職種になる
「発注者支援」という職種が、建設コンサルタント業界には確立しています。設計の審査、積算の確認、工事の監督、住民説明。市役所でやってきたことが、そのまま職務内容として書かれた求人です。
資格が入口で効く
技術士、施工管理技士、測量士、建築基準適合判定資格者、公害防止管理者、エネルギー管理士。実務経験の年数が受験要件になっているものは、在職中でなければ積めません。取れるものがあるなら、動く前に取っておいてください。
山と雪を相手にしてきた技術者は、扱える人が限られる
急な斜面、凍結、除雪、山間部の道路と水道。条件の厳しい土地で構造物を管理してきた経験は、建設コンサルタントや設備関連の各社から求められます。
面接で必ず詰められる2つのこと
「意思決定のスピードに耐えられるか」
行政は手続きの段数が多く、決裁を経て動きます。民間は月次で数字を締め、その場で方針を変えます。稟議の段数を弁解せず、自分の判断で動かした範囲を具体的に答えてください。
「数字への意識があるか」
「利益を意識したことはありますか」という形で聞かれます。産業振興や観光に関わったなら、関わった企業の数、案件の件数、予算の規模、入込の推移で答えてください。「行政なので利益はありません」と答える必要はありません。
在職中に進めるときの注意点
顔が知られている前提で動く
市内の企業の多くは、市役所と何らかの接点を持っています。取引先、許認可の相手方、補助事業の対象。在職中の活動が伝わりやすい環境だという前提で進めてください。応募先が現在の担当業務の相手方である場合は、とくに慎重に扱う必要があります。
服務上の扱いを先に確かめる
在職中に得た情報を持ち出すことは避けなければなりませんし、退職後の営業活動についても扱いを確認しておいたほうが安全です。判断に迷う場合は、応募の前に人事担当課に制度上の取扱いを確認してください。
面接の日程は、議会日程から逆算する
地方自治法第211条は、長が毎会計年度予算を調製し、年度開始前に議会の議決を経なければならないと定めています。市町村は年度開始前20日までに予算を議会へ提出するようにしなければならない、とも書かれています。決算は、出納閉鎖後3か月以内の長への提出、監査委員の審査、議会の認定という順です(第233条)。予算編成の山と定例会の会期中は、平日日中の面接を入れるのが難しくなります。
在職中に決める
公務員には雇用保険が適用されないため、辞めてから探すと収入のない期間がそのまま持ち出しになります(公務員に雇用保険がない理由)。
まとめ
- 上田市の一般行政職はラスパイレス指数99.4、平均給与月額382,387円(令和6年4月1日現在・総務省調査)
- 指数9番目、給料月額13番目、総額23番目と、見る項目を移すたびに順位が下がります
- 下がる理由は地域手当0%です。同じ区分の20団体には乗るものがあり、上田市にはありません
- 地域手当0%の52団体で並べ直すと、給料月額6番目・総額9番目まで上がります
- 地域手当は、あなたの働き方では1円も変わりません。住んでいる団体が決まった時点で決まっています
- 諸手当55,187円(総額の14.4%)のすべてが、あなたが動かせる範囲です
よくある質問
指数が9番目なのに総額が23番目なのはなぜですか
地域手当が0%だからです。同じ区分の72団体のうち20団体には地域手当が乗るので、給料表の水準が同じくらいでも総額では上に行きます。上田市の給料表の水準が低いわけではありません。
地域手当のない団体は、損をしているのですか
損得の話ではなく、決まり方が違うだけです。地域手当は住んでいる団体で決まり、働き方では変わりません。逆に地域手当のない団体では、諸手当のすべてがあなたの働き方で決まります。上田市の場合は55,187円、総額の14.4%です。
諸手当55,187円のうち、自分に関係するのはどこですか
全部です。地域手当が0%なので、時間外の量、担当する業務、役職、住んでいる場所で決まります。給料月額に連動して自動的に動く部分がないので、去年の支払金額が翌年もほぼそのまま使えます。