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野田市職員の転職|経験の活かし方と求人の探し方
野田市の平均給料月額324,700円は、同じ類似団体類型区分の35団体のなかで13番目です。
ところが地域手当以外は56,550円で、35団体で33番目。下から3番目になります。
給料表の中は上のほう、外側は下のほう。この組み合わせがどう効くのかを、1組の比較から見ていきます。
野田市の給与水準を、数字で確認する
総務省の調査によると、野田市の一般行政職は次のとおりです(令和6年4月1日現在)。
| 項目 | 野田市 |
|---|---|
| ラスパイレス指数 | 99.4(35団体で20番目) |
| 平均年齢 | 43.1歳(35団体で8番目=高い側) |
| 平均給料月額 | 324,700円(35団体で13番目) |
| 諸手当月額 | 76,032円(35団体で32番目) |
| 平均給与月額 | 400,732円(35団体で28番目) |
| 平均給与月額(国ベース) | 371,190円 |
| 地域手当(国の指定基準) | 6% |
| 地域手当(実際の支給割合) | 6% |
地域手当6%を給料月額にかけると、概算で19,482円です。諸手当76,032円からこれを引くと、残りは56,550円。総額の14.1%で、これは35団体で33番目という薄さです。
同じ6%の9団体のなかでは、いちばん薄い
この35団体のうち、地域手当が6%の団体は9つあります。そのなかでの野田市の位置は、こうなります。
| 見る項目 | 9団体での順位 |
|---|---|
| 平均給料月額 | 3番目 |
| 地域手当以外 | 9番目(最下位) |
| 平均給与月額 | 5番目 |
給料表の中では3番目に厚く、外側では9団体でいちばん薄い。
そして総額は、その真ん中の5番目に落ち着きます。
439円差の相手を、逆から見る
同じ9団体のなかに、総額がほとんど同じ市があります。ひたちなか市です。
| 市 | 平均給料月額 | 地域手当の概算 | 地域手当以外 | 平均給与月額 |
|---|---|---|---|---|
| 野田市 | 324,700円 | 19,482円 | 56,550円 | 400,732円 |
| ひたちなか市 | 314,100円 | 18,846円 | 67,347円 | 400,293円 |
| 差 | 野田が10,600円上 | 野田が636円上 | ひたちなかが10,797円上 | 野田が439円上 |
野田市は給料月額で10,600円勝っています。それでも総額の差は439円です。
地域手当以外で10,797円負けているからです。
この2つが197円しか違わないので、総額はほとんど並びます。
ひたちなか市職員の転職では同じ比較を逆側から扱いました。ひたちなか市から見れば「給料月額で負けても総額は並ぶ」、野田市から見れば「給料月額で勝っても総額は並ばない」。
同じ439円が、どちら側に立つかで違う話になります。
県内の数字は千葉県職員の転職に、同じ県の市は流山市職員の転職に、同じ6%の市は秦野市職員の転職と津市職員の転職に整理しています。
市は、どういう団体か
野田市は、中核市でも施行時特例市でもない市です。開発許可や建築確認をどこまで市が処理するかは、市によって扱いが異なります。保健所は設置しないので、食品衛生や感染症対策は都道府県の仕事として残ります。
ところが、町村との間にははっきりした線が1本あります。
社会福祉法第14条第1項は、都道府県及び市(特別区を含む)は、条例で、福祉に関する事務所を設置しなければならないと定めています。一方、同条第3項では、町村は、条例で、その区域を所管区域とする福祉に関する事務所を設置することができるとされています。
市は必ず置く。町村は置いてもよい。ここが分かれ目です。
そして同条第6項によれば、市町村の福祉に関する事務所は、生活保護法、児童福祉法、母子及び父子並びに寡婦福祉法、老人福祉法、身体障害者福祉法、知的障害者福祉法に定める援護、育成、更生の措置に関する事務のうち、市町村が処理することとされているものをつかさどります。
6つの法律にまたがる給付と措置を、1つの事務所で扱う。これが、市になった団体に必ずある仕事です。
職務経歴書に書くときは、「市役所の仕事」ではなく、担当した事務の名前で書いてください。市の人口と処理件数を添えると、読まれ方が変わります。
市役所の経験は、民間で何と呼ばれるか
| 市役所での仕事 | 求人票での言い方 |
|---|---|
| 予算の要求・査定、財政計画 | 予実管理、投資判断、経営企画 |
| 食品産業・農産物の振興 | 事業支援、商品企画、生産管理 |
| 企業との立地・操業に関する調整 | 渉外、事業開発、法人営業 |
| 生活保護、児童・障害・高齢の措置 | ケース管理、審査業務、与信管理 |
| 課税・徴収、滞納整理 | 債権管理、与信、回収 |
| 河川・排水の管理、治水 | インフラ管理、施設保全 |
| 都市計画、市街地の整備 | 用地開発、開発企画、都市開発 |
| 上下水道など公営企業 | インフラ運営、事業運営 |
| 市有施設の設計・積算・監督 | 発注者支援、施工管理 |
| 窓口・住民対応の業務設計 | カスタマーサポート、業務設計 |
| 内部管理(人事・財政・総務・会計) | コーポレート、管理部門 |
| 議会対応、条例・規則の改正 | 渉外、法務、規程整備 |
部署ごとの詳しい対応は自治体の部署別 仕事ガイドにまとめています。財政課であれば財政課の経験は民間で何と呼ばれるかで、さらに細かく分解しています。
「物差しを作ると、外にあるものが見えなくなる」実務
野田市役所の方に、いちばん強く伝えたいのがこの点です。
日本農林規格等に関する法律第1条は、この法律が、農林水産分野において適正かつ合理的な規格を制定し、適正な認証及び試験等の実施を確保するとともに、飲食料品以外の農林物資の品質表示の適正化の措置を講ずることにより、農林物資の品質の改善並びに生産、販売その他の取扱いの合理化及び高度化並びに農林物資に関する国内外における取引の円滑化及び一般消費者の合理的な選択の機会の拡大を図ることなどを目的とすると定めています。
規格を作る、というのは、何を比べるかを決めることです。
規格がないと、良い悪いを言い合っても話がかみ合いません。
ある人は色を見て、ある人は香りを言い、ある人は値段を持ち出す。同じ物を前にして、違うことを話しています。
だから、比べる項目のほうを先に決める。そうすると、はじめて取引ができます。
そして、ここからが重要です。
物差しを1本決めると、その物差しに乗らないものが必ず出ます。
乗らないものが悪いわけではありません。ただ、比べられないので、選ばれなくなります。
実務は、次のような形になります。
- 比べる項目を決めると、話が早くなる
- 決めた項目でしか、話ができなくなる
- 項目に入らない良さは、言葉にできなくなる
- そして、作り手は物差しに合わせて作り始めます
- 合わせるほど、違いがなくなっていきます
企業でも、同じことが起きています。
評価制度の項目、仕入先の選定基準、商品の比較表、そして採用の要件。どれも「比べられるようにする」ために作られ、作ったとたんに、そこに乗らないものが視界から消えます。
そして多くの企業で、こうなります。基準を作った人は、基準の外側を見ていません。基準を運用する人は、外側があることに気づきます。
気づいても、基準に書いていないので評価できません。
だから「基準どおりです」としか言えなくなります。
基準を作り直せる人と、基準の外側を毎日見ている人が、別の人になっています。
求人票では、品質保証、購買、商品企画、人事企画、マーケティングといった名前で書かれています。
書くときのこつは、基準を作ったと書かないことです。何を比べる項目にしたか、そこに乗らない良さをどう扱ったか、基準の外側で気づいたことをどう持ち帰ったか、そして基準そのものをどう直したか。この形にすると、そのまま職務能力として読まれます。
野田で、どの経験が値になるか
1. 比べる項目を決めた経験
何を見るかを先に決める。ここを決められる人は、企業にほとんどいません。
2. 基準の外側に気づいた経験
基準に乗らない良さを見つけた経験は、そのまま基準を直す材料になります。
3. 基準を直した経験
作り直すには、いまの基準で得をしている人に説明が要ります。そこを通した経験は強く読まれます。
4. 現場と基準を往復した経験
作る人の事情を知ったうえで項目を決める。この往復は、企業の品質保証と購買が同じ相手に向き合う形と同じです。
県内・県外の求人を見るときに
野田市は千葉県の北西端にあり、埼玉県と茨城県に接しています。北関東から東京北部までを担当エリアとする求人で、拠点がここにあること自体が条件になることがあります。
まず職種で絞り、そのあとに勤務形態と担当エリアを確認する。勤務地から検索を始めると、リモート可や週数日出社の求人が最初から視界に入りません。
自分の経歴がどう言い換えられるかは、一度話しながら整理したほうが早いことが多いです。どの経験に値が付くのかから相談できます。
職務経歴書に、市役所の仕事をどう落とすか
制度名ではなく、判断したことを書く
「産業振興を担当」では読み手に何も残りません。何を比べる項目にして、乗らない良さをどう扱ったか。
直せなかった話を書く
基準がおかしいと気づいても、直せないことがあります。そのとき何をしたかを書けると、実務があったことが伝わります。
規模を必ず書く
市の人口、対象の事業者数、扱った件数、関わった年数。数字を添えないと規模が伝わりません。
技術職の場合は、探し方が変わる
発注者側の経験そのものが職種になる
「発注者支援」という職種が、建設コンサルタント業界には確立しています。設計の審査、積算の確認、工事の監督、住民説明。市役所でやってきたことが、そのまま職務内容として書かれた求人です。
資格が入口で効く
技術士、施工管理技士、測量士、建築基準適合判定資格者、公害防止管理者、エネルギー管理士。実務経験の年数が受験要件になっているものは、在職中でなければ積めません。取れるものがあるなら、動く前に取っておいてください。
水を相手にしてきた技術者は、扱える人が限られる
排水、内水の氾濫、堤防、用水。川に挟まれた土地で水を扱ってきた経験は、建設コンサルタントや設備・防災関連の各社から求められます。
面接で必ず詰められる2つのこと
「意思決定のスピードに耐えられるか」
行政は手続きの段数が多く、決裁を経て動きます。民間は月次で数字を締め、その場で方針を変えます。稟議の段数を弁解せず、自分の判断で動かした範囲を具体的に答えてください。
「数字への意識があるか」
「利益を意識したことはありますか」という形で聞かれます。産業振興や支援に関わったなら、対象の事業者数、扱った件数、予算の規模、事業の実施件数で答えてください。「行政なので利益はありません」と答える必要はありません。
在職中に進めるときの注意点
顔が知られている前提で動く
市内の企業の多くは、市役所と何らかの接点を持っています。取引先、許認可の相手方、補助事業の対象。在職中の活動が伝わりやすい環境だという前提で進めてください。応募先が現在の担当業務の相手方である場合は、とくに慎重に扱う必要があります。
服務上の扱いを先に確かめる
在職中に得た情報を持ち出すことは避けなければなりませんし、退職後の営業活動についても扱いを確認しておいたほうが安全です。判断に迷う場合は、応募の前に人事担当課に制度上の取扱いを確認してください。
面接の日程は、議会日程から逆算する
地方自治法第211条は、長が毎会計年度予算を調製し、年度開始前に議会の議決を経なければならないと定めています。市町村は年度開始前20日までに予算を議会へ提出するようにしなければならない、とも書かれています。決算は、出納閉鎖後3か月以内の長への提出、監査委員の審査、議会の認定という順です(第233条)。予算編成の山と定例会の会期中は、平日日中の面接を入れるのが難しくなります。
在職中に決める
公務員には雇用保険が適用されないため、辞めてから探すと収入のない期間がそのまま持ち出しになります(公務員に雇用保険がない理由)。
まとめ
- 野田市の一般行政職はラスパイレス指数99.4、平均給与月額400,732円(令和6年4月1日現在・総務省調査)
- 平均給料月額324,700円は35団体で13番目。地域手当以外56,550円は33番目(下から3番目)です
- 同じ6%の9団体では、給料月額3番目・地域手当以外は最下位・総額は5番目
- ひたちなか市とは総額439円差。給料月額で10,600円勝っているのに、地域手当以外で10,797円負けています
- 地域手当6%の概算19,482円を引くと、残る56,550円(総額の14.1%)が人ごとに違う部分
- 団体の平均が薄いことと、あなたの額が薄いことは、まったく違います
よくある質問
給料月額が13番目なのに総額が28番目なのはなぜですか
地域手当以外が35団体で33番目と薄いからです。地域手当6%の概算19,482円を足しても、外側の薄さを埋めきれません。給料表の中が厚いことと、受け取る総額が多いことは別の話です。
地域手当以外が薄いのは、働き方に理由があるのですか
調査の表からは、そこまで読めません。時間外が少ないのかもしれませんし、役職者の割合が低いのかもしれません。読めるのは「平均すると薄い」ということだけです。そして地域手当以外は人ごとに大きく開くので、平均が薄くてもあなたの額が薄いとは限りません。
諸手当76,032円のうち、自分に関係するのはどこですか
地域手当6%の概算19,482円を除いた、56,550円です。時間外の量、担当する業務、役職、住んでいる場所で決まります。総額に占める割合は14.1%です。