自治体別 / 市
丸亀市職員の転職|経験の活かし方と求人の探し方
丸亀市は、同じ類似団体類型区分の101団体のなかで、どの項目も12番目から33番目のあいだにいます。
全部が中位より上です。
ただし1か所だけ、動きがあります。
総額22番目から、国ベース33番目へ。11ランク下がります。
丸亀市の給与水準を、数字で確認する
総務省の調査によると、丸亀市の一般行政職は次のとおりです(令和6年4月1日現在)。
| 項目 | 丸亀市 | 101団体での順位 |
|---|---|---|
| ラスパイレス指数 | 98.9 | 28番目 |
| 平均年齢 | 43.2歳 | 28番目 |
| 平均給料月額 | 321,800円 | 26番目 |
| 諸手当月額 | 70,910円 | 25番目 |
| 平均給与月額 | 392,710円 | 22番目 |
| 平均給与月額(国ベース) | 349,025円 | 33番目 |
| 地域手当以外 | 70,910円 | 12番目 |
| 落ち幅 | 43,685円 | 13番目(大きい側) |
地域手当は国の指定基準・実際の支給割合とも0%です。したがって諸手当70,910円は全額が地域手当以外で、これは総額の18.1%にあたります。
0%なのに、落ち幅は13番目に大きい
指数28番目、年齢28番目、給料月額26番目、諸手当25番目、総額22番目。
ここまでは、ほとんど動きません。
ところが国ベースでは33番目まで下がります。
落ち幅43,685円が、101団体で13番目に大きいからです。
地域手当は0%です。
率で説明することはできません。
この連載では、地域手当0%なのに落ち幅が区分で1番大きい市や、同じ0%どうしで落ち幅が1.9倍違う組を扱ってきました。丸亀市も同じ話の一例です。
国ベースは「地域手当を抜いた額」ではなく、「国の制度に合わせ直して計算した額」だからです。
落としているのは、外側の厚みです
地域手当以外70,910円は101団体で12番目。
地域手当が0%なので、これが全額そのまま外側です。
外側が厚い団体は、国の制度に合わせ直したときに落ちる部分も大きくなります。
12番目の厚みと、13番目の落ち幅。
この2つは、同じことを別の角度から見ています。
県内の数字は香川県職員の転職に、県庁所在市は高松市職員の転職に、近隣の市は今治市職員の転職に整理しています。
市は、どういう団体か
丸亀市は、中核市でも施行時特例市でもない市です。開発許可や建築確認をどこまで市が処理するかは、市によって扱いが異なります。保健所は設置しないので、食品衛生や感染症対策は都道府県の仕事として残ります。
ところが、町村との間にははっきりした線が1本あります。
社会福祉法第14条第1項は、都道府県及び市(特別区を含む)は、条例で、福祉に関する事務所を設置しなければならないと定めています。一方、同条第3項では、町村は、条例で、その区域を所管区域とする福祉に関する事務所を設置することができるとされています。
市は必ず置く。町村は置いてもよい。ここが分かれ目です。
そして同条第6項によれば、市町村の福祉に関する事務所は、生活保護法、児童福祉法、母子及び父子並びに寡婦福祉法、老人福祉法、身体障害者福祉法、知的障害者福祉法に定める援護、育成、更生の措置に関する事務のうち、市町村が処理することとされているものをつかさどります。
6つの法律にまたがる給付と措置を、1つの事務所で扱う。これが、市になった団体に必ずある仕事です。
職務経歴書に書くときは、「市役所の仕事」ではなく、担当した事務の名前で書いてください。市の人口と処理件数を添えると、読まれ方が変わります。
市役所の経験は、民間で何と呼ばれるか
| 市役所での仕事 | 求人票での言い方 |
|---|---|
| 予算の要求・査定、財政計画 | 予実管理、投資判断、経営企画 |
| 上下水道など公営企業 | インフラ運営、事業運営 |
| 人事、労使の協議 | 人事企画、労務、組織開発 |
| 地場産業の振興、販路の支援 | 事業開発、法人営業、ブランド企画 |
| 港湾・離島航路の維持 | 事業運営、物流管理、拠点管理 |
| 生活保護、児童・障害・高齢の措置 | ケース管理、審査業務、与信管理 |
| 課税・徴収、滞納整理 | 債権管理、与信、回収 |
| 史跡・文化財の保存と活用 | 資産管理、施設運営 |
| 都市計画、市街地の整備 | 用地開発、開発企画、都市開発 |
| 市有施設の設計・積算・監督 | 発注者支援、施工管理 |
| 窓口・住民対応の業務設計 | カスタマーサポート、業務設計 |
| 議会対応、条例・規則の改正 | 渉外、法務、規程整備 |
部署ごとの詳しい対応は自治体の部署別 仕事ガイドにまとめています。財政課であれば財政課の経験は民間で何と呼ばれるかで、さらに細かく分解しています。
「止められないものを、もめずに続ける」実務
丸亀市役所の方に、いちばん強く伝えたいのがこの点です。
地方公営企業等の労働関係に関する法律第1条は、この法律が、地方公共団体の経営する企業及び特定地方独立行政法人の正常な運営を最大限に確保し、もつて住民の福祉の増進に資するため、これらとこれらに従事する職員との間の平和的な労働関係の確立を図ることを目的とすると定めています。
2つのことが、順番に書かれています。
まず、正常な運営を最大限に確保すること。
そのために、平和的な労働関係を確立すること。
水道やバスは、止められません。
止まると、その日に困る人が出ます。
だから、働く人との関係がこじれた状態では困る。
関係を保つことが、運営を続けるための条件になっています。
実務は、次のような形になります。
- 止められないサービスでは、交渉の最後の手段が使いにくい
- 使いにくいと、条件の話が進まない場合がある
- 進まないと、不満がたまる
- たまった不満は、別の形で表に出る
- そして、表に出たときには、話し合いでは戻せません
企業でも、まったく同じ問題があります。
24時間動いている設備、止められないシステム、年末年始の店舗、受注を止められない工場。どれも「止められないから、話し合いを後回しにできない」という形で起きます。
そして、多くの場合こうなります。
忙しいので、話し合いの時間が取れません。
取れないので、決まらないまま運用が続きます。
運用が続くので、困っていないように見えます。
見えるので、さらに後回しになります。
そして、人が辞めてから理由を知ります。
止められないものほど、平時に話し合いの時間を確保しておく必要があります。
忙しいときに時間を作るのではなく、忙しくない時期に作っておく。
この設計ができている職場は、多くありません。
求人票では、労務、人事企画、組織開発、事業運営、サービス管理といった名前で書かれています。
書くときのこつは、円滑に運営したと書かないことです。止められない前提でどう体制を組んだか、話し合いの時間をいつ確保したか、決まらなかった論点をどう扱ったか、そして人が抜けたときに何が起きたか。この形にすると、そのまま職務能力として読まれます。
丸亀で、どの経験が値になるか
1. 平時に話し合いの時間を作った経験
忙しくない時期に、先に場を設けた経験は、企業にほとんどありません。
2. 決まらなかった論点を残した経験
結論が出なかったことを、なかったことにしなかった経験は、そのまま労務の実務です。
3. 止めずに切り替えた経験
動かしたまま仕組みを入れ替えた経験は、そのまま事業運営の話になります。
4. 人が抜けたあとを回した経験
引き継ぎが十分でない状態から立て直した経験も、強く読まれます。
県内・県外の求人を見るときに
丸亀市は香川県の中西部にあり、予讃線と高松自動車道が通ります。高松方面はもちろん、瀬戸大橋を使えば岡山方面も選択肢に入ります。
まず職種で絞り、そのあとに勤務形態と担当エリアを確認する。勤務地から検索を始めると、リモート可や週数日出社の求人が最初から視界に入りません。
自分の経歴がどう言い換えられるかは、一度話しながら整理したほうが早いことが多いです。どの経験に値が付くのかから相談できます。
職務経歴書に、市役所の仕事をどう落とすか
制度名ではなく、判断したことを書く
「公営企業を担当」では読み手に何も残りません。止められない前提で、どう体制を組んだか。
決まらなかった話を書く
結論が出ずに持ち越した論点。そこをどう扱ったかまで書けると、実務があったことが伝わります。
規模を必ず書く
市の人口、職員数、利用者数、関わった年数。数字を添えないと規模が伝わりません。
技術職の場合は、探し方が変わる
発注者側の経験そのものが職種になる
「発注者支援」という職種が、建設コンサルタント業界には確立しています。設計の審査、積算の確認、工事の監督、住民説明。市役所でやってきたことが、そのまま職務内容として書かれた求人です。
資格が入口で効く
技術士、施工管理技士、測量士、建築基準適合判定資格者、公害防止管理者、エネルギー管理士。実務経験の年数が受験要件になっているものは、在職中でなければ積めません。取れるものがあるなら、動く前に取っておいてください。
水が少ない土地で配ってきた技術者は、扱える人が限られる
ため池の管理、渇水時の配分、他の水系からの導水、漏れの見つけ方。降る量が少ない前提で、水を確保し配ってきた経験は、建設コンサルタントや水処理の各社から求められます。
面接で必ず詰められる2つのこと
「意思決定のスピードに耐えられるか」
行政は手続きの段数が多く、決裁を経て動きます。民間は月次で数字を締め、その場で方針を変えます。稟議の段数を弁解せず、自分の判断で動かした範囲を具体的に答えてください。
「数字への意識があるか」
「利益を意識したことはありますか」という形で聞かれます。公営企業に関わったなら、利用者数、収支の規模、施設数、かかった期間で答えてください。「行政なので利益はありません」と答える必要はありません。
在職中に進めるときの注意点
顔が知られている前提で動く
市内の企業の多くは、市役所と何らかの接点を持っています。取引先、許認可の相手方、補助事業の対象。在職中の活動が伝わりやすい環境だという前提で進めてください。応募先が現在の担当業務の相手方である場合は、とくに慎重に扱う必要があります。
服務上の扱いを先に確かめる
在職中に得た情報を持ち出すことは避けなければなりませんし、退職後の営業活動についても扱いを確認しておいたほうが安全です。判断に迷う場合は、応募の前に人事担当課に制度上の取扱いを確認してください。
面接の日程は、議会日程から逆算する
地方自治法第211条は、長が毎会計年度予算を調製し、年度開始前に議会の議決を経なければならないと定めています。市町村は年度開始前20日までに予算を議会へ提出するようにしなければならない、とも書かれています。決算は、出納閉鎖後3か月以内の長への提出、監査委員の審査、議会の認定という順です(第233条)。予算編成の山と定例会の会期中は、平日日中の面接を入れるのが難しくなります。
在職中に決める
公務員には雇用保険が適用されないため、辞めてから探すと収入のない期間がそのまま持ち出しになります(公務員に雇用保険がない理由)。
まとめ
- 丸亀市の一般行政職はラスパイレス指数98.9、平均給与月額392,710円(令和6年4月1日現在・総務省調査)
- 8つのうち7つの項目が101団体の12番目から28番目に収まり、ほとんど動きません
- ただし総額22番目から国ベース33番目へ11ランク下がります
- 落としているのは落ち幅43,685円(13番目に大きい)。地域手当は0%なので、率では説明できません
- 地域手当以外70,910円(12番目)が厚いことと、落ち幅が大きいことは、同じことの別の角度です
- 諸手当70,910円は全額が地域手当以外。総額の18.1%が、人ごとに違う部分です
よくある質問
地域手当0%なのに落ち幅が大きいのはなぜですか
国ベースは「地域手当を抜いた額」ではないからです。国の制度に合わせ直して計算した額なので、合わせ直す対象は地域手当だけではありません。
総額22番目と国ベース33番目、どちらを見ればよいですか
あなたの口座に入るのは総額のほうです。国ベースは国の制度に合わせ直した数字で、団体どうしを比べるための指標です。
諸手当70,910円のうち、自分に関係するのはどこですか
地域手当が0%なので、70,910円が全部です。時間外の量、担当する業務、役職、住んでいる場所で決まります。総額に占める割合は18.1%です。