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SQL|データを自分で取り出せることの価値
「データを見たいが、抽出を依頼して待つしかない」という経験をお持ちの方がいらっしゃいます。
自分で取り出せると、仕事の進め方が変わります。
この記事では、その意味と、学ぶ範囲を扱います。
⚠ 庁内のシステムやデータの取扱いには規程があります。必ず、所属の情報の担当に確認してから進めてください。
データは、使われる前提で持たれています
官民データ活用推進基本法第11条第1項です。
> 国及び地方公共団体は、自らが保有する官民データについて、個人及び法人の権利利益、国の安全等が害されることのないようにしつつ、国民がインターネットその他の高度情報通信ネットワークを通じて容易に利用できるよう、必要な措置を講ずるものとする。
「容易に利用できるよう」という言葉が置かれています。
そして、その前に「権利利益等が害されることのないようにしつつ」という条件があります。
つまり、データは、保護しながら使えるようにするものという位置づけです。
保管するだけのものではありません。
この考え方は、民間でも同じです。
データを持っていても、取り出せなければ判断に使えません。
自分で取り出せると、何が変わるか
| 場面 | 依頼して待つ場合 | 自分で取り出す場合 |
|---|---|---|
| 確認 | 数日かかる | その場で分かる |
| 試行 | 依頼が重なり、遠慮する | 何度でも試せる |
| 条件の変更 | 再度の依頼 | すぐに変えられる |
| 検証 | 結果を受け取るだけ | 定義を確かめられる |
| 速さ | 相手の都合による | 自分の作業として進む |
2行目が、最も大きいです。
「この条件で見たらどうなるか」を何度も試せるかどうかで、分析の質が変わります。
依頼が前提だと、最初の1回で正解を出そうとして、試行が減ります。
学ぶ範囲
| 段階 | 内容 |
|---|---|
| ① 取り出す | 条件を指定して抜き出す |
| ② 並べる・絞る | 並び替え、件数の制限 |
| ③ 集計する | 件数、合計、平均、分類ごとの集計 |
| ④ つなぐ | 複数の表を結合する |
| ⑤ 整える | 日付や文字の加工 |
| ⑥ 書く順序を意識する | 処理の重さを考える |
①〜③で、日常の確認はおおむね足ります。
④が、実務で最も使う部分です。
台帳と履歴、申請と決定のように、複数の表を突き合わせる場面が多いためです。
⑥は、大量のデータを扱うようになってからで構いません。
行政での経験との接続
| 経験 | 接続する部分 |
|---|---|
| ① 台帳の管理 | 表の構造の理解 |
| ② 抽出の依頼 | 条件を言葉で定義する力 |
| ③ 統計の作成 | 集計の設計 |
| ④ 定義の確認 | 何を数えたものか |
| ⑤ 突き合わせ | 複数の資料の照合 |
| ⑥ 個人情報の扱い | 取り出してよい範囲の判断 |
②が効きます。
抽出を依頼するとき、「どの条件で、どの項目を、どの期間」を指定してきたはずです。
これは、取り出しの条件を言葉にする作業です。
自分で書く場合も、同じ整理が先にあります。
⑥について。
取り出せることと、取り出してよいことは別です。
扱いは生成AIの業務活用|自治体での利用経験をどう語るかにも整理しています。
書き方の例
悪い例
> データベースの操作ができます。
良い例
> ◯◯に関する台帳(約◯件)について、条件を指定した抽出と、分類ごとの集計を実施。申請の台帳と決定の記録を突き合わせ、処理の状況を月次で確認する手順を整備。取り出す項目は、公表・共有の範囲に応じて限定し、個人が特定されない形に整理。
「件数」「操作の内容」「運用」「配慮」が入っています。
基本の型は公務員の職務経歴書|民間で読まれる形にする基本に整理しています。
学ぶときの注意
| 注意 | 内容 |
|---|---|
| ① 規程の確認 | 所属の情報の担当へ |
| ② 業務のデータで試さない | 許可がない限り |
| ③ 公開されているデータで練習 | 統計、オープンデータ |
| ④ 個人情報の扱い | 取り出す項目を限定する |
| ⑤ 更新の操作に触れない | 読み取りに限る |
⑤が重要です。
学習の段階では、読み取りの操作だけを扱ってください。
書き換えや削除の操作は、業務のデータでは行わないでください。
⚠ 庁内のシステムに対する操作は、権限と規程の範囲で行うものです。自己判断で試さないでください。
どの転職先で効くか
| 領域 | 使いどころ |
|---|---|
| ① 自治体向けのシステム | 業務と表の構造の理解 |
| ② 業務の改善の支援 | 現状の把握 |
| ③ 集計・報告の部門 | 定期の抽出 |
| ④ 事業の企画 | 数字で確かめる |
| ⑤ 導入の支援 | 移行の確認 |
⑤について。
システムを入れ替える場面では、移行前後のデータの件数や内容を突き合わせる作業が生じます。
この確認ができる人は、導入の現場で必要とされます。
探し方は公務員経験が活きる求人の探し方に整理しています。
面接で聞かれやすいこと
| 質問の趣旨 | 用意しておくこと |
|---|---|
| 扱ったデータ | 件数、種類 |
| 条件の決め方 | 定義をどう確かめたか |
| 集計の経験 | 何を、どの単位で |
| 取扱いの配慮 | 項目の限定、公表の範囲 |
| できる範囲 | 正確に、限定して |
5行目です。
できないことを書かないでください。
「条件を指定した抽出と、基本的な集計の経験あり」という形で、範囲を明示してください。
経験の言い換えから相談することもできます。
学ぶ前に考えること
| 確認すること | 内容 |
|---|---|
| ① すでにある経験 | 台帳、抽出の依頼、統計 |
| ② 応募したい求人の条件 | 必須か、歓迎か |
| ③ 目的 | 確認のためか、職務とするためか |
| ④ 期限 | 応募の時期までに間に合うか |
なお、覚えれば転職できる、という関係にはありません。
何を取り出し、どう確かめ、どう使ったかが、評価の対象です。
よくある失敗
1. 「操作ができる」とだけ書く
何を取り出したかを書いてください。
2. 条件の定義に触れない
最も難しい部分です。
3. できる範囲を広く書く
入社後に困ります。
4. 規程を確認せずに試す
情報の担当に確認してください。
5. 業務のデータで練習する
公開されているデータを使ってください。
6. 更新の操作に触れる
読み取りに限ってください。
7. 取扱いの配慮を書かない
取り出してよい範囲の判断も経験です。
8. 覚えれば進めると考える
どう確かめ、どう使ったかが評価の対象です。
まとめ
- 官民データ活用推進基本法第11条第1項は、権利利益等が害されることのないようにしつつ、容易に利用できるよう必要な措置を講ずるとしています。データは保護しながら使えるようにするものです
- 自分で取り出せると、試行の回数が増えます。依頼が前提だと、試行が減ります
- 学ぶのは、①取り出す ②並べる・絞る ③集計する ④つなぐ ⑤整える ⑥順序です。①〜③で日常の確認は足ります
- 行政での抽出の依頼の経験は、条件を言葉にする力として接続します
- 取り出せることと、取り出してよいことは別です
- 学習は、規程を確認し、公開されているデータで、読み取りに限って行ってください
- 依頼の精度が上がるだけでも価値があります
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よくある質問
庁内のデータで練習してよいですか
所属の情報の担当に確認してください。庁内のシステムやデータの取扱いには、権限と規程があります。自己判断で操作しないでください。とくに、個人情報を含むデータについては、利用目的の範囲が定められています。扱いは生成AIの業務活用|自治体での利用経験をどう語るかに整理した考え方と同じです。練習は、公開されているデータで行うほうが安全です。統計の公表データや、公開されているデータの一覧が使えます。許可を得た範囲で、読み取りに限って行ってください。
どの程度できれば、応募条件を満たしますか
求人票の書き方によります。「基本的な操作ができる方」であれば、条件を指定した抽出と、集計の経験で足りることがあります。一方、「設計・構築の経験」が求められている場合は、範囲が異なります。判断の目安は、応募条件の欄です。読み方は求人票の読み方|どこを見れば実態が分かるかに整理しています。なお、できる範囲を正確に書いてください。広く書くと、入社後に困ります。「基本的な抽出と集計の経験あり。結合は学習中」という書き方で差し支えありません。
独学で学べますか
読み取りの範囲であれば、学びやすい部分です。公開されている学習の環境や、手元の表計算のデータを使った練習ができます。ただし、実務では、対象の表の構造を理解していることが前提になります。どの表に何が入っているかが分からないと、条件を書けません。行政での台帳や業務の理解は、この部分で効きます。なお、応募の時期が近い場合は、学習の優先順位を下げてください。職務経歴書の作成と、求人を読む作業のほうが、時期に直接効きます。扱いは選考スケジュールの組み方に整理しています。