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成田市職員の転職|経験の活かし方と求人の探し方
成田市の地域手当は、国が示す基準では13%、実際の支給割合は15%です。
基準より2ポイント高く支給しています。
同じ類似団体類型区分の59団体で、基準より高いのは4団体だけ。そして、その4つすべてが千葉県と茨城県です。
成田市の給与水準を、数字で確認する
総務省の調査によると、成田市の一般行政職は次のとおりです(令和6年4月1日現在)。
| 項目 | 成田市 | 59団体での順位 |
|---|---|---|
| ラスパイレス指数 | 100.6 | 12番目 |
| 平均年齢 | 39.8歳 | 55番目(若い側) |
| 平均給料月額 | 311,800円 | 38番目 |
| 諸手当月額 | 129,857円 | 4番目 |
| 平均給与月額 | 441,657円 | 5番目 |
| 平均給与月額(国ベース) | 380,398円 | 20番目 |
| 地域手当以外 | 83,087円 | 9番目 |
地域手当は国の指定基準が13%、実際の支給割合が15%です。給料月額にかけると、概算で46,770円。諸手当129,857円からこれを引くと、残りは83,087円。総額の18.8%になります。
基準より高い4団体は、すべて千葉・茨城です
| 市 | 国の基準 | 実際の支給 | 差 |
|---|---|---|---|
| 我孫子市(千葉県) | 9.5% | 16% | 6.5ポイント |
| 印西市(千葉県) | 10.2% | 16% | 5.8ポイント |
| 取手市(茨城県) | 11% | 16% | 5.0ポイント |
| 成田市(千葉県) | 13% | 15% | 2.0ポイント |
59団体のうち、基準より高いのはこの4つだけです。
この連載では、基準より低い団体も扱いました。そちらは愛知県に集まっていました。
地域手当は、国が基準を示し、団体が条例で決めます。だから上にも下にもずれますが、ずれる方向には地域のかたよりがあります。
同じ地域の団体は、近くの団体を見て決めている。表からはそこまでしか言えませんが、偶然にしては集まりすぎています。
年齢55番目でも、総額5番目です
平均年齢39.8歳は59団体で55番目。かなり若いほうです。
給料月額311,800円も38番目。
それでも総額は5番目。
押し上げているのは、地域手当15%の46,770円と、地域手当以外83,087円(9番目)の2つです。
そして国ベースでは20番目まで落ちます。落ち幅61,259円は59団体で5番目に大きい数字です。
県内の数字は千葉県職員の転職に、同じ県の市は木更津市職員の転職と習志野市職員の転職に、同じ15%の市は青梅市職員の転職に整理しています。
市は、どういう団体か
成田市は、中核市でも施行時特例市でもない市です。開発許可や建築確認をどこまで市が処理するかは、市によって扱いが異なります。保健所は設置しないので、食品衛生や感染症対策は都道府県の仕事として残ります。
ところが、町村との間にははっきりした線が1本あります。
社会福祉法第14条第1項は、都道府県及び市(特別区を含む)は、条例で、福祉に関する事務所を設置しなければならないと定めています。一方、同条第3項では、町村は、条例で、その区域を所管区域とする福祉に関する事務所を設置することができるとされています。
市は必ず置く。町村は置いてもよい。ここが分かれ目です。
そして同条第6項によれば、市町村の福祉に関する事務所は、生活保護法、児童福祉法、母子及び父子並びに寡婦福祉法、老人福祉法、身体障害者福祉法、知的障害者福祉法に定める援護、育成、更生の措置に関する事務のうち、市町村が処理することとされているものをつかさどります。
6つの法律にまたがる給付と措置を、1つの事務所で扱う。これが、市になった団体に必ずある仕事です。
職務経歴書に書くときは、「市役所の仕事」ではなく、担当した事務の名前で書いてください。市の人口と処理件数を添えると、読まれ方が変わります。
市役所の経験は、民間で何と呼ばれるか
| 市役所での仕事 | 求人票での言い方 |
|---|---|
| 予算の要求・査定、財政計画 | 予実管理、投資判断、経営企画 |
| 空港周辺の土地利用規制 | 用地開発、規制対応、開発企画 |
| 企業との立地・操業に関する調整 | 渉外、事業開発、法人営業 |
| 生活保護、児童・障害・高齢の措置 | ケース管理、審査業務、与信管理 |
| 課税・徴収、滞納整理 | 債権管理、与信、回収 |
| 観光振興、来訪者の受け入れ | 販促企画、ブランドマネジメント |
| 都市計画、市街地の整備 | 用地開発、開発企画、都市開発 |
| 上下水道など公営企業 | インフラ運営、事業運営 |
| 市有施設の設計・積算・監督 | 発注者支援、施工管理 |
| 窓口・住民対応の業務設計 | カスタマーサポート、業務設計 |
| 内部管理(人事・財政・総務・会計) | コーポレート、管理部門 |
| 議会対応、条例・規則の改正 | 渉外、法務、規程整備 |
部署ごとの詳しい対応は自治体の部署別 仕事ガイドにまとめています。財政課であれば財政課の経験は民間で何と呼ばれるかで、さらに細かく分解しています。
「音を止められないから、土地の使い方を決める」実務
成田市役所の方に、いちばん強く伝えたいのがこの点です。
特定空港周辺航空機騒音対策特別措置法第1条は、この法律が、特定空港の周辺について、航空機騒音対策基本方針の策定、土地利用に関する規制その他の特別の措置を講ずることにより、航空機の騒音により生ずる障害を防止し、あわせて適正かつ合理的な土地利用を図ることを目的とすると定めています。
注目してほしいのは、対策の中身が「土地利用に関する規制」だということです。
音そのものを止める話ではありません。
飛行機は飛びます。音は出ます。
止められないものは、止めない。
そのかわり、音の出る場所に何を建てるかを決める。
学校や住宅を建てないようにすれば、同じ音でも被害が違います。
原因を消せないときに、当たる側を動かす。これが、この法律の構造です。
実務は、次のような形になります。
- 原因は動かせない
- だから、影響を受ける側の置き方を変える
- ところが、そこに住んでいる人はすでにいる
- これから建てる人は規制できても、いま住んでいる人は動かせない
- そして、規制がかかると土地の使い道が狭まります
企業でも、同じ形の判断があります。
止められない繁忙期、変えられない取引先の締め切り、直せない古いシステム、鳴り続ける問い合わせ。どれも「原因を消す」ことができません。
そして多くの企業で、こうなります。原因を消す案ばかりが検討されます。
繁忙期をならす、締め切りを動かしてもらう、システムを入れ替える。
どれも正しい。ただ、すぐにはできません。
そのあいだ、当たっている人は当たり続けます。
「当たる側をどう置き直すか」は、原因を消す案の陰で、ほとんど検討されません。
人の配置、順番、受け止める場所。変えられるのは、そちら側だったりします。
求人票では、業務設計、生産管理、リスク管理、施設管理、人事企画といった名前で書かれています。
書くときのこつは、対策したと書かないことです。原因が動かせないとどう判断したか、当たる側の何を変えられると見たか、すでにそこにいる人をどう扱ったか、そして変えたあと影響が減ったかをどう確かめたか。この形にすると、そのまま職務能力として読まれます。
成田で、どの経験が値になるか
1. 原因が動かせないと判断した経験
あきらめる判断を、根拠をもって出す。これができる人は、企業にほとんどいません。
2. 当たる側を置き直した経験
原因ではなく、影響を受ける側を動かした経験は、強く読まれます。
3. すでにそこにいる人を扱った経験
これからの人は規制できても、いまの人は動かせません。ここを扱った経験はめったにありません。
4. 規制と引き換えに何かを用意した経験
使い道が狭まる相手に、別の手を用意した経験が値になります。
県内・県外の求人を見るときに
成田市は千葉県の北部にあり、空港を抱えています。空港関連の企業が多く、県外に本社のある事業所も集まっています。担当エリアが広い求人でも、拠点がここにあること自体が条件になることがあります。
まず職種で絞り、そのあとに勤務形態と担当エリアを確認する。勤務地から検索を始めると、リモート可や週数日出社の求人が最初から視界に入りません。
自分の経歴がどう言い換えられるかは、一度話しながら整理したほうが早いことが多いです。どの経験に値が付くのかから相談できます。
職務経歴書に、市役所の仕事をどう落とすか
制度名ではなく、判断したことを書く
「土地利用規制を担当」では読み手に何も残りません。原因が動かせないとどう判断し、当たる側の何を変えたか。
動かせなかった話を書く
すでにそこにいる人を動かせないことがあります。そのとき何をしたかを書けると、実務があったことが伝わります。
規模を必ず書く
市の人口、対象の区域の面積、世帯数、かかった期間。数字を添えないと規模が伝わりません。
技術職の場合は、探し方が変わる
発注者側の経験そのものが職種になる
「発注者支援」という職種が、建設コンサルタント業界には確立しています。設計の審査、積算の確認、工事の監督、住民説明。市役所でやってきたことが、そのまま職務内容として書かれた求人です。
資格が入口で効く
技術士、施工管理技士、測量士、建築基準適合判定資格者、公害防止管理者、エネルギー管理士。実務経験の年数が受験要件になっているものは、在職中でなければ積めません。取れるものがあるなら、動く前に取っておいてください。
騒音と大規模施設を見てきた技術者は、扱える人が限られる
測定、防音の工事、大型車の動線、24時間動く施設。止まらない施設の周りを扱ってきた経験は、建設コンサルタントや設備・物流の各社から求められます。
面接で必ず詰められる2つのこと
「意思決定のスピードに耐えられるか」
行政は手続きの段数が多く、決裁を経て動きます。民間は月次で数字を締め、その場で方針を変えます。稟議の段数を弁解せず、自分の判断で動かした範囲を具体的に答えてください。
「数字への意識があるか」
「利益を意識したことはありますか」という形で聞かれます。規制や施設に関わったなら、対象の区域の面積、世帯数、事業費、かかった期間で答えてください。「行政なので利益はありません」と答える必要はありません。
在職中に進めるときの注意点
顔が知られている前提で動く
市内の企業の多くは、市役所と何らかの接点を持っています。取引先、許認可の相手方、補助事業の対象。在職中の活動が伝わりやすい環境だという前提で進めてください。応募先が現在の担当業務の相手方である場合は、とくに慎重に扱う必要があります。
服務上の扱いを先に確かめる
在職中に得た情報を持ち出すことは避けなければなりませんし、退職後の営業活動についても扱いを確認しておいたほうが安全です。判断に迷う場合は、応募の前に人事担当課に制度上の取扱いを確認してください。
面接の日程は、議会日程から逆算する
地方自治法第211条は、長が毎会計年度予算を調製し、年度開始前に議会の議決を経なければならないと定めています。市町村は年度開始前20日までに予算を議会へ提出するようにしなければならない、とも書かれています。決算は、出納閉鎖後3か月以内の長への提出、監査委員の審査、議会の認定という順です(第233条)。予算編成の山と定例会の会期中は、平日日中の面接を入れるのが難しくなります。
在職中に決める
公務員には雇用保険が適用されないため、辞めてから探すと収入のない期間がそのまま持ち出しになります(公務員に雇用保険がない理由)。
まとめ
- 成田市の一般行政職はラスパイレス指数100.6、平均給与月額441,657円(令和6年4月1日現在・総務省調査)
- 地域手当は国の基準が13%、実際の支給が15%。2ポイント高く支給しています
- 59団体で基準より高いのは4団体だけで、すべて千葉県と茨城県です
- 基準より低い団体は、別の区分で愛知県に集まっていました。ずれる方向には地域のかたよりがあります
- 平均年齢39.8歳は55番目(若い側)、給料月額も38番目。それでも総額は5番目
- 地域手当15%の概算46,770円を引くと、残る83,087円(総額の18.8%)が人ごとに違う部分
よくある質問
国の基準より高いのは、どういうことですか
団体が条例で決めた結果です。地域手当は国が基準を示し、各団体が条例で支給割合を定めます。この区分で基準より高いのは4団体だけで、すべて千葉県と茨城県です。
年齢が若くて給料月額も38番目なのに、総額が5番目なのはなぜですか
地域手当15%の46,770円と、地域手当以外83,087円(9番目)の2つが押し上げているからです。国ベースでは20番目まで落ちます。
諸手当129,857円のうち、自分に関係するのはどこですか
地域手当15%の概算46,770円を除いた、83,087円です。時間外の量、担当する業務、役職、住んでいる場所で決まります。総額に占める割合は18.8%で、59団体で9番目に厚い数字です。