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帯広市職員の転職|経験の活かし方と求人の探し方
帯広市のラスパイレス指数99.1は、同じ類似団体類型区分の34団体のなかで4番目に高い数字です。
ところが平均給料月額307,700円は24番目、平均給与月額379,623円は12番目です。
指数は上位、給料月額は下位。理由は平均年齢にあります。そのうえで、帯広市の記事では「稼ぐこと」が法律の目的に書かれている仕事を扱います。
帯広市の給与水準を、数字で確認する
総務省の調査によると、帯広市の一般行政職は次のとおりです(令和6年4月1日現在)。
| 項目 | 帯広市 |
|---|---|
| ラスパイレス指数 | 99.1(同じ類型の34団体で4番目) |
| 平均年齢 | 40.6歳 |
| 平均給料月額 | 307,700円(34団体で24番目) |
| 諸手当月額 | 71,923円 |
| 平均給与月額 | 379,623円(34団体で12番目) |
| 平均給与月額(国ベース) | 342,538円 |
| 地域手当(国の指定基準) | 0% |
| 地域手当(実際の支給割合) | 0% |
諸手当は総額の18.9%を占めます。地域手当が0%なので、この71,923円のすべてが人ごとに違う部分です。
指数が4番目で、給料月額が24番目になる理由
平均給料月額は、在職している職員の平均です。給料は経験年数とともに上がるので、年齢構成が若い団体ほど低く出ます。
ラスパイレス指数は、学歴と経験年数を揃えて国と比べた数字です。年齢構成の影響を、あらかじめ取り除いています。
帯広市の平均年齢40.6歳は、34団体のなかでは若いほうです。
弘前市の回で並べた、同じ類型の市3つを見てください。
| 市 | ラスパイレス指数 | 平均年齢 | 平均給料月額 | 諸手当月額 | 平均給与月額 |
|---|---|---|---|---|---|
| 帯広市 | 99.1 | 40.6歳 | 307,700円 | 71,923円 | 379,623円 |
| 都城市 | 98.6 | 42.3歳 | 321,900円 | 72,390円 | 394,290円 |
| 弘前市 | 94.0 | 41.3歳 | 299,200円 | 49,798円 | 348,998円 |
指数では帯広市が最も高く、給料月額では都城市が最も高い。年齢が1.7歳違うので、この入れ替わりは年齢で説明がつきます。
34団体すべてが地域手当0%なので、総額の順序は給料月額と諸手当だけで決まります。
道内の数字は北海道職員の転職に、同じ類型の市は弘前市職員の転職に、年齢と給料月額が近い市は小山市職員の転職に整理しています。
市は、どういう団体か
帯広市は、中核市でも施行時特例市でもない市です。開発許可や建築確認をどこまで市が処理するかは、市によって扱いが異なります。保健所は設置しないので、食品衛生や感染症対策は都道府県の仕事として残ります。
ところが、町村との間にははっきりした線が1本あります。
社会福祉法第14条第1項は、都道府県及び市(特別区を含む)は、条例で、福祉に関する事務所を設置しなければならないと定めています。一方、同条第3項では、町村は、条例で、その区域を所管区域とする福祉に関する事務所を設置することができるとされています。
市は必ず置く。町村は置いてもよい。ここが分かれ目です。
そして同条第6項によれば、市町村の福祉に関する事務所は、生活保護法、児童福祉法、母子及び父子並びに寡婦福祉法、老人福祉法、身体障害者福祉法、知的障害者福祉法に定める援護、育成、更生の措置に関する事務のうち、市町村が処理することとされているものをつかさどります。
6つの法律にまたがる給付と措置を、1つの事務所で扱う。これが、市になった団体に必ずある仕事です。
職務経歴書に書くときは、「市役所の仕事」ではなく、担当した事務の名前で書いてください。市の人口と処理件数を添えると、読まれ方が変わります。
市役所の経験は、民間で何と呼ばれるか
| 市役所での仕事 | 求人票での言い方 |
|---|---|
| 予算の要求・査定、財政計画 | 予実管理、投資判断、経営企画 |
| 公営競技の運営、売上と経費の管理 | 事業運営、収益管理、興行運営 |
| 農業・畜産の生産と販路の支援 | 調達、産地開発、商品企画 |
| 生活保護、児童・障害・高齢の措置 | ケース管理、審査業務、与信管理 |
| 課税・徴収、滞納整理 | 債権管理、与信、回収 |
| 都市計画、区画整理、駅周辺の整備 | 用地開発、開発企画、都市開発 |
| 観光の誘客と受入環境の整備 | 販促企画、店舗開発 |
| 上下水道など公営企業 | インフラ運営、事業運営 |
| 市有施設の設計・積算・監督 | 発注者支援、施工管理 |
| 窓口・住民対応の業務設計 | カスタマーサポート、業務設計 |
| 内部管理(人事・財政・総務・会計) | コーポレート、管理部門 |
| 議会対応、条例・規則の改正 | 渉外、法務、規程整備 |
部署ごとの詳しい対応は自治体の部署別 仕事ガイドにまとめています。財政課であれば財政課の経験は民間で何と呼ばれるかで、さらに細かく分解しています。
「稼ぐこと」が法律の目的に書かれた実務
帯広市役所の方に、いちばん強く伝えたいのがこの点です。
競馬法第1条は、この法律が、馬の改良増殖その他畜産の振興に寄与するとともに、地方財政の改善を図るために行う競馬に関し規定するものとすると定めています。
注目してほしいのは「地方財政の改善を図るために行う」という一句です。
法律の目的に、財政の改善が書かれています。
これは、行政の仕事としては珍しい形です。
たいていの制度は、住民の安全や福祉や生活環境を目的にしています。そこにかかる費用は、税金から出ます。ところがこの事業は、収益を上げて一般会計に繰り出すことが、法律の目的に入っています。
つまり、赤字では目的を達成できません。
実務は、次のような形になります。
- 売上の見込みを立て、経費を組む
- 来場者数と売上は、天気にも景気にも左右される
- 収益が出なければ、繰り出しができない
- 赤字が続けば、事業そのものの存続が問われる
- そして、公営である以上、公正さも同時に要求されます
「収益を出すことが、公の目的そのものになっている」仕事です。
転職の面接では、この経験がそのまま使えます。
「行政なので利益はありません」と答える必要が、そもそもありません。売上、経費、収支、繰出金。すべて数字で答えられます。
企業でも、同じ構造の場面が増えています。
本業以外の収益源、遊休資産の活用、副次的な事業、自社施設の外部貸し。どれも「稼ぐこと」が目的です。
そして多くの企業で、こうなります。本業でない事業は、「本来の仕事ではない」と見られます。担当者は評価されにくく、数字が悪いときだけ注目されます。だから、収支を良くする工夫が組織に蓄積しません。
求人票では、事業運営、収益管理、施設運営、店舗運営、経営企画といった名前で書かれています。
書くときのこつは、開催や来場の個別の事情を書かないことです。売上の見込みをどう立てたか、経費のどこを動かせると判断したか、収支が悪化したとき何を変えたか、そして公正さと収益をどう両立させたか。この形にすると、そのまま職務能力として読まれます。
帯広で、どの経験が値になるか
1. 収支に責任を持った経験
行政職で、売上と経費の両方を見てきた。これは面接でいちばん強い材料になります。
2. 天候や景気で動く数字を扱った経験
自分では動かせない要因を前提に計画を組む。需給計画の実務そのものです。
3. 公正さと収益を両立させた経験
稼ぐことだけを追えない条件で稼ぐ。この制約は、規制のある業界でそのまま効きます。
4. 農業・畜産の現場とやりとりした経験
生産の事情が分かる担当者は、産地を扱う企業で求められます。
道内・道外の求人を見るときに
帯広市は北海道の十勝地方の中心にあり、道内や十勝を担当エリアとする求人で、拠点がここにあること自体が条件になることがあります。
まず職種で絞り、そのあとに勤務形態と担当エリアを確認する。勤務地から検索を始めると、リモート可や週数日出社の求人が最初から視界に入りません。移動に時間がかかる地域ほど、リモート可の求人は選択肢として大きくなります。
自分の経歴がどう言い換えられるかは、一度話しながら整理したほうが早いことが多いです。どの経験に値が付くのかから相談できます。
職務経歴書に、市役所の仕事をどう落とすか
制度名ではなく、判断したことを書く
「公営競技を担当」では読み手に何も残りません。売上の見込みをどう立て、経費のどこを動かしたか。
収支が悪化した場面を書く
良い年ばかりではありません。そのとき何を変えたかを書けると、実務があったことが伝わります。
規模を必ず書く
市の人口、売上、経費、繰出金、開催日数。数字を添えないと規模が伝わりません。
技術職の場合は、探し方が変わる
発注者側の経験そのものが職種になる
「発注者支援」という職種が、建設コンサルタント業界には確立しています。設計の審査、積算の確認、工事の監督、住民説明。市役所でやってきたことが、そのまま職務内容として書かれた求人です。
資格が入口で効く
技術士、施工管理技士、測量士、電気主任技術者、建築基準適合判定資格者、建築士。実務経験の年数が受験要件になっているものは、在職中でなければ積めません。取れるものがあるなら、動く前に取っておいてください。
寒冷地の設備を扱える技術者は、限られる
凍結、融雪、荷重、暖房負荷。冬を前提に設計と点検を組んだ経験は、同じ条件の地域を持つ企業から求められます。
面接で必ず詰められる2つのこと
「意思決定のスピードに耐えられるか」
行政は手続きの段数が多く、決裁を経て動きます。民間は月次で数字を締め、その場で方針を変えます。稟議の段数を弁解せず、自分の判断で動かした範囲を具体的に答えてください。
「数字への意識があるか」
「利益を意識したことはありますか」という形で聞かれます。公営競技や公営企業に関わったなら、売上、経費、収支、繰出金で答えられます。「行政なので利益はありません」と答える必要はありません。競馬法第1条は、地方財政の改善を図るために行う、と目的に書いています。
在職中に進めるときの注意点
顔が知られている前提で動く
市内の企業の多くは、市役所と何らかの接点を持っています。取引先、許認可の相手方、補助事業の対象。在職中の活動が伝わりやすい環境だという前提で進めてください。応募先が現在の担当業務の相手方である場合は、とくに慎重に扱う必要があります。
服務上の扱いを先に確かめる
在職中に得た情報を持ち出すことは避けなければなりませんし、退職後の営業活動についても扱いを確認しておいたほうが安全です。判断に迷う場合は、応募の前に人事担当課に制度上の取扱いを確認してください。
面接の日程は、議会日程から逆算する
地方自治法第211条は、長が毎会計年度予算を調製し、年度開始前に議会の議決を経なければならないと定めています。市町村は年度開始前20日までに予算を議会へ提出するようにしなければならない、とも書かれています。決算は、出納閉鎖後3か月以内の長への提出、監査委員の審査、議会の認定という順です(第233条)。予算編成の山と定例会の会期中は、平日日中の面接を入れるのが難しくなります。
在職中に決める
公務員には雇用保険が適用されないため、辞めてから探すと収入のない期間がそのまま持ち出しになります(公務員に雇用保険がない理由)。
まとめ
- 帯広市の一般行政職はラスパイレス指数99.1、平均給与月額379,623円(令和6年4月1日現在・総務省調査)
- 指数は同じ類型の34団体で4番目。ところが給料月額は24番目、総額は12番目です
- 平均年齢40.6歳という若さが、給料月額の側に出ています。団体の平均は、あなたの年齢の人の数字ではありません
- 地域手当0%なので、諸手当71,923円のすべてが人ごとに違う部分です(総額の18.9%)
- 競馬法第1条は「地方財政の改善を図るために行う」と目的に書いています。収益を出すことが公の目的そのものです
- 面接で「利益を意識したことはありますか」と聞かれたら、売上・経費・収支・繰出金で答えられます
よくある質問
指数が4番目なのに、給料月額が24番目なのはなぜですか
平均年齢40.6歳が、34団体のなかでは若いほうだからです。平均給料月額は在職している職員の平均なので年齢構成がそのまま残りますが、ラスパイレス指数は学歴と経験年数を揃えた数字なので、年齢構成の影響を取り除いています。若い団体は平均が低く出て、指数は高く出やすいという関係です。
行政の仕事で「利益」を語ってよいのですか
競馬法第1条は、地方財政の改善を図るために行う、と目的に書いています。収益を上げて一般会計に繰り出すことが、法律上の目的です。公営企業も同じで、収支そのものを扱ってきたと答えられます。「行政なので利益はありません」と言う必要はありません。
諸手当18.9%のうち、自分に関係するのはどこですか
全部です。地域手当が0%なので、71,923円のすべてが時間外の量、担当する業務、役職、住んでいる場所で決まります。給料月額に連動して自動的に動く部分がないので、去年の支払金額が翌年もほぼそのまま使えます。